神主打法とは?落合博満の神主打法のメリットを解説!
神主打法とは、神社の神主がおはらいをするように、打者がバットを体の横や正面で構えて打つバッティングです。神主打法の代表的な選手は3度三冠王に輝いた球界のレジェンドの落合博満が有名で、一般プレーヤーも神主打法のメリットを取り入れることで、長打力やミート力を上げることが可能です。
2021.12.16
|
野球
神主打法とは?
神主打法とは、打者が両足のつま先のラインをバッターボックスのラインに対して平行にし、バットを体の横、あるいは体の正面で立てて、懐を広く構えて打つバッティングです。
神主打法とは、基礎的なバッティング技術をベースに、工夫改良されたバッティング技術で、少年野球選手のような野球初心者ではなく、成人の野球経験者におすすめです。
神主打法とは、基礎的なバッティング技術をベースに、工夫改良されたバッティング技術で、少年野球選手のような野球初心者ではなく、成人の野球経験者におすすめです。
神主打法の語源
神主打法の語源は、神社の神主から来ています。神社の神主が悪い気や厄災を心身から取り除く儀式のときに、白く長い紙のついた棒(おおぬさ)を身体の正面に持って、左右に振っておはらいをする様子がバッティングの構えに、似ていることから名付けられています。
神主打法のバッティング理論
神主打法のバッティングは、一般的な打ち方である、全身をリラックスさせた状態で構え、運動連鎖で徐々に筋肉を動かしながら、インパクトに向かっていく打ち方が基本です。
加えて、神主のようにバットを身体の中央に離して構えることで、懐が広がりテイクバックしてトップの位置に来たときに、右ひじを背中側に引くのを小さくすることで、バットの始動を早くし、ボールに変化を付けられても打ち返すことを狙った打法です。
加えて、神主のようにバットを身体の中央に離して構えることで、懐が広がりテイクバックしてトップの位置に来たときに、右ひじを背中側に引くのを小さくすることで、バットの始動を早くし、ボールに変化を付けられても打ち返すことを狙った打法です。
神主打法の元祖
神主打法の元祖は、1932年に明治大学に進学し、2年生で首位打者や1シーズン3本塁打の記録を作った戦前の東京六大学野球の代表的なスラッガーの岩本義行です。明大在学中に考案した、バットを体の正面でゆったりと構える独特の打法は神主打法と呼ばれ、当時のマスコミからは大いに注目を浴びました。
晩年は子供たちに野球を教えたり、地元のTVで神主打法を披露していますが、2008年に96歳で没しています。
晩年は子供たちに野球を教えたり、地元のTVで神主打法を披露していますが、2008年に96歳で没しています。
神主打法のメリット
神主打法のメリットは、インパクトの力が大きいことと投手が投げ分ける配球への対応力が高いことです。
神主打法のメリットを上手く取り入れることに成功したプロ野球選手は、高打率を誇りながら長距離打者へ道を歩んでいます。
神主打法のメリットを上手く取り入れることに成功したプロ野球選手は、高打率を誇りながら長距離打者へ道を歩んでいます。
インパクトの力
神主打法は、始動からインパクトまでの距離が長いので、大きな力をボールに与えることができます。一般的な打法では、スイングの始めは下半身を始動し、遅れて上半身や手が動きますが、神主打法は、手をヒッチやコックを使って予備動作を行い先に出していきます。手首を背屈させて出していくので、バットヘッドが遠回りして、大きな力を出すことができます。
配球への対応力
神主打法は、ピッチャーが工夫を凝らして、内外角を投げ分ける配球をしても、打ち返す対応力が高い打法です。神主打法は、バットがトップの位置にあっても肩は開かずに、肩を真っすぐに保ちながらピッチャーに向かっていきます。足は開いても肩の位置が開かず、打つポイントを投手側や捕手側にずらすことで内外角のボールを広角に打つことができます。
神主打法を使用した選手
【最強】バグってる強さの 神主打法の男達をご覧ください①【プロ野球】
via www.youtube.com
神主打法を使用した選手には、神主打法を球界に広め、あとに続く選手の目標となり、三冠王に3度輝いた球界のレジェンドの落合博満やオールスター・ゲームや日本シリーズの大舞台で活躍し、お祭り男と呼ばれた清原和博がいます。
中村紀洋
生年月日 | 1973年7月24日 |
身長/体重 | 180cm/93kg |
ポジション | 三塁手/一塁手 |
経歴 | 大阪府立渋谷高等学校 |
大阪近鉄バファローズ | |
ロサンゼルス・ドジャース | |
オリックス・バファローズ | |
中日ドラゴンズ | |
東北楽天ゴールデンイーグルス | |
横浜DeNAベイスターズ | |
主なタイトル | 本塁打王(2000年) |
打点王(2000年/2001年) | |
最高出塁率(2001年) |
中村紀洋は、海外球団も含めて6球団を渡り歩いた実績のあるホームランバッターです。全打席ホームランを狙うと豪語するほど、フルスイングにこだわり、ホームランを打った後の豪快なバット投げは、トレードマークでした。
中村紀洋は落合博満を打撃の師と仰ぎ、スイングの始動が遅いことを指摘されて、神主打法で大きくゆったり構え、最初から右足に体重をのせてボールを待つようにしたことで、ミート率が向上しています。
中村紀洋は落合博満を打撃の師と仰ぎ、スイングの始動が遅いことを指摘されて、神主打法で大きくゆったり構え、最初から右足に体重をのせてボールを待つようにしたことで、ミート率が向上しています。
清原和博
生年月日 | 1967年8月18日 |
身長/体重 | 188cm/110kg |
ポジション | 一塁手 |
経歴 | PL学園高等学校 |
埼玉西武ライオンズ | |
読売ジャイアンツ | |
オリックス・バファローズ | |
主なタイトル | 新人王(1986年) |
オールスターゲームMVP(7回) | |
パ・リーグ特別表彰(1986年/2008年) |
清原和博は、高校時代に甲子園で13本のホームランを放ち、歴代本塁打記録単独1位のホームランバッターです。プロ野球入団後も、オールスター・ゲームや日本シリーズの大舞台で活躍し、通算サヨナラ本塁打と通算サヨナラ安打も歴代1位で、お祭り男と呼ばれていました。
清原和博は、神主打法を取り入れて、ミートポイントまでの距離が長くなり、ヘッドスピードの加速を大きくすることで、ホームランを量産できました。
清原和博は、神主打法を取り入れて、ミートポイントまでの距離が長くなり、ヘッドスピードの加速を大きくすることで、ホームランを量産できました。
落合博満
生年月日 | 1953年12月9日 |
身長/体重 | 178cm/82kg |
ポジション | 一塁手/三塁手/二塁手 |
経歴 | 東洋大学 |
東芝府中 | |
千葉ロッテマリーンズ | |
中日ドラゴンズ | |
読売ジャイアンツ | |
北海道日本ハムファイターズ | |
主なタイトル | 三冠王(1982年/1985年/1986年) |
最高出塁率(7回) |
落合博満は、1978年千葉ロッテに入団し、神主打法で3年目に首位打者に輝き、1982年には戦後最年少の三冠王を獲得した球史に残るスラッガーです。監督でも中日を4回のリーグ優勝と1回の日本シリーズ優勝を達成しています。
落合博満は、内角攻めに対応するため、チームメイトの土肥健二のフォームを真似し、独特の練習方法で内角のボールでも広角に打てるバットコントールを磨き、多くの記録を塗り替えています。
落合博満は、内角攻めに対応するため、チームメイトの土肥健二のフォームを真似し、独特の練習方法で内角のボールでも広角に打てるバットコントールを磨き、多くの記録を塗り替えています。
神主打法の練習方法
神主打法の練習方法は3つです。
・コンパクトなスイングを身に付ける
・バットコントロールを身に付ける
・ミート力を高める
神主打法では、ボールを広角に打ち返すために、ベース上で肘をたたんでミートポイントをずらして打つので、バットをコンパクトに自由自在にコントロールしてミートする能力が求められます。
足は開いても肩は開かずに、ヒッチやコックを使って手を先に出していくので、上腕部のしなやかさが必要です。
・コンパクトなスイングを身に付ける
・バットコントロールを身に付ける
・ミート力を高める
神主打法では、ボールを広角に打ち返すために、ベース上で肘をたたんでミートポイントをずらして打つので、バットをコンパクトに自由自在にコントロールしてミートする能力が求められます。
足は開いても肩は開かずに、ヒッチやコックを使って手を先に出していくので、上腕部のしなやかさが必要です。
コンパクトなスイングを身に付ける練習
コンパクトなスイングを身に付けるための練習は、ベースの真後ろに立ち、投手に体の正面にボールを投げさせて打つ正面打ちです。バットで打つには肘を後ろに引かずに、腕を折りたたんでタイミングよくバットを振ることが必要で、脇を締めたコンパクトなスイングが身につきます。
バットコントロールを身に付ける練習
バットコントロールを身に付けるための練習は、遅いボールを確実に芯に当て、しかも自分が狙ったところにゴロやフライを打つことです。
落合博満は試合前のフリーバッティングのときに、チームメイトの選手は130km後半の速いボールを打ち返す練習をしていましたが、あえて遅いボールを投げてもらい、神主打法に求められるムチのように身体を柔らかく使いながらバットを自由自在にコントロールする技術を磨いていました。
落合博満は試合前のフリーバッティングのときに、チームメイトの選手は130km後半の速いボールを打ち返す練習をしていましたが、あえて遅いボールを投げてもらい、神主打法に求められるムチのように身体を柔らかく使いながらバットを自由自在にコントロールする技術を磨いていました。
ミート力を高める練習
ミート力を高める練習は、打者がバントの構えで打席に立ち、投手が投球動作に入ってからヒッティングに切り替えるバスターです。バントの構えから1回引いてミートすることで、グリップエンドから振り出しやすくなり、ドアスイングにならずバットの軌道が安定し、小さな鋭いスイングでミート力を高めることができます。
神主打法のメカニズムを理解し、神主打法をバッティングに活かそう!
via www.piqsels.com
神主打法は、メカニズムを理解し、自分なりに工夫しながら、取り入れていくことが大切です。神主打法に取組んだ選手はホームランバッターに多く、オーソドックスな打法の選手と比べ長打力が備わり、プロ野球選手に求められる豪快なバッティング技術を身に付けることに成功しています。
一般プレーヤーも神主打法にチャレンジする価値は十分にあり、練習メニューに神主打法を取り入れれば、バッティング技術の向上が期待されます。
一般プレーヤーも神主打法にチャレンジする価値は十分にあり、練習メニューに神主打法を取り入れれば、バッティング技術の向上が期待されます。
商品やサービスを紹介いたします記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。