ラビットボールとは?基準値を超えた反発係数が高い飛び跳ねるボール?
ラビットボールとは通常のボールよりも反発係数が高く、打球が飛びやすいボールです。ラビットボールの種類は3つあり、大きくプロ野球の記録を変化させます。ラビットボールにはメリット、デメリットの両方があり、さまざまな場面で議論の的になります。
2023.01.03
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野球
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プロ野球のラビットボールとは?
プロ野球のラビットボールとは、反発係数が高く、通常のボールに比べて打球の飛距離が出るボールです。
プロ野球では、過去に何度かラビットボールが使われていた時期があり、問題になりました。
ラビットボールが使われると打高投低になり、選手の成績が変化します。ラビットボールは主にインターネット上から始まりましたが、現在では一般的な言葉として幅広く使われる言葉です。
プロ野球では、過去に何度かラビットボールが使われていた時期があり、問題になりました。
ラビットボールが使われると打高投低になり、選手の成績が変化します。ラビットボールは主にインターネット上から始まりましたが、現在では一般的な言葉として幅広く使われる言葉です。
野球の飛ぶボール
野球の飛ぶボールとは、ラビットボールのことです。ラビットボールは、プロ野球で使われた打球が飛ぶボールになります。ラビットボールが飛ぶ理由は反発係数が高く設定されているためです。
反発係数とはボールが物体に当たった場合、どれだけ跳ね返るかを表す値です。反発係数が高いほど、バットに当たったときに強く跳ね返り打球が飛びます。反発係数が高いボールはホームランを増やすボールです。
反発係数とはボールが物体に当たった場合、どれだけ跳ね返るかを表す値です。反発係数が高いほど、バットに当たったときに強く跳ね返り打球が飛びます。反発係数が高いボールはホームランを増やすボールです。
違反球とは?
違反球とは、2011年と2012年に統一球として使用された球です。違反球は反発係数が低く、打球が飛びにくいボールのことです。全球団が使用する球を統一するために作られた球でしたが、必要以上に飛びにくかったため野手の打撃成績が悪化しました。
NPBは、ボールが反発係数の基準値を下回っていたことを伝えなかったため批判され、違反球と呼ばれています。
NPBは、ボールが反発係数の基準値を下回っていたことを伝えなかったため批判され、違反球と呼ばれています。
ラビットボールの種類
ラビットボールの種類は、年代別に3つに分けることがあります。
・1948年~1950年:元祖ラビットボール
・1978年~1980年:第1期ラビットボール
・1998年~2010年:第2期スーパーラビットボール
どのラビットボールが使われていた時期にも、高い打撃成績が生まれました。
・1948年~1950年:元祖ラビットボール
・1978年~1980年:第1期ラビットボール
・1998年~2010年:第2期スーパーラビットボール
どのラビットボールが使われていた時期にも、高い打撃成績が生まれました。
元祖ラビットボール
元祖ラビットボールは、1948年~1950年に使用されたジュン石井製のボールです。元祖ラビットボールが導入されると、導入以前まで少なかった本塁打が増加します。1947年は打率トップ10の内、2桁本塁打を放った選手が2人だったのに対して、1948年には5人、1949年には9人となりました。
1948年にボールが変更されたとき、質と共に飛距離も上がったのが、打撃成績の変化を生んだ原因です。
1948年にボールが変更されたとき、質と共に飛距離も上がったのが、打撃成績の変化を生んだ原因です。
第1期ラビットボール
第1期ラビットボールは、1978年~1980年に使われていたミズノ社製のボールです。
当時、球団ごとにホーム球場で使用するボールの会社が異なり、ミズノ社は他社より反発力が高いボールを提供していました。
分かりやすい例は、ミズノ社のボールを導入した近鉄バッファローズ打線が、以前まで100本前後だったバファローズの本塁打数を200本前後に増やした例です。
当時、球団ごとにホーム球場で使用するボールの会社が異なり、ミズノ社は他社より反発力が高いボールを提供していました。
分かりやすい例は、ミズノ社のボールを導入した近鉄バッファローズ打線が、以前まで100本前後だったバファローズの本塁打数を200本前後に増やした例です。
第2期スーパーラビットボール
第2期スーパーラビットボールとは、1998年~2010年に使用されていたミズノ社製のボールです。他のラビットボールよりも期間が長いことや、さまざまな打者の高成績が生まれたことでスーパーラビットボールとも呼ばれています。
パ・リーグから使用され始め、NPBのほとんどの球団に普及していきました。
導入以前まで700本前後だったパ・リーグの総本塁打数が、2001年には1000本を超えるなど明らかに効力を発揮しています。
パ・リーグから使用され始め、NPBのほとんどの球団に普及していきました。
導入以前まで700本前後だったパ・リーグの総本塁打数が、2001年には1000本を超えるなど明らかに効力を発揮しています。
ラビットボールのメリット・デメリット
ラビットボールには、メリットとデメリットも存在します。試合で使用されるボールは投手や野手に影響を及ぼすだけでなく、試合展開やプロ野球全体にも大きく影響を及ぼすため議論の的になることが多いです。
また、ラビットボールは試合だけでなく興行としてのプロ野球も大きく変化させるため、選手以外にもさまざまな人がボールに対して言及します。
また、ラビットボールは試合だけでなく興行としてのプロ野球も大きく変化させるため、選手以外にもさまざまな人がボールに対して言及します。
ラビットボールのメリット
【ラビットボールのメリット】
・本塁打や安打が増え、試合が面白くなる
・野球に詳しくない人も試合を楽しむことができる
得点が入るたびに、球場全体が大きく盛り上がります。得点の入る試合が多い方がプロ野球への注目が集まる可能性が高いです。ラビットボールは、プロ野球を盛り上げ、興行的な面でプロ野球に貢献していると言えます。
・本塁打や安打が増え、試合が面白くなる
・野球に詳しくない人も試合を楽しむことができる
得点が入るたびに、球場全体が大きく盛り上がります。得点の入る試合が多い方がプロ野球への注目が集まる可能性が高いです。ラビットボールは、プロ野球を盛り上げ、興行的な面でプロ野球に貢献していると言えます。
ラビットボールのデメリット
【ラビットボールのメリット】
・投手戦を見ることが難しい
・記録の公平性に悪影響を及ぼす
・投手のケガのリスクが高まる
ラビットボールが使われると、落ち着いた試合が減るため、投手戦を見ることが難しくなります。また、他の時期の記録と比べることが難しくなり、打者の成績は、ラビットボールのおかげだと言われます。ラビットボールでは打球速度が高速化します。そのため、投手に打球が当たるとケガのリスクが高いです。
・投手戦を見ることが難しい
・記録の公平性に悪影響を及ぼす
・投手のケガのリスクが高まる
ラビットボールが使われると、落ち着いた試合が減るため、投手戦を見ることが難しくなります。また、他の時期の記録と比べることが難しくなり、打者の成績は、ラビットボールのおかげだと言われます。ラビットボールでは打球速度が高速化します。そのため、投手に打球が当たるとケガのリスクが高いです。
ラビットボール期の記録
ラビットボール期にはチーム全体から個人のものまでさまざまな記録が生まれています。ラビットボールは野手の成績が上がりやすく、好記録が残りやすいボールです。
ラビットボール期とラビットボール期以外の本塁打比較
ラビットボールの種類 | 元祖 | 第1期 | 第2期 |
ラビットボールの年代 | 1949年 | 1980年 | 2004年 |
本塁打数 | 874本 | 2045本 | 1994本 |
ラビットボール期以外の年代 | 1947年 | 1977年 | 1997年 |
本塁打数 | 240本 | 1749本 | 1315本 |
ラビットボール期にはプロ野球全体の年間総本塁打数が増加します。どの時期も誤差や偶然の範囲を超えて増加していて、わかりやすい数字です。
特に元祖ラビットボール期と元祖ラビットボール期以前との差は3倍以上で、特に分かりやすいと言えます。元祖ラビットボールは話題になりませんが、プロ野球の記録に大きな影響を与えました。
特に元祖ラビットボール期と元祖ラビットボール期以前との差は3倍以上で、特に分かりやすいと言えます。元祖ラビットボールは話題になりませんが、プロ野球の記録に大きな影響を与えました。
ラビットボール期の個人記録
ラビットボール期にはさまざまな個人記録も生まれます。
元祖ラビットボール期の1949年には、藤村富美男選手が46ホームランを放ちました。1947年までの最多本塁打記録だった20本を大きく塗り替えた記録です。
第2期ラビットボールの時代には史上11回しか達成されていない50ホームラン越えが5回達成されていて、本塁打の増加が分かります。
元祖ラビットボール期の1949年には、藤村富美男選手が46ホームランを放ちました。1947年までの最多本塁打記録だった20本を大きく塗り替えた記録です。
第2期ラビットボールの時代には史上11回しか達成されていない50ホームラン越えが5回達成されていて、本塁打の増加が分かります。
第2期ラビットボールの後
2011年からは、ラビットボールによって大味な試合が多くなったことや打撃成績の上昇、投手への危険が考慮され、ラビットボールよりも飛びにくい統一球が導入されました。しかし、2011年と2012年に導入された統一球は飛びにくかったため、打低投高になりました。
ラビットボールは、2013年からの統一球と区別するため、違反球と呼ばれています。
ラビットボールは、2013年からの統一球と区別するため、違反球と呼ばれています。
ラビットボールの真逆となった違反球
ラビットボール期を考慮した結果、違反球は飛びにくいボールとなりました。投手戦が増加し、さまざまな野手をスランプに陥らせるなど多くの選手の野球人生に影響を及ぼしました。
さらに追い打ちをかけるように、違反球の中に反発係数の基準値を超えていないものがあった事実が発覚します。違反球問題は、NPBが事実を選手会に伝えなかったことを問題視されたことにより、不信感が募ることになりました。
さらに追い打ちをかけるように、違反球の中に反発係数の基準値を超えていないものがあった事実が発覚します。違反球問題は、NPBが事実を選手会に伝えなかったことを問題視されたことにより、不信感が募ることになりました。
違反球期の本塁打の記録
年代 | 2011年 | 2010年 |
プロ野球総本塁打数 | 939本 | 1605本 |
違反球が導入されたことで2010年まで1500本前後だったプロ野球年間総本塁打数が、1000本以下になりました。2010年に両リーグ通じて27人いたはずの3割打者の数は、2011年には9人まで減ってしまいました。
2011年には、西武の中村剛也選手の48本塁打が千葉ロッテマリーンズのチーム本塁打数の46本塁打を超える記録も生まれました。
2020年現在の統一球
2020年現在使用されている統一球は、比較的バランスの良いボールになります。2019年のプロ野球総本塁打数は1688本塁打と多くない数です。
現在のボールは若干飛びにくいため、いくらか投手に有利な環境と言われています。しかし、近年のフライボール革命の影響から、本塁打を増やそうとする打者の増加により、今後のプロ野球の本塁打数は増加していくと考えられます。
現在のボールは若干飛びにくいため、いくらか投手に有利な環境と言われています。しかし、近年のフライボール革命の影響から、本塁打を増やそうとする打者の増加により、今後のプロ野球の本塁打数は増加していくと考えられます。
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