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プロ野球のリクエスト制度とは?細かいルールと今後の課題を解説

プロ野球のリクエスト制度とは?細かいルールと今後の課題を解説

プロ野球のリクエスト制度とは、審判の判定に対してビデオ判定を要求できる制度です。プロ野球のリクエスト制度のルールは、ビデオ判定を要求できるプレーはアウト・セーフに関連するものとされています。リクエストの回数は2回とされています。リクエスト制度のルールや条件を理解してプロ野球を楽しみましょう!

2023.01.03 野球

プロ野球のリクエスト制度とは?

なる@L6のNPB審判専門館 on Instagram: “佐々木さん。#npb審判” (113050)

プロ野球のリクエスト制度​とは、審判の判定に対してビデオ判定でのリプレー検証を求めることができるものです。

2010年から2017年まではホームランの判定に対してのみ要求できましたが、2018年より他のプレーにも要求できるようになりました。

しかし、リクエスト制度のルールって結局どういうものなの?という人も多いはず。
この記事では、リクエスト制度のルールや具体例、今後の課題について解説していきます。

プロ野球のリクエスト制度の適用範囲

リクエスト制度の対象となるプレーとは?

Naoki  Hayashi on Instagram: “原ちゃん #原信一朗 #プロ野球 #プロ野球審判 #npb” (113051)

基本的にアウトかセーフも判断をする全てのプレーにリクエスト判定の対象にできます。

ほとんどの場合、各塁でのアウト、セーフのタイミングや送球を捕った選手の足が塁から離れたかどうか、という判定でリクエストが要求されます。

なお、アウト・セーフを判定するものではありませんが、デッドボールの判定に対してはリクエストを要求できます。

リクエスト制度を対象にならないプレーとは?

プロ野球のリクエスト制度では、多くのプレーに対して要求できますが、いくつか要求できないプレーがあります。リクエスト制度で要求できないプレーの一覧は以下になります。

・ボーク
・投球判定(ストライク、ボール)
・ハーフスイング
・自打球
・走塁妨害
・守備妨害
・インフィールドフライ
・審判員(塁審)より前方の打球


基本的にアウトかセーフかを判定しないプレーや審判の裁量に基づいて判定する○○妨害、インフィールドフライに対してはリクエストを要求できません。

また、審判がいる位置よりも前で起こったプレーに対してもリクエストを要求できません。審判よりも前でのプレーとは、フェア・ファールの判定と内野フライを直接キャッチしたかが中心になります。
アウト、セーフに関連しないプレーでもデッドボールの判定については、リクエストを要求できます。

プロ野球のリクエスト制度のルールは?

オリックス・バファローズ公式 on Instagram: “#西浦颯大#いだてん#ヘッドスライディング#ナイスラン#ハイタッチ#ウインターリーグ#オーストラリア#ウインターリーグ便り#Bs2019#buffaloes#baseball#ORIX#プロ野球” (113052)

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リクエストの回数

リクエストを要求できる回数は、1試合で最低2回です。

リクエストを要求して判定がくつがえればリクエスト要求の権利は減りませんが、判定が変わらなかった場合はリクエストの権利が減ります。

なので、リクエストが成功すれば何回でもリクエストを要求できますが、2回失敗した場合はそれ以降リクエストを要求できなくなるということです。

また、延長戦に入ると新たに1回リクエスト要求の権利が増えます。

ビデオ判定・検証の時間

プロ野球のビデオ判定はリクエストが審判にされてから、1つのリクエスト時間は1回につき5分以内と定められています。1回に5分というルールは、試合時間を短縮するための設定です。

リクエスト要求を受けた審判は迅速に判断して、判定を伝える必要があります。

しかし多くの場合2~3分程度で終わることがほとんどで、審判が焦って判断しなければならない場面はあまり多くありません。
リクエスト検証でも判定が難しい場合は、最初のジャッジがそのまま適用されます。

リクエストの判定

リクエストでの判定に対して、更に抗議することはできません。しつこく抗議した場合には、退場が命じられることもあります。

【リクエスト】検証後に激怒の猛抗議で緒方監督が退場!

例えば、巨人対広島戦では1塁でのプレーに関するリクエスト判定に対して猛抗議した緒方監督が退場となっています。

リクエストでのビデオ判定が正しいかどうかに関係なく、リクエスト検証の後に抗議することは認められていません。
・リクエストは1試合で最低2回
・リクエストは失敗すると回数が減る
・リクエストの検証時間は1回5分以内
・リクエストによる判定に抗議できない

プロ野球のリクエスト制度の具体例

リクエスト成功の具体例:ヤクルト対阪神

具体的なリクエストの事例を解説していきます。初めはリクエストが成功した事例です。

素人レベルの誤審に観客も失笑 余裕セーフのリクエスト 阪神 vs ヤクルト

ヤクルト対阪神戦のリクエストは、バッターランナーの山崎選手が1塁でアウトになったプレーに対してのものです。ヤクルトの小川監督が審判に対して、リクエスト制度を要求したという形になります。

初めはアウトと判定されましたが、ビデオ判定のリクエスト検証で判定はセーフに変更されました。なお、リクエスト制度の回数は、判定が変更されたためヤクルト側の回数は2回のままで減ることはありません。

リクエスト失敗の具体例:西武対巨人

田口 麗斗 牽制 西武リクエスト失敗 2018.06.09

西武対巨人戦のリクエストは、田口投手の二塁けん制でランナーの金子選手がアウトになったプレーに対してのものです。西武の辻監督によるリクエストの要求です。

初めのリクエスト判定はアウトでしたが、リクエスト検証をおこなった後も判定はアウトが変更されることはありませんでした。リクエストの回数は2回から1回に減り、リクエストは失敗となります。

リクエスト導入後の誤審:ソフトバンク対オリックス

リクエストが導入された後も、誤審ではないかと言われているプレーがいくつかあります。

2019年6月22日のソフトバンク対オリックス戦でのホームランに関するリクエスト判定は、後に審判団から誤審だったと認められたものになります。

6月22日 ソフトバンクVSオリックス 審判大誤審

ソフトバンク対オリックス戦でソフトバンクの中村晃選手がポール際に飛び込む打球を放ちました。

この打球は最初ファウルと判定されましたが、ソフトバンクからのリクエスト要求の結果、ホームランに判定がくつがえりました。

試合後のオリックス福良監督による抗議を受けて、審判団が異例のもう一度ビデオ判定がをおこないます。

この結果、審判団から誤審だったことがオリックス側に伝えられました。

オリックスは試合のやり直しを求めて日本野球機構のNPBに提訴します。しかしNPBへの提訴は認められず、オリックスとソフトバンクにとって非常に後味が悪い結果となりました。

プロ野球のリクエスト制度のデメリットや課題

MLB ⚾ on Instagram: “Picture perfect.” (113053)

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リクエスト制度の精度

プロ野球のリクエスト検証の制度は高いとは言えません。
原因は、判定をおこなう際の機械や映像が良くないからです。

プロ野球のリクエスト検証で使用される映像は、テレビ局による中継の映像です。
中継映像ではカメラの数が少なく、アングルも限られています。

そのためプレーが分かりにくいことも多く、満足な判定ができないという結果につながっています。

対して、メジャーリーグのチャレンジ制度での専用カメラは12台以上で、それを専門のスタッフが確認します。

メジャーリーグと比べてプロ野球の設備は整っていないため、設備やシステムの改善が大きな課題となっています。

試合の一時中断

DAI on Instagram: “. NPBアンパイア 袖番号20 白井一行 審判員  写真ありがとうございます🤳  #NPB審判 #審判 #白井一行  #世界の白井 #袖番号20 #シザーズ #フルフェイスマスク  #ホッケータイプ #兵庫県出身 #明石高校 #ハンズオンニーズセット…” (113055)

もう1つの課題はは試合が中断されてしまうため、流れや雰囲気が途切れてしまうということです。

ファインプレーが飛び出した後にリクエスト検証がおこなわれると、検証結果に関わらずファンが盛り下がるというシーンも見られます。

また、試合が中断されることで選手の集中力が途切れることもあります。
特に投手は1球ごとにかなり集中力を使っているため、1度途切れると戻すのは難しいものです。

リクエスト制度は選手にもファンにもありがたい制度ですが、試合が中断される点は課題と言えます。

リクエストの判定に抗議できない

リクエストの判定に対して抗議することはできないルールになっています。

しかし、リクエストの判定が間違っているのではないかという場合もあり、その判定を必ずしも信頼できるというわけではありません。

抗議で判定がくつがえることは基本的にありませんが、抗議したことで退場処分とするルールは重すぎると言えます。
判定が難しく疑問や不満が出ることも多いため、ただ退場処分とするのではなく、疑問が出ないルールやシステムの設定も大きな課題です。

プロ野球のリクエスト制度は更に野球観戦を楽しくする!

熊谷 童夢(Domu Kumagai) on Instagram: “久しぶりの野球観戦。やっぱりいいね。” (113054)

2018年からリクエスト制度が導入されたことで、選手は気持ちよくプレーできるようになり、観客も不満を抱くことなく試合を楽しむことができるようになりました。

プロ野球の試合では、今後もたくさんリクエストの要求がされていきます。
設備やルールの課題が改善されることを期待しながら、リクエストも楽しんでいきましょう。

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