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トスバッティングの意味と効果とは?バットコントロールを良くする方法

トスバッティングの意味と効果とは?バットコントロールを良くする方法

野球のトスバッティングについて詳しく説明しています。トスバッティングの効果や意味、応用的な練習方法などをご紹介します。バットコントロールを良くするためのコツも詳しく紹介しており、初心者から中級者のバッティング向上に役立つ内容となっています。

2022.12.25 野球

トスバッティングの意味とは?

Free photo: Baseball Field, Game, Baseball - Free Image on Pixabay - 828713 (27151)

野球は得点を競い合うスポーツであり、そのためにはバッティングが重要になります。
そのため、非常に多くのバッティング練習方法がありますが、その中でも今回はトスバッティングという練習方法についてご紹介します。
トスバッティングとは、野球のバッティング練習の中で最も基本的かつ効果的なメニューの1つです。
簡単に説明すると、近い距離から投げられたボールを投げた相手に打ち返す練習です。
遠くに飛ばしたり、速い打球を打つことが目的ではなく、正確に相手に打ち返す練習になります。なお、ペッパーと呼ぶこともあります。この記事内に引用した動画で、ペッパーと表記されたものがありますが、トスバッティングと同義です。

バットコントロール上達の打撃練習

西武スター選手たちのペッパー!秋山選手流石!

トスバッティングの練習の様子です。まず大まかな練習のイメージを掴んでください。
トスバッティングをすることで、バットコントロールを良くすることができます。バットコントロールとは、ボールをミートするためにバットを操作することを意味します。
つまり、このバットコントロールの技術が未熟だとミートが微妙にずれて凡打したり空振りしてしまう機会が増えてしまうのです。
よって、野球ではバットコントロールの技術が高いかどうかが好打者とそうでない打者との分かれ目になります。
ぜひトスバッティングを繰り返し、バットコントロールを良くする努力を重ねていきましょう。

多くのチームで取り入れられている練習

写真AC (27336)

via 写真AC
トスバッティングは、プロアマ問わず、多くの野球チームで取り入れられています。
もはやトスバッティングは野球の練習では定番となっていますが、このように多くの野球プレーヤーから支持されるのは、それなりの意味があるからです。
その意味とは、バッティングの基礎中の基礎が身につくということでしょう。
前方から来るボールの情報を視覚でとらえ、直径約70mmほどのボールを直径66mm以下のバットでミートする。
この野球のバッティングの重要なエッセンスがトスバッティングに集約されているのです。
トスバッティングは効果的な練習なので、もし取り入れていなければ、ぜひ取り入れてみることをおすすめします。

トスバッティングの効果とは?

Free photo: Baseball, Substitute, Bench, Hands - Free Image on Pixabay - 454559 (27167)

トスバッティングをすることによって、多くの効果が得られます。
そもそも練習とは、「早くできるようになる」とか「滑らかにできるようになる」とかの一定の効果を得ることを目指して行なわれるものです。
しかし、効果や意味をよく理解せずに練習していても高い練習効果は見込めません。
どんな効果があるのか、どんな意味があるのかを理解してから練習するのと、知らずに練習するのとでは大きな違いです。
なので「トスバッティングはこんな効果や意味がある」と頭でイメージしながら練習できるよう、トスバッティングの効果について理解を深めていきましょう。

バッティングのウォーミングアップになる

トスバッティングの効果の1つとして、ウォーミングアップになるというのが挙げられます。
もちろん体を温めるという意味でのウォーミングアップも意味していますが、それだけを意味していません。
ここでは、心の準備になるということも意味しています。これから試合に出てバッティングをする、という時の心の準備ができるのです。
例えば、トスバッティングをした時のボールの捉える感じによって、その日の自分の調子を知ることができます。
「下から出ているな」とか「ボールをこするようにミートしているな」とか微妙な感覚の変化をいち早く察知することができ、その状態に応じて調整し、本番に臨むことができるのです。

バッティングの目を鍛えることができる

-buchiko-さんはInstagramを利用しています:「ボールが止まって見える程の動体視力欲しい。#少年野球 #野球#野球女子#小2」 (27334)

野球は、投手から本塁までの距離が18.44mです。この距離をたった1秒もかからずに通り抜ける球を打ち返す必要があります。
この難しい野球のバッティングの作業の中で最も重要なことの1つは、ボールを正確に見ることです。
仮に、完璧なスイングができるとしても、目をつぶって打つことはできません。
まずは視覚情報が重要になります。
トスバッティングでも、ゆっくりのボールでこそあれ、どういう風に自分に向かってくるのかを見極められなければ打てません。
この野球のバッティングの基本となる目の使い方を繰り返し練習できるというのも、トスバッティングの大きな効果の1つです。
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バットコントロールの技術が身につく

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トスバッティングでは、相手に正確に打ち返すことが求められます。
いつも同じコースや高さにボールが投じられることはなく、投球は適度にばらつきます。
一方、ボールを投げる相手は、ほとんど動かずいつでも同じ場所にいます。
ということは、1球ごとに高さやコースが変わるボールを同じ場所に打ち返せるよう、バットの角度や出し方を微妙に調整しなければなりません。
トスバッティングで行なうこの繊細なバット操作によって、バットコントロールの技術が自然と身につくことも、重要な効果の1つといえます。

トスバッティングの基本的なやり方とは?

ここでは、トスバッティングのやり方についてご紹介したいと思います。
トスバッティングで重要なポイントは次の2点です。
1つは、投げる人が捕球しやすいワンバウンドの打球で返すこと。
もう1つは、上半身の巧みなバット操作で軽く打ち返すことです。
これら2点はトスバッティングをする上での基本となるので、ぜひ理解していただきたいと思います。
では早速、2つのポイントについてそれぞれ詳しく説明していきたいと思います。

投げる人にワンバウンドで打ち返す

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トスバッティングは、ワンバウンドで打ち返すやり方が基本です。
そして、できれば相手が捕球しやすいように、相手の真正面を狙いましょう。
10球なら10球と決めて、全て相手にワンバウンドで正面に打てるよう集中して行なってください。
初めはボールをミートすることだけで精一杯かもしれません。
そのためワンバウンドで打ち返すのも難しい場合があると思います。
そのような時でも重要なことは、とにかく相手を狙うことです。
ただ闇雲に打つのではなく、相手に打ち返す意識を集中することが上達につながります。

下半身よりも上半身の使い方が中心

トスバッティングでは、上半身の使い方を良くすることが主な練習の目的になります。
あくまで、野球のバッティングの基本とは、下半身主導のスイングです。しかし、かといって上半身の使い方が重要でないという意味ではありません。
トスバッティングとは基本的に、上半身の使い方を良くする練習だと認識しましょう。
そのため、足は動かさず地面につけたままにして構いません。とはいえ、がちがちに固定するのではなく、ひざを柔らかくしておくくらいの意識でいいでしょう。
肩、腕、肘、手首、腰などの部位を中心にバットコントロールし、正確にボールをとらえられるように繰り返し練習しましょう。

これぞ超一流の基本練習 ホークス 今宮健太 本多雄一 ペッパー バッティング練習 2017 ソフトバンク 宮崎キャンプ

プロ野球選手のトスバッティングの様子です。どんなボールでも相手にうまく打ち返しています。

トスバッティングのコツとは?

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トスバッティングのやり方の基本は、①相手にワンバウンドで打ち返すこと、②上半身でバットコントロールすることだということが分かりました。
しかし、それら練習方法の説明のみではイメージが難しいと思います。
そこで、ここではトスバッティングをする上での具体的なコツを挙げ、正しいイメージを持ちつつ練習に取り組めるようにしていきたいと思います。
ぜひ次に説明する3つのコツの意味を理解し、トスバッティングで効果的な練習ができるようにしてください。

バットの芯で打つ

写真AC (27338)

via 写真AC
トスバッティングを行なう際は、バットの芯でミートしましょう。野球のバッティングの基本は、ボールをバットの芯で打つことです。
なぜなら、芯の部分でボールをミートすると強い打球を打つことができ、ヒットにできる確率が高いからです。
なので、バットの芯でとらえる練習をトスバッティングで繰り返し行なうことが大切になります。
当然投げ込まれるボールは、1球ごとに高さやコースが変わってきますが、どんなボールでも芯でとらえるようにしましょう。コツは、音を聞き分けることです。バットの芯に当たると良い音が鳴るので、耳も使ってトスバッティングをし、芯で打つためのバットコントロールの仕方を身につけましょう。

ボールの上をたたく

壱岐ACさんはInstagramを利用しています:「今日は練習後トラック&フィールドのシャツで硬式ソフトボールの練習!!#壱岐 #陸上 #ナンバーワンしかいらない #バッティング練習 #スタートダッシュ #とりま #トラック&フィールド」 (27341)

トスバッティングでは、ボールという球体の上半分を狙って打つようにするのがコツです。下半分のところを打つと、打球が上がってしまいワンバウンドで打ち返すことができません。
また、ボールの上を「たたく」という表現の意味を正しく理解していただきたいと思います。
「たたく」というと、ボールの一番上の高いところを打つイメージを持ってしまうかもしれませんが、ボールの中心より少し上くらいのところを狙うイメージで打つようにしてください。

少し前の地面を狙って打つ

自分の少し前の地面に打球をぶつける気持ちでトスバッティングを行なうことがコツです。
すると、ちょうどよくワンバウンドで相手に打球が返ります。
自分の打った打球がどの辺りでバウンドしているのかは、地面に残された打球の跡を見れば確認することができます。
繰り返し練習しているうちに、どの辺にバウンドさせればいいのかということが感覚的に分かってきます。
初めのうちは地面に円で印をつける方法をおすすめします。その円の中に打球が接地することを目指して繰り返し練習を行なっていると、次第に相手にうまく打ち返すコツをつかめてきます。

トスバッティングで得られるもの①力まず打つ技術

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トスバッティングは、フルスイングして遠くに飛ばすようなバッティング練習ではありません。
バットコントロールを良くするために、バットを的確に操作することが求められます。
この練習を繰り返し行なうことによって、余計な力を入れずリラックスしてボールを打つ感覚が養われていきます。
その結果、通常のバッティングでも、トスバッティングの延長として力まずにスイングできるようになってくるわけです。
トスバッティングで、リラックスして打つ感覚を身に着けましょう。

バッティングの敵は余計な力み

野球のバッティングは、力強いスイングをする必要があります。
なぜなら、小手先のスイングでは投手の勢いある球をはじき返すことはできないからです。
ただし、力強いスイングができてもスムーズなバットコントロールができなければミートは難しいでしょう。
ここで注意したいのは、バットコントロールをぎこちなくさせる大きな要因は余計な力みであるということです。
肩が上がる、上腕の筋肉が盛り上がるなどの余計な力みは、バット操作を乱し、ミートの確実性を下げます。
トスバッティングで、肩や腕の脱力感を大事にしながら、スムーズなバットコントロールを体に染み込ませましょう。

トスバッティングで得られるもの②インサイドアウトの技術

k a n a e ⚾︎さんはInstagramを利用しています:「♡:2017.05.03#山田哲人 #神宮球場#ヤクルトスワローズ#練習見学 #トスバッティング」 (27183)

トスバッティングで、スイングの軌道を良くすることができます。
もちろん、素振りでもできますが、実際にボールを打つ中で練習できるのがトスバッティングの利点と言えます。
実際に取り組んでみると分かりますが、素振りと違って、生のボールを打つとなるとミートすることに精一杯でフォームも乱れやすいです。なので、正しいフォームで打つ意識が必要です。
正しいフォームとは、インサイドアウトのスイングをここでは意味します。
トスバッティングという実際にボールを打つ練習の中で、インサイドアウトのスイングの習得を目指していきましょう。

バッティングは「内から外」のスイングが基本

バッティングの理想インサイドアウトを身に付けるには?

インサイドアウトについてはこの動画をご覧ください。
野球のバッティングの基本は、ストライクゾーンの球をバットの芯で打ち返すことです。
ストライクゾーンはある程度の幅があるため、内外角に対応できるスイングが必要です。
そしてそのようなスイングは、内から外へとバットが出されるインサイドアウトのスイングです。
それに対し、後ろに大きく身体から遠回りしてしまうようなアウトサイドインのスイングは、ドアスイングと呼ばれ、悪いスイングの代表です。
それでは、インコースの球をヒットにするのは困難です。
トスバッティングでは、投球がランダムに内外角に散らばるので、幅広いコースに適応するために自然とインサイドアウトのスイングが形作られていきやすいです。
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インサイドアウトのためのトスバッティング応用編

トスバッティングでインサイドアウトのスイングをより効果的に身につけるやり方をご紹介します。
方法はシンプルで、ボールに対してバットのグリップエンドを向けるようにして振り出すことです。
当然ですが、ボールはばらばらに来ます。
インコースにしろアウトコースにしろ、グリップエンドをぶつけていくように振り出していきましょう。
ゆっくりとボールを投げてもらい、実際にグリップエンドにボールをぶつける練習も効果的です。
ただし、手にぶつけてケガをしないようバットを短く持つなどして気をつけて行ないましょう。

【ホームランが打てる】インサイドアウトのスイング練習法 #1 【初級編】

この動画から、バットをグリップから動かしていることに注目し、インサイドアウトのイメージを掴んでください。そして、そのイメージを持ったままトスバッティングをしましょう。

トスバッティングで得られるもの③ボールを捉える感覚

西スポさんはInstagramを利用しています:「#田中正義#トスバッティング#体幹強化#股関節の動き#softbankhawks #ソフトバンクホークス #ホークス #西スポ」 (27184)

トスバッティングでは、ボールを打つ感覚を高めることができます。
あまりに遅いスイングではボールの勢いに負け、ワンバウンドで相手に返せません。
逆に、あまりに速すぎるスイングではどこか遠くへ飛んでいってしまうでしょう。
よって、トスバッティングをする際は、相手に正確に打ち返すために、適度な力加減でボールを捉える感覚が必要です。
また、ボールが当たるバットの部位にも注意が必要です。実戦で強い打球が打てるようになるために、バットの芯で捉える感覚を磨き、癖づけましょう。
このように、トスバッティングでは、適度な力感で捉える感覚やバットの芯で捉える感覚を養うことができます。

ただバットにぶつけるだけがバッティングではない

野球では、試合の状況に応じたバッティングが求められます。
ただ闇雲に振り回すだけでは効率よく得点に結びつけることができません。
1塁ランナーを進めるため右方向へのゴロを狙ったり、3塁ランナーを生還させるため外野フライを狙ったりしながら攻撃することが重要で、野球の醍醐味といえます。
しかし、普段の練習からただバットを振り回しているのであれば、本番で狙いに応じて工夫して打つことは難しいです。
トスバッティングで「狙って打つ」という意識を持つことで、得点へとつなげられるバッティングの基礎を育むことができます。

MLBロイヤルズ ペッパーゲーム

このように、3箇所に向かって打つトスバッティングもあります。難易度は上がりますが、狙ったところに打つ良い練習になります。

捉え感向上のためのトスバッティング応用編

ボールを捉える感覚をより高める方法をご紹介します。
普通はバットの芯でミートしますが、あえてバットの根元と先っぽでミートします。
芯で打つ時と比べて手に伝わる感覚や打球音が違うのが分かると思います。
それらの違いから、どこに当たっているのか1球ごとに確かめながら打ってください。
例えば、バットの芯、先っぽ、根元でそれぞれ5球ずつ打つのもいいでしょう。
このやり方を続けているうちに、芯とそうでない部分との境目が分かるようになってきます。
あくまで野球のバッティングの基本は芯でボールを打つことですが、芯で捉える感覚をより良くするためには、芯でない所で捉えた時の感覚も磨くことが効果的になるのです。

トスバッティングで得られるもの④対応力

Free photo: Baseball, Player, Catcher, Umpire - Free Image on Pixabay - 1680863 (27199)

野球のバッターは受け身です。なぜなら、どのようなバッティングをするかはピッチャーの投球次第だからです。
例えば、変化球か直球か、どの高さでどのコースかは全て投手が決めることです。
バッターは、そのどこに来るか分からない球に対応しなければなりません。
逆に言えば、投球に対応することのできないバッターは、ヒットを打つことがかなり困難になるということを意味します。
トスバッティングの良い所は、あらゆる球を正確に相手に打ち返し続けるうちに、バッターとしての対応力が自然と磨かれていくという所です。

アジャストする技術は高打率バッターの条件

自分の得意とする球がいつも投げられるのなら、バッターは苦労しないでしょう。
しかし、ピッチャーは打者に打たれないように、考えながら投げてきます。
当然ながらバッターの苦手なところを中心にして攻めてくるため、バッターは苦手な球に対応しなければなりません。
つまり、いかに自分の苦手な球に対してもミートポイントまでバットコントロールできるかが、好打者とそうでない者との分かれ目になるのです。
トスバッティングでは、遅いボールでこそあれ、どこにボールが来るか分からないため、対応力を養う良い練習になります。

対応力を高めるためのトスバッティング応用編

対応力、とくにバットコントロールのスキルを高める効果的なやり方をご紹介します。
普段打っている方とは逆で打ちましょう。つまり、右打者は左打ちで打つということです。
一見意味のない練習に思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
運動の学習では、身体の片方での練習がもう片方へと影響を与えるという両側性転移という理論があります。
これはつまり、左打ちでの練習が右打ちのパフォーマンスを高める可能性を意味しています。
よって、トスバッティングを反対の打ち方で打つことで、普段の方のバットコントロールが高まることが期待されます。ぜひこのやり方を実践し、左右両方で打てるようになることを目指してください。

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