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筋肉痛メカニズムと仕組み!筋肉痛になる理由とは?

筋肉痛メカニズムと仕組み!筋肉痛になる理由とは?

トレーニングにつきものの筋肉痛は誰もが知っている症状ですが、そのメカニズムや原因を正確に答えられる人は多くはありません。しかし、筋肉痛を知ることで、その対処法も理解することが可能です。意外と知らない筋肉痛の仕組みや原因を知って、痛みを予防・緩和する術を身につけましょう。

2021.12.16 ボディメイク

意外と知らない筋肉痛のメカニズム

トレーニングを日常的に行っている人で、筋肉痛を知らない方はいないでしょう。激しいトレーニングや、普段動かさない部位を使った翌日に訪れるひどい痛みに悶絶した経験がみなさんあると思います。

しかしながら、筋肉痛そのもののメカニズムや仕組みについては正確に答えられる方は多くはおりません。

筋肉痛が起こる仕組みとは?

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筋肉痛のメカニズムや仕組みがあまり知られていないのは、現在の研究で未だそのメカニズムや仕組みがはっきりと判明されていないからでしょう。
しかし、筋肉痛発症のメカニズムは徐々に研究が進み、ある程度まではその仕組みは解明されるようになりました。

今現在明らかになった筋肉痛の定義とは、
筋肉を動かした際にできる筋繊維の微細な傷が炎症を起こした結果、起こる痛み
です。

すなわち、身体を動かすことで出来たわずかな筋繊維の傷が、ひどい痛みを生み出す仕組みなのです​。

筋肉痛の原因とは?

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最近の研究で筋肉痛のメカニズムが解明されるまでは、その誘発因子として最も考えられていたのは疲労度の目安にもされている乳酸でした。トレーニングなどの運動後には血中の乳酸濃度が高くなっていたという理由から、乳酸が筋肉痛を起こすと言われてきましたが、近年の研究で乳酸は1時間ほどで運動前の数値に戻るため、筋肉痛発症のメカニズムと乳酸は無関係ということが明らかになりました。

そこで現在最も筋肉痛の原因として可能性が高いと考えられたのが、先述した筋繊維についた傷を治そうとして発生する、セロトニンなどの「痛み物質」です。これらが筋繊維を包む筋膜に刺激を与えることが筋肉痛が起こる仕組みと言われています。また、トレーニングなどで汗をかくことで起こる脱水により、血液の循環が悪くなり、酸素不足や周囲の細胞から発生する代謝産物による刺激が起こることも原因になると考えられています。

筋肉痛には種類がある

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何気なく「筋肉痛」と呼んでいますが、実は筋肉痛にも種類があることをご存知ですか?
筋肉痛は、その発症メカニズム仕組み、痛みによって2種類に分けられます。
自分の症状がどちらの筋肉痛に該当するのかを知っていると、その症状に合わせた対処法をとることができ、より早く痛む部分を治すことができるので、筋肉痛の種類はしっかり理解しておきましょう。

現発性筋肉痛と遅発性筋肉痛

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・現発性筋肉痛
トレーニングなど運動を行っている最中に痛みが現われます。
筋肉が熱いと感じるような、焼け付くような痛みを感じます。トレーニング中に使用した筋肉に乳酸などの疲労物質が蓄積することが発症の仕組みと考えられています。

・遅発性筋肉痛
トレーニングなど身体を動かした後数時間から1~2日後に痛み出します。
筋繊維についた微細な傷が炎症を起こすことが発祥のメカニズムと考えれています。

どちらも現代までの研究で明らかになっているのはここまでです。
より詳細な仕組みやメカニズムは残念ながら未だ解明されていません。

一般的な筋肉痛とは?

一般的に「筋肉痛」という言葉からイメージされるのは、トレーニングが終わった数時間後から翌日~翌々日というように、時間を置いて起こるひどい痛みです。そのため、一般的に筋肉痛と言う場合は「遅発性筋痛」と考えます。遅発性筋肉痛は慣れないトレーニングを行ったときや、普段トレーニングをしない人が急に体を動かしたとき、筋肉を使いすぎたときなどに顕著に現れます。

遅れて痛みがやってくる仕組み

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遅発性筋肉痛がつらいのは、時間を置いてひどい痛みが襲ってくるところです。ではなぜひどい痛みが遅れてやってくるのでしょう。実は筋肉痛が遅れてくる仕組みがきちんとあるのです。痛みが遅れてやってくる仕組みとしては、以下の3つが考えられています。

1. 痛みを感じる筋膜に発痛物質が届くまでのタイムラグ
痛む場所である筋肉は筋繊維という細かな繊維で出来ています。
筋肉痛発症のメカニズムは、この筋繊維に傷が出来ることですが、この筋線維そのものには痛みを感じる神経がありません。炎症が広がり、発痛物質が痛みを感じることができる筋膜に届いて、初めて「痛い」と感じるようになります。
この炎症が広がり、筋膜まで発痛物質が届くまでの過程が、痛みを感じるまで時間がかかる仕組みと考えられています。

2. 毛細血管が発達していない
普段からよく動かしている筋肉は、筋肉に血液を送る毛細血管が発達しています。

一方、あまり使われていない筋肉には、毛細血管が十分に巡っていません。そのため、急激にその筋肉を動かしても、損傷した筋線維に血液成分が集まるまで時間がかかり、さらに発痛物質が生産されるまで時間がかかるため、普段身体を動かしていない人やあまり動かさない部位をトレーニングした際は痛みが遅れてやってくると考えられています。

3. 運動強度
より強度が高くハードなトレーニングなどを行うと、比較的早く筋肉痛は出てきます。高重量の負荷を扱うトレーニングを行えば行うほど筋肉の断裂が著しく、トレーニング中に破壊されていくため、主に現発性筋肉痛の原因になるからです。

反対に、強度が低く長時間行うようなトレーニングなどの場合は、筋肉痛が遅く発症します。

筋肉痛になりやすいトレーニングは?

筋肉痛は運動不足な人や慣れないトレーニングを行うとなりやすいと言われていますが、そもそも筋肉痛になりやすいトレーニングはあるのでしょうか。そこで、筋肉痛になりやすいトレーニングを考える上で、まずは筋肉を動かすメカニズムを知る必要があります。

筋肉痛は「筋肉の収縮の仕方」次第

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筋肉痛が起こる原因の一つに筋肉への負荷の大きさがあります。
筋肉への負荷は、筋肉がどのように収縮していくかという、筋収縮のメカニズムによって変化していきます。

そもそも、私たちはどのような仕組みで力を発揮するのでしょう。

その答えが、「筋肉を収縮させる」ことです。筋肉の収縮とは、名前の通り「筋肉が縮もうとする」ことです。筋肉は自分で縮むことが可能ですが、「筋肉自体が縮もうとしている状態」であっても、扱う負荷の重さ次第で、筋肉を縮ませることができたり、筋肉が縮みも引き伸ばされもしない状態になったり、耐えられず筋肉が引き伸ばされたりします。これが、筋肉の収縮様式(短縮性・等尺性・伸張性)の違いです。このそれぞれの収縮様式のメカニズムを知っていくことが、筋肉痛になりやすいかどうかの判断に必要となります。

等張性(アイソトニック)収縮のメカニズム

等張性収縮の仕組みは、一定の負荷に抵抗するために筋肉の長さを変えることです。
どのように筋肉の長さが変化するのかによって、2種類の収縮様式に分けられます。
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・短縮性(コンセントリック)収縮
筋肉が縮みながら力を発揮する収縮様式のことを指します。
ダンベルカールで例えると、肘を曲げてダンベルを持ち上げていく過程で上腕二頭筋(力こぶ)が短縮性収縮をします。つまり、筋肉が縮みながら力を発揮することで、ダンベルを持ち上げることができる仕組みです。
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・伸張性(エキセントリック)収縮
伸張性収縮とは筋肉が伸びながら力を発揮する収縮様式のことを指します。力が抜けないように、ブレーキをかけながらウエイトを下ろしたり、元の姿勢に戻る動作の時に働きます。例えば、ダンベルカールでは曲げた肘を伸ばしてダンベルを下ろす過程で伸張性収縮が生じます。つまり、筋肉を伸ばしながら負荷に抵抗するように力を発揮していく仕組みです。

等尺性(アイソメトリック)収縮のメカニズム

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等尺性とあるように、使う筋肉の長さが変わらないまま力を発揮する収縮様式です。動作でいえば、同じ姿勢で筋肉に一定の力を入れる際の収縮を指します。

壁を押す動作のように、動作自体に動きはありませんが筋肉は力を出している状態が等尺性収縮をしている時です。関節を動かさず力を発揮する仕組みのため、身体に余計な負担をかけず安全性が高いのでリハビリトレーニングなどにも活用されています。

筋肉痛は起こりやすいのは伸張性収縮

伸張性収縮は他の収縮様式と比較すると、より大きな力を発揮することが出来ます
さらに筋肉が収縮する方向とは逆に伸びる仕組みなので負荷が大きく、筋肉のダメージが大きいという特徴があります。

そのため、筋繊維と共に筋肉膜や筋外膜などの結合組織も傷ついて炎症を起こし、筋肉痛が起こりやすくなります。

すなわち、筋肉痛が起こりやすいトレーニングは伸張性収縮の仕組みを活用したトレーニングです。
具体的に言えば、ウエイトトレーニングの際にウエイトを下ろす動作を指します。

筋肉痛の予防や緩和の方法とは?

筋肉痛は人によってはひどい痛みだけでなく、何とも言えないだるさが生じます。痛みやだるさは、トレーニングのモチベーションにも関わるマイナスな要因になりうるため、出来る限り治したいものです。

筋繊維が壊され炎症が起こることが筋肉痛発症のメカニズムですが、日常生活で身体に炎症が起これば、薬などで身体の回復力を高め、患部を治していきます。筋肉痛も同様で、炎症を治癒する正しい処置を行うことで、ひどい痛みを解消・緩和・予防することが可能です。
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筋肉痛を予防するには?

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そもそも筋肉痛が発症しなければひどい痛みにやだるさに苦しめられることはありません。筋肉痛予防のポイントは血流を良くすることです。痛み物質が筋膜に刺激を与えて炎症を起こすのが筋肉痛のメカニズムなので、血流を良くして原因物質を早く除去できれば筋肉痛を予防できます。そこで効果的な予防方法は以下の3つです。

1.トレーニング前のウォーミングアップ
トレーニングを行う前に、ストレッチや軽いランニングを行います。トレーニング前のこれらのウォーミングアップが、血液循環が良くし、筋肉痛を予防してくれます。

2. トレーニング後のクールダウ
激しく動いたあと、急に動きを止めると血液循環が急激に低下します。疲れていても血流を持続させるために、軽いランニングなどの有酸素運動を行い、徐々にスピードを下げてからトレーニングを終了します。

3., ぬるめのお湯による入浴
38~39度のぬるめのお湯にゆっくり浸かることで身体中の血管が広がり、血流が促進されることで筋肉痛の原因物質を素早く流してくれます。
また、ぬるめのお湯は副交感神経が優位に働くためリラックス効果も高まります。


反対に42度以上の熱いお湯は交感神経が高まり、筋肉が硬直しやすくなるため、筋肉痛の予防には適しません。トレー二ング後に熱いお湯に入ると筋肉の硬直により、かえって痛みを増やす、悪化させてしまう可能性もあります。どうしても熱いお湯に入りたいという方は、40度以上のお湯に1~2分つかったあと、15度ほどの水を一度浴びて、再度お湯につかるという流れを繰り返す交代浴がおすすめです。

筋肉痛をより早く和らげるには?

Active Athletic Exercise - Free photo on Pixabay (75925)

時間が経てば自然と治る筋肉痛ですが、出来る事だけ早くひどい痛みを治したいものです。間違った方法をとれば解消されるどころか、ただでさえひどい痛みがさらに悪化してしまうこともあります。そのためにも、筋肉痛を和らげる場合の正しい方法を理解しましょう。

1. 患部を温めて血行を促進する
トレー二ング後にカイロや温湿布、入浴などで筋肉痛が起こっている部位を温め、血行を良くすることで原因の刺激物質を流し、痛みを解消することが出来ます。温めすぎるとかえって血行が悪化し、痛みが増す可能性があるので、温める時間は10~20分程度を目安にしてください。

2. (患部が熱を持っている場合のみ)患部を冷やす
筋肉を使いすぎて「熱を持っている時」に行う対処法のひとつで、15~20分程度患部を冷やします。この対処法は主に熱を持っているように感じる現発性筋肉痛の際におすすめです。

2. ストレッチなどの軽い運動を行う
痛いからと身体を動かさないでじっとしていると、血行が良くならず、痛みが解消されにくくなります。無理をしない程度に、「ストレッチ」や「軽い運動」を行えば、血流は良くなり筋肉痛を和らげることができます。

3. ビタミンB1を摂取する
ビタミンB1は、エネルギー代謝と疲労回復に効果があるといわれています。そのため筋肉痛の治癒にも一役立ちます。ビタミンB1を多く含む食品として挙げられるのは、豚肉、鶏肉、カツオ節、大豆、インゲン豆などです。
豚肉や鶏肉、大豆などには筋肉をつくるたんぱく質も含まれているので、トレーニング後のゴールデンタイムに摂取することをおすすめします。

4. 「塗り薬」や「貼り薬」で炎症部位を早く治す
・インドメタシン・フェルビナク:筋肉や関節の痛みを和らげる
・ビタミンE・アルニカチンキ:血行を促進する
・サリチル酸グリコール:炎症をおさえて痛みを鎮める
配合されている成分を見て、必要に合うものを使用しましょう。

筋肉痛メカニズムのまとめ

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筋肉痛は痛くてつらいものです。しかい、その原因でもある筋肉の炎症が起こると、傷ついた筋繊維を筋肉痛の前の状態より太くしたり、パワーアップさせるなど、「超回復」と呼ぶ現象を起こします。これにより筋肉は発達し、ビルドアップしていくのです。そのため筋肉痛はトレーニング後の筋肉をより強く発達してくれる、大切な身体のメカニズムでもあります。

トレーニングにとって筋肉痛は大切な経過の1つです、だからこそ、その仕組みを知ることで、少しでもつらい筋肉痛の痛みやだるさを取り除き、日々のトレーニングをより快適なものにすることも出来ます。
筋肉痛の予防や緩和の対策を行い、早く筋肉痛を治して、毎日のトレーニングを充実させていきましょう。

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