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ネンブツダイの生態とは?名前の由来や食べ方・料理レシピを紹介!

ネンブツダイの生態とは?名前の由来や食べ方・料理レシピを紹介!

ネンブツダイはスズキ目スズキ亜目テンジクダイ科に属し、日本近海を中心に生息する魚です。釣り人からは外道と嫌われがちですが、ネンブツダイの身はやわらかく、淡白で美味しい味わいです。唐揚げや南蛮漬け、つみれ汁にすることで、下ごしらえの手間も少なく、美味しく食べることができます。

2022.02.17 釣り

ネンブツダイとは?

分類 スズキ目スズキ亜目テンジクダイ科スジイシモチ属
生息域 東北から九州・台湾・朝鮮半島・中国
全長 約7〜12cm
漢名 念仏鯛
別名 キンギョ、アカジャコ、シカラ、イシモチ

ネンブツダイは、全長10cm前後と小さく、釣り人からは餌取りの魚と有名です。目当ての魚が餌に食いつくよりも早く、ネンブツダイが釣り上げられることも多いため、外道と嫌われています。

目当ての魚を釣るための餌に利用されたりリリースされることが多いですが、食べてみると美味しく、うま味の強い魚です。

ネンブツダイの名前の由来

ネンブツダイの名前の由来は、繁殖の時期にぶつぶつと求愛音を発する姿が、念仏を唱えている姿に似ているからです。

しかし、ネンブツダイの名前の由来は諸説あり、オスが卵を口の中で育てながら、新鮮な空気を送るために口を動かす姿が念仏を唱えている姿に見えるからとも言われています。

ネンブツダイの相場価格

ネンブツダイは市場で出回ることがなく、相場価格はありません。ネンブツダイは釣りやすく、狙っていないのに釣れてしまうことから、リリースされることも多い魚です。

ネンブツダイを手に入れたい場合は、直接自分で釣り上げるか、釣り人や漁師からリリースする魚を譲ってもらいましょう。

ネンブツダイの旬・時期

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

ネンブツダイの釣れる時期と旬は5〜11月で、暖かい水温を好むことから7〜9月に活発に行動すると言われています。冬のネンブツダイは水温の安定する深場で生活することから、沿岸部のエリアにいることは少ないです。

ネンブツダイの生態

ネンブツダイは日本近海、朝鮮半島西側沿岸を中心に分布している海水魚です。産卵期の7〜8月は沿岸付近に群れを作り、障害物の陰に身を潜めています。

口の中で卵を孵化させるため、口が大きく開く特徴があります。体の小ささに似合わず大きく口が開き、貪欲に餌に食らいつくことが、餌取りの魚と有名になった原因です。

ネンブツダイの生活環境と繁殖

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ネンブツダイは、夜間に活発に行動する夜行性の魚です。日中は、岩場や海藻が多い場所に隠れています。

水温が21℃前後になると繁殖期に入り、群れの中で2匹がペアを作って、寄り添いながら泳ぐ姿が見られます。産卵までの期間は、7日〜10日間です。繁殖方法は、口の中で卵を孵化させる口内保育です。メスが産んだ卵をすぐにオスが口の中に入れて、孵化までの約1週間は何も口にせずに卵を保護します。無事に卵が孵化した後は、再び同じペアに戻る習性があります。

ネンブツダイの分布・生息域

ネンブツダイの生息域は、太平洋側沿岸と日本海側沿岸まで、広範囲におよびます。太平洋側は、青森県から九州までが含まれます。日本海側は、山形県から九州までです。

日本近海が中心的な拠点
であり、夏場は沿岸付近の岩場や、海藻が多く隠れられる場所に群れで生活しています。冬場は水深10〜70mの水深まで潜って生活するため、漁港で釣れることはほとんどありません。

ネンブツダイの食性

ネンブツダイは肉食性で、動物性プランクトンを中心に、オキアミや小型甲殻類を食べて生活しています。体長10cm前後と小さい魚ですが、口の可動域が広く、釣り針をエサごと丸呑みにすることが可能です。

ネンブツダイに似ている魚

種類 見分け方
ネンブツダイ ・背側に黒い直線模様がある
・目の上に黒い直線模様がある
クロホシイシモチ ・頭頂部に黒点模様がある
・目の上に黒点模様がある

ネンブツダイに似ている魚は、クロホシイシモチです。ネンブツダイと同じテンジクダイ科で、赤みを帯びた体色や、生息環境がよく似ています。体や目の上の模様に気をつけて観察することで、ネンブツダイとクロホシイシモチを簡単に見分けることができます。

クロホシイシモチはネンブツダイと違い、温かい海域でも生息していることが確認されています。本州中部以南の熱帯域の外海付近で見ることも可能です。

ネンブツダイの味

ネンブツダイの味は、淡白な白身で美味しいと言われています。あっさりした味わいでクセもなく、魚特有の臭みはほとんどなく、大人から子どもまで誰でも食べやすい魚です。

しかし、小さい魚のため身が少なく、食事に使う場合は5〜10匹は必要です。小骨の多さが難点ですが、出汁を取っても上品な味が楽しめて、さまざまな料理に使うことができます。

ネンブツダイの食べ方・調理方法

ネンブツダイは大きく分けて3つの食べ方があります。

・生食
・揚げ物
・煮物

骨が多く、頭には耳石がある魚のため、調理前の下ごしらえは必須です。小さな体に対して頭が大きく、料理に使える部分が少ないことから、釣り人からは料理に向かない魚と考えられています。しかし、調理方法次第で美味しく食べることが可能です。

ネンブツダイの下ごしらえ

ネンブツダイの下ごしらえは、包丁を使わずに簡単にできます。

①尾びれから頭に向けて、スプーンの側面を当ててうろこを削ぐ
②エラの後ろから頭を折って、内臓ごと引き抜く

ネンブツダイは尾びれ、背びれ、胸びれにトゲがあることが特徴です。うろこを削ぐときは、気を付けて処理しましょう。頭には耳石があり、口に入れると、じゃりじゃりと不快な口当たりになります。下処理は面倒ですが、味わいを損なわないために丁寧に進めることがポイントです。

生食

ネンブツダイは、刺身にして生で食べても美味しいです。しかし、生食の場合は骨やうろこを取り除かなければいけません。下処理に手間がかかりますが、1匹から取れる身の量はわずかです。1人前を用意するために、生食以外の食べ方と比べると、多くの手間と量が必要になることを覚えておきましょう。

【例】
・刺身
・カルパッチョ

揚げ物

ネンブツダイは揚げ物にして、唐揚げで食べる人が最も多いです。頭を取らずに丸ごと食べることができるため、簡単で美味しい料理と人気があります。おいしく食べるポイントは、2度揚げをすることです。2度揚げをすることで、骨まで火が通り、最後までバリバリと食感を楽しみながら食べられます。

【例】
・唐揚げ
・天ぷら

煮物

ネンブツダイはクセのない淡白な味わいのため、煮物にすると味がよく染み込みます。時間をかけて煮込むことで骨までやわらかくなり、老若男女におすすめの食べ方です。煮汁を煮立ててからネンブツダイを加えることで身が引き締まり、うま味が流れ出ることを防ぎます。

【例】
・煮付け
・佃煮

ネンブツダイの料理レシピ

ネンブツダイを簡単に美味しく味わうために、代表的な3種類のレシピがあります。

・唐揚げ
・南蛮漬け
・つみれ汁

ネンブツダイを食べるときは、小骨を取り除く必要のない食べ方がおすすめです。1人前の料理で少なくとも5匹以上は必要になるため、下ごしらえの手間や時間を考えて、加熱調理に適した魚と言えます。

唐揚げ

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材料
ネンブツダイ 5〜10匹
塩胡椒 少々
片栗粉 適量
小麦粉 適量
適量

ネンブツダイの唐揚げは美味しいと評判です。骨の歯応えと同時に、身は水分を多く含むためやわらかい食感も楽しむことができます。

【ネンブツダイの唐揚げのレシピ】
①内臓を取って水で洗い流す
②水気を切って、塩胡椒で味付けをする
④片栗粉と小麦粉を1:1で混ぜ合わせ、全体にまぶす
⑤180℃の油で2度揚げをして中まで火を通す
⑥盛り付けて、塩をひとつまみ振りかけて完成

南蛮漬け

材料
ネンブツダイ 5〜10匹
玉ねぎ 1/3個
ピーマン 1/3個
にんじん 1/4本
小麦粉 適量
大さじ2
砂糖 大さじ1
醤油 大さじ1
大さじ1
大さじ2

ネンブツダイは南蛮漬けにすると、冷蔵庫で保存することで1週間は日持ちします。調理に使われる酢は、防腐効果だけではなく、魚の身を引き締める効果もあります。

【ネンブツダイの南蛮漬けのレシピ】
①頭と内臓を取って水で洗い流す
②小麦粉をまぶして180℃の油で揚げる
③酢、砂糖、醤油、酒、水を小鍋に入れて沸騰させる
④玉ねぎ、ピーマン、にんじんをスライスして小鍋で煮る
⑤火を止めた小鍋にネンブツダイを混ぜ合わせる
⑥冷めるまで待って盛り付けたら完成

つみれ汁

材料
ネンブツダイ 5〜10匹
少々
片栗粉 適量
生姜 適量
醤油 大さじ1
ネギ 1/4本
適量
出し汁 300cc

つみれ汁は、ネンブツダイの白身魚特有の上品な出汁が味わえる食べ方です。すり身にするため、骨取りの手間もかからずに調理できます。

【ネンブツダイのつみれ汁のレシピ】
①ネンブツダイの頭と内臓を取って水で洗い流す
②ネンブツダイ、塩、片栗粉、生姜を混ぜてすり身にする
③みじん切りにしたネギを入れて丸める
④鍋に出し汁を入れて温める
⑤つみれ、麩、斜め切りにしたネギを加える
⑥醤油を入れて、つみれが浮いてくるまで煮たら完成

ネンブツダイを釣っておいしく食べよう!

ネンブツダイは外道と呼ばれ、釣り人からは嫌われがちな魚です。しかし、調理方法次第で美味しく食べられるため、好みのレシピを見つけて試してみましょう。

簡単にたくさん釣れやすいことから、初心者も料理に困らないだけの量を確保しやすいです。食べ方がわからずリリースしていた人は、釣果にして持ち帰ることをおすすめします。

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