2018年11月13日 更新

サッカーリベロとは?ポジションの役割など【サッカー用語解説】

サッカーのリベロというポジションには、どのような役割があるのでしょうか。最近ではあまり置かれなくなってしまったポジションですが、かつてはリベロ全盛の時代がありました。 その役割や、リベロとして活躍した選手を紹介していきます。

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マンツーマンディフェンスにおける、最後の砦であるスイーパーは、役割とするゴール前の守備を離れると、ピンチを招いてしまうポジションです。しかし、そのスイーパーの中でも、攻め上がりを見せる選手のことをリベロと呼びます。

また、同じディフェンダーであるサイドバックは、現代サッカーにおいては攻撃面でも重要なポジションとなっています。自らが攻め上がったら、他のポジションの選手がカバーするという戦術の下に、攻撃参加(オーバーラップ)をしています。

リベロとサイドバック、同じ攻撃的ディフェンダーですが、違いがわかりましたでしょうか?
サッカーにおけるリベロとは「ゴール前で守備を主な役割とするが、攻撃にも自由に参加する選手」と言う意味を持ちます。自由にではなく、戦術的に攻撃参加するサイドバックは、リベロと言う意味に当てはまりません。
戦術においてサイドバックのオーバーラップが主流になって以降、リベロを配置する必要がなくなったのです。

リベロとして知られるサッカー選手①

フランツ・ベッケンバウアー

Best of Franz Beckenbauer - Skills and Goals

1960年~1980年代に活躍したリベロに、フランツ・ベッケンバウアーというサッカー選手がいます。サッカー通なら知らない人はいない、皇帝の異名を持つ、ドイツ(旧西ドイツ)の名サッカー選手です。

このベッケンバウアーこそが、サッカーにリベロというポジションを確立させたと言われています。もともと、フォワードやミッドフィルダーなどの攻撃的なポジションを得意としていたベッケンバウアーは、スイーパーにコンバートされると、持ち前の攻撃センスを発揮。スイーパーでありながら、守備という役割に縛られずに攻撃に自由に参加するスタイルのサッカーを築き上げました。この動きが、自由を意味するリベロと呼ばれるようになり、その後のサッカー戦術に急速に普及しました。

ベッケンバウアーは、フィールドプレーヤーとして最後尾に君臨し、リベロとして守備も攻撃も支配する様から、サッカー界では皇帝と呼ばれていました。

リベロとして知られるサッカー選手②

長谷部誠

長谷部 誠 ★ アイントラハト・フランクフルト ● 2017

サッカー日本代表のキャプテン、長谷部誠選手です。サッカーをある程度知っている人なら、知らない人はいないと思います。
高校からサッカーJリーグの浦和レッズに入団した際は、攻撃的ミッドフィルダーでしたが、ドイツに渡ってからは様々なポジションで起用されるようになり、サッカー日本代表ではボランチとして、またキャプテンとして欠かせない存在となりました。

そして、現在はドイツのサッカーリーグ、ブンデスリーガの名門であるフランクフルトに所属。フランクフルトのサッカーにおいては、ディフェンダーとして、3バック(守備時に5バックに変化するシステム)の中央で起用されています。それも、ただ単にディフェンダーの役割を果たすだけでなく、リベロとして攻守の中心として活躍し、チームの躍進に貢献。ドイツのサッカー関係者からは、リベロとして名を馳せたフランツ・ベッケンバウアーや、ローター・マテウスを彷彿させると評価されました。

長谷部のリベロ起用の意味は、その豊富な経験からサッカーをよく知っている点にあります。そこに着目した監督の決定によるものとのこと。しかし、長谷部本人は、あくまでも自分はボランチであるということは忘れていないようです。リベロとしての動きができるのも、リベロに慣れないように頭を使ってプレーしているからだと語っています。

とは言え、監督の指示の意味を理解し、求められている役割にしっかりと対応するあたりはプロフェッショナル。サッカーに真摯に取り組み、サッカーを良く知る長谷部だからこそ、成功したリベロ起用であることは間違いないでしょう。

日本サッカーにおけるリベロの歴史とこれから

リベロの意味や、世界のサッカーにおけるリベロの歴史を説明してきました。また、リベロとして活躍した世界的な名サッカー選手も紹介しました。
では、日本サッカーには、どのようなリベロの歴史が存在するのでしょうか?

アジア最高のリベロ 井原正巳

【日韓戦】井原正巳 起死回生のスーパーロングシュート

日本のサッカーファンにとっては、長谷部誠の活躍により、久しぶりにリベロという言葉を耳にすることになりました。
これまでにも、日本サッカー界でリベロとしての動きを見せていた選手はいました。第一人者と言えば、現アビスパ福岡監督の井原正巳が挙げられます。井原は現役時代 、サッカー日本代表で不動のスイーパーとして活躍。1998年の日本のサッカーワールドカップ初出場時には、キャプテンとしてピッチに立ちました。鉄壁の守備をベースとして、攻撃面でもロングフィードやロングシュートを得意としていました。日本サッカーにおけるリベロの先駆者と言えます。アジア最高のリベロとさえいわれていました。

日本の現役攻撃的ディフェンダー達!そしてリベロのこれから

また2000年代のサッカーシーンでは、2011年に急逝した松田直樹、いまだ現役の中澤佑二、田中マルクス闘莉王など、攻撃的なディフェンダーが台頭します。
しかし、この3人の選手たちは、これまでに挙げた選手達とは少し性質が異なります。リベロ全盛期に、技術力を武器にして活躍した往年の名サッカー選手達とは、タイプが違うのです。また、中澤や闘莉王は、3バックや4バックと言ったシステムのセンターバックとしてプレーする選手です。故に彼らは、攻守に顔を出す動きをする点でリベロと言えますが、厳密な意味でのリベロとは呼ばれてはいません。
それに比べ、長谷部は現在プレーするドイツでも、ベッケンバウアーやマテウスのようだと評されるように、元祖リベロの動きをを見せています。
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日本だけではありませんが、現代サッカーは戦術やシステムが多様化しています。また、ひとつの動きに縛られない役割を与えられる選手も増えています。今後のトレンド次第では、様々な形のリベロが見られるかもしれませんね。
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