ジンガステップのやり方とは?足元の技術をアップさせる練習法を解説
ブラジルの多くの選手が身に着けているジンガステップは、サンバのような華麗なステップを用いてディフェンスを抜き去るドリブルテクニックに応用されています。つまり、ジンガを練習すれば足元の技術向上に役立ちます。足元の技術向上を目指すための練習方法として、今ジンガが注目を集めています。
2022.12.08
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サッカー
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ジンガステップとは?
ジンガステップはネイマールをはじめとするブラジル人が継承するサッカーの基本技術の1つです。ジンガステップとは、独特のリズムを必要とする武芸カポエイラの基本ステップになぞらえています。
ブラジルの選手たちは、子供のころから武芸であるカポエイラを学び、ストリートサッカーの中でジンガステップを自然と身につけていくことから、文化的な影響を受けているといえます。
このジンガステップはペレの時代から現代のネイマールの時代までしっかりと受け継がれており、ジンガステップを基本にさまざまなドリブル技が生み出されています。
ブラジルの選手たちは、子供のころから武芸であるカポエイラを学び、ストリートサッカーの中でジンガステップを自然と身につけていくことから、文化的な影響を受けているといえます。
このジンガステップはペレの時代から現代のネイマールの時代までしっかりと受け継がれており、ジンガステップを基本にさまざまなドリブル技が生み出されています。
カポエイラとは?
カポエイラとは、16世紀前半にブラジルに奴隷として連れてこられたアフリカ人が支配者からの暴行などから身を守るために編み出された護身術です。奴隷たちの格闘技の練習は支配者により禁止されていたので、音楽や歌に合わせ、あたかもダンスをしているかのようにカモフラージュさせることによって圧力を受けることなく後世に残し、現在に伝えられてきました。
カポエイラとは、16世紀前半にブラジルに奴隷として連れてこられたアフリカ人が支配者からの暴行などから身を守るために編み出された護身術です。奴隷たちの格闘技の練習は支配者により禁止されていたので、音楽や歌に合わせ、あたかもダンスをしているかのようにカモフラージュさせることによって圧力を受けることなく後世に残し、現在に伝えられてきました。
ジンガステップの効果
足元の技術向上
サッカーにおいてジンガステップが最大の効果を発揮する場面は、ボールを保持している状況でディフェンス数人に囲まれてしまった状況です。この状況において、ジンガステップで身に着けたボールキープ技術により、ボールが足元にからみつくように局面を打開することができます。
ボールが足にからみつくことにより、ディフェンスはファールを恐れて足を出してボールを奪うことができなくなります。また、ジンガステップによりボールコントロール能力も向上するので、トラップミスを減らすこともできます。まさにジンガは足元の技術向上に役立つわけです。
ボールが足にからみつくことにより、ディフェンスはファールを恐れて足を出してボールを奪うことができなくなります。また、ジンガステップによりボールコントロール能力も向上するので、トラップミスを減らすこともできます。まさにジンガは足元の技術向上に役立つわけです。
リズム感の向上
ジンガステップはただ単にボールコントロール能力を向上させるだけではなく、独特のリズム感を身に着けることができます。元々ジンガステップは、武芸であるカポエイラだけではなく、ブラジルのサンバも関係していると言われています。
サンバのリズムのようなステップを踏むやり方で独特なボールタッチになり、相手ディフェンスを攪乱することができます。一般的なリズムのドリブルはディフェンスは対応しやすくなりますが、サンバのような独特なリズムのジンガステップに、ディフェンスは予測しづらくなり、リズムを崩してしまいます。
サンバのリズムのようなステップを踏むやり方で独特なボールタッチになり、相手ディフェンスを攪乱することができます。一般的なリズムのドリブルはディフェンスは対応しやすくなりますが、サンバのような独特なリズムのジンガステップに、ディフェンスは予測しづらくなり、リズムを崩してしまいます。
ジンガステップのやり方
ジンガステップのコツ
ジンガステップのコツは、上半身を脱力させながら、ボールを足首から下全体でなめることです。
上半身の力を抜いて、ユラユラと横揺れさせながらリズムよくステップを踏みながら素早く動かすことで、ボールを足にからみつかせるようにキープします。素早くステップを踏むことで通常の人が1回ボールにタッチする間に2~3回ボールタッチできます。
また、上半身に力が入ってしまうと、うまくバランスをとることができなくなります。さらに上半身をユラユラと横揺れさせることが相手ディフェンスへのフェイントにもなります。
上半身の力を抜いて、ユラユラと横揺れさせながらリズムよくステップを踏みながら素早く動かすことで、ボールを足にからみつかせるようにキープします。素早くステップを踏むことで通常の人が1回ボールにタッチする間に2~3回ボールタッチできます。
また、上半身に力が入ってしまうと、うまくバランスをとることができなくなります。さらに上半身をユラユラと横揺れさせることが相手ディフェンスへのフェイントにもなります。
ジンガステップの基本
ジンガA
ジンガA
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ジンガAは、ジンガステップの基本中の基本で、ボールを足の裏でなめる感覚を養います。やり方は、土踏まずの辺りの足裏でボールを扱い、足首のスナップでボールを左右交互に触ります。このとき足首を柔らかくしてスナップをきかせ、ボールを常に体の真下にはじき出します。
最初はゆっくり土踏まずでなめることと、足首のスナップをきかせることを意識し、慣れてきたら徐々にスピードを上げていきます。
最初はゆっくり土踏まずでなめることと、足首のスナップをきかせることを意識し、慣れてきたら徐々にスピードを上げていきます。
ジンガB
ジンガB
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ジンガBからはステップが混じります。やり方は、ジンガAのように足裏を使ってボールを外側になめるように出し、反対側の足裏でさらに外側にボールをなめて、軸足の踵内側でボールをチョンと触ります。ポイントはリズムよくボールタッチすることです。右足、左足、右足の踵でチョン、左足、右足、左足の踵でチョン、これを繰り返します。
考えるよりもリズムで覚えるほうが理解しやすいといえます。最初はボールを置かずに、足だけでステップを覚えるやりかたが有効です。
考えるよりもリズムで覚えるほうが理解しやすいといえます。最初はボールを置かずに、足だけでステップを覚えるやりかたが有効です。
ジンガC
ジンガC
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軸足後ろにボールが来るように、ボールを斜め後ろに引き、インサイドではなく、インステップで前に押し出します。逆の足裏でボールをキャッチし、そのままなめるように外側に滑らせ、インサイドでタップします。
ポイントは体の向きです。右足でボールを引いて、左足の軸足後ろにボールを通す場合には、体を斜め右に向けるとやりやすくなります。右左とリズムよくステップを踏むと上手くできるので、初めはボールなしでステップから覚えると上達が早まります。
ポイントは体の向きです。右足でボールを引いて、左足の軸足後ろにボールを通す場合には、体を斜め右に向けるとやりやすくなります。右左とリズムよくステップを踏むと上手くできるので、初めはボールなしでステップから覚えると上達が早まります。
ジンガABC
ジンガC
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ジンガA・ジンガB・ジンガCができるようになったら、全て通してやってみましょう。ひとつひとつこなすというよりも、リズムよくボールを足にからめながら行うやる方がポイントです。
また、リズミカルにうまくボールが足にからむようになってきたら、アゴをあげて視線をさまざまな方向に向けながら行うと視野が広がります。ジンガステップがうまくできたと喜ぶだけではなく、さらに視野を広げるなど自分なりに進化させることが重要です。
また、リズミカルにうまくボールが足にからむようになってきたら、アゴをあげて視線をさまざまな方向に向けながら行うと視野が広がります。ジンガステップがうまくできたと喜ぶだけではなく、さらに視野を広げるなど自分なりに進化させることが重要です。
ジンガステップの応用
ジンガステップでの移動
ジンガ
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ジンガの基本であるジンガA・ジンガB・ジンガCができるようになったら、応用編として、ジンガを使って自分の好きなところへ自由に移動できるようにしましょう。スタート地点とゴール地点を決め、マーカーを無差別に複数個置き、マーカーにぶつからないように、空いているスペースを通ってゴールを目指します。
試合の中でディフェンス数人に囲まれてもボールをキープしながら移動できるようになります。自宅前など狭いスペースでもできる練習なので、自主練習などで取り入れると効果があります。
試合の中でディフェンス数人に囲まれてもボールをキープしながら移動できるようになります。自宅前など狭いスペースでもできる練習なので、自主練習などで取り入れると効果があります。
バックステップ
2019年1月25日
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バックステップは、軸足の裏に交互にボールを通しながら後ろに下がるジンガの応用です。実際の試合では、ボールを保持してディフェンスが至近距離にいることで身動きが取れないときに、緊急回避的にバックステップで2~3歩下がることでわずかなスペースを作ることができます。
実践ではできるだけ素早く下がることが求められるので、練習の中で確実にボールを足から離さず下がることができるように意識することがポイントです。
実践ではできるだけ素早く下がることが求められるので、練習の中で確実にボールを足から離さず下がることができるように意識することがポイントです。
ジンガステップを取り入れている高校
静岡学園
井田勝通サッカー教室
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高校サッカーの名門中の名門である静岡学園高校は、手堅いパスサッカーというよりは、個人技を重視し、その中で素早いトランジションで波状攻撃を仕掛けることで知られています。その素晴らしい足元のテクニックの根底にあるのがブラジル式ジンガステップです。
元々静岡学園の目指しているサッカーがブラジルサッカーのため、選手がジンガステップを使っていても不思議ではありません。テクニックといえば静岡学園と言われるほど、静岡学園サッカー部の選手たちは優れた足元の技術を持っています。
元々静岡学園の目指しているサッカーがブラジルサッカーのため、選手がジンガステップを使っていても不思議ではありません。テクニックといえば静岡学園と言われるほど、静岡学園サッカー部の選手たちは優れた足元の技術を持っています。
静岡学園サッカー部
静岡学園は、現在の総監督である井田勝通氏が1972年に監督に就任し、1977年の高校選手権でラテンスタイルの個人技を重視したサッカーで旋風を巻き起こし、準優勝に導いたことから名門校の仲間入りを果たします。それ以来、静学=南米スタイルという印象を根付かせ、高校選手権出場11回、優勝1回、準優勝1回、インターハイ出場6回、準優勝1回を数えます。
静岡学園は、現在の総監督である井田勝通氏が1972年に監督に就任し、1977年の高校選手権でラテンスタイルの個人技を重視したサッカーで旋風を巻き起こし、準優勝に導いたことから名門校の仲間入りを果たします。それ以来、静学=南米スタイルという印象を根付かせ、高校選手権出場11回、優勝1回、準優勝1回、インターハイ出場6回、準優勝1回を数えます。
聖和学園
聖和学園サッカーのドリブル・足ワザ 2018年度の歩み(おまけ)7月16日開始前
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宮城県のサッカーの強豪高校である聖和学園は、足元の技術を徹底的に鍛え、ドリブルなどの個人技を軸としたサッカーを展開しています。個人技を重視した聖和学園のサッカースタイルのファンは多く、遠く離れた地から聖和学園の門を叩く生徒も多くいます。
そんな聖和学園もジンガステップを練習に取り入れており、ジンガステップを応用したテクニックを存分に展開し、多くの高校サッカーファンを魅了しています。
そんな聖和学園もジンガステップを練習に取り入れており、ジンガステップを応用したテクニックを存分に展開し、多くの高校サッカーファンを魅了しています。
聖和学園サッカー部
聖和学園サッカー部は元名古屋グランパスの加見成司監督が就任し、弱小軍団を全国大会出場まで導いたことで知られています。そこには徹底したドリブルと個人技を振るに発揮したテクニカルなサッカーがあります。ジンガやリフティングなど足元の技術を徹底し、とにかく個の能力の向上を目指しています。
聖和学園サッカー部は元名古屋グランパスの加見成司監督が就任し、弱小軍団を全国大会出場まで導いたことで知られています。そこには徹底したドリブルと個人技を振るに発揮したテクニカルなサッカーがあります。ジンガやリフティングなど足元の技術を徹底し、とにかく個の能力の向上を目指しています。
ジンガステップのまとめ
ジンガステップとは、ブラジルの武芸であるカポエイラの基本ステップにちなんで名付けられ、独特のリズムによりボールを足元でコントロールし、上半身だけの動きでディフェンスを揺さぶり、ボールキープしながら局面を打開することに役立つ足技です。
トリッキーなドリブルテクニックで観客を魅了してきたブラジル代表選手たちの根底にはジンガステップがあります。足元の技術を身につけたいけど、どのような練習をすればよいのかわからないという小学生年代には是非試してほしい練習です。
トリッキーなドリブルテクニックで観客を魅了してきたブラジル代表選手たちの根底にはジンガステップがあります。足元の技術を身につけたいけど、どのような練習をすればよいのかわからないという小学生年代には是非試してほしい練習です。
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