サッカーのユースとは?高校の部活動との大きな違いを解説
サッカーのユースチームとは下部組織やアカデミーと呼ばれるプロクラブチーム直属の下部組織のことであり、日本の部活動中心のスポーツ界にとっては異色の存在です。そんなサッカーのユースというシステムは今後少子化が進むなかでスポーツの競技レベルを保つためのシステムとして注目を浴びています。
2022.12.22
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サッカー
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サッカーのユースとは?
サッカーのユースとはプロクラブが運営する育成組織のことです。
JリーグではU18、U15、U12があり、ヨーロッパのクラブではU23、U18、U15、U12があるのが一般的な仕組みとなっています。
JリーグではU18、U15、U12があり、ヨーロッパのクラブではU23、U18、U15、U12があるのが一般的な仕組みとなっています。
ユースの入り方
クラブユースに所属するためには、セレクションに合格しなくてはなりません。
定員人数はクラブによって異なりますが、Jリーグのユースチームの場合は、1学年10~20人程度の狭き門です。
セレクションは公式サイトで応募しますが、受験する意思があるなら事前に開催時期を調べておくことをおすすめします。
定員人数はクラブによって異なりますが、Jリーグのユースチームの場合は、1学年10~20人程度の狭き門です。
セレクションは公式サイトで応募しますが、受験する意思があるなら事前に開催時期を調べておくことをおすすめします。
ちなみに、セレクションへの受験はスカウトで受ける子もいます。
地元のサッカー少年団の試合などを通じて才能のある子は噂が広がったり、クラブユースのスタッフが見出してセレクションへ推薦することがあります。
地元のサッカー少年団の試合などを通じて才能のある子は噂が広がったり、クラブユースのスタッフが見出してセレクションへ推薦することがあります。
Jリーグのユース制度
via www.photo-ac.com
Jリーグのクラブはクラブユースやアカデミー、下部組織といった育成チームを持っています。
クラブユースには小学年代のU12、中学年代のU15、高校年代のU18があり、ピラミッド型と呼ばれる上の世代になるにしたがって人数が絞られるシステムとなっています。
U18に残った選手がトップチームに昇格するのは、1年で平均して1人です。クラブのユースで育てた選手は、そのクラブが優先的にプロ契約する権利を持ちます。
クラブユースには小学年代のU12、中学年代のU15、高校年代のU18があり、ピラミッド型と呼ばれる上の世代になるにしたがって人数が絞られるシステムとなっています。
U18に残った選手がトップチームに昇格するのは、1年で平均して1人です。クラブのユースで育てた選手は、そのクラブが優先的にプロ契約する権利を持ちます。
ユースのチームに入るメリット
ユースチームに入るメリットはプロになるために最短ルートであることです。
ユースチームは地元でもっともレベルが高い子供たちが集まり、Jリーグクラブが持っている育成メソッドを使って元プロ選手が指導を行います。
プロになるために必要なトレーニングを各年代ごとに受けて、プロチームとの練習試合や練習参加でプロのレベルを間近に感じられるので、ユースチームに所属することは、プロ契約に近づくための有効な手段となります。
ユースチームは地元でもっともレベルが高い子供たちが集まり、Jリーグクラブが持っている育成メソッドを使って元プロ選手が指導を行います。
プロになるために必要なトレーニングを各年代ごとに受けて、プロチームとの練習試合や練習参加でプロのレベルを間近に感じられるので、ユースチームに所属することは、プロ契約に近づくための有効な手段となります。
ユースチームから昇格する選手は、ユース時代の先輩が所属していたり高校年代から練習参加でトップチームの選手と顔見知りの関係になっていることが多く、1年目からチームに溶け込みやすい傾向があります。
Jリーグの2種登録制度とは?
Jリーグの2種登録制度とは、U18年代でも飛び級でプロの試合に出場することができる制度のことです。
ユースチームに所属している選手はトップチームの練習参加のチャンスがあり、そこで監督に認められると2種登録でプロの試合に出場する機会が巡ってきます。
後に日本代表に入るような選手は高校卒業を待たずに2種登録でJリーグデビューを果たしている例が多いです。
2016年当時FC東京所属の久保建英選手がこの2種登録制度でJリーグの試合に出場し、15歳5カ月1日という最年少出場記録を更新しています。
ユースチームに所属している選手はトップチームの練習参加のチャンスがあり、そこで監督に認められると2種登録でプロの試合に出場する機会が巡ってきます。
後に日本代表に入るような選手は高校卒業を待たずに2種登録でJリーグデビューを果たしている例が多いです。
2016年当時FC東京所属の久保建英選手がこの2種登録制度でJリーグの試合に出場し、15歳5カ月1日という最年少出場記録を更新しています。
ユースと高校の部活動との違いとは?
ユースと高校サッカーはライバル関係にあり、よく比較されることがあります。下記のような違いがあることが指摘されていますが、お互いに良い部分を吸収しあっており、現在は高校サッカーとユースというだけで傾向を説明するのは不十分です。
・ユースの方が技術、戦術面で優れている
・高校サッカーの方がメンタルが鍛えられる
そこで、高校サッカーとユースで明確に違う部分について説明していきます。
・ユースの方が技術、戦術面で優れている
・高校サッカーの方がメンタルが鍛えられる
そこで、高校サッカーとユースで明確に違う部分について説明していきます。
高校サッカーとの違い
クラブユースと高校の特徴の違いを説明していきます。
【クラブユース】
・上下関係が希薄
・少数精鋭
※大会
夏:クラブユース選手権
秋:Jユースカップ
【高校サッカー】
・学年ごとの上下関係の意識が強い
・部員数は強豪校は100人を超えることもある大人数
※全国大会
夏:インターハイ
冬:高校サッカー選手権
さらにクラブユースと高校サッカーの垣根がない高校年代ナンバーワンを決める高円宮プレミアリーグが春から秋にかけて行われます。
【クラブユース】
・上下関係が希薄
・少数精鋭
※大会
夏:クラブユース選手権
秋:Jユースカップ
【高校サッカー】
・学年ごとの上下関係の意識が強い
・部員数は強豪校は100人を超えることもある大人数
※全国大会
夏:インターハイ
冬:高校サッカー選手権
さらにクラブユースと高校サッカーの垣根がない高校年代ナンバーワンを決める高円宮プレミアリーグが春から秋にかけて行われます。
高校サッカー部に入るメリット
高校サッカー部は4つのメリットがあげられます。
(1)学校活動が終わってすぐに練習を始められるので練習時間を確保しやすいこと
(2)Jリーグの複数クラブとプロ契約が可能で選択肢が豊富なこと
(3)伝統校は選手育成の経験値がユースよりも大きいこと
(4)注目度が高い高校サッカー選手権に出場できること
これらのメリットがあることから、いまだにユースよりも高校サッカーを選択したほうが良いというプロ選手も多いです。
(1)学校活動が終わってすぐに練習を始められるので練習時間を確保しやすいこと
(2)Jリーグの複数クラブとプロ契約が可能で選択肢が豊富なこと
(3)伝統校は選手育成の経験値がユースよりも大きいこと
(4)注目度が高い高校サッカー選手権に出場できること
これらのメリットがあることから、いまだにユースよりも高校サッカーを選択したほうが良いというプロ選手も多いです。
日本代表選手を多く輩出しているのはユースか?
2019年アジアカップ日本代表メンバーのうち、23人中15人がユース出身で過半数を占めています。
競技人口は高体連サッカー部でプレーする選手が約16万人、一方のクラブユースに所属するのはわずか2,500人ほどで、高校年代の全競技者の1%にも満たないにもかかわらず、日本代表の半分以上がクラブユース出身です。
このことから、一部の高校サッカー強豪校を除けば、育成機関として優れているのは高校サッカー部よりも圧倒的にクラブユースということができます。
競技人口は高体連サッカー部でプレーする選手が約16万人、一方のクラブユースに所属するのはわずか2,500人ほどで、高校年代の全競技者の1%にも満たないにもかかわらず、日本代表の半分以上がクラブユース出身です。
このことから、一部の高校サッカー強豪校を除けば、育成機関として優れているのは高校サッカー部よりも圧倒的にクラブユースということができます。
ユース出身の日本代表選手
ユース出身の若手2名の日本代表選手を紹介します。
南野拓実
リヴァプールFCに所属する日本代表南野拓実選手はセレッソ大阪U15、セレッソ大阪U18を経てセレッソ大阪トップチームに昇格しています。
高校3年生時に2種登録でJリーグデビューを果たし、得点も決めています。翌年は高卒1年目で開幕戦スタメンを獲得して、2年後にはオーストリアリーグに移籍を果たしています。
南野拓実選手は、プロへの最短ルートであるクラブユースのメリットの恩恵を受けた選手といえます。
高校3年生時に2種登録でJリーグデビューを果たし、得点も決めています。翌年は高卒1年目で開幕戦スタメンを獲得して、2年後にはオーストリアリーグに移籍を果たしています。
南野拓実選手は、プロへの最短ルートであるクラブユースのメリットの恩恵を受けた選手といえます。
中島翔哉
FCポルト所属の日本代表中島翔哉選手は、東京ヴェルディU12、U15、U18を経て東京ヴェルディトップチーム入り。
東京ヴェルディはブラジルサッカー界とのつながりが深く、中学生時にはブラジルへのサッカー留学も3度経験しています。高校3年生で2種登録でJリーグデビューを果たすとハットトリックを18歳59日で達成しています。
ブラジルへのサッカー留学はプロクラブ同士のコネクションがあってできることで、卓越した個人技が武器の中島翔哉選手にとってブラジル留学はプレースタイルを形成する大きな経験となっています。
東京ヴェルディはブラジルサッカー界とのつながりが深く、中学生時にはブラジルへのサッカー留学も3度経験しています。高校3年生で2種登録でJリーグデビューを果たすとハットトリックを18歳59日で達成しています。
ブラジルへのサッカー留学はプロクラブ同士のコネクションがあってできることで、卓越した個人技が武器の中島翔哉選手にとってブラジル留学はプレースタイルを形成する大きな経験となっています。
サッカーキャリアでユースを選択する意味とは?
育成年代の選手が、サッカーキャリアにユースを選択することはプロサッカー選手を目指すことを意味します。競争率が高いプロサッカー選手を本気で目指す子供たちが切磋琢磨する場がJリーグの下部組織であるユースの存在意義です。
普通の高校生のように友達と遊んだり青春を謳歌する時間は少なく、クラブユースはプロサッカー選手になるという強い目的を持たないとまず競争に勝つことはできない厳しい世界です。
多くの有望で才能の溢れた選手がいますので、ユースチームに入るには、それなりの覚悟が必要になります。
普通の高校生のように友達と遊んだり青春を謳歌する時間は少なく、クラブユースはプロサッカー選手になるという強い目的を持たないとまず競争に勝つことはできない厳しい世界です。
多くの有望で才能の溢れた選手がいますので、ユースチームに入るには、それなりの覚悟が必要になります。
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