バルセロナのスポンサーとは？海外クラブチームのスポンサー企業一覧

バルセロナの公式スポンサーは、金銭面や物資面でクラブへ協賛する代わりに、バルセロナの高い知名度を利用した広報活動ができます。世界的にファンが多いバルセロナは広告効果が高いため、スポンサー企業は高額なスポンサー料を支払っています。バルセロナはクラブ強化費に多額の資金を投入するので、スポンサー収入は重要です。

バルセロナのスポンサー料は年間総額で272億円を超え、世界のサッカーチームの中でも最も高額です。欧州の強豪サッカークラブでは人件費を含む運営費が年々上昇していることから、スポンサー収入は貴重です。

バルセロナのスポンサー広告の場所は、公式ユニフォームやスタジアムでのロゴ掲載、テレビCMや商品パッケージでの選手の露出など多岐に渡ります。バルセロナに最も高額スポンサー料を支払っている企業は公式ユニフォームサプライヤーであるナイキで、金額は1年間で152億円といわれています。

バルセロナのスポンサーは公式パートナーと呼び、種類は4種類あります。

(1)メインパートナー
楽天、ナイキ、bekoの3社が協賛しています。バルセロナのユニフォームはナイキ製で、胸には楽天、左腕にはbekoの企業ロゴが掲載されています。

(2)プレミアムパートナー
協賛はバルセロナの主要取引銀行であるカイシャバンクです。

(3)グローバルパートナー
日本のゲームメーカーコナミをはじめ、世界各国から11の企業・ブランドが協賛しています。

(4)地域パートナー
協賛する企業・ブランドは世界各国から16団体です。日本企業では粘着テープ製造のニチバンが協賛しています。

楽天は日本のインターネット関連の企業で、インターネット通販、金融、通信、不動産、スポーツなど多角的に事業を展開しています。バルセロナと楽天は、2017年に4年間のメインスポンサー契約を結び、スポンサー料は年間約64億円、4年で約257億円です​。楽天は、日本の企業で最初のバルセロナの胸スポンサーになりました。

ナイキはアメリカ・オレゴン州に本社を置くスポーツ関連商品を扱う世界的企業です。ナイキはバルセロナに試合で使うユニフォームや練習着を提供するほか、年間152億円のスポンサー料を支払っています。バルセロナとナイキはスポンサー契約を2018年に更新し、10年の長期契約を結んでいます。

ベコは、トルコの家電メーカーで、2014-2015シーズンにユニフォーム左肩のスポンサー契約をしています。スポンサー料は、2014年当初の契約では年間13億円でした。2018年の契約更改でスポンサー料が年間25億円に上がり、トレーニングウェアの胸部に企業ロゴを掲載する契約も交わしました。

カイシャバンクはスペイン・バレンシアに拠点を置く銀行で、バルセロナとは2017年から4年で約24億円のスポンサー契約を結んでいます。カイシャバンクはクラブ公式の主要取引銀行で、銀行利用者には観戦チケットの割引サービスやグッズ提供をしています。

グローバルパートナー、地域パートナーも世界中から協賛が集まり、バルセロナをサポートしています。協賛は資金に限らず、クラブ運営で使用する物資にまでおよびます。

バルセロナの過去の胸スポンサーは3団体あります。
・ユニセフ
・カタール財団
・カタール航空

ユニセフ国際連合児童基金は国際的な慈善団体の1つで、バルセロナとの関係は一般のスポンサー契約とは異なり、バルセロナがユニセフの活動に寄付し、ユニセフのロゴをユニフォームにつける形式をとっています。

ユニセフのロゴは2006年からユニフォームの胸部に掲載され、2011年からは背中の背番号下に移りました。寄付額は年間約2億5000万円です。

カタール財団はカタールの非営利団体、カタール航空はカタールの国営航空会社です。カタール財団はバルセロナと2011年にスポンサー契約し、2011-2012シーズンからユニフォームの胸スポンサーになりました。2013-2014シーズンからは同じカタール政府系企業のカタール航空がメインスポンサー契約し、クラブ史上初の商業胸スポンサーになりました。

バルセロナとバルセロナのスポンサーには数々の逸話があります。代表的なものに、創立から胸スポンサーを長らく付けなかったことと、ユニフォームの裏地にスポンサーを付けたことです。

バルセロナが有名クラブで、特殊な伝統があることからこその逸話です。

バルセロナは2006年にユニセフのロゴをを胸部に入れるまでは、創設された1899年から胸スポンサーを付けませんでした。ユニフォームの空白の胸部は企業のクラブではないことを意味し、バルセロナのクラブOBや有料会員ソシオの誇りでした。ソシオは世界中に会員が存在し、会員数は18万人に上ります。

ユニセフのロゴ入りや、カタール財団とのクラブ史上初の商業的胸スポンサー契約には多くの批判が集まりました。

バルセロナのユニフォームの内側に広告を出した企業は、アメリカの大手半導体メーカーのインテルです。インテルは2013年から4年半で約26億円の契約を結び、企業のキャッチコピーのintel insideのイメージ戦略でユニフォーム腹部の裏地にロゴを入ました。内側に入れたロゴは、試合でゴールを決めた選手がユニフォームの裾をたくし上げたときに見える仕掛けでした。

バルセロナはメディアでの露出機会が多く、広告効果が高いことが影響し、スポンサーが支払う金額は莫大です。スポンサー収入はクラブにとって、次世代のスター選手を獲得する重要な資金となるため、優良なスポンサーを集めることはとても重要です。バルセロナは、スポンサーの大型契約時には有名選手との大型契約になる流れも多いことから、メディアやサッカーファンから注目を浴びています。