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剣道の歴史とは?起源・始まりや防具・竹刀の歴史を簡単にわかりやすく解説

剣道の歴史とは?起源・始まりや防具・竹刀の歴史を簡単にわかりやすく解説

剣道の歴史は、江戸時代の日本から始まりました。剣道の起源は日本の古武道で、江戸時代中期に竹刀で打ちあう稽古が始まり、歴史を経て継承され発展したものが現在の剣道です。竹刀と防具を使った打ち込み稽古は、武士の実戦の勘を鈍らせない目的で、鍛錬法として始められました。

2021.12.16

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剣道のわかりやすい歴史

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剣道は刀を使って戦う剣術がルーツですが、歴史始まりは江戸時代の竹刀稽古であったと考えられています。江戸時代は、幕府の統治が長く続き、武士が真剣を使用する機会が減ったことによって腕が落ちるのを防ぐため、日頃の訓練の必要性が大きな課題でした。

武士たちの訓練方法の工夫によって生まれた、新しい竹刀で打ちあう稽古の方法が、現在の剣道の基礎です。

剣道の起源・始まり

剣道の起源は、江戸時代に始まった防具着用の竹刀稽古(撃剣)です。剣道の始まり当時の武士の平時の修練は2種類ありました。

・素振りや木刀で打ちあい
・敵を想定した型

江戸時代後期に、竹刀を持って実際に相手に打ち込む打ち込み稽古法が確立したことが、現在の剣道の直接的な起源です。

剣道の語源

剣道の語源は、真剣を使った剣術との区別に使われた言葉が由来しています。江戸時代では、稽古も実戦を想定した鍛錬と考えられており、撃剣剣術と呼ばれることがほとんどでした。
剣道の名称が正式に採用されたのは、1911年(明治44年)に、剣道が中等学校の教育科目に加えられたときです。

剣道の発祥国

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剣道の発祥国は日本です。剣道は、過去に他の国の武術と混同され議論を呼んだこがをきっかけで、全日本剣道連盟が日本で育った歴史的背景をもったもの​といった確実な定義を決めました。

現在では、世界各国からも剣道が日本発祥のものであると認知され、英語でも由来の日本語と変わらない響きのKENDO(けんどう)と表記され親しまれています。

剣道の発祥の地

剣道の発祥地は江戸です。江戸末期に栄えた三大道場の発祥地は、現在の東京都の中央区と千代田区の場所にありました。剣道の始まりとなる防具と竹刀を使用した稽古は複数の流派から派生しているため、発祥地も複数にわかれています。

剣道の歴史年表

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剣道の歴史の年表は、剣道のルーツの竹刀稽古が考案された江戸時代中期から始まります。

竹刀の打ち合いだった剣道は、長い歴史のなかで次第に試合のルールや段位制度が制定され、改訂を重ねたことで現在の剣道のスタイルが確立しました。

剣道が発祥した江戸時代

江戸時代中期 直心影流の長沼国郷が竹刀を使った稽古法を確立
面・小手が使用され、丈夫な四つ割り竹刀が作られる
江戸時代後期 撃剣と呼ばれる防具着用の竹刀稽古が盛んになる
江戸時代の剣道の歴史は、剣道の発祥がメインの時代です。江戸時代には幕府の統治が260年続き戦いが減少したため、武士が真剣を使用する機会がほとんどなくなりました。

腕が鈍るのを防ぎたいと考えた武士たちは、有事に備えた新しい訓練の内容を工夫したどり着いたのが、竹刀を使用した鍛錬です。

江戸時代後期には、研鑽を積むため交流試合をする道場も発祥しました。

明治~大正時代

明治元年 王政復古の大号令で江戸幕府が廃止される
明治6年 剣術を見世物とする撃剣興業が始まる
明治9年 廃刀令で武士の帯刀が禁止される
明治28年 大日本武徳会が結成され、日本武術が振興される
明治44年 撃剣が中等学校の教育科目になる
大正6年 剣道に段位制が導入される
明治時代の剣道の歴史は、武士が身分を失った時代です。明治維新で職を失うこととなった武士たちは、始めは剣術の試合を見世物として収入を得ていましたが、いつからか剣術の需要が高い警察に就職する傾向が強くなりました。
明治18年に弥生神社で警視庁主催でおこなわれた、第1回奉納武術大会には、全国から多くの剣士が集まりました。第1回奉納武術大会が、現在の全国規模の剣道の大会の始まりであると考えられています。

昭和

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昭和17年 大日本武徳会が政府の外郭団体になり、国民に剣術訓練をおこなう
昭和20年 日本が敗戦し、連合国軍が剣道の組織的な活動を禁止する
昭和25年 全日本剣道連盟が創設されるが名前が問題となり、名称を剣道から撓競技に変更する
昭和27年 サンフランシスコ講和条約を受けて連合軍の占領が終わり、あらたに全日本剣道連盟が創設される
昭和39年 東京オリンピックのデモンストレーション競技に剣道が採用される
昭和45年 第1回世界剣道選手権大会が開催される
昭和時代の剣道の歴史は、昭和20年を境とした、戦前と戦後で大きく分かれます。戦時中の剣道は、戦いの訓練に奨励されていましたが、戦後は一般人だけでなく警察官も活動を禁じられてしまいました。

剣道は、昭和25年から28年までは、連合軍からの日本武道への批判を免れるため洋服を着てスポーツとして竹刀で打ちあう撓競技(しないきょうぎ)に形を変えて存続していました。本格的に剣道が解禁されたのは、昭和28年頃です。

平成~令和

平成12年 剣道の最高段位が10段から範士8段に改定される
平成24年 中学校の体育で男女ともに武道が必修科目になる
平成30年 第17回世界剣道選手権大会が韓国で開催される
令和元年 全日本剣道連盟が試合と審判の規定を改正する
平成から令和の剣道の歴史は、剣道の国際化です。1970年に国際剣道連盟が発足して以降、普及活動や国際試合のルールの見直しが続けられ、近年の剣道の国際化の礎となりました。

ヨーロッパの剣道連盟にはアフリカや中東を含め40以上の国と地域が加盟しており、3年ごとにヨーロッパでも欧州剣道選手権が開催されています。

剣道の道具の歴史

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剣道の道具の歴史は、江戸時代中期に始まりました。江戸時代中期に、刀をあわせるだけでなく相手の体に打ち込む稽古が取り入れられるようになったことで、不要な怪我を防ぐための道具が作られるようになったのが、剣道用具の起源です。

手加減せずに稽古ができるよう防具の強度が増すにつれて、竹刀も耐久性があるものに工夫されていきました。

竹刀の歴史

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剣道の竹刀の歴史が始まったのは、江戸時代です。竹刀は江戸時代以前からありましたが、もとの竹刀は激しい打ち合い稽古に使用するには強度が足りなかったため、丈夫な四つ割り竹刀に改良されました。

四つ割り竹刀が剣道の道具に認められたのは江戸時代の末期で、講武所の男谷信友の考案で、初めて寸法も規定されました。

防具の歴史

剣道の防具の歴史は、江戸時代中期に始まりました。1番最初に防具に作られたのは面と小手で、宝暦年間(1751~1763年)頃には、中西派一刀流の中西子武の考案で、鉄製の防具も取り入れられました。

現在は安全のため、肩ぶとんといった布製の防具に加え、ポリカーボネートといった丈夫な素材で作った面も使用されています。

剣道の団体の歴史

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剣道の団体の歴史は、1895年(明治28年)に結成された大日本武徳会から始まりました。現在の東京都から発祥した大日本武徳会は日本の剣道の歴史で初めて全国的な組織化をした団体で、現在の剣道の3つの基礎を築きました。

・剣道の剣道のルールや段位を制定
・地方支部の創設
・大演武会の開催

道場の発祥

剣道の道場は、江戸時代の中期に江戸で発祥しました。武士の剣術道場に由来して設立された剣道の道場は、竹刀稽古を本格的に導入する目的でつくられ、江戸時代後期に栄えたことで爆発的に数が増えました。

設立当初、道場には統轄的な機関が存在せず、各流派ごとに1つの団体であるとされていました。しかし、幕末に交流試合が盛んになったことで、代表的な3つの道場を三大道場と指すようになりました。

【三大道場の名称】
・鏡新明智流士学館
・北辰一刀流玄武館
・神道無念流練兵館

全日本剣道連盟の発足

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全日本剣道連盟は、1952年(昭和27年)に発足しました。全日本剣道連盟のおもな活動は4つあります。

・競技者や指導者の育成
・友好的な交流の促進
・、国内ルールの統一
・武道文化の発展への寄与

全日本剣道連盟には全国47都道府県の剣道連盟が加盟しており、剣道に加えて居合道・杖道の3道を統括しています。

国際剣道連盟の発足

国際剣道連盟は、1970年(昭和45年)に発足しました。国際剣道連盟の活動内容は大きく分けると3つです。

・国際試合のルールの制定
・世界大会の開催
・各国の連盟の支援

国際剣道連盟には現在60近い国と地域が加盟しており、剣道のオリンピック種目への採用を視野に入れ、国際オリンピック連盟の承認団体や国際スポーツ連盟機構に加盟しています。

剣道の歴史を記した本

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剣道の歴史を記した本は数多くあります。剣道の歴史を記した本は、内容別に4種類に分類されます。

・剣道の由来が書かれた本
・技術やルールの歴史の本
・長年剣道を経験した人の体験談
・剣道を通じた人間形成や教育法に関する歴史本

人気が高い剣道の歴史を記した本は、電子書籍やDVDでも販売されています。

歴史がわかる本

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タイトル 絵図と写真にみる剣道文化史
著者 全日本剣道連盟
出版社 全日本剣道連盟
絵図と写真にみる剣道文化史は、全日本剣道連盟から出版されている本です。剣道への理解を促進する目的で出版され、公的な機関ならではの精査された内容が記載されています。本書では絵や写真を多く使うことで、剣道の由来や文化の歴史をわかりやすく解説しています。
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タイトル 残心-剣に学んだ人生
著者 井上正孝
出版社 スキージャーナル
残心-剣に学んだ人生は、スキージャーナルから出版されています。タイトルの残心とは武道の用語で、対戦が終わっても注意力をとぎらせないことを意味しています。著者は明治40年に生まれ、全日本剣道連盟の常任理事や段位の審査委員長をつとめていました。本書では、日本の剣道の近現代史のリアルな体験に触れることができます。

起源がわかる本

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タイトル 五輪の書
著者 宮本武蔵(校正・注釈 渡辺一郎)
出版社 岩波文庫
五輪の書は宮本武蔵が記した剣術の本です。密教の五輪にちなんで5巻に分かれています。

・地
・水
・火
・空
・風

本書は長い内容をやさしく読めるように、現代語訳でわかりやすくまとめてあるのが人気の秘訣です。人生訓とも捉えられる五輪の書は、海外からの評価もとても高いです。

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タイトル 決定版・日本の剣術
著者 歴史群像編集部
出版社 ムック
決定版・日本の剣術の本は、ムックから出版されている歴史群像シリーズです。決定版は、歴史群像シリーズの大人気作品日本の剣術日本の剣術2に最新情報やカラー写真を加えて編集されました。現代まで連綿と受け継がれた武士の技術と心をテーマに書かれており、発祥地の歴史や剣道のルーツに触れることができます。

剣道の国際化

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日本が発祥地となる剣道は、現在では、世界の競技人口が220万人以上を超える国際的人気競技へと進化を遂げています。剣道の国際化にともない海外選手の技術レベルがあがったことで、近年、世界大会でも見ごたえのある接戦が繰り広げらるようになりました。

海外からの評価が高い剣道ですが、競技人口の割に今ひとつ国際的な注目を集められないことと、ルールのわかりにくさによる国際試合の審判の公平せいが今後の課題とされています。

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