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風速12mはどのくらい?自転車やバイク・スポーツへの影響とは?

風速12mはどのくらい?自転車やバイク・スポーツへの影響とは?

風速12mは、気象庁の強風時の風の強さの目安によると、傘が差しにくくなり、小枝が大きく動く程度のやや強い風です。気象庁は風速10~15mで高速道路を運転する際には横風に流されると注意喚起しています。風速12m下のスポーツ競技の影響は、大会責任者が状況を総合的に考えて、実施できるか判断する水準です。

2024.04.02

風速12mとは?

風速12mとは、1秒間に空気が12m移動することで、気象用語では風の速さを10分間観測したときの平均値が12mであることを示しています。風力の尺度であるビューフォート風力階級では風力6に指定され、やや強い風です。木の枝が揺れ、傘がさしにくくなるため、事前に天気予報を確認しての危険を避ける必要があります。

風速12mの定義

風速の一般的意味 1秒間に風が移動する距離
気象用語の意味 10分間の風速の平均

風速12mの定義は、1秒間に空気が12m移動する速度を表し、気象用語では10分間の風速の平均値を風速と定義し、風速の観測場所は地形の影響を受けないために地上10m付近で観測します。世界的に有名なビューフォート風力階級表を使用して、目視で観測した風力を風速に換算することで、風速をある程度まで推定することが可能です。

ビューフォート風力階級
風力段階 風速(m/s) 陸上 海上
0 0.0-0.2 静穏。煙はまっすぐに昇る 鏡のような海面
1 0.3-1.5 風向きは煙がなびくので
わかるが、風見には感じない
鱗のようなさざ波ができるが、
波頭に泡はない
2 1.6-3.3 顔に風を感じる。
木の葉が動く。風見も動きだす
小波の小さいもので、
まだ短いがはっきりしてくる。
波頭は滑らかに見え、砕けていない。
3 3.4-5.4 木の葉や細かい小枝が
たえず動く。軽く旗が開く
小波の大きいものは波頭が砕けはじめる。
泡はガラスのように見える。
所々に白波が現れることがある。
4 5.5-7.9 砂埃がたち、
紙片が舞い上がる。
小枝が動く
波の小さいもので長くなる。
白波がかなり多くなる。
5 8.0-10.7 葉のある灌木がゆれはじめる。
池や沼の水面に波頭がたつ
波の中位のもので、一層はっきりして長くなる。
白波がたくさんあらわれる。
(しぶきを生じることもある)
6 10.8-13.8 大枝が動く。電線が鳴る。
傘はさしにくい
波の大きいものができはじめる。
いたる所で白く泡立った波頭の範囲が一層広くなる。
(しぶきを生じることが多い)
7 13.9-17.1 樹木全体がゆれる。
風に向かっては歩きにくい
波はますます大きくなり、
波頭が砕けてできた白い泡は、
筋を引いて風下に 吹き流されはじめる。
8 17.2-20.7 小枝が折れる。
風に向かっては歩けない
大波のやや小さいもので、
長さが長くなる。
波頭の端は砕けて水煙となりはじめる。
9 20.8-24.4 人家にわずかの損害がおこる。
煙突が倒れ、瓦がはがれる
大波。
泡は濃い筋を引いて風下に吹き流される。
波頭はのめり崩れ落ち、逆巻きはじめる。
10 24.5-28.4 陸地の内部ではめずらしい。
樹木が根こそぎになる。
人家に大損害がおこる
波頭が長くのしかかるような非常に高い大波。
大きな塊となった泡は濃い白色の筋を引いて、風下に吹き流される。
海面は全体として白く見える。
11 28.5-32.7 めったに起こらない
広い範囲の破壊を伴う
山のように高い大波。
海面は風下に吹き流された長い白色の泡の塊で完全に覆われる。
(中小船舶は波の陰に見えなくなることもある)

風速と最大瞬間風速の違い

気象用語 意味
風速 10分間の風速の平均値
最大風速 風速の最大値
瞬間風速 3秒間の風速の平均値
最大瞬間風速 瞬間風速の最大値

風速は10分間の平均速度で、瞬間風速は0.25秒間隔で観測した風速の3秒間の平均値、最大瞬間風速は瞬間風速の最大値を示しています。風速12mの最大瞬間風速は風速約20mであることが予想され、飛びやすい看板やトタン屋根が飛ぶ可能性があるため注意が必要です

風速12mの強さ

風速(m/s) 人への影響
10~15m/s 歩きにくくなる
傘がさしにくい
15~20m/s 歩けなくなる・転ぶ
子供は飛ばされそうになる
20~25m/s つかまっていないと立てない
飛んでくる物でケガのおそれ

風速12mの風の強さは、気象庁の風の強さを表す目安ではやや強い風に分類され、風に対して歩きにくくなる風です。風速12mを時速に変換すると時速約50kmで、一般道路の自動車が走行する速度とほぼ同じ速さの風が吹いてくることを考えると、歩行時にかかる空気抵抗はやや強い風であると判断できます。

風速12mと日常生活への影響

風速12mの風が日常生活に与える影響は、風に対して歩きにくくなり、傘を使用すると風の影響で破損するかもしれません。ものが飛んでくる可能性は高くありませんが、地形によっては突然風が強くなりますので、外出は可能な限り控えてください。風速12mの風が吹くと樹木の大部分が揺れ始めます。住宅の樋(とい)や古い看板も揺れるので、万が一飛来物を避けるために外出は控えた方が良いと言えます。

歩行

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風速12mで歩くとどれくらいの影響を受けるかというと、風に対して歩きにくい程度です。歩行の途中で立って休むと、風にあおられることで、ふらつくことがあります。東京消防庁によると、強風時の怪我人のうち、歩行中にバランスを崩して怪我をした人が全体の半数以上を占めていました年齢別では、怪我人のうち半数以上が、70歳以上の高齢者であることから、高齢者は転倒による怪我を防止するために外出は控えた方が良いです。

傘の使用

風速12mで傘を使用すると、気象庁の強風時の風の強さの目安によれば、風で傘がさせなくなります。無理に傘をさそうとすると、傘が裏返る可能性があり、コンビニで販売されているような安価なビニール傘だと壊れることもあるので、注意が必要です。ただ、傘の骨の素材が、高強度グラスファイバーで10本以上の骨であれば、風速12mまで壊れずに風に耐えることができます。

街路樹の状態

風速12mの街路樹は、気象庁の強風時の風の強さの目安によると、樹木の大部分が揺れ始める程度で大きな危険性はありません。ただし、風速20mを超えると細い木の幹が折れたり、根の張っていない木が倒れ始めるため、注意が必要になります。風速35mを超えると、多くの樹木が倒れるうえ、電柱や街灯も倒れるため、屋外の活動は危険です。

ビルや看板の状態

気象庁の「風の強さと吹き方」によると、ビルは風速10~14mで一部の取り付けの悪い看板がガタガタと揺れて飛ぶことがあり、建物内にいても窓や扉がガタガタと揺れます風速15~19mで電線が鳴り始め、看板やトタン板が外れ始めます。風速12m程度では、過度に警戒する必要はないと言えます。

風の強さと吹き方(気象庁ホームページ)

風速12mとスポーツへの影響

風速12mの風は、マラソンのレース中に後方から吹けば追い風で好記録が期待できます。しかし、野球では打球が風に流されてフライがうまく捕球できないほか、短距離走においては追い風が2.0m/秒を超えてしまうと「追い風参考」と判断され、公式の記録には残らないこともあり、マイナスな側面もあります。
また、マリンスポーツでは風速10~14mで安全の担保が難しくなるため、中止を判断します。これは海上保安庁が「内陸部の風速:海岸付近:沖合=1:1.5:2」と注意喚起していることから、風速の数値以上に海では注意が必要になるからです。

球技

風速12mの風が球技に与える影響は大きく、海沿いの球場で行われた野球の試合において、高く打ち上げられた打球が風に流されてしまい、守備側が簡単なフライを捕ることも難しくなる程度です。海沿いの千葉マリンスタジアムでは、海上から吹く風に影響を受けやすく、2015年には10分間の平均風速が14m超を記録したため試合を中止したこともありました。

陸上

風速12mの風がどのくらい陸上競技に影響を与えるかは、国際陸上競技連盟において、公式に記録されるのは風速2mまでなので、風速12m下での陸上競技は正式な記録としては認められません。風速1mごとに0.085秒の影響を与えるため、上限である風速2mの追い風が吹いた場合、無風時と比べて、単純計算で0.17秒速くゴールできることになります。
陸上競技の各連盟では平均風速20m以上の暴風警報が開催中止の基準です。強風注意報が発表されている場合は、開催日の当日早朝に主催者の判断で中止になることがあります。

マリンスポーツ

風速12mの風がマリンスポーツに与える影響は、安全に配慮して風速10m以上または波高が4m以上の時に中止されることが多いです。シュノーケリングやダイビングの体験学習を初心者向けに行う場合は、高波に警戒する必要があるため、風速10m以上で体験学習が中止になることが多いです。遊泳の場合は、国土交通省が風速は6m以下が遊泳に適していると注意を促しています。警察庁によると、全国の水難者は毎年1600人程度で、そのうち死者は750人程度であるため、水難事故に遭うと約47%で亡くなる可能性があります。

風速12mと乗り物への影響

風速12mの風は、車体の大きさによって注意する度合いが大きく異なります。まず、自転車のような小さな車両は、風速6mを超えると、そもそも漕ぐことが体力的に辛くなるため、運転自体が困難になります。自動車のような大きな車両の場合は、12m程度の風なら問題ありません。しかし、NEXCOの過去の記録では高速道路で風速10~風速15mで速度規制がされ、風速20~25m以上で通行止めになったことがあるため、油断はできません。

自転車

風速12mが自転車走行にどのくらい影響を与えているかは、サイクリングイベント中止の検討や通勤通学の際には公共交通機関の利用をした方が望ましいレベルと言えます。特に横風6mあれば、横風にあおられて自転車専用レーンから車線にはみ出してしまう危険性があります。2009年には岩手県内で強風で煽られて転倒した自転車が車にひき逃げされたケースもあります。安全のために風が強くなる前に早めの走行中止をするべきです。

バイク

風速12mがバイク走行にどのくらい影響を与えているかは、突然の強い風に煽られて中央線を越えそうになることから、走行は危険で控えるレベルと言えます。風は一定方向に一定の力で吹くものではなく、地形の影響で瞬間的に風が強く吹いて風速12mを超えることもあることから、最悪の場合、運転中に転倒して対向車や後続車との交通事故になりかねません。北海道警察の交通規制要領では、瞬間風速10~14mで状況によっては、バイクは通行止めにされることが記載されていることからも風速12m下でのバイク走行の危険性がわかります。

参考サイト:交通規制要領(北海道警察ホームページ)

自動車

風速12mが自動車走行にどのくらい影響を与えているかは、横風を強く感じ、風に押される感覚を覚える程度で、運転中止をするほどの風速ではありません。ただ、高速道路や海上にかかる橋を運転する際に風の強さを感じやすいです。特にワンボックスカーのような車体の重心が高めの自動車とスピードを出しすぎている自動車は、風にあおられやすいことをJAF(一般社団法人日本自動車連盟)は、危険性を検証しています。

参考サイト:強風のユーザーテスト(JAFホームページ)

飛行機

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風速12mが飛行機に与える影響は、横風が12mを超えた場合は欠航の可能性があるため注意が必要です。飛行機は横風に弱く、航空機製造会社の基準では横風の風速が12~13m/sを超えると欠航の可能性が出てきます。出発地点で問題なかったとしても、到着地点で突然風が強くなった場合には、近隣の空いている空港に緊急着陸することもあります。さらに近隣の空港にも着陸困難な場合には、出発地点に引き返すこともあり得ることを心にとどめておくことが必要です。

風速12mとアウトドアへの影響

風速12mがアウトドアに与える影響は、やや強い風で登山中に転倒したり、釣りでは高波による落水などが発生する危険性があるため、中止が賢明です。登山は、経験者なら登山可能ですが、初心者は転倒の危険性が高く、中止するべきです。また、キャンプや釣りも同様に中止した方が良いと言えます。特に釣りの場合は、高波になるため落水する危険性が高まります。高波で落水してしまうと救助される可能性は極めて低くく、大変危険です。

登山

風速12mは登山経験者であれば、耐風姿勢を取りながら進めますが、初心者は引き返すことを勧めます。山の風は、地形や風向きでどのように登山者に影響を及ぼすか、予想しづらいことが多いです。また、風速だけではなく、現場の状況と登山者の心身の状態を確認して登山するか判断することが必要になります。

キャンプ

風速12mがキャンプに与える影響は、普通のテントを張ることすら難しく、テントが吹き飛ばされる可能性が高いため、キャンプを中止することを勧めます。テントメーカーも強風時のテント設営を勧めておらず、耐久性の保証はありません。もしも標高が高いキャンプ地で、テントを張った後に突如風が強くなり、その場から動けなくなった場合は、金属製のペグをしっかり打ち込んで、風速が落ちるのを待つ必要があります。

釣り

風速12mが釣りに与える影響は風速12mは非常に波が高く、ベテランの釣り人でも風にあおられて、落水する可能性が高くなるため釣りするどころではありません。さらに風速17mになった場合には気象庁から海上風警報が出されます。そもそも、風速5mでビニール袋が風で飛ばされてしまい、釣り糸が風に流されてしまうので、5mを超えた場合にはまともに釣りができないため、早々に釣りを中止しましょう。

風速12mは注意が必要な風の強さ

風速12mの風は、やや強い風と言われており、台風ほどではありませんが、日常生活に与える影響は大きいです。どのくらいの風速とどの程度の被害がでるかは気象庁の「風の強さと吹き方」にもあるように、風に向かって歩きにくくなって傘がさせず、樹木・電線・住宅の樋(とい)が揺れ始めることが挙げられています。
また、風速12mの風の強さで、外のスポーツを行うことは、事故を起こし怪我をするリスクがあります。地形や場所の影響によっては、風が突然強くなることもあるため、不要不急の外出はやめた方が良いです。

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