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降水量8mmはどのくらい?雨量が自転車や釣り・キャンプなどに与える影響とは?

降水量8mmはどのくらい?雨量が自転車や釣り・キャンプなどに与える影響とは?

降水量8mmとは、1時間で容器に深さ8mmの雨水が溜まる雨量を指す気象用語で、雨筋が目視でき雨具を使わないと2~3分でびしょ濡れになる雨です。降水量8mmのとき、街中の歩行や自転車の運転はできますが、釣りや登山、キャンプの海や山のレジャーは視界不良や多くの危険がありできません。

2024.04.02

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公式ライター
emikobayashi215

学生時代に水泳とバドミントンを競技し、保護者として空手に携わる姉妹の母。愛犬ジャックラッセルテリア(2022.6生まれ)の散歩で1日約3時間歩くことが日課。2023年は犬の散歩で減量を試行錯誤中。


降水量8mmとは?

降水量8mmは、空から降った雨や雪を平らな容器に溜めると1時間で深さ8mmになる状態を指し、気象庁から警報や注意報が発令される台風や集中豪雨の前後に多くみられます。降水量には大気から地表に落ちる水分すべてを含むため、雨だけでなく雪やひょう、あられの溶けた水量も測定対象です。

降水量は、水の溜まった升を倒すことで水量を測る転倒ます型雨量を使い、全国1,300か所の気象庁アメダス観測所で計測されています。

降水量8mmの定義

降水量8mmは、1時間で容器に深さ8mmの水が溜まるほど、空から水が降る状態を表しています。

降水量には、大気から地表に降るすべての水分が含まれ、雨だけでなく時間の経過で水に状態変化する雪やみぞれ、ヒョウや霧も計測対象です。また気象庁では、気象状況に応じて10分間降水量、1時間降水量、24時間降水量、日降水量を発表しますが、「降水量8mm」と表記される場合には、1時間降水量を指すことが一般的です。

降水量8mmになりやすい気象条件

降水量8mmは、台風や集中豪雨、ゲリラ豪雨、夕立を伴う気象状況に多くみられ、注意報や警報が出るほどの強風やカミナリを伴ったり、前後の時間に数十ミリ降る大雨が記録されることもあります。

他の気象条件を伴わない雨の日は、8mmの雨が降るほど雨雲が発達しないことが多く、降水量が1~5mm程度となることが一般的です。突然強い雨が降り出し30分程度で止むにわか雨も、降水量は5~6mm程度となります。

降水量の測り方

気象庁では、転倒ます型雨量計で大気中から落ちた水の量観測し、雨量計から送られる電気信号を雨量計とは別の場所にある処理装置で解析することで降水量を計測しています。

転倒ます型雨量計は、0.5ミリの水が溜まると転倒する升を用い水がどのくらいたまったかを測る装置で、国内に1,300か所あるアメダス観測所に設置されています。

降水量と降雨量の違い

気象用語 測定に含まれる物質
降水量 雨、雪、あられ、みぞれ、ひょう、凍霜
降雨量

降水量と降雨量の違いは、測定する物質の違いにあり、降水量は水分を含む物質すべてを含み測定しますが降雨量では雨として降った量のみを測定します。

通常、天気予報では地表にどれくらい水分が降るか降水量を用いて伝えることで、農作物の管理や外出時の雨具使用の判断に利用できます。一方、降雨量は一定の時間内にどのくらい水が降るかを知ることができ、豪雨災害がどの程度起こりうるかの目安とすることが可能です。

降水量8mmと日常生活への影響

降水量8mmの街中の状況
対象 状況
歩く人 ・雨音でまわりの音が聞こえにくくなる
・上半身の濡れを防ぐために傘を深く差す必要がある
・雨筋で視界が悪くなる
・足元がびしょびしょに濡れる
・排水溝付近では水の流れに足を取られる
使用する雨具 ・折りたたみ傘は雨脚の強さで傘骨が不安定になり使いにくい
・傘が上手にさせない幼児や児童はレインコートが必要
・防水加工の靴やレインブーツが必要
生活道路 ・道路の凹凸にあわせいくつも水たまりができる
・排水溝に向かう雨水の水流ができる
歩道 ・水たまりがあちこちにできる
・路面タイルの素材により滑りやすくなる
・街路樹の枝葉から激しく雨水がしたたる
公園 ・すべての遊具がびしょびしょに濡れる
・ベンチは使用できない
・水たまりができ、土がどろどろになる

降水量8mmの雨は、1分程度で髪の毛や上着がびしょびしょになる雨脚なため長傘の使用が必須で、傘が上手にさせない幼児や児童にはレインコートや長靴の着用が必要です。

また、街中の歩道や車道には多数の水たまりができ、公園やバス停のベンチは利用できないほど雨水が溜まます。街中や住宅街の道路が8mmの雨で冠水する危険性は低いですが、道路の形状や隣接地の排水状況次第で浅い小川のような水流ができることもあります。

歩行者に降水量8mmが与える影響

対象 可否
幼児の歩行
ベビーカーでの歩行
シルバーカーや杖を使った歩行
犬の散歩(小型犬) ×
犬の散歩(中大型犬)

降水量8mmの雨では、雨筋が目視できたり傘に雨が打ちつける雨音がはっきり聞こえたりし、一般の成人も歩きづらさを感じたり足元や手荷物を濡らしたりします。

幼児や杖やシルバーカーを利用する高齢者は、側道の水たまりに足を取られたり濡れたタイルで足を滑らせたりする可能性があり危険です。また8mmの雨脚は地面で強く跳ねがるため、小型のペット類は降雨だけでなく路面の雨水も顔や体に受けることとなります。

日常生活に降水量8mmが与える影響

街中や住宅街の側溝は道路の面積に対し降雨量60mmに対応できる設計で、降水量8mmの雨では浸水や洪水の被害はおきません

ただし台風を伴う強風で側溝にゴミが溜まり排水できなくなったり前後にゲリラ豪雨がきて排水が追い付いていない場合には、8mmの雨で側溝から水が溢れる可能性もあります。特に住宅や施設から多くの雨水が道路へ排水される仕組みの場所では、2~3時間で排水の処理能力を超える可能性が高いです。

街中の設置物に降水量8mmが与える影響

対象 使用可否
バス停のベンチ
公園の遊具 ×
公園の芝生広場 ×
道路のアンダーパス

街中にある屋外のベンチや公園の遊具は、8mmの雨が降ると降った雨が水たまり状に溜まり拭いても使用できない状態となります。屋根のついたバス停のベンチは使用できることもある一方、8mmの雨が降るときは風を伴うことが多く、濡れて使用できないことが多々あります。

8mmの雨は傘に雨脚を感じる雨筋の強さがありますが、街路樹の枝が折れたり立て看板が破損したりする被害はおきません。

降水量8mmと乗り物への影響

8mmの降水量で電車やバス、飛行機が運行できないことはなく、日常利用している乗り物の多くは問題なく利用できます。ただし8mmの降雨の原因が台風や爆弾低気圧である場合は、警報を伴うほどの強風や前に降った大雨のトラブルでストップすることが多いです。

公共交通機関に降水量8mmが与える影響

交通機関 運行停止の目安
在来線・新幹線 ・20m/s以上の強風
・降水量40mm/h以上
飛行機 ・追い風8m/s以上(離発着時)
フェリー ・波浪警報の発令
・運航会社が視界不良と判断したとき
高速バス(高速道路) ・20m/s以上の強風
・降水量35~50mmで通行規制

公共交通機関が運行を停止する目安は、20m以上の強風や40mm前後の大雨であることが多く、基本的に降水量8mmでは公共交通機関の影響は受けません。

しかし降水量が8mmであるときも、大型の台風や豪雨で気象庁が警報を伴う予報をしているならば、事前に徐行運転や間引き運転の対策を取られ、運行ダイヤが乱れることも多いです。

自転車やバイクなどの交通に降水量8mmが与える影響

乗り物 使用可否 目安
自動車 ・ワイパーはLO(中速)
バイク ・フルフェイスは水滴に視界が遮られ危険
・雨音で周囲の音がとても聞き取りにくい
自転車 ・レインコートの着用が必須
・顔に雨水が直接かかると視界が遮られ危険
シニアカー
(電動カート)
×
(車種による)
・雨や雪に対応していない車種が多い
・使用する場合はレインコートを着用

個人が所有する乗り物も、視界不良や雨音による周囲音の聞きづらさはありますが、8mmの雨で利用できます。ただし8mmの雨は雨脚が強く、雨筋で目が開けられなかったり視界が遮られたりし、雨風を直接受けるバイクや自転車では大変な走りづらさを感じる可能性が高いです。

高齢者が足として利用するシニアカーは、コントローラー部分が外にある設計で濡れに弱い設計がされているため、基本的に雨の日の利用を推奨していません。

降水量8mmとスポーツへの影響

降水量8mm下のスポーツの状況
競技種目 催行の可否 状況
ジョギング
ウォーキング
・マラソン大会も開催する可能性が高い
・雨筋で前がみえにくい
・眼鏡の使用は不可能
・足元に水たまりが多くスリップに注意が必要
球技 ・グランドがぬかるむ
・人工コートは水たまりが多数できる
・ボールが濡れてスピンする
・野球、ゴルフは中止が推奨
陸上競技 ・足元に水たまりが多くスリップに注意が必要
・幅跳びは砂場が固まり危険
・やり投げ、砲丸投げは雨脚の強さで中断
運動会
体育祭
× ・降水量1~3mm以上で中止の判断
・グランドがぬかるむ
・綱引き、玉入れは手元が滑り不可能
・大玉は素材により破損の可能性あり
プール ・雨水で水質が悪化する
・水温が2~3℃低下する
マリンスポーツ ・普段と異なる魚と出会える
・雨水で水質が悪化し視界不良が起こる

降水量8mmの雨が降るとき、学校行事の運動会や体育祭、マラソン大会はグランドがぬかるみ安全に競技できないことから中止になることがほとんどです。ただし成人の陸上競技やサッカー、テニス、ラグビーの球技は雨の強さに関わらず開催されることが一般的で、台風や集中豪雨の警報、注意報の発令が中止の目安となります。

ジョギングやウォーキングに降水量8mmが与える影響

ジョギングやウォーキングは、雨脚の強い8mmの雨が降ってもできるスポーツで、大会が悪天候に見舞われる可能性も踏まえ、わざわざ降雨中を選び、特別な練習メニューをこなす場合もあります。

ただし雨の日のマラソンやウォーキングは、足元が滑りやすかったり濡れて体温を低下させパフォーマンスを下げたりするデメリットも多く、雨の日に適したアイテムを準備し、デメリットを軽減させることが大切です。

降水量8mmの日のジョギングに準備したいアイテム
  • 顔に雨がかかることを防げる防水帽子(キャップ)
  • 滑りにくい防水シューズ
  • 防水加工のスポーツウェア、靴下
  • 防水のイヤホンや時計

球技に降水量8mmが与える影響

降水量8mmのときもサッカーやラグビー、テニスの外球技は、試合や練習が開催されることが多く、野球は3~4mmの降雨を目安に中止となることが一般的です。ゴルフは雨天決行のスポーツですが、雨のプレーで地面がぬかるみコースが荒れることを嫌い、多くのゴルフ場が3mmの降雨を目安にクローズします。

雨の日のサッカーやラグビーはとても衣類や靴が汚れるため、古いユニフォームやシューズを雨の日用に準備すると便利です。

降水量8mmの日の球技に準備したいアイテム
  • 防寒用の衣類
  • 雨の日専用のシューズやユニフォーム
  • 着替え(下着も含む)、濡れた身体を拭くタオル
  • 防水のバッグ
  • 濡れて汚れた衣類を持ち帰るビニール袋
  • ポンチョ、レインコート

陸上競技や運動会に降水量8mmが与える影響

すべての陸上競技は基本的に雨天決行で、雨脚の強い8mmの雨が降るときも予定通り競技が催行されます。競技中に着用するウェアやシューズは、ビショビショに濡れることが想定されるため、着替えや保温用の上着が欠かせず、新聞紙も持参しておくと競技間の時間あるときにシューズの中に入れ少しでも靴内を乾かし快適にでき便利です。

一方、学校や町内の運動会や体育祭は、基本的に1~3mmの雨で中止となります。

降水量8mmの日の陸上競技に準備したいアイテム
  • 顔に水がかかることを防げる防水帽子(キャップ)
  • ウィンドブレーカー、レインポンチョ
  • 着替え(下着も含む)、濡れた身体を拭くタオル
  • 防水のバッグ
  • 濡れた衣類を持ちかえるビニール袋
  • シューズの湿気を取るための新聞紙

マリンスポーツに降水量8mmが与える影響

サーフィンやダイビング、シュノーケリングに代表されるマリンスポーツは、濡れながら楽しむスポーツであるため、高波や強風の危険がないならば8mmの降雨で問題なく催行されます。ただし海底に砂や土が多い場所では、雨水で海水が濁り視界不良の危険があり注意が必要です。

マリンスポーツのウェアや持ち物は、濡れても問題ない素材で雨の日に適していますが、体温の下降に対応できる保温用のタオルや衣類を持参する必要があります。

降水量8mmの日のマリンスポーツに準備したいアイテム
  • 身体が包める程度に大きいバスタオル
  • 長袖の上着、ウィンドブレーカー

降水量8mmとアウトドアへの影響

種類 催行の可否 状況
釣り × ・渓流釣りは川の増水で危険
・海釣りは視界不良で危険
・降水量3mm以上を目安に中止
登山 × ・地面が雨で足元が滑りやすくなる
・傾斜地で土砂崩れの可能性
・降水量3mm以上を目安に中止
キャンプ ・テントやタープに雨水が溜まる
・周囲の音が届きにくい
・普段より視界が悪くなる
・低地や山の中のキャンプ場は中止
野外フェス、野外イベント ・電子機材が水濡れで故障する可能性
・レインコートを着てもびしょびしょに濡れる
・土の地面の場合、足元がぬかるむ
・イベント音が雨音にかき消される
サバイバルゲーム ・足元がぬかるみ転びやすくなる
・雨脚が強く視界が狭くなる
・雨音で周りの音が聞き取りにくくなる
・傾斜地は土砂崩れの可能性

山や海の自然で楽しむ釣りや登山は、雨が降り出した時点で天気の急変や視界不良の可能性が高まり、中止の判断をする必要があります。アクティビティの最中で8mmの雨が降り出した場合には、無理やり危険な移動をせず、雨がしのげたり足場が安定したりする近場の安全な場所へ避難し、雨脚が落ち着いてから帰路につくことも大切です。

土砂崩れや高波の心配がない平地のイベントやキャンプは、8mmの雨で催行できます。

山や海のアウトドアに降水量8mmが与える影響

山や海が舞台となるアウトドアは、山や海で天気の急変が起こりやすいことから降水量3mm以上の本降りの雨が降り出した時点で中止とすべきです。

山で8mmの雨が降るときは、地盤が緩み崖崩れが起きたり、上流から大量の雨水が川に流れだし鉄砲水が起きたりする可能性があります。また海では川から流れ出た大量の汚水で海中が濁ったり高波が起きたりする可能性が高いです。安全な平地のキャンプは8mmの雨で問題なくできます。

イベント系アウトドアに降水量8mmが与える影響

野外のフェスやイベント、サバイバルゲームは、安全な人工空間で開催される場合には8mmの雨が降っても問題なく楽しむことができます。バーベキューも山や海では中止の判断が必要ですが、平地の場合には雨よけに大きなタープを張ることで8mmの雨も影響を受けず開催することが可能です。

ただし8mmの雨は2~3分で洋服がびしょびしょになるほど強い雨脚なため、帰りに公共交通機関を使う場合は、靴も含め着替えが必要です。

降水量8mmの日のイベントに準備したいアイテム
  • レインポンチョ、レインコート
  • 防水バッグ、濡らしたくないグッズや電子機器用の防水密閉袋
  • 着替え(下着と靴も含む)、濡れた身体を拭くタオル
  • 濡れた衣類を持ち帰るビニール袋

降水量8mmの予報が出たらするべき対策とは?

降水量8mmの予報が出る場合、台風や集中豪雨の前段階である可能性が高く、日本気象協会が推奨する大雨の備えに近い準備が必要となります。

台風やゲリラ豪雨を伴わない雨である場合も、8mmの雨筋では開いた窓から雨が吹きつけたり屋外の植物を傷めたりすることがあり、家の戸閉と備品の確認は必須です。側溝にゴミが溜まっている場所では、8mmの雨で雨水が道路に溢れることもあるため、土のうが必要な場合もあります。

8mm予報のときにすべき対策
  • 家の外にある植木鉢や自転車の確認
  • 家の窓を鍵まで閉める、可能ならば雨戸シャッターも閉める
  • 道路の側溝や自宅の雨どい、排水溝にゴミが溜まっていないかの確認
  • 市町村の避難情報、家族の利用する交通機関の運行情報をチェックできるか確認
  • 洪水の起きやすい地域は、河川の水量情報の確認

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