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全国のきれいな川ランキング20選!日本の河川の水質が綺麗な場所はどこ?

全国のきれいな川ランキング20選!日本の河川の水質が綺麗な場所はどこ?

きれいな川には、国土交通省が毎年発表している日本で最もきれいな川に16回連続で選出された熊本県の川辺川をはじめ、福島県の荒川や仁淀川ブルーと呼ばれる仁淀川、熊本県に流れる球磨川などがあります。きれいな川は水質で判断することができ、水質の数値を表すBOD値や環境基準の類型で決められます。

2023.02.28

きれいな川が知りたい!

きれいな川とは水質が良いことであり、川の水質はBOD(Biochemical Oxygen Demand)値で判定されます。日本で綺麗な川とされている川辺川のBOD値は0.5mg/Lであり、都市化が進む昭和で最も汚いとされていた綾瀬川や大和川のBOD値は30mg/Lを超えていてました。

きれいな川の基準とは?

国土交通省が定める綺麗な河川は、以下の基準で判断されています。

・年間平均のBOD値が0.5mg/L以下
・BOD75%値で平均値が0.5mg/L以下

BOD値の他に生活環境項目の環境基準があり、国が水域の利用目的に応じた類型の基準値をAA〜E分けていて、AA判定はろ過等、簡易な浄水操作を行えば飲める程度とされ、E判定は特殊な浄化操作を行えば工業用水として用いることができる状態とされています。

BOD値とは?

水質を表すときに用いられるBOD値は、Biochemical Oxygen Demandの略記となり生物化学的酸素要求量と呼ばれています。BOD値は水の汚れを微生物が分解するときに使う酸素量のことで、酸素量が少ない(数値が低い)ほど綺麗な状態で、酸素量が多い(数値が高い)ほど汚れている状態となります。
国土交通省は年間平均BOD値が0.5mg/L以下は最もきれいな河川とし、BOD値が5mg/Lだと親水目的では不適切とされ、10mg以上は修景目的で不快に感じる程度としています。

生活環境の保全に関する環境基準(河川)とは?

類型 利用目的の適応性
AA ・水道1級=ろ過等による簡易な浄水操作を行うもの
・自然環境保全=自然探勝等の環境保全
A ・水道2級=沈殿ろ過等による通常の浄水操作を行うもの
・水産1級=ヤマメ、イワナ等貧腐水性水域の水産生物用や
水産2級及び水産3級の水産生物用
・水浴
B ・水道3級=前処理等を伴う高度の浄水操作を行うもの
・水産2級=サケ科魚類及びアユ等貧腐水性水域の
水産生物用及び水産3級の水産生物用
C ・水産3級=コイ、フナ等、β-中腐水性水域の水産生物用
・工業用水1級=沈殿等による通常の浄水操作を行うもの
D ・工業用水2級=薬品注入等による高度の浄水操作を行うもの
・農業用水
E ・工業用水3級=特殊の浄水操作を行うもの
・環境保全=国民の日常生活(沿岸の遊歩等を含む)において
不快感を生じない限度

生活環境の保全に関する環境基準とは、人の健康を保護し、生活環境を保全する上で、維持されることが望ましい環境の基準のことで、国が河川・湖沼・海域の3つをそれぞれ利用目的に応じた類型の基準値を定めています。河川の類型基準は、AA〜Eまでの6つのランクに分けられ、その基準に基づいて環境大臣又は都道府県知事が類型を指定しランクが決定します。

日本で仁淀川ブルーと言われる青く透き通った仁淀川の類型は、5つ全ての調査箇所でAAの判定をうけている川です。

水質のきれいな川ランキング20選

水質がきれいな川ランキングは、国土交通省が毎年発表している全国一級河川の水質状況の2021年の資料をベースにして、過去10年間で水質が最も良好な河川に選ばれた回数や、BOD値、生活環境の基準を参考に順位付けを行なっています。

第20位:庄川(富山県)

場所 源流:烏帽子岳
河口:富山湾
全長 115km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
2箇所
0.6mg/L
AA〜A
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:2回
選出年度:12年,13年
主に獲れる魚 アユ、アカザ、イチモンジタナゴなど

庄川は富山県の7大河川の1つで、庄川で育つ庄川アユは、庄川の低水温や急流河川などの理由から他の河川で育つアユと比べて、小ぶりで身が引き締まり香りがよく、骨や皮が柔らかくて食べやすいのが特徴です。

庄川領域は梅雨・台風・降雪と年間を通じて降水量が豊富で、平成16年は台風23号による洪水で観測史上最大の流量(3396m3/s)を記録し、避難勧告が出されました。

第19位:吉野川(徳島県)

場所 源流:白猪谷
河口:紀伊水道
延長 194km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
3箇所
0.5mg/L
A
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:3回
選出年度:12年,13年,14年
主に獲れる魚 アユ、アマゴ、ヘラブナ、ブラックバスなど

吉野川は全国で13番目に長く、川幅は2番目に広い川で四国全体の20%に当たる広さをもち、日本三大暴れ川の1つとされ、四国三郎という呼び名があります。

吉野川の中流域には、大歩危小歩危といわれる渓谷があり、大歩危峡は平成26年に国指定の天然記念物に指定され、平成27年には国指定名勝となっています。

第18位:本庄川(宮崎県)

場所 源流:綾北川
川口:大淀川
延長 50km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
2箇所
0.65mg/L
A
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:4回
選出年度:14年,15年,17年,19年
主に獲れる魚 オイカワ、ウグイなど

本庄川の名称は、元々綾南川と呼ばれていましたが、昭和44年河川法の改正で本庄川になりました。本庄川は綾北川から大淀川の間の支川で、上流域には綾の照葉樹林があり、日本最大級の原生照葉樹林とされています。また綾川湧水群として名水百選や21世紀に残したい日本の自然百選にも選ばれている川です。

第17位:厳木川(佐賀県)

場所 源流:椿山
河口:松浦川
延長 23.7km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
2箇所
0.6mg/L
A
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:4回
選出年度:15年,16年,17年,19年
主に獲れる魚 オイカワ、イトモロコ、トウヨシノボリなど

厳木川(きゅうらぎがわ)は、佐賀県唐津市を流れ、延長は約24kmで短いですが松浦川と合流する河口は広くなります。上流部にはホタルを見ることができ自然豊かで、2015年から水質が最も良好な河川で数回選ばれています。

第16位:天神川(鳥取県)

場所 源流:津黒山
河口:日本海
延長 32km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
4箇所
0.5mg/L以下
AA〜A
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:4回
選出年度:15年,17年,20年,21年
主に獲れる魚 ヤマメ、イワナ、アユ、メジロなど

天神川は鳥取県の中央を流れる鳥取県三大河川の1つで、上流域にはきれい河川に生息するヤマメ、イワナがいます。天神川の中流・下流には倉吉平野と言われる沖積平野が存在し、河口には砂丘や砂州があります。

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第15位:北川(福井県)

場所 源流:三十三間山
河口:若狭湾
延長 30km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
3箇所
0.53mg/L
A
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:5回
選出年度:12年,14年,16年,18年,21年
主に獲れる魚 アユ、ヤマメ、アマゴなど

北川は福井県と滋賀県の県境に存在する三十三間山を水源とし、福井県にある小浜湾に流れる川で、一級河川の中では小さい河川です。北川は近畿地方整備局管内の一級河川水質ランキングで1位を保ち、魚がのぼりやすい川づくり推進モデル河川とされています。

第14位:宮川(三重県)

場所 源流:大台ヶ原山
河口:伊勢湾
延長 91km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
2箇所
0.65mg/L
AA
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:5回
選出年度:15年,16年,18年,19年,20年
主に獲れる魚 アユ、アメゴ、オイカワ、コイなど

宮川は三重県と奈良県の県境にある大台ヶ原山を水源とし、三重県の伊勢湾に流れる川で、三重県内では最も長い川です。宮川の特徴は透明度で、一級河川水質調査で過去に11回1位を獲っています。宮川の上流域には日本三大渓谷の1つである大杉谷があり日本の天然記念物に指定されています。

第13位:熊野川(和歌山県)

場所 源流:山上ヶ岳
河口:熊野灘
延長 183km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
2箇所
0.5mg/L以下
A
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:5回
選出年度:14年,17年,19年,20年,21年
主に獲れる魚 アユ、アマゴ、スズキ、チヌなど

熊野川は元々新宮川と呼ばれていましたが、地元の人たちの変更要望が多く1998年に熊野川に改変されています。奈良県領域は峻険なところを流れていますが、和歌山県に入ると川幅が広くなり、流れも穏やかになります。川の水は基本的に緑色ですが、熊野川の水は石灰が混じっているため水色と珍しい色の川です。

第12位:安倍川(静岡県)

場所 源流:大谷嶺・八紘嶺・安倍峠
河口:駿河湾
延長 53.3km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
3箇所
0.6mg/L
AA
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:5回
選出年度:13年,14年,15年,16年,20年
主に獲れる魚 アユ、アマゴ、ニジマス、オイカワなど

安倍川は静岡県と山梨県の境にある大谷嶺・八紘嶺・安倍峠を水源としていて、日本屈指の急流河川であり、源流の大谷嶺は日本三大崩の1つです。2008年環境省による平成の名水百選に選定されていて、水質が最もきれいな河川には5回選ばれています。

第11位:琉磨川(熊本県)

場所 源流:石楠越・水上越
河口:八代海
延長 115km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
7箇所
0.5mg/L以下
A
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:5回
選出年度:15年,16年,17年,18年,21年
主に獲れる魚 フナ、コイ、アユ、ヤマメ、ウナギなど

球磨川は熊本県の1/4を占めている大きさ熊本県内最大の川です。また最上川と富士川に並ぶ日本三大急流のうちの1つとされています。新聞社が選定した日本を代表する25の景勝地である日本二十五勝日本新八景にも選ばれています。

第10位:黒部川(富山県)

場所 源流:鷲羽岳
河口:日本海
延長 85km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
4箇所
0.5mg/L以下
AA
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:5回
選出年度:17年,18年,19年,20年,21年
主に獲れる魚 アユ、カジカ、イワナ
ヤマメ、サクラマスなど

黒部川は富山県と長野県の県境に位置する鷲羽岳を源流とし日本海まで流れる川で、富山県7大河川の1つとされていて、黒部川の最上流部には日本最大級の黒部ダムが位置しています。黒部川の下流域には、黒部川扇状地があり、地下水が豊富で湧水があり黒部川扇状地湧水群として名水百選や水の郷百選にも選ばれています。

第9位:小丸川(宮崎県)

場所 源流:三方岳
河口:日向灘
延長 73km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
2箇所
0.5mg/L
AA〜A
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:6回
選出年度:
14年,15年,16年,18年,19年,20年
主に獲れる魚 ヤマメ、アユ、ウナギ、オイカワなど

小丸川は宮崎県の中部を流れ太平洋に注ぐ川であり、水の透明度が高く青い水が特徴的で小丸ブルーと形容されることもある川です。上流部は山林で深い渓谷となり、下流は河原が広がり、川の流れの変化で生じた河跡湖が点在しています。

小丸川流域の年間降水量は3300mmで全国平均(1700mm)の約2倍であり、流域は宮崎県内で最も雨の多い地域とされています。

第8位:沙流川(北海道)

場所 源流:熊見山
河口:太平洋
延長 104km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
4箇所
0.57mg/L
A〜B
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:6回
選出年度:
14年,15年,16年,17年,20年
主に獲れる魚 ニジマス、ヤマメ
アメマス、オショロコマなど

沙流川は北海道唯一の山脈である日高山脈北部の熊見山を源流として、太平洋に注ぐ川であり、過去10年間で最もきれいな河川に選ばれた数は6回で、日本の中でもきれいな川とされています。

沙流川上流域には、オショロコマが生息していますが、日本国内では北海道内のみで、釣りスポットでもおすすめです。

第7位:小鴨川(鳥取県)

場所 源流:烏ヶ山
河口:天神川
延長 16.2km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
3箇所
0.5mg/L
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:7回
選出年度:
13年,15年,16年,17年,19年,20年,21年
主に獲れる魚 ニジマス、ヤマメ、イワナ、アマゴなど

小鴨川は鳥取県の烏ヶ山を源流として、倉吉市で天神川に合流するまでの川で、それほど大きな川ではありませんが、過去10年間で7回にわたり日本で最もきれいな河川に選ばれていて、日本でも上位に入るほど水質のきれいな状態が維持されています。

第6位:後志利別川(北海道)

場所 源流:長万部岳
河口:日本海
延長 80km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
4箇所
0.55mg/L
AA〜B
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:8回
選出年度:
12年,14年,15年,16年,17年,19年,20年,21年
主に獲れる魚 イワナ、アユ、クラマス
サケ、カワヤツメなど

後志利別川(しりべしとしべつがわ)は北海道の太平山から長万部岳に至る山岳を源流として、南に下流し日本海に注道南唯一の一級河川です。後志利別川のBOD平均値およびBOD75%値では0.5mg/Lととてもきれいな水質で、2015年までは水質が最も良好な河川に選ばれた数が最も多く、日本一にもなった川です。

第5位:仁淀川(高知県)

場所 源流:石鎚山
河口:土佐湾
延長 124km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
5箇所
0.66mg/L
AA
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:8回
選出年度:
12年,13年,14年,15年,16年,18年,19年,20年
主に獲れる魚 アユ、アマゴ、ハゼ
ウナギ、ブラックバスなど

仁淀川の特徴は透明度が高く青色をした水質であり「仁淀川ブルー」と言われるほど、美しい色をした川です。仁淀川は急激な地形で流れが早いため不純物が留まりづらく、水温が低いため藻が繁殖しにくいため、透明度が高く光の影響により青く見えます。

仁淀川ブルーが見える3大スポットは、にこ淵・安居渓谷・中津渓谷で、ここでは水の色が青く見ることができ絶景です。

第4位:五ヶ瀬川(宮崎県)

場所 源流:向坂山
河口:日向灘
延長 103km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
2箇所
0.5mg/L
A
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:9回
選出年度:
13年,14年,15年,16年,17年,
18年,19年,20年,21年
主に獲れる魚 ヤマメ、アユ、ニジマス、アジなど

五ヶ瀬川は宮崎県の北部に位置する川で、9年連続最もきれいな河川に選出され、日本有数の水がきれいな川とされています。理由は阿蘇の火山灰土壌や火成岩が多い大崩山や祖母山などから、100本以上の支流が流れ込んでいて、火山性の土壌で濾過されているためです。

五ヶ瀬川の上流域には高千穂峡と言われる名所があり、国の名勝・天然記念物に指定され、観光地としても人気があります。

第3位:尻別川(北海道)

場所 源流:フレ岳付近
河口:日本海
延長 126km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
2箇所
0.5mg/L以下
A
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:9回
選出年度:
12年,13年,14年,15年,16年,
17年,18年,20年,21年
主に獲れる魚 ヤマメ、アメマス、ニジマス
サクラマス、イワナなど

尻別川は北海道の千歳市と伊達市の境界部に位置するフレ岳を源水とし日本海まで続く川で、2021年から過去10年で最もきれいな川に9回選出されています。尻別川のBOD値は、2箇所の計測ポイントで0.5mg/L以下となり、日本でも上位にランクインするほど水質がきれいな川です。

第2位:荒川(福島県)

場所 源水:東吾妻山
河口:阿武隈川
延長 29.7km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
2箇所
0.5mg/L以下
A
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:10回
選出年度:
12年,13年,14年,15年,16年,
17年,18年,19年,20年,21年
主に獲れる魚 アユ、マス、サケ、イワナ、ヤマメなど

荒川は福島県福島市に流れる川で、10年以上連続できれいな川として選出され、荒川の水質は平成の名水100選にも選ばれ、日本でも上位に入るきれいさとなっています。

荒川の途中にある洪水対策で造られた地蔵原堰堤は、国の有形文化財に指定されており、観光地として近くをハイキングすることもできます。

第1位:川辺川(熊本県)

場所 源流:国見岳
河口:球磨川
延長 62km
調査箇所
BOD平均値
環境基準の類型指定
5箇所
0.5mg/L以下
AA〜A
水質チェック ※水質が最もきれいな河川に選ばれた数
対象年:2012年〜2021年
回数:10回
選出年度:
12年,13年,14年,15年,16年,
17年,18年,19年,20年,21年
主に獲れる魚 ヤマメ、アユ、ウナギ、ニジマスなど

川辺川は熊本県相良村を流れる川で、過去10年以上連続して水質が最もきれいな河川に選出され、その連続記録は2006年から続き、全国で初めて16年連続で選ばれ、日本で最も綺麗な川とされています。

川辺川のBOD値は5箇所中4箇所が0.5mg/Lを下回り、環境基準でもAA〜A判定で、水が透明すぎて水深が分からないほど綺麗な川です。

水質が改善した川ランキング5選

水質が改善した川とは、国土交通省による水質改善状況調査で、2021年の年間の平均的な水質(BOD値)と、2011年の年間の平均的な水質(BOD値)を比較し、改善幅が大きい(水質が改善した)上位5位を選出しています。

日本全体でみても水質は年々改善傾向で、都市化が進んでいた1960〜70年代は平均BOD値が30mg/Lに対して、2017年の平均BOD値は1.2mg/Lとなり、川の水質はきれいになっています。

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第5位:中川

地方名(都道府県)
地点名
関東(東京都)
高砂橋
2011年BOD年間平均値 5.0mg/L
2021年BOD年間平均値 2.9mg/L
水質改善幅 2.1mg/L

埼玉県・東京都・茨城県を流れる中川は、利根川の支流で高砂橋は東京都葛飾区にあり、高度経済成長期には人口急増による生活排水の増加や、下水道整備の遅延によりBOD値が20mg/Lを超えることもありました。1990年代から徐々に改善され、2011年にはBOD値が5.0mg.Lとなり、さらに2021年は2.9mg/Lまで減少し、水質改善によりエビやカニなども確認されています。

第4位:荒川

地方名(都道府県)
地点名
関東(東京都・埼玉県)
笹目橋
2011年BOD年間平均値 4.0mg/L
2021年BOD年間平均値 1.6mg/L
水質改善幅 2.4mg/L

荒川の笹目橋付近は、東京都板橋区と埼玉県戸田市の間にあり、10年以上前はBODの年間平均値が4.0mgで、荒川の水質汚染の約7割が生活排水によるものでした。

徐々に水質の改善がみられていますが、その要因は水質改善の取り組みで浄化導水事業や、流域住民や自治体が協力してゴミ拾いなどを実施し、荒川クリーンエイドでは毎年1万人以上の方が参加しています。

第3位:市田川

地方名(都道府県)
地点名
近畿(和歌山県)
市田川河口
2011年BOD年間平均値 3.9mg/L
2021年BOD年間平均値 1.3mg/L
水質改善幅 2.6mg/L

和歌山県の新宮市を流れる市田川は、昭和40年以降領域の都市化により水質汚染が進み、最も悪いときはBOD値が50mg/Lまで上がることもありましたが、国土交通省と和歌山県が、市田川浄化事業浮島川河川環境整備(浄化)事業を実施することで、徐々に水質改善を図り、2021年では年間平均BOD値が1mg台まで改善がみられています。

第2位:利根運河(合流前を含む)

地方名(都道府県)
地点名
関東(千葉県)
運河橋
関東(千葉県)
合流前
2011年BOD年間平均値 7.1mg/L 8.0mg/L
2021年BOD変換平均値 3.6mg/L 4.3mg/L
水質改善幅 3.5mg/L 3.7mg/L

利根運河とは利根川と江戸川を結ぶ運河で千葉県の柏市・流山市・野田市にありますが、利根運河の水質は生活雑排水の影響を受けやすく、2011年にはBOD値が7.1mg/Lまで上がり、環境基準地3.0mg/Lに対して約倍の数値となり、水質汚染が問題でした。しかし下水道整備や浄水事業により、少しずつ水質が改善し、現在利根運河は近代化産業遺産ちば遺産100選にも選出されています。

第1位:猪名川

地方名(都道府県)
地点名
近畿
戸倉
2011年BOD年間平均値 7.9mg/L
2021年BOD年間平均値 2.3mg/L
水質改善幅 5.6mg/L

猪名川は兵庫県と大阪府の府県境付近を流れる川で、2011年に全国でも最も水質が悪い川となりました。水質改善に向けて下水道整備の推進に加えて、流域住民へのアンケートや河川清掃事業で猪名川クリーン作戦などを実施し、10年間で5.6mg/Lの数値を改善しています。また猪名川は、過去10年間で水質が最も改善した河川ランキングで4年連続で全国第1位となった川です。

日本の川でよくある疑問とは?

日本の川でよくある疑問とは、日本で最も長い川や、日本で最もきれいな川または汚い川などがあります。日本の川は国が管理する一級河川が13,994河川で、都道府県が管理する二級河川が7,090河川、市区町村が管理する準用河川が14,314河川で、合計35,260河川が存在しますが、その35,260河川の中で、上位に選ばれる河川を紹介します。

日本の三大清流とは?

名称 場所 全長 選定
四万十川 高知県 196km ・名水百選
・日本の秘境100選
長良川 岐阜県 166km ・名水百選
・日本の水浴場88選
・「清流長良川の鮎」で世界農業遺産に登録
柿田川 静岡県 1.2km ・名水百選
・日本の秘境100選

清流とは清らかな水の流れのことで、日本の中でも特に美しいとされる川を日本三大清流と称しています。

四万十川はダムやコンクリートなど人工で作られた構造物がなく「日本最後の清流」と呼ばれています。長良川も本流にダムが存在しないことや、「長良鵜飼」と言われる鵜を使用し鮎などの魚を獲る漁業で1300年以上も続く歴史があります。

柿田川の特徴は、湧き水が豊富で1日100トン以上の湧水を水源とし、主な湧き水は富士山からです。この豊富な湧水は「東洋一の湧水量を誇る」ともいわれています。

水質日本一位の川とは?

水質日本1位の川は、熊本県に位置する川辺川で、国土交通省が毎年発表している水質が最も良好な河川で、全国の川で初めて16年連続選出する記録を持ち、16年連続は川辺川のみとなります。川辺川の計測地点は5つありますが、ほぼ全ての場所BOD0.5mg/L以下であり、環境基準の類型指定でもAAもしくはAとなっています。

日本で一番汚い川はどこ?

2021年で日本で1番汚い川は佐賀県の下田川下流で、BOD年間平均値が9.2mg/Lで日本の年間平均BOD値が1.2mg/Lで日本の平均より6.0mg高く、とても汚い川であると言えます。原因は生活排水の流入による水質の悪化とされています。

日本で1番長い川はどこ?

日本で1番長い川は信濃川で、長野県から新潟県にまたがり延長367kmと日本で最も長く、日本三大河川の1つでもあります。信濃川は新潟県領域で長野県に入ると千曲川と呼称が変わります。信濃川の水質は調査箇所がたくさんありますが、BOD値は0.8mg/L〜1.6mg/Lであり、日本の河川より少しきれいな川です。

日本にはきれいな川がたくさんある!

日本の河川の水質は高度経済成長期に最も悪化し、水質汚染による健康被害は昭和30年にイタイイタイ病や水俣病で当時は社会問題となり、それから水質汚濁防止法などが制定されました。また排水規制や下水道整備のみならず、生活排水の改善や流域でのクリーン活動など啓蒙活動により徐々に河川の水質は改善され、昭和46年の年間平均BOD値が5.0mg/Lに対して、2017年には1.6mg/Lに低下しています。

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