降水量2mmはどのくらい?雨量が自転車や釣り・キャンプなどに与える影響とは?
降水量2mmは、50m程度の移動に傘が必要な本降りの雨です。降水量2mmで自転車を運転するには、レインウェアを着用し視界不良と路面の滑りやすさに細心の注意を払った走行が必須となります。釣りやマリンアクティビティは2mmの雨で催行可能ですが、キャンプや登山は中止が無難です。
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公式ライター Activel_director
降水量2mmとは?
降水量2mmとは、空から降った雨や雪が1時間に2mmの深さまで貯まる量であることを示す気象用語です。
雨のみを測る降雨量と違い、降水量では固体である雨・雪・ひょう・あられ・霧の水分量も水分に変化させてカウントします。気象庁では、転倒ます型という雨量計を使い、日本全国1,300か所以上で降水量を計測しています。
降水量2mmの定義
降水量2mmは、どこにも流れ出ない状況下で空から雨や雪が1時間に2mmの深さまで貯まる気象状況です。
降水量は10分、1時間、12時間とさまざまな時間幅で観測され、気象庁をベースとする天気予報では前1時間あたりの降水量を示すことが一般的です。天気予報に朝9時で降水量2mmとあるならば、朝の8時から9時の間に降水量2mmの雨や雪が降ることとなります。
降水量と降雨量の違い
気象条件 | |
---|---|
降水量 | 雨・雪・ひょう・あられ・霧 |
降雨量 | 雨 |
降水量と降雨量の違いは、カウントする気象状況の違いにあります。
降水量は空から降るすべての水分を溶かして計測した分量のことで、正式な気象用語に認定されています。降雨量は雨のみを計測した量で、正式な気象用語でなく公式には天気予報で使用されません。ただし短期間で大雨が降るときに降雨量を周知することは、川の氾濫や道路の冠水の予知に効果的です。
降水量の測定方法
気象庁の降水量の測定には、転倒ます型雨量計が使われます。
転倒ます型雨量計とは、0.5mmの水が貯まるごとにますを1回転倒させ計測する水分量測定器で、雪・ひょう・あられが降ったときには熱で固体を液体に変化させ計測することが可能です。
日本国内の公的な降雨量計は1,300か所以上で、気象庁では全国17キロ四方ごとに細かく降水量を調べています。
降水量2mmと日常生活への影響
降水量2mmの日は傘や雨具の使用が必須で、短時間であるならば簡易な折り畳み傘で濡れずに済みます。2mmの雨が1時間程度降り続くと、路面に水たまりができ滑りやすくなりますが、強風がない限りは歩行に影響しません。
雨に弱い看板やのぼりは撤収すべきで、屋外にある公園の遊具や遊園地の高速アトラクションは安全面から休止になることが多いです。
歩く人
降水量が2mmのとき、歩行者はいつも履いているスニーカーや通勤靴でいつも通りに歩くことができます。
2mmの雨が2時間以上降り続いているならば、道路わきのくぼみに水たまりができていたり舗装の素材ですべりやすかったりする場合もあり注意が必要です。
傘の使用
降水量2mmは傘に当たる雨音がはっきりと聞こえるほどの本降りで、50mの移動も傘なしでは目立つほどに濡れます。
メガネを着用している人は、傘を使用しないとあっという間に雨のしずくで前がみえなくなり危険です。風が強くないならば折りたたみ傘の使用も十分効果的ですが、傘を上手にさせない子どもはフードをかぶせた状態のレインコート着用をおすすめします。
のぼりや紙看板の使用
降水量2mmの雨が降ってきたときは、屋外ののぼりや紙製看板の撤収がおすすめです。
紙製品は2mmの雨でふやけて曲がったり破けたりします。のぼりは濡れても再使用できますが、濡れを繰り返すと傷んで破けたり色落ちをしたりし、早期破損の原因となります。雨の日に看板やのぼりを使いたい場合には、ラミネート加工を施したり短期間で買い替えたりする工夫が必要です。
公園・アスレチック
降水量2mm時の公園やアスレチック使用はおすすめできません。
2mmの雨が降っているとき、公園の遊具やアスレチック用具は雨水が溜まり濡れている状態となります。公園は一般的に雨の日の使用を想定していないことが多く、濡れた状態で遊具を使用すると、本来と違う動きになったり足を滑らせて落ちたりし危険です。特に小学生以下の小さな子供は転倒や転落で大きな怪我につながることもありますので保護者の注意が必須です。
遊園地のアトラクション
降水量2mmの雨の日には、遊園地のアトラクションが休止となります。
多くの遊園地は、降水量でアトラクションの休止を明確に定めておらず、実際の路面状況を鑑みて判断を下します。富士急ハイランドやディズニーリゾートは、2mmの雨で高速運転をするアトラクションは休止の判断をすることが一般的です。ただしキャラクターのパレードは雨の日仕様で実施されます。
降水量2mmと乗り物への影響
降水量2mmの雨は、主要な公共交通機関や乗り物に大きな影響を与えません。
ただし雪に不慣れな地域の場合には、2mmの降水量が降雪によるならば飛行機がダイヤ通りに運行できなかったり自動車の運転に大きな危険が伴ったりします。通常の降雨も二輪車や自動車では、雨で視界が妨げられ路面が滑りやすくなるため、好天時より低速で周囲に最大限の注意をし走行することが必要です。
自転車
1時間に2ミリの雨が降っているときに自転車を使用すると、路面で滑り転倒したり、視界不良で交通状況が把握しずらかったりし危険です。
雨具の装備なく自転車に乗った場合には、3分程度で衣類や持ち物がびしょびしょに濡れます。2mmの雨下で自転車を使用する場合には、レインコートや防水バッグカバーを着用し、周囲の交通状況に細心の注意を払い走行することが必要です。
バイク
降水量2mmの雨下のバイク走行は、滑りやすい路面で転倒したり視界不良でまわりの状況がみえづらかったりし、おすすめできません。
通勤や通学で降雨時にバイクを使うならば、雨具を着用し通常よりも低速で走行することが大切です。また降水量2mmのときは曇り止めと撥水加工を施したフルフェイスのヘルメットを着用すると、顔が濡れたり視野が妨げられたりせず安全に走行できます。
自動車
降水量2mmの雨が降っているとき、自動車はワイパーを使用することで通常通りの走行ができます。オートワイパーでない自動車の場合、降水量2mmではワイパーを2段階目のLOで動かすと有益です。
強風をともなわない限り2mmの雨が自動車の走行に支障をきたすことはありませんが、視界が悪く路面も滑りやすいため周囲の歩行者や自転車に一層の注意が必要となります。
飛行機
降水量2mmのとき、飛行機はダイヤ通りに運行できることが一般的です。
ただし強風が吹いたり視界の妨げとなる一時的な強雨が起きたときには、2mmの雨であっても飛行機の運航に支障があります。また雪に弱い太平洋側の空港に降水量2mm程度の雪が降るときも、視界不良や滑走路の除雪不足を理由に欠航したりダイヤが乱れたりする可能性が高いです。
降水量2mmとスポーツへの影響
降水量2mmの雨が降るとき、多くのスポーツは予定通りできます。
陸上競技の大会やサッカーの試合は雨天決行であることが多く、雨天中止が当たり前であった野球の試合も試合途中の降雨であるならば試合を続行する傾向がみられます。
ゴルフやウォーキング・ランニングも2mmの降雨時にできます。ただし雨で身体が冷えパフォーマンスが著しく低下したり怪我をしたりすることがあるため、細心の注意が必要です。
陸上競技
陸上競技は、基本的に降雨時も降雪時も通常通り開催されます。
2mmの雨や雪が30分以上降り続くならば、競技グラウンドや走り高跳びのマットには水が貯まり、やり投げや砲丸投げの道具は濡れて使用時の感触が大きく変わります。
2mm以上の雨予報で陸上競技をするときは、濡れたときの着替えやタオルを多めに準備したり道具に防水処理を施したり雨の日対策をすると有益です。
球技(野球・サッカー)
開始前から2mm雨 | 試合中に2mm雨 | |
野球 | 中止 | 開催 |
サッカー | 開催 | 開催 |
テニス | 開催 | 開催 |
ラグビー | 開催 | 開催 |
球技は競技ごとに降雨時の対応目安が異なります。
野球は試合開始前から2mmの雨が降っているならば試合を中止することが多く、サッカーやラグビーは、2mmの雨が降っていても催行することが一般的です。試合途中で降りだしたならば野球の試合も2mmの雨では続行します。
いずれの競技も、ボールの飛び方や感触が好天時と大きく異なったりグラウンドに足を取られて怪我をしたりするため、注意が必要です。
ゴルフ
ゴルフは、雨が降っても傘やレインウェアを着用してプレーすることが一般的です。ゴルフ場がクローズする目安は降水量5mm程度で、2mmの雨では通常営業することが多く、個人判断で中止をするとキャンセル料が発生する場合もあります。
ただし雨の日のゴルフは、クラブがすっぽ抜けやすかったりボールが転がりづらかったりするため、雨具とあわせ雨の日用のグローブやシューズの準備があると安心です。
ウォーキング・ランニング
ウォーキングやランニングは、2mmの雨下で中止をおすすめします。
快適にウォーキングやランニングができる目安は降水量1mm以下で、本降りの雨で無理にトレーニングをすると怪我や事故につながります。2mmの雨下では可能な限り室内のトレーニングに切り替え、屋外ウォーキングやランニングの必要があるときには、体を冷やさない撥水加工のウェアやシューズを着用し、ストレッチを念入りにすることが大切です。
マリンスポーツ
マリンスポーツは、2mmの雨が降る状態で問題なく楽しめます。
マリンスポーツには体が濡れるアクティビティが多く、2mmの雨であるならば通常通りの活動が可能です。ただし雨が長時間にわたるときは、気温や水温が著しく下がったり海中の視界が悪くなったりし、危険を伴います。雨でアクティビティをするときには、寒さ対策の上着やタオルを準備し、どのくらいの視野かを常に気にかけながら楽しむことが大切です。
降水量2mmとアウトドアへの影響
2mmの雨が降っているとき、登山やキャンプは中止の判断をおすすめします。
山の天候は目前の環境で判断しづらく、長時間にわたる降雨は思いがけない自然災害を引き起こす可能性が大きいです。直前1週間の天候を目安とし、2mm程度の長雨が断続的に降ったならば登山やキャンプに影響があると認識する必要があります。
釣りは足元の滑りやすさに注意し、雨の日対策を整えることで楽しむことが可能です。
釣り
釣りは2mmの雨が降るときもできます。
低気圧を伴う雨の日は晴れの日より魚が浅い場所を回遊する傾向があり、雨の日ならではの釣りを楽しめる可能性が高いです。ただし雨に濡れて体が冷えたり足元が滑りやすかったりするため、釣り場に適したシューズやレインウェアを十分に装備する必要があります。
キャンプ
キャンプは、2mmの雨が降っているならば中止が賢明です。
2mmの雨が降る状況では、テントやタープの設営・撤収に大きな労力を伴います。さらに視界が悪かったり川が突然増水したりし大変危険です。初心者や子ども連れは、気象庁の雨予報で1mm以上の降雨予想が出たならば中止をおすすめします。経験者が雨の日に催行する場合は、どれくらいの雨量で撤収が必要かを予測し天候の変化に注力が必須です。
登山
登山は、一定時間降り続くならば2mmの雨で中止をおすすめします。ただし2mmの雨が一時的であるならば、レインウェアを着用し一歩一歩丁寧に歩きながらの登山は可能です。
長く降り続く雨は地滑りや川の急な増水を引き起こす可能性が高く、登山のときは現降雨状況とあわせて現時点までの降水量がどれくらいかを知る必要もあります。登山前に気象庁の天気概況で、直近1週間の降雨状況を確認し催行の判断をすることが大切です。
降水量2mmならば雨の日対策を!
降水量2mmは、日常生活や野外スポーツが開催できるごく普通の雨です。ただし雨に濡れて風邪をひいてしまったり、スポーツでぬかるんだ環境に足を取られ怪我をしてしまったりと思いがけない被害を被ることもあります。
2mmの雨が2、3日降り続いたならば、山では川が増水したり土砂崩れが起きたりする危険性もあります。気象庁の天気予報で降水量2mmをみかけたら、活動にみあう雨の日対策を確実にすることが大切です。
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