カバディとは？競技人口・ルールから漫画・アニメなどの情報まとめ！

カバディの世界の競技人口は1000万人以上で、日本での競技人口は若干5000人です。2020年時点ではオリンピック種目ではありませんが、今後の広がり次第ではオリンピック競技に選ばれる可能性があります。

カバディの掛け声は、武器を持たなかった昔の人々が円陣を組んで獣をチームプレーで追い詰めた場面に由来しています。試合中にカバディカバディ…と無心に発声し続けることには、プレー中の心と体を研ぎ澄まし、平常心を保つ効果があります。

カバディの競技人口が特に多い地域は南アジアで、インドやバングラデシュでは、カバディを国技にしています。発祥国のインドでは、幼少期から数百万人がカバディを楽しみ、12チームからなるカバディのプロリーグも存在します。

しかし今後、カバディの人気が高いアメリカやオーストラリアの競技人口が増えれば、将来オリンピック競技となる可能性が大きいです。

・コート
・人数
・シューズ
・ユニフォーム
・必要な道具

カバディは2分割した長方形のコートを使い、1チーム7人ずつ2チームで対戦するルールです。場所と人数さえ揃えば、特別な道具がなくても遊ぶことができます。カバディの公式戦では、チームごとにお揃いのユニフォームの着用と裸足が基本です。選手が必要な場合には、突起物がついていないもののみシューズはを履くことができます。

コートには、陣地を敵味方で2分割するミッドラインを中心に縦横いくつものラインを引きます。カバディは本来、屋外の広い空き地をコートにして楽しむスポーツですが、日本では体育館に専用のマットを敷いたり、ラインを引いたりしてコートを作ります。現在はカバディの世界公式戦も屋内コートの開催です。

チームの人数が少ないと守備で全員がアウトになりやすくなったり、攻撃のパターンが限られてしまったりといった、不利な試合運びを強いられるデメリットがあるため、チーム人数は7人揃えることが推奨されています。

カバディの競技人口が多いインドでは専用のシューズが売られていますが、日本の市場ではまだカバディ用シューズが販売されていないため、コート床に馴染みやすいレスリングシューズや底厚の室内シューズで代用されることが多いです。

カバディのユニフォームは半そでシャツと短パンが基本で、半そでシャツには番号を見やすい文字で記載するといった決まりがあります。襟の有無やユニフォームの形状には細かい規定がありませんが、接触プレーで怪我を誘発する恐れのある金属のファスナーやボタンがついた洋服は使用できません。

カバディのやり方を知るには、6つの専門用語を覚えることがおすすめです。特に攻撃側を表すレイド・レイダーや守備側を表すアンティは、プレー中によく登場します。

【基本のやり方】
・攻撃と守備を順番にする
・敵陣地に1人で攻撃に行き、敵にタッチして戻ればポイントが入る

カバディでは耳慣れない専門用語が多く使われるためすべてを覚えることは難しいですが、表に示した基本的な6つの用語は覚えておくと便利です。

【レイドの流れ】
①レイドからレイダーを1人選ぶ
②レイダーはキャントしながら、アンティのコートに入る
③レイダーはアンティにタッチをして自コートに戻る
④1.タッチしたアンティの人数が得点となる
⑤レイダーはアンティに捕まったらコート外で待機する

【アンティの流れ】
①アンティはレイダーにタッチされないよう避ける
②アンティはレイダーが自コートに戻らないように捕まえる
③アンティがレイダーを捕まえたら1点
④レイダーが自コートに戻った場合、レイダーにタッチされたアンティはコート外で待機する

国内最大のカバディ大会は全日本カバディ選手権大会で、世界大会に挑むカバディ日本代表選手の選考会も兼ねています。

スタンダードスタイルのワールドカップは、室内の角形コートで戦う国際カバディ連盟主催の大会です。日本はスタンダードスタイルのワールドカップに第1回大会から参加し、2007年大会では日本男子代表が銅メダルを獲得しています。サークルスタイルのワールドカップは野外の円形コートを使う大会で、日本代表の参加はありません。

インドをはじめカバディ屈指の強豪国が多数エントリーするアジア競技大会は、カバディ選手にとってワールドカップに劣らない難易度の高い大会です。カバディ日本代表は、1990年当初から参加し、2010年大会には銅メダルを獲得しています。

2019年大会には、大学や大学OBチームを中心に男子18チーム・女子4チームが参加し、大会の様子はYouTubeでライブ配信されました。

日本は国際大会で2回メダルを獲得した実績があり、2019年時点では男子が世界ランキング10位程度、女子が世界ランキング7位程度の実力を持っています。

どのランキングでも1位を誇るインドは、世界で群を抜いて強く、今まで開催されたワールドカップやアジア競技大会の金メダルを男女ともにほぼ獲得しています。

女子のカバディ世界ランキングは公式大会が少なく公表されていませんが、日本は上位7か国にはいる実力を保持しています。

男子代表のキャプテンである下川正將選手は、アジア競技大会で銅メダルを獲得した経験豊かなベテランプレーヤーです。国際大会が少ない女子代表メンバーは、男子ワールドカップ予選に伴う台湾遠征を目的に召集されます。女子代表の注目選手はバドミントン経験者の緑川千春選手とソフトボール経験者の上倉のぞみ選手です。

キャプテンの下川正將選手は、インドのプロリーグで日本人初のプロカバディストになったプレーヤーです。大学時代から日本代表チームに所属した実力派で、アジア競技大会で銅メダルを獲得した経験もあります。

カバディの女子代表メンバーには、別のスポーツから大学のカバディ部にスカウトされた選手が多く、緑川千春選手はバドミントン、上倉のぞみ選手にはソフトボールの経験があります。カバディの女子代表は、知名度の高い男子チームよりも費用が捻出しずらい状態であり、強化には資金面からの援助も必要と考えられます。

2020年現在、日本カバディ協会も国際カバディ連盟に加盟中です。

初心者がルールを学んだり試合の流れをつかみたい場合には、大学のカバディ部がプレーする動画を見るとよいでしょう。

カバディのルールでは、レイダーの体の一部がほんのわずかでも自分のコートに戻れたらレイド成功となります。何人もの屈強なアンティに掴まれながらも、指先や足先までを駆使してレイドを成功させるレイダーの大胆かつ繊細な動きは、何度も見返したくなる神業です。

カバディ上位国の試合と比べるとスーパープレーこそ少なめですが、アンティのチームプレーの素晴らしさが見られます。

【カバディを題材にした漫画】
・灼熱カバディ
・カバディ7

【カバディが登場する漫画】
・ちおちゃんの通学路

コミック本は2016年から14巻以上刊行され、小学館の裏サンデーやマンガワンでも読むことが可能です。灼熱カバディは、インドの伝統スポーツをリスペクトした興味深いコミックであると海外メディアからも注目されています。

過去には、人気アニメ銀魂にカバディを趣味とする人物が登場したことをきっかけに、カバディがネットの話題となることがありました。

個のシーンで山崎は何をしているのか？との疑問がネット上で話題になり、銀魂ファン発信でカバディが注目を浴びることとなりました。

カバディに興味があり、今後始めたいと思っている人は、実際に始める前に、灼熱カバディのアニメや漫画を見るところから入るのがおすすめです。