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ドッジボールとドッチボールのどちらが正しいの?気になる意味と歴史とは?

ドッジボールとドッチボールのどちらが正しいの?気になる意味と歴史とは?

ドッジボールとは英語で「dodge ball」と表記されますが、その英語「dodge」の意味とは?「ドッジ」の語源は?漢字表記は球を避ける意味?当てるより避ける事が重要な理由とは?意外と知られていないドッジボールの歴史や漢字を含めた語源など、気になる情報をまとめて紹介します。

2022.12.12 ドッジボール

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ドッジボールとドッチボールはどっちが正しい?

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ドッジボールとは、「ドッジ」と表記される事もあれば「ドッチ」と表記される事もあります。どっちが正しい名称なのでしょうか?日常的な会話では気にする事も少なく、どっちも発音は同じであり、一般的にも曖昧になっています。文字に起こす際にも、意外と気にせずどっちを使っても違和感がないのでは?

また、ドッジボールについて調べていると「ドッヂ」という表記も見受けられました。リサーチを通じて図らずも、3つの選択肢が生まれる事になりましたが、意味などに違いはあるのでしょうか?ドッジとは?ドッヂとは?ドッチとは?

それぞれの名称が使われる団体や商品などをまとめていきます。

ドッジボールとドッチボール?

ドッジボールの表記で最も多く用いられるのは以下の通りドッジです。

・団体名:日本ドッジボール協会(JapanDodgeBallAssociation)
     国際ドッジボール連盟(InternationalDodgeBallFederation)
・辞書:ドッジボールがメイン表記
・商品/作品:ドッジボールに関連する商品や書籍や漫画などの大半はドッジと表記

ドッジボールの国際的な活動をする団体名がドッジの表記を用いているため、ドッジボールが正しいと名称と言われる事が多くなっています。

ドッジボールとドッチボールは英語では?

ドッジボールとは、英語表記でdodge ballとされており、アメリカの団体International Dodgeball Association(日本語表記:国際ドッジボール協会)をはじめ、海外サイトではdodge以外の英語表記が見受けられませんでした。

ドッジボールとは和製英語であるという情報もあり、dodge ballが一概に同一の競技を意味するとは言い切れませんが、辞書の情報も合わせると英語表記はdodgeが正しいようです。

後半部が同じ綴りの英語「bridge(意味:橋)」「judge(意味:審判)」などを日本語的に発音すると「-dge」は「ッジ」と発音する事から英語の「dodge」は「ドッジ」と発音されるのが正しいようです。

ドッジボールとドッチボール~ドッチとは?~

英語表記の「dodge」から見れば「ドッチ」という発音はありえないため、「ドッチ」は正しくないという意見が多くみられますが、辞書のドッジボールでは「ドッチボール」という表記が意味に掲載される事があります。辞書の意味に従うのであれば、「ドッジ」と「ドッチ」はどっちも正しいと言えるでしょう。

「株式会社石山」の「マイカラーボール」という玩具用の製品は「ドッチボール」が製品名に使用されており、amazonや楽天などの通販サイトにて、玩具用のボールを「ドッチボール」と表記する事が多く見られました。そのため、「ドッチ」は玩具用のドッジボールを意味する言葉とも取れます。

ドッチボールのドッヂとは?

英語「dodge」の発音記号を日本語に無理矢理に置き換えると「dɑ’dʒ(ダァヂュ)、dɔ’dʒ(ドォヂュ)」になると言われ、「ドッヂ」と発音しても「ドッジ」と日本語の発音的には同じなため、違和感はありません。

通販サイトなどでは「ドッジボール」と同一製品でも「ドッヂ」という表記が使われる事があり、混在しているようです。但し、通販サイトで「ドッヂ」が使われていても、販売元の公式サイトでは「ドッジ」という表記が製品名に使われているため、製品名としては「ドッジ」が正しいようです。

気になるドッヂビーという競技は何か?

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「ドッヂビー」とは「ドッジボール」と「フリスビー」を掛け合わせた事を起源とする日本発祥の競技です。この競技の歴史は「日本ドッヂビー協会(DBJA)」に詳しくまとめられており、起源となった競技名は「ドッジビー」とされています。そこから「日本フライグディスク協会」の公認種目とし、「ドッジボール」と区別する事を目的に「ドッヂビー」と改名されました。

「ドッヂビー」の歴史から見れば、「ドッジ」が「ドッジボール」固有の言葉を意味し、「ドッヂ」は「ドッヂビー」固有の言葉を意味すると言えます。

ドッジボールorドッチボールのまとめ

ドッジとは?

競技に関する公式団体名や英語表記「dodge」、多くの商品名から、正式な表記と言えます。

ドッチとは?

辞書から正式な表記と言えるが、玩具用ボールの名称から、遊戯を意味するドッジボールの表記とも言えます。

ドッヂとは?

日本語の発音的には問題ないが、表記は正当性に欠けると言える

まとめると?

内閣府が告示した「現代仮名遣い」の考え方では「じ」を基本とし、「ぢ」は明らかに「ち」が濁った場合などに適用されます。和製英語という情報から、元々が「ドッヂ」だとしても、「現代仮名遣い」の考えを適用すれば「ドッジ」が正しいと言える事になります。

いずれにしろ、最も有力な表記は「ドッジ」であり、「ドッジボール」が正式な名称と言えます。

ドッジボールの歴史を見る

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ドッジボールの名称・表記について情報をまとめてきましたが、次はドッジボールの歴史や語源、漢字表記などについての情報をまとめていきたいと思います。

前述した「日本ドッジボール協会(JDBA)」はドッジボールを競技化及び国際的な活動を推進しており、比較的競技となった歴史が浅い事から公式サイトより、競技化に関する情報は得る事ができます。反面、日本での競技化の前段や発祥については諸説ある事を前置きとさせて頂きます。

ドッジボールの発祥とは?

ドッジボールの発祥にはイギリスという説があります。海外サイトでは、200年以上前にアフリカでドッジボールに類似した、石を投げるスポーツが存在し、イギリスの宣教師がそのスポーツを目撃した後、自国に戻った際に、石を革のボールに置き換える事で、新たなスポーツとして普及したという説があります。

また、アメリカで流行していた「円形ドッジボール」が日本に伝わったという説や、ドイツの室内競技「ヘッズベル」が日本でアレンジされたという説もあり、どっちが発祥か定かではありません。アメリカの「円形ドッジボール」は現在の名称とも共通し、語源という見方もできます。

ドッジボールの歴史①

日本初の「円形デットボール」とは?

「円形デッドボール」とは1909年(明治42年)に登場したドッジボールの原型という説のある遊戯です。円形のコートに攻撃側と防御側が分かれてボールを当てる遊戯とされ、防御側はボールを避けるだけというルールだったようです。

「日本ドッジボール協会」にも記述があり、前述したアメリカの「円形ドッジボール」が起源と言えそうです。名称が「ドッジ」から「デッド」に変わっていますが、これはボールを避ける事ができず、当たる事で「デッド(意味:死)」が連想される事から名付けられたと言われています。この時点では漢字と和製英語からなる名称だったようですね。

ドッジボールの歴史②

日本初の「方形デッドボール」とは?

「方形デッドボール」とは1917年(大正6年)に登場した四角のコートで行われるドッジボールの原型という説のある遊戯です。ドイツの「ヘッズヘル」という室内競技がアレンジされ、これも避けるだけだったようです。上述と同様にボールを避ける事ができず、当たる事が「デッド(意味:死)」を連想させるため、「ドッジ」ではなく、「デッド」が名称に使われ、漢字と和製英語からなる名称でした。

1909年の避けるだけの「円形デッドボール」との繋がりは不明確ですが、年代、「デッド」という名称、「キャッチできず、避けるだけ」という共通点から、「ヘッズヘル」のアレンジに「円形デッドボール」が使われた可能性があります。

また、英語の「dodge(意味:避ける)」から漢字と和製英語からなる「方形ドッジボール」に改名されたと言われており、同時に漢字表記のみの「避球」という名が、この時に付けられたと推測できます。

ドッジボールの歴史③

日本初の「日清戦争」とは?

「日清戦争」とは1895年(明治28年)出版の「少年教育遊戯」に掲載された遊戯です。2列に並んだ敵と味方でゴム毬(まり)を投げ合い、受け取る事ができれば投げ返し、受け取る事ができなければ後ろに下がり、どっちかが全員下がるまで続けられるという内容です。

コートのない「ドッジボール」のような内容で避ける事に加え、キャッチが認められていました。「日清戦争」という漢字のみの名称で、「ドッジ」や「デッド」など、発祥の説や他の日本での説と名称の共通点がありません。この説に「ドッジボール」に関連する団体が一切触れていない事からも、現在の「ドッジボール」との繋がりは不明であり、単純に似た遊戯があったとも捉えられます。

一方、年代から見ると、避けるだけの「デッドボール」にキャッチが追加されるより前にできた遊戯である事から、全く関係ないと断言する事もできない説となります。

ドッジボールの歴史④

「デッド」から「ドッジ」へ

1926年(大正15年)には「ドッジボール」と改名され、避けるだけでなく、キャッチのルールが採用されました。英語である「dodge(意味:避ける)」が名称に取り上げられたのも、この頃のようです。

ドッジボールの漢字表記「避球」は、「デッドボール」が避けるだけというルールから「避ける」事が重要視され、漢字表記の「避球」とされたと考えられます。さらに漢字表記から「dodge(意味:避ける)」という英語が後から当てられ、「ドッジボール」に改名されたとすれば、漢字表記を含めた語源としての辻褄が合い、漢字表記が定められたのも、この頃と言えそうです。

他の漢字表記に「飛球」があるようですが、語源は明確ではありません。「飛ぶように避ける」事から漢字の「飛」が、または「球が飛び交う」事から漢字の「飛」が使われたなどが語源だと推測できます。どっちの漢字表記が正しいという事もなく、どっちも正しいとされているようです。

ドッジボールの歴史⑤

ドッジボールの競技化

ホーム - 岡山県ドッジボール協会 (23392)

1991年(平成3年)には「日本ドッジボール協会」が設立され、学び舎での遊戯として広く知られた「ドッジボール」が正式なスポーツ競技として確立されていきます。この頃には避けるより、キャッチに重点が置かれるようになり、漢字表記はほぼ見られなくなりました。

現在では公式大会ルールも作られ、国内のみならず、国際大会やアジアカップも開催され、男女共に日本代表チームが活躍しています。また、幼児から小中高生、一般というカテゴリーも「日本ドッジボール協会」によって設けられており、カテゴリーに準じたドッジボールの大会も日々、開催されています。

ドッジボールの意外と知らない情報まとめ

ドッジボールとは従来、当てる事に対して避ける事が目的とされており、キャッチという概念は後から付け加えられた要素でした。英語表記「dodge ball」の「dodge(意味:避ける)」という英語が今の「ドッジボール」の語源となり、漢字表記の「避球」を元に「dodge」という単語が正式に採用されたと言えます。また「飛球」という漢字表記も表れました。

また、「ドッジボール」が和製英語であるという情報も、英語「dodge」を「現代仮名遣い」に従い、和製英語した事で「ドッジ」という表記となり、「ドッジボール」が正式名称となったのでしょう。

日本でも歴史やスポーツ競技となってまだ日が浅いドッジボール。避ける事からキャッチするルールが加えられたのも約100年前と、古くからあったルールではありません。これからの発展にも期待できるスポーツと言えますね。

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