空手の歴史とは?空手道の起源・始まりの歴史を年表で簡単に解説
空手の歴史は、現在の沖縄である琉球王国で始まりました。空手道の起源は琉球王国の古武術がルーツで、中国や日本の武術の影響を受けながら独自のスタイルへと発展しました。空手は、大正時代に発祥地の沖縄から全国的に広がり、現在では5千万人近い競技人口を誇る世界的な人気競技へと成長していきます。
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公式ライター Activel_director
空手の歴史とは?
当時の文献がいまだに発見されていないため、いつから空手が始まったのかは不明です。現在に伝えられている空手の歴史は、明治時代の空手家たちが口伝として受け継いだ話が基になっています。
空手の起源・始まり
・久米三十六姓輸入説…那覇の久米村(クニンダ)に、明の学者や技術者の集団が移住したときに中国の拳法として伝来した説。
・舞方(メーカタ)発展説…琉球舞踊の1つである舞方には、音楽に合わせて武術のように手足をさばく踊り方があり、空手へと発展した説。
空手の語源と由来
昭和に入ってから、沖縄県出身の空手家である船越義珍が般若心教の空の概念に着想して唐手を空手に改めると発表し、空手の表記が全国に広がるきっかけになりました。空手は、別名として空手道と呼ばれることがあります。
空手の発祥国
現在では北米や南米、欧州などへ広く普及して、数多くの世界大会がおこなわれる競技に発展しました。東京五輪の追加種目としても採用されていて、約165か国で約4千万~5千万人が日々修練を重ねています。
空手の発祥の地
明治初期の空手家たちは沖縄古来の武術を沖縄手(ウチナーディー)と呼び、中国から伝わった武術である唐手と区別していました。
沖縄空手の歴史
別名:琉球空手
沖縄空手は先人たちが生み出した技術を脈々と受け継いでいて、古来の教えを現代に伝える沖縄空手三大流派があります。
・上地流
・剛柔流
・小林(しょうりん)流
上地流
剛柔流
剛柔流は守りの武術と呼ばれていて、突きや蹴りよりも払いや受けの鍛錬を重視しています。相手の攻撃を粘り強くさばいて攻撃に転じるのが得意で、接近戦に強いのが特徴です。
小林(しょうりん)流
無理がなく自然な構えや呼吸法を重視していて、力の取り方や抜き方に特徴があります。一撃必殺の破壊力を養うため、巻き藁に突きや蹴りを打ち込む鍛錬を行うのも特徴の1つです。
空手の歴史年表
琉球王国時代
15世紀 | 琉球王国が誕生 |
中国の福州に琉球館を設置し、貿易や武術の交流が促進 | |
16世紀 | 尚真王が武器の使用を禁じたため、琉球士族の間で空手が流行 |
17世紀 | 薩摩島津藩が琉球を侵略し、禁武政策を実施 |
18世紀 | 佐久川寛賀が清へ留学し、帰郷後に唐手を普及 |
明治~昭和初期
1879年 | 琉球王国が滅亡し、唐手が衰退の危機 |
1901年 | 糸洲安功の尽力により、唐手が学校教育に採用されて読み方をからてに変更 |
1924年 | 沖縄唐手研究倶楽部を設立 |
1929年 | 船越義珍が唐手を空手に改めると発表 |
1933年 | 大日本武徳会が唐手を日本の武道として承認 |
琉球王国の滅亡後、琉球士族が没落して唐手の存続が危ぶまれる状況になりましたが、学校教育への採用や、空手家たちが積極的に他流試合をおこなって実力を世に示したことから、全国的に空手の知名度が高まりました。
戦後~平成
1945年 | 終戦後、武道が禁止されるが、空手道は早期に活動を再開 |
1948年 | 船越義珍の門弟たちが日本空手協会を設立 |
1954年 | 錬武館が第1回全国空手道選手権大会を開催 |
1959年 | 全日本空手道連盟(旧)を設立 |
1964年 | 全日本空手道連盟(全空連)を設立 |
1969年 | 極真空手の大山倍達が、第1回オープントーナメント全日本空手道選手権大会を開催 |
1972年 | 沖縄が日本に復帰 |
1981年 | 国体に沖縄が初参加 |
2013年 | 全日本フルコンタクト空手道連盟を設立 |
2018年 | 第1回沖縄空手国際大会を開催 |
直接打撃制を採用する極真会館などの団体もあらわれ、空手道は多様化・国際化への道を進むことになります。
空手のルールの歴史
空手の基本的なルール
判定 | 得点 | 適応範囲 |
一本 | 3ポイント | ・上段蹴り |
・マットへの投げ、足払いで倒した後の有効技 | ||
技あり | 2ポイント | ・中段蹴り |
・背部への突き | ||
・各技が得点に値する複合の手技 | ||
・相手を崩して得点した場合 | ||
有効 | 1ポイント | ・中段突き |
・上段突き | ||
・打ち |
空手競技はスポーツであるため危険な技は禁止されていて、試合中に禁止行為を犯した場合は、忠告・警告・反則注意・反則・失格の懲罰が与えられます。
ルール改正の歴史
1人で演武する形は旗による判定から採点方式へと変更され、女子の組手は試合時間が2分から3分へと長くなり、逆転の可能性が高まると期待されています。
空手着の歴史
空手着のルーツ
琉球王国時代にどのような衣服で稽古していたかは現存する史料がないため不明ですが、戦前の写真では上半身裸で稽古する空手家の姿が残されています。
空手の歴史を記した本
沖縄空手道の歴史
タイトル | 沖縄空手道の歴史 |
著者 | 新垣清 |
出版社 | 原書房 |
空手道歴史年表
タイトル | 空手道歴史年表 |
著者 | 外間哲弘 |
出版社 | 沖縄図書センター |
空手の歴史のまとめ
投げ技や関節技もある沖縄空手から、伝統派空手やフルコンタクト空手のような諸流派が生まれ、多様なスタイルを確立しているのも魅力です。発祥地や由来などの空手の歴史を追ってみると新たな発見があります。
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