街にはいたるところに足つぼマッサージのお店が軒を連ねており、足つぼの効果を求めて足繁く通う人も少なくありません。でも、実際のところ効果はあるのか?改善する仕組みや科学的根拠とは?と、さまざまな疑問が浮かびます。そこで、足つぼマッサージの効果についてご紹介します。
足つぼとは何か?
足つぼという言葉を普通に使っていますが、そもそも
つぼって何でしょう?効果に何か根拠があるのでしょうか?
そして、足つぼマッサージのお店にも中国式をはじめ台湾式、英国式、ドイツ式、はたまた珍しいところだとタイ式というのもあったりします。これらは何が違うのでしょうか?足つぼにもいろいろあるのでしょうか?ないのでしょうか?、本当に健康効果や効能があるのでしょうか?ないのでしょうか?反射区という言葉をよく聞くけど足つぼとどう違うのでしょうか?血行はよくなるのでしょうか?…etc
足つぼについて少し考えただけでも本当にさまざまな疑問が浮かんできます。そこで、足つぼについての基礎知識を
ご紹介します。
足つぼマッサージの歴史
足つぼの歴史は思っているよりも本当にはるか昔に遡ります。昨今の健康ブームで生まれたようなものではないのです。それはなんと、紀元前の古代エジプトやインドの壁画に足を揉んでいる様子が描かれていたり、ネイティブアメリカンが足裏と臓器の関係性を理解していたり、古くから人々の生活の中で医療行為として足をマッサージする行為が行われてきたという記録が世界各国に残っているのです。また、中国では中医学の書物である
「黄帝内経」の中の
観趾法にはじめて足つぼに関する記述が登場しました。
この医学書では、治療の根拠としてつぼを刺激したときの反射原理により治療を施す方法や効果効能を紹介しており、これが今日の中国の足つぼマッサージ治療の原点になっていると言われています。
つぼの正体とは
私たちが一般的に
つぼと呼んでいるものは、東洋医学の
「気」の考え方や根拠に基づいています。
気というのは、人間の身体を根本の部分で支えている生命エネルギーを含め、自然界のすべてに溢れているエネルギーのこと。この気が巡っている道筋を経絡と呼んでいます。気・血・水の流れを整えて臓器が滞ることのないように働くことにより生命を維持しています。この流れがスムーズならば、健康で身体の調子は良くなりますが、滞ってしまうとさまざまな不調が現れてきます。
そして、経絡の中でも神経が集まっている部分を「経穴」といいます。この経穴がつぼです。つぼは身体中に本当にたくさん存在し、さまざまな効果効能がありますが、WHOでは正式に361ヵ所を承認しています。
つぼの存在を裏づける科学的根拠
イメージでは、足裏のつぼの場所やその効果効能などは迷信のようなおまじないのような感じがして、本当は根拠がないのではないかという気します。
でも、足つぼは昨今のさまざまな研究や臨床実験によって、少しずつ科学でその根拠が立証されつつあるのです。例えば、つぼには毛細血管や神経が集中しており、刺激をすることによって血行を促進する化学物質が放出されるということが分かっています。
また、つぼの刺激によって神経伝達物質が分泌されることも分かってきました。科学的な裏づけがされることによって根拠が理解でき、つぼはこれまで以上にさまざまな症状の治療や健康維持に利用されていくでしょう。
欧米のリフレクソロジーとは?
アメリカのウィリアム・フィッツジェラルド博士は、研究の末に身体が10本のエネルギーゾーンに分割できることを体系化し、さらに彼の助手のイングハム女史によって反射区図が作られました。そして、これを元にしてドイツのマルカート女史がゾーンセラピーを足裏に応用し、ヨーロッパの国々に広まっていったのでした。
足つぼマッサージとリフレクソロジーの違い
足つぼマッサージとリフレクソロジーの大きな違いは、足つぼマッサージは足にあるつぼをピンポイントで刺激して血行を促進したりするのに対して、リフレクソロジーでは反射区を広い範囲で刺激すること。本当に辛い症状を改善して健康な身体に導くという目指すことに違いはないのですが、アプローチの仕方が少し違っています。
ただ、足つぼは自然治癒力のアップが中心なのに対して、リフレクソロジーはリラックスが中心になっています。どちらも魅力があるので、原理や根拠、効果効能をしっかり理解して自分に合った方を選びましょう。
足つぼを刺激すると痛い理由
足の裏を刺激して痛みを感じる理由は、老廃物が溜まっていることと健康上のトラブルがあることの2つが考えられます。心臓から最も遠い足の裏は血行が悪くなり老廃物が蓄積することで、しこりになってしまいやすい場所でもあります。こうしたしこりが足つぼマッサージによってほぐされると、痛みを感じるというのがその根拠です。
つまり、痛いと感じる場所こそ避けないでしっかり刺激をしてマッサージをすることにより、血行を促進して老廃物を体外へ排出することで本当の意味で不調の解消に導いてくれるのです。
足つぼ効果とは
足つぼの正体や根拠がわかったところで、足つぼを押すと一体何が変わるのか知りたいですよね。足つぼマッサージによる効果は本当にたくさんあります。ここでは、中でも現代の私たちが悩みがちな症状改善に効果のある足つぼをご紹介します。足の裏は届かない部分がないため自分でも押したりマッサージをしたりすることができるので、気になる症状があったらぜひ試して血行を促してみてください。
足つぼの効果①リラックス効果
足の裏には自律神経を整える効能がある足つぼが2つあります。1つは、土踏まずのやや上の中央にある足指を曲げたときにへこむ部分の【湧泉(ゆうせん)】。そして、もう1つはかかとの中央の少しへこんだところにある【失眠(しつみん)】です。本当にストレスが溜まってきたなと思ったら、この足つぼを押して自律神経を整えましょう。この2つの足つぼの効能には、リラックス効果の他にもさまざまな効果が期待できるので、ストレスが溜まっていないときでも入浴の際などに日頃からこまめに足つぼマッサージをすると健康な身体を維持できます。
足つぼの効果②目の疲れ回復
目の疲れに効く効能がある足つぼは【眼睛(がんせい)】といいます。足つぼの場所は、人差し指と中指の付け根あたりの少し下くらいにあります。足裏と足の甲の両側から奥深くまでマッサージで刺激して、毎日のハードなデスクワークやスマートフォンの使い過ぎなどで本当に疲れた目をじっくり癒して次の日に持ち越さないようにしましょう。
足つぼの効果③腰痛や肩こり改善
via https://www.photo-ac.com
まずは、土踏まずの真ん中より少し内側にある【腎臓(じんぞう)】という足つぼです。内臓機能の回復効果が期待できるので、腰痛の理由が内臓の不調によるのではないかというときに効果的です。さらに、かかとの中央にある【坐骨(ざこつ)】という足つぼは足の血流を促進する効果が期待できるので、坐骨神経痛に原因があるのではないかというときに本当に効果があります。しっかりとマッサージをしましょう。
足つぼの効果④冷えやむくみの改善
まず冷えは、くるぶしの内側にある丸い骨とアキレス腱の中央にあるくぼんだ部分の【太谿(たいけい)】という足つぼです。冷えとともに女性の悩みに多い下半身のむくみにも本当に効果的です。また、特に理由がわからないのになぜか足がむくむというときには、ひざの内側の下あたりの太い骨(脛骨内側顆)の下にある【陰陵泉(いんりょうせん)】と呼ばれる足つぼを押したりマッサージをしたりすると効果が期待できます。
足つぼの効果⑤便秘の改善
便秘解消に本当に効く代表的な足つぼは3つあります。まずは、足の人差し指の中指寄りのあたりにある【厲兌(れいだ)】というつぼ。胃腸が弱っているのではないかと感じるときにここを刺激すると、とても痛みます。この足つぼは、むくみや過食の予防にも効果があります。また、膝の皿にあたる部分の外側から指4本下にある【足三里(あしさんり)】も、胃腸をはじめ美容効果や疲れの解消などにも効果が期待できる万能な足つぼです。そして、足首の内側あたりにある【三陰交(さんいんこう)】も便秘解消のつぼです。くるぶしから指4本分上にある骨の後ろにあるくぼみを押しましょう。内臓器官の働きを助けてくれるほか、生理痛や生理不順にも効果が期待できます。
足つぼの効果⑥ダイエット効果
via https://www.photo-ac.com
本当に直接的に痩せる足つぼというのはないのですが、間接的にダイエットに導く足つぼはあります。足の人差し指の外側にある【胃経(いけい)】を食前に強く揉むと食欲が抑制される効果が期待できます。指先から指のまたに向かって揉むと良いでしょう。食後に刺激すると消化が促進されるのでお腹が空いてしまいますので要注意。それから、【副腎・腎臓(ふくじん・じんぞう)】という足つぼは、嬉しい脂肪燃焼効果が期待できます。腎臓は、土踏まずの上の中央あたりにあり、副腎は腎臓の少し上にあます。これらの足つぼをマッサージすると、脂肪燃焼の促進のほか、老廃物の排出にも効果が期待できます。
足つぼの効果⑦二日酔い解消
肝臓に効く足つぼに、【太衝(たいしょう)】があります。この足つぼは、足の甲の親指と中指の間にあります。親指と中指の筋が交わっているところの少し前にあるので本当にしっかり押したりマッサージしたりしましょう。この足つぼは、二日酔いの日ではないときに押してもかなり痛い足つぼになります。
足つぼマッサージで分かる身体の不調
前項で足つぼの効果をご紹介しましたが、本当に漠然と足の裏を押していると、思わず「痛い!」と叫んでしまうような刺激を感じる場所があると思います。その痛みを感じた足つぼにより、今自分の身体のどこに不調があるか、健康を損なっているかを知ることができます。痛いところはそのままにしないでしっかり揉むことで不調を未然に防いでくれたり、すでに症状が出ている部分であれば緩和したりする効果が期待できます。リフレクソロジーでいう反射区とも関連しているので、ピンポイントの足つぼとその付近一帯のゾーンをゆっくりとマッサージしてみてください。
指の付け根が痛い
付け根を1本ずつ押してみてください。人差し指と中指の付け根が本当に痛かったら目の不調が考えられます。また、薬指の付け根は耳の不調が、小指の付け根は肩や首の不調が見られますので、痛かった指の付け根は避けないで特に念入りにマッサージをして健康に導くようにしっかりケアしましょう。
親指が痛い
親指のあたりを押して本当に痛いとを感じたら、頭の不調のサインではないかと思われます。親指は脳につながっていて、親指の腹全体を揉むことで脳に刺激が届くことで血行促進につながります。また、ストレスが原因になっている頭痛には、土踏まずの少し上あたりをマッサージすると効果が期待できます。
土踏まずが痛い
足裏の土踏まずのあたりが痛いのは、胃やすい臓、十二指腸などの消化器系の不調の可能性があります。食べ過ぎていたり、本当に厳しい食事制限をしたりしているとこのつぼが痛みます。しっかりマッサージして解消しましょう。また、胸椎や腰椎などに不調があるのではないかというときも土踏まずが痛みます。
かかとが痛い
土踏まずの下からかかとの上の方のあたりが痛いと感じたら、排泄機能の不調が考えられます。疲労や寝不足などの症状があるなら、このあたりを本当にしっかりマッサージをしてケアしましょう。また、かかとの周りが痛いなら、生殖器系に不調があるのではないかと思われます。生理不順や生理痛などの解消効果も期待できるので、よくマッサージをしましょう。
セルフ足つぼマッサージをしてみよう
足つぼの効果や不調の原因などが分かったら、早速自分でセルフ足つぼマッサージをしてみたくなりますよね。でも、ただやみくもにつぼを押せば効果効能が期待できるかというと、そうではありません。事前の準備や正しい方法を本当にしっかりと理解した上で、効果の出るセルフ足つぼマッサージをしましょう。つぼに加えて、反射区も合わせてマッサージしてみても良いでしょう。
セルフ足つぼマッサージの前にすること
まずは滑りを良くするために、押すつぼのまわりにボディクリームやオイルなどを塗っておきます。好みの香りのものを選べばリラックス効果も期待できます。また、足湯や入浴などで足を温めて血行を良くしておくとさらに効果的。簡単にカイロやホットタオルなどで温めても良いでしょう。あとは、できれば手で押すよりもマッサージ用の棒などを用意するのもおすすめです。100円ショップでも売られているので、1つあると本当に気軽につぼ押しができます。なければ先が丸いペンで代用してもOKです。反射区は手で広い範囲を丁寧に押すようにしましょう。それから、つぼや反射区を押してスムーズな排泄を促すために事前に水分補給をしっかりしておくのも効果効能を発揮するために大切です。
正しいセルフ足つぼマッサージのやり方
マッサージをするときの姿勢はあぐらがおすすめです。
揉む方の足を反対側の足の膝の上に乗せて安定させましょう。押すときは息を吐きながら1回を3~5秒かけて本当にゆっくりと押すようにするのが効果的です。
プロでなければ、つぼの場所がすぐに分かるようになるのはなかなか難しいものです。少しずつずらしながら押してみたときに、少し痛いけど気持ちいと感じるポイントが効果効能があるつぼなので、そのポイントを探しましょう。そのまわり全体の反射区をマッサージするのも効果があります。
マッサージしているときは、反対側の足が冷えないようにタオルなどをかけて保温をしておくのも忘れずに。冷えてしまうと血行が滞りはじめてせっかくの効果が低下してしまいます。
おすすめセルフ足つぼマッサージグッズ
昨今では、セルフ足つぼマッサージの効果を高めてくれたり、楽しくできたりするグッズが本当にたくさん販売されています。いくつかご紹介しますので、自分に合ったグッズを見つけてみてはいかがでしょうか?
wumioのツボ押し棒
ピンポイントで足裏やふくらはぎ、肩、首、腰など気になる箇所をほぐせるつぼ押し棒です。女性でも軽い力でかなり強く押すことができますし、手になじむ木の質感も魅力を感じさせてくれます。
足つぼプリント靴下
靴下につぼの位置がプリントされているので簡単に刺激すること可能です。体中の血流が良くなり、健康促進効果が期待できます。
SASUKEのツボ押しローラー
先端がローリングするので簡単にツボに当てることができ、効果的にマッサージやリンパ流しが可能です。 頭の先から足の先までどのつぼにも使うことができます。
セルフ足つぼマッサージの効果がアップする時間帯とは
足つぼマッサージに適した時間帯を考えるのも、効果をアップさせるために本当に大切なことです。適した時間とは、気が流れやすい時間であり、具体的には
6時、12時、18時、24時です。
また、不調を感じる場所ごとにも、適した時間が決まっています。
大腸の不調=5時~7時
胃の不調=7時~9時
脾臓の不調=9時~11時
心臓の不調=11時~13時
小腸の不調=13時~15時
膀胱の不調=15時~17時
腎臓の不調=17時~19時
肝臓の不調=1時~3時
肺の不調=3時~5時
セルフ足つぼマッサージの注意点
まず気をつけたいのは、食後にマッサージをするのは避けましょう。食べたものを消化するために血液が集まっているときにマッサージを行ってしまうと、その部分に負担をかけて本当に逆効果になってしまうこともあります。最低30分は空けてから行いましょう。また、お酒を飲んだ後も避けるようにしましょう。マッサージによって血行が良くなることでアルコールがさらに回ってしまいます。体調が悪いときも改善するまでは控えましょう。また、妊娠中も避けましょう。
サイズ:横14cmx縦8cmx厚み3cm