子供の運動神経をアップするために必要なゴールデンエイジの考え方とは?
子供の運動神経をよくするための方法は数多くネット上でも飛び交っています。しかし、情報が多すぎて正直どれを信じて良いのかわかりにくいというのが本当のところです。子供の運動神経や運動能力をアップさせるためには何が必要なのか?どのような活動をすれば効果があるのかを詳しく解説していきます。
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公式ライター old_user_id: 211
子供の運動神経をあげるために必要なことは?
子供の運動神経が急速に発達する幼児期に必要なことは、外で体を動かして遊ぶことです。
例えば鬼ごっこでは、走る・よけるなどの動きが含まれ、ジャングルジムでは登る・くぐる・下りるといった動きが含まれます。このような複合的な動きは子供が夢中になって楽しんでいる間に自然に身につけることができ、結果として子供の運動神経の発達につながります。
外遊びをする子供の運動神経
この時期に外遊びをした子供としなかった子供の運動能力は、下の図表のように明らかな差の広がりを見せています。下の図は、文部科学省による幼児の運動能力調査です。長い時間遊んだ子供は運動能力が優れていることが数字にもあらわれています。この幼児期を過ぎると、ゴールデンエイジ期へと突入します。
外遊び時間 | ABC判定 | DE判定 |
3時間以上 | 81.1% | 18.9% |
2時間〜3時間未満 | 75.2% | 24.8% |
1時間〜2時間未満 | 71.8% | 28.1% |
1時間未満 | 67.4% | 32.6% |
※幼児の運動能力調査:体力総合評価(文部科学省:2011)
子供の運動神経とゴールデンエイジの考え方
子供のプレゴールデンエイジ期は、次の段階であるゴールデンエイジ期の前段階の成長期として位置づけられ、プレゴールデンエイジ期で様々な動きを行い、神経を刺激しておくことで、ゴールデンエイジ期での成長をさらに促すことができます。
ゴールデンエイジとは?
プレゴールデンエイジとの違いは、プレゴールデンエイジはゴールデンエイジの前段階という位置づけで、ゴールデンエイジはある程度身体的にも大きくなり、子供の運動神経がより成長し、神経系の発達はほぼ100%で大人と同じほどまでに成長します。
つまり、人間の運動神経はゴールデンエイジで決まると言っても過言ではないと言えます。なぜゴールデンエイジ期に運動神経が発達するかというと、大人のように動作を理性で理解しようとせず、子供は本能のままに直感で動きのコツをつかむことができるためです。
子供の運動神経をアップさせる5つのこと
環境を整えてあげる
現代のゴールデンエイジ期の子供の多くは、プレイステーションやWiiなどの家庭用テレビゲームの発達、またはNintendo DSやプレイステーションポータブルなどのポータブルゲームの台頭、さらに異常気象による猛暑などを理由に外遊びを避ける傾向にあります。
そこで親が短い時間でも週末などに子供と一緒に外遊びに付き合うなど環境を整えることが求められます。
遊ぶことが楽しいと感じさせる
では子供はどのようにして遊びを通じて運動神経を伸ばすことができるのでしょうか。それは遊ぶことが楽しいと感じさせることです。ゴールデンエイジの子供達は、押し付けられるよりも、自ら興味を持ってやろうとしたことに対しては集中力を維持します。
例えばテレビゲームなどは、自らやろうとするため、非常に長い時間ゲームをやる子供が多い理由がそこにはあります。外で遊ぶことが楽しいと感じたゴールデンエイジの子供は、比較的長い時間外で遊ぶようになります。
褒めることの重要性を理解する
当たり前のことですが、運動が好きになるためには、運動が嫌いにならないことです。そこで意識したいのが、喜びの連鎖です。うまくできたことで達成感を得ることができ、嬉しい気持ちになり、自信につながります。そしてもっと上手くなりたいという向上心が芽生え、またできたことで運動が好きになります。
これを成功体験と呼びますが、必ず最初から上手くできるとは限りません。そこで必要なのが、褒めることの重要性です。できたことに対して褒めるだけではなく、チャレンジしたことに褒めることが重要です。決してできなくても、チャレンジしたことを褒めることで、また褒められたいという思いから運動を好きになります。
リトミックでリズム感を得る
動きにリズムが出てくると筋肉の収縮や弛緩サイクルを学習することができ、速い動きと遅い動きの緩急があることで動きのスムーズさを身につけることができます。これを医学的にはストレッチショートニングサイクルと呼び、運動神経・身体能力・運動能力に大切な要素とされています。
子供のゴールデンエイジ期にはリトミックで動きの強弱をつけ、筋肉を引き延ばしたり縮めたりすることで効率よく体を動かすことができるようになります。
近年、中学校の体育においてダンスが必修科目となっていることにもあらわれており、さらに元ラグビー日本代表の吉田義人氏監修のラグビーリトミックも話題になっています。
良く噛んで食べる
明海大学の研究ではサッカー選手にはキックの時、野球の選手にはバッティングとピッチングの時、また様々なスポーツの中で、急ストップや急ターン、加速の際などに影響を与えます。
その仕組みは、上の歯と下の歯が合わさるときに、噛んだという情報が脳の運動野という部分に伝わることで刺激され、身体を動かす筋肉の反応に影響するわけです。
この噛む力が強ければ強いほど瞬時の筋力がアップし、平均で約8%の違いが出ます。さらに噛む力があれば、姿勢のバランスを良くする咀嚼筋にも影響するため、安定感も増します。ゴールデンエイジ期からよく噛んで食べる習慣をつけておきましょう。
子供の運動神経をアップさせる活動とは?
ボールを使ったスポーツをさせてみる
アメリカなどでは1つのスポーツに限らず、実に様々なスポーツをさせています。子供の運動神経をアップさせるためにボールを使った運動はゴールデンエイジ期には重要ですが、野球やサッカー、バスケットボール、アメフトなど様々なボール遊びをさせることが大切です。
例えば、マイケルジョーダンはバスケ選手を引退し、メジャーリーグに挑戦しました。逆にメジャーリーガーでバスケが上手な選手はたくさんいます。野球もバスケもサッカーもそれぞれ違う動きが必要なため、ゴールデンエイジ期に行うことで運動神経の向上に役立ちます。
昔の遊びを一緒にやってみる
缶蹴りや鬼ごっこ、縄跳びやケンケンパなどのような昔の遊びには走ったり、避けたり、かがんだりと瞬時の動きが求められるのでコーディネーション能力を身につけるための要素が詰まっています。
①自分と他の障害物の距離をはかる定位能力
②状況変化に応じて動きを切り替える変換能力
③タイミングよく身体をスムーズに動かす連結能力
④何かの合図に素早く的確な動作で反応する能力反応能力
⑤手足や用具を視覚と連携させて調整する識別能力
⑥リズムを作ったり、真似したり、タイミングをつかむリズム能力
⑦身体バランスを維持し、崩れを素早く回復するバランス能力
多くのプロスポーツ選手も行っている水泳
水泳は、子供の肺活量や持久力の強化させます。その後にやりたいスポーツが見つかって、本格的に取り組んだ時に格段に順応しやすい体になっています。
実際に大谷翔平、前田健太、錦織圭、本田圭佑など世界で活躍するプロスポーツ選手はゴールデンエイジ期の子供時代に水泳をやっていたということが知られています。
家でもできるトランポリン
トランポリンは体操教室などにある大きなトランポリンをイメージしがちですが、通販などで家庭用のトランポリンが発売されています。トランポリンで得られる効果は体幹と反応速度の向上です。
トランポリンで跳ねた後に着地する際には体幹をしめておかなければ次に上手くジャンプすることができません。そのため、子供は遊んでいるうちに自然と体幹が身に付きます。次のジャンプをするときにどのような姿勢でどの場所にどのくらい力を加えれば良いのかを瞬時に判断することが必要です。
つまり次の動作の反応速度が向上します。
全身を使うアスレチック
アスレチックではゴールデンエイジ期の子供たちが興味を示すこと間違いない様々な遊具が揃っています。アスレチックの遊具は順番に並んでいる場合があり、競争意識をかりたて、夢中になって楽しく遊ぶことで全身を使って、子供にとって様々な効果をもたらします。
子供は丸太の平均台、ターザンロープ、タイヤ飛び、丸太つり橋、鉄棒など、自然の中で様々な遊具を使って一日中飽きることなく遊ぶことができます。大人も子供と一緒になって遊ぶことで様々な神経系を刺激することができます。
子供の運動神経を専門教育でレベルアップさせる!
最近では科学的トレーニングや運動神経・身体能力などを分析して数値化することで、子供のスポーツ能力を見える化しています。体の動かし方や使い方・基礎的な運動能力アップには、やっぱりトレーナーの存在も欠かせません。Activelでは、ライザップ様と提携しておりますので、専門コーチに、子供の能力アップをさせたいか方には、キッズ専用スクールをおすすめします。
子供の運動神経をアップさせて楽しいスポーツを!
一生に一度しかやってこないゴールデンエイジ期を有効的に過ごすことで、運動神経・運動能力をアップさせることができます。子供は自分のゴールデンエイジ期をタイムリーに知ることができません。親であるみなさんが、子供のゴールデンエイジ期を逃さず、将来子供が運動音痴と呼ばれないように、環境を整えてメリットのある道へと導くことが肝心です。
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