フォアハンドストロークが安定する6つのコツとは?【テニスの上達ガイド】
硬式テニスのフォアハンドストロークが安定せず悩んでいる方に、安定するためのコツを6あげて紹介します。安定させるためには、握り方や手首の使い方、打ち方や振り方などのコツを知ると見違えるように安定します。ぜひコツを参考に安定したフォアハンドを身に付けましょう。
Writer
公式ライター 園城寺 希
フォアハンドストロークを安定させるための6つのコツとは?
これから6つのコツを紹介しますので、これらを参考に解決策を探してみてください。
フォアハンドストロークのコツ①握り方
ラケットの握り方はセミウエスタン
ラケットの進化とともに、スピンをかけてボールをコートに収めるようフォアハンドストロークの技術も進化してきています。基本はセミウエスタングリップという握り方になります(写真)。フラット系のボールを打ちたい方ならイースタングリップに近い握り方へ、もっとスピンをかけたいならウエスタングリップへ、というように自分の好みの握り方を練習しながら探してみてください。
ラケットの握りには親指と薬指・小指が重要
ラケットの握りに大切なのは親指と薬指・小指で、その他の指は極端な話、グリップから放していてもいいくらいです。基本は薬指と小指の2本の指でラケットを支え、親指で押さえる形を作りましょう。
握るのはインパクトの瞬間
慣れたプレーヤーはグリップを握るのはボールのインパクトの瞬間だけです。インパクトでは、ボールの勢いにもよりますが、大きな衝撃がかかりますので、ラケットを飛ばされないようにしっかり握ってください。ただし、それ以外ではラケットを落とさない程度の力で握りましょう。
フォアハンドストロークのコツ②ラケット面
インパクトでのラケット面はぶれない
ぶれる理由には面の角度の調整に失敗することによるものと、インパクトでの衝撃をしっかり支えられなかったことによるものがあります。インパクトでのぶれは相手ボールの速さや強さ、プレーヤーの筋力やラケットの重さや厚さが影響してきます。例えば軽いラケットですとボールの勢いに負けてしまうことがあります。まずはインパクトでしっかり握るようにしましょう。
入射角と反射角
ラケット面が下を向いていた場合、ボールの軌道が下向きであればボールは地面を直撃か、ネットにかかってしまいます(写真左)が、ボールの軌道が上向きなら入射角=反射角に従ったボールが飛びます。
ラケット面とスイングの関係
フォアハンドストロークのコツ③手首の使い方
手首を使いすぎるのは考えもの
手首を上手く使うと、ボールのパワーを生みだしたり、回転をかけたり、追い込まれた時に起死回生のショットを打ったりするときに効果的ではありますが、手首を使いすぎることでボールコントロールが損なわれることもあります。初心者の方はできるだけ手首だけでなく、腕・肩・腰など体を使った「運動連鎖」を意識してボールを飛ばしましょう。
安定するまでは手首に頼らない
固定と言っても、力を入れてガチガチに固定することではなく、うちわをあおぐような自然な手首の曲げ伸ばしならよいでしょう。手首を上下に動かしたり、過度に曲げ伸ばしたりするとボールの飛んでいく方向が不安定になります。
グリップの先端(エンド)を握らない
逆に上級選手は、大事なポイントなどいざというときにはグリップを短く持ってボールのインパクトを安定させ、スイングをコンパクトにしてアタックすることがあるぐらいです。
フォアハンドストロークのコツ④打点の位置(インパクト)
振り遅れと振り急ぎ
一方、振り急ぎ=適切な打点より前の場合、同じく右利きの方であれば向かって左方向にボールが飛びます(写真右)。上級者がボールのコースを変える際には、打点の位置がしっかりと分かっているので、打点を早めたり遅らせたりすることでコントロールします。初心者の方のコースの打ち分けには、打点を早めたり遅らせたりする技術は難しいので、まずは踏み込みの足の方向と体の向きを打つ方向に向けることを指導します。
ボールのバウンドの高さとライジング
ここがボールの速度が落ちて、ボールをテイクバックでのラケットの斜め下の位置からフォロースルーの斜め上に打ち上げる打ち方に合った打点であるからです。
一方、上級者になるにつれライジングという、打点のトップよりも前の高さで打つ打ち方が必要になってきます。これは相手のボールの力を利用して、相手の時間を奪うという2つの意味で有効な攻撃的なショットです。
体と打点の距離
硬式テニスならラケット、ゴルフならクラブやパターなどの道具を扱うスポーツ種目では、道具の長さに慣れるまではどうしても腕の長さの範囲の体に近い場所で打とうとしてしまいます。ボールとの距離を離してと注意されるのはそのためです。ただし、人間は順応性という優れた感覚を持っているので、慣れてくればインパクトの瞬間はボールを見ていなくても打てるようになります。
フォアハンドストロークのコツ⑤振り方(スイング)
ラケットのテイクバックは上から
水平の方が直線距離でラケットを引けるため、早く打球の準備ができるという長所はありますが、慣れないとタイミングが取りにくいので初心者の方には上から引く方法をおすすめしています。この方法の利点には、テイクバックからフォロースルーまでを一連の動きとしてタイミングが取りやすいことと遠心力が使えることがあります。
フォロースルーは斜め上に大きく
インパクトしたら振り方に意識して大きく斜め上に振り上げてください(写真)。ボールにスピンがかかりますし、ボールの飛ぶ長さや方向も決まってきます。硬式テニスはボールを打ちっぱなしで終わるスポーツではありませんので、次の動作に移らないといけないシーンが多いのですが、できる限りはしっかり大きくとるようにしてください。
スイングのコツは8の字
ただし、サーブリターンのように、相手のサーブの方向と速さに合わせて瞬時にラケットを準備しなければならない場合には、水平に引くテイクバックの打ち方が効果的なことがあります。使い分けができるように練習してみてください。
フォアハンドストロークのコツ⑥体の軸
体の軸は一定
フィギュアスケートのジャンプで軸がぶれると上手く着地できないように、硬式テニスでも打球の際に軸がぶれると正確に安定したボールを打つことができません。後ろに軸が傾くとホームランに、前に軸が傾くとネットに当たることが多いです。
肩幅の円柱をイメージ
また、もう一つの方法は頭の上にかごを乗せたと仮定して、かごの中のものが落ちないように頭をできるだけ固定するように意識した振り方を心がけるとよいでしょう。
頭がぶれるということは、視線も頭の動きに伴い動いてしまうために平衡感覚も失われ、正確で安定したボールを打つことができません。視線を一定に保つことも大切です。
フォアハンドストロークを安定させる6つのコツのまとめ
初心者のうちはいろいろと注意しなければならないポイントが多くたいへんです。ただし、ひとつずつクリアしていけば心の余裕もでき、自然と意識せずに自分のイメージ通りの成果が表れてくるはずです。ご紹介したコツを参考に楽しみながら安定感のあるフォアハンドストロークを目指し練習しましょう。
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