ロングティーの効果と飛ばし方!ボールを遠くに飛ばす方法とは?
ロングティーは、野球選手にとってメジャーな練習方法ということができます。しかしロングティーは、目的意識を持って行わないと、バッティング技術や飛距離の向上は期待できません。本記事では野球選手が理解すべきロングティーの目的・効果・注意点を詳しく解説しています。
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公式ライター Activel_director
ロングティーとは?
12人一斉ロングティーにカメラがあらゆる角度から接近【広報カメラ】
ロングティーは、硬式軟式問わず、ほとんどの野球チームで取り入れている練習方法です。
しかし、ロングティーにどのような目的・効果があり、どのようにすればその効果を高めることができるのか、しっかりと意識を持ってロングティーを行っている選手は、意外と少ないのではないでしょうか。
ロングティーはフルスイングによる体力の消耗も激しいため、ただ振るだけではもったいないですし、効果も薄れてしまいます。
本記事では、ロングティーの目的と効果、そして打球の飛ばし方のコツと注意点を解説します。
ロングティーで打球が思ったように飛ばない…
この記事を見ている方は、打球が自分の想像と違う方向に飛ぶ、飛ばし方がわからない、遠くに飛ばない、ゴロになってしまう、いくら練習をしても飛距離が伸びないなどの悩みを抱えていることかと思います。
ではどうして打球が思ったように飛ばないのでしょうか。
その原因をしっかりと考え、意識して練習したことはあるでしょうか。
打球が飛ばない原因
・打球を飛ばすだけの身体ができていない
・フォームが固まっていない
・飛ばし方のコツを知らない
・ロングティーの意味を理解せず行っている
・回数をこなすだけの練習になっている
・打球が飛ばない原因を探ることを怠っている
などが考えられます。
ロングティーは、飛ばし方のコツをおさえて、意識をもって練習を行うことでその効果が飛躍的に増大します。
では、ロングティーの効果と打球の飛ばし方のコツを一緒に見ていきましょう。
ロングティーの目的と4つの効果
ロングティーは、打撃向上には欠かせない、非常に効果的な練習方法です。高校野球の練習や、プロ野球選手の練習でもロングティーは取り入れられています。
ロングティー練習の最大の効果は飛距離を伸ばすというところにありますが、実はそれ以外にも、野球に必要な能力を伸ばすことにもつながる練習です。
どんな練習にもいえることではありますが、ロングティー練習は、しっかりと目的意識をもち、その効果を理解しているかいないかということが、飛距離や能力を飛躍的に伸ばせるか否かに直結するといっても良いでしょう。
ロングティーの目的・ティーバッティングとの違い
ティーバッティングとロングティーとは名称が似ていますが、その違いは、やはりネットの有無です。
ティーバッティングは、ネットに向かってボールを打つ、バットの芯に当てる練習です。
それに対してロングティーは、ネットではなく実際にグラウンドに向かってフルスイングで打ち、飛距離を確認しながらフォーム等の試行錯誤をする練習です。
その試行錯誤をするために、ロングティーの効果を意識しながら行うことが大切であるということができるのです。
ロングティーの効果①飛距離アップ
ロングティーの効果として第一に考えられるのは、やはり飛距離のアップです。
特にロングティーは、フルスイングで障害物の無いグラウンドに向かって打つ練習なので、自分の飛距離がどれだけ伸びたのか、その効果を実感しやすい練習方法です。
ロングティーは、実戦形式の練習や試合以外では、自分の飛距離を確認できる貴重な機会ともいえます。
広いグラウンドを使わせてもらっていることにも感謝しながら、飛距離アップを目指しましょう。
ロングティーの効果②野球に必要な筋力がつく
何度も何度もバットを振ることで、自然と野球のスイングに必要な筋肉、特に下半身や体幹の筋肉が鍛えられます。
特にロングティーで行うようなフルスイングでは、全身により大きな負荷がかかるため、筋トレを行うよりも、野球のスイングに必要な筋肉を効率的に鍛えることができます。
ロングティーの効果③実際に打球を確認できる
飛距離アップの項目でもふれたように、ロングティーの特徴として、ネットに向かって打つティーバッティングとは違い、自分の放った打球を実際に確認しながら練習を行うことができる、ということが挙げられます。
自分の放った打球はどの方向にどんな曲がり方をして飛んだのか、または飛ばないのか、確認しながら、フォームの修正を随時行って繰り返しスイングすることで、フォームを固めることやバッティング技術の向上につながります。
ロングティーの効果④ミートポイントの確認ができる
インコースのボール、アウトコースのボール、高いボール、低いボール、それぞれ打球の飛ばし方は異なります。
それぞれのコースについて、どのような振り方をするとどんな方向にどれくらい飛んでいくのか、試行錯誤しながら練習をすることで、野球勘が身につき、何も意識しない時と比べて、バッティング技術が飛躍的に向上します。
ロングティーで打球を飛ばす4つのコツ
ここでは、打球の飛ばし方がわからない、飛距離を伸ばす練習といってもなかなか飛距離が伸びない、と悩んでいる方々のために、打球の飛ばし方を中心に解説していきます。
何度も述べているように、ロングティーでは、目的意識をもち、打球の飛ばし方のコツをおさえて練習を行うことで、その効果が飛躍的に増大します。打球が飛ばないと悩んでいる方はぜひ、これらのコツを実践してみてください。
打球の飛ばし方①身体を大きく使う
フルスイングでも、上半身のみのバッティングではなかなか飛距離の向上にはつながりません。
また、大学野球やプロ野球で扱うことになる木製バットは、上半身に頼ったスイングではなかなか飛ばないといわれています。
ロングティーでたびたび場外まで打球を飛ばすソフトバンクの柳田悠岐選手も、ロングティーの際は身体を大きく使うことを心がけるそうです。
下半身と体幹を意識して、軸をぶらさない・フォームを崩さないように注意し、身体を大きく使うイメージをしながらフルスイングをすることで、ボールに力が伝わりやすくなります。
打球の飛ばし方②自分のポイントを見つける
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特に硬式野球では、このインパクトの仕方というのはより大切な要素ということができます。
基本的には身体の正面でインパクトする方法が最も力が入るといわれていますが、ロングティーを行う中で、自分のバッティング・スイングに合ったポイントを見つけることが、打球の飛距離を伸ばす近道となるでしょう。
自分に合ったミートポイントは、自分でしか見つけられません。
試合でいきなり身につくものでもないので、ロングティーなどで繰り返し、確認しながら練習することで、自分に合ったポイントを見つけていきましょう。
打球の飛ばし方③バックスピンをかける
そこで有効なのが、ボールに対して下に滑り込ませるようにバットを出す方法です。
こうすることで、打球にバックスピンがかかり、ラインドライブすることなく、打球を遠くに飛ばすことができます。
ロングティーを行っていて、もう少しでスタンドインするという打球が多い時は、ボールにバックスピンをかける方法を試してみると、そのような打球が楽にスタンドインするようになる可能性があります。
打球の確認ができるロングティーで繰り返し練習することで、どんな球でもバックスピンをかけられるように備えておきましょう。
打球の飛ばし方④スイングスピードを速くする
スイングのスピードが上がれば、ボールに伝わる力が増し、打球がより遠くへ飛ぶようになります。
軟式野球ではあまりスピードが速すぎるとボールがつぶれてしまうため、打球の飛ばし方として有効とはいえません。
しかし、硬式野球であればボールがつぶれることはないため、硬式野球においてスイングスピードを上げることは、打球の飛ばし方として有効ということができます。
ロングティーの練習自体がスイングスピードを上げる練習にもなりますが、普段からスイングスピードを上げる練習を取り入れておくことで、より効果的に練習できるようになります。
スイングスピードを上げる3つの方法とは?【野球上達ガイド】 – Activeる!
ロングティー上級編:打球を左右に打ち分ける
本来バットコントロールはトスバッティング等を中心として身につけるものですが、意識的に、フルスイングで左右に打ち分けることができれば、場面に応じた、試合を有利に運ぶバッティングも可能になります。
ソフトバンクの柳田悠岐選手のように、逆方向への打球が遠くに飛びやすいという選手もいます。
自分の得意な方向へ、強く大きな打球を飛ばすことができれば、ホームラン数も当然増えるでしょう。
ロングティー練習の注意点
せっかく目的や打球を遠くへ飛ばすコツがわかっても、注意点を理解せずに練習を行ってしまうと、ロングティーでは打球が飛ぶのに試合で思ったような結果が出なかったり、怪我をしてしまったりという可能性があります。
そうならないためにも、これらの注意点をしっかりと理解しておくことが必要です。
注意点①打球の曲がり方に注意
野球の場合、打球は基本的にまっすぐ落ちずに飛んでいくのが理想的で、フック回転といわれる、右バッターの場合左に、左バッターの場合右に曲がる打球はあまり良いとはされていません。
また、スライス回転(右バッターの場合右、左バッターの場合左に曲がる)の打球になる場合、スイングの際にヘッドを返す前にインパクトしてしまっている可能性が高いです。
打球の方向や角度、軌道、曲がり方など、注意すべき点はたくさんあります。日々の練習の積み重ねで、自分の想像と実際の結果の誤差を少なくしていきましょう。
注意点②1回1回意識をしながらスイングする
そのためにも、ただ数をこなすだけではなく、1球1球しっかりと意識を持ってロングティーを行うことは非常に重要です。
・インパクトの位置
・どのようなスイングをしたか
・スイングスピード
・ボールのどの面を叩いたのか
・バットのどこで打ったのか
など、1球に対して考えられることはたくさんあります。
どこを修正すれば思ったような打球になるのか、1回1回意識をすることで理想のバッティングに近づいていきます。
スマートフォン等で動画を撮影して、フォームを確認しながら行うとよいでしょう。
注意点③怪我には細心の注意を
試合のための練習で怪我をして試合に出られなくなってしまっては元も子もないので、怪我には細心の注意を払いましょう。
準備体操、ウォーミングアップ、クールダウンなどは毎日決まったものを行うことも多いため、手を抜いてしまいがちです。しかし、これをしっかりと行うことが怪我の防止にもつながります。
また、ロングティーなど身体への負荷が大きい練習で、無理に回数をこなそうとすることも怪我の原因になります。
チームの練習では回数が決められていることもあるかもしれませんが、普段からストレッチをして柔軟性を上げておくなど、身体のケアは怠らないようにしましょう。
プロ野球選手・有名選手のロングティー
田村、平沢のロングティーにカメラが接近【広報カメラ】
2人とも、やはり軸がぶれないスイングで、打球がまっすぐ飛んでいっているのがわかります。
春季キャンプなどでも、居残りでロングティーを行っている選手をよく見かけますよね。
その際、ただ振るのではなく、その日に気が付いたポイントや自分の修正したいポイントに気を付けて、目的意識を持ってロングティーを行っているというのは言うまでもありません。
プロ以外では、高校野球の名門・大阪桐蔭の選手たちも、下半身を意識するためにトランポリンを用いてロングティーを行う、足腰を鍛えるメニューをこなしたあとにロングティーを行うなどの練習をしたおかげで、打撃力が飛躍的に向上したという逸話があります。
繰り返しの練習が飛距離を伸ばす
しかし、文章で理解しても、実践しなければバッティングは絶対に向上しません。
プロアマ、軟式硬式問わず行われているロングティーは、野球の練習において非常に実戦的です。
その実戦的な練習の中でもロングティーは、実際に打球を見ながら練習できるという点で、色々なことを試すことができる貴重な練習機会ということができます。
その貴重な練習において、目的やコツ・注意点を意識して行うことは非常に重要な事です。
1球1球を大切に、地道な修正と練習を繰り返すことが、飛距離やバッティング技術を伸ばすための一番の近道です。
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