シャペウのやり方とは?サッカーのドリブルテクニック!
サッカーで相手を抜く技の1つであるシャペウはテクニック系ドリブラーが使う技術の1つです。シャペウは非常に難易度が高く、ボールをあげる動作から相手の状態を見る視野の広さまで様々な技術が求められ、また試合でなどのようなシチュエーションで行うべきかを知ることも大切です。
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公式ライター nosedori
サッカーのシャペウとは?
シャペウの意味と始まり
シャペウが世の中に伝わった始まりは、1958年のワールドカップ決勝でペレが相手ディフェンスの頭を越すフェイントからゴールを奪ったことがきっかけで、この抜き技とペレは世界的に注目されるようになっていきました。
テクニック型ドリブラーが使う技術
シャペウを用いるタイプはネイマールやロナウジーニョなど、ブラジル人に多いテクニック型ドリブラーで、中島翔哉選手もシャペウを時々用います。
なぜテクニック型が用いるかというと、シャペウは足首の使い方やボールの扱い方など、スピードよりもより技術的な要素が重要になり、その技術を持ち合わせていなければ成立しないからです。
サッカーのシャペウの3つの種類
シャペウの種類①浮き玉
この浮き玉でのシャペウは、浮き玉をそのまま再度高さを変えて浮かせて抜くだけですので、シャペウの種類の中では最も簡単な技術です。
シャペウの種類②転がっているボール
1つめのやり方は自分でコントロールした後、足裏で転がしてシャペウする時。
もう1つのやり方は味方のパスをワンタッチでシャペウに変えるという技です。こちらの方が難易度が高いため、よく用いられているのは前者の方です。
この状況で行うシャペウはボールの底に足を入れるタイミングが難しく、また相手の頭を超えるほど上げなければいけないので、浮き玉のシャペウとは難易度が異なり、より高度なテクニックが必要です。
シャペウの種類③止まったボール
このやり方の難しい点は、まず足を底に入れて頭を越すほど引き上げることで、浮き玉や転がっている球をシャペウする時とは難易度が大きく異なります。
また、相手が突っ込んでくるまで待たなければならず、相手の状態をしっかりと見ながら瞬時にタイミングを判断するため、技術と状況判断の2つの要素が高いレベルで求められます。
サッカーのシャペウのやり方
ボールの置き所
具体的なやり方は、ボールの置き場所としては自分の体軸から50cm以内にし、それ以上遠い位置からは行いません。なぜならば、50cm以上体軸から離れると、足首を入れる角度が浅くなり、球が上へと上がりません。また、相手をかわす1歩目がボールを触った足で踏み出すため、置き位置が遠いと踏み出せず相手を交わすことができないからです。
また、相手が来る方向に晒すようにして置き、相手をより奪いに飛び込ませるようにします。その時に大切なのが、体の向きの斜め前に置くことで、それによって相手が来た時にすぐに足をボールの底に入れることができます。
足の使い方
具体的なやり方ポイントは2点あります。
(1)足首を返すようにしてすくい上げることで、この動作によってボールを上へ浮かせることができます。
(2)2点目は足首を返す瞬間に膝を伸ばし、その反動を利用してボールを高く浮かせるということです。
よく浮かせるときに膝を曲げるようにすることがありますが、そうすると相手に動作も読まれやすく、またフェイント後の素早い動作ができず、相手を抜ききることができません。
この2点のやり方を意識して足を使うことで、相手の頭を越える動作をスムーズに行うことができます。
相手の状態を見る
具体的なやり方は、相手の状態をしっかりと見るということで、ポイントは2点あります。
(1)相手の重心を見ることで、相手がアプローチに来たときに重心が前がかりか後ろに残っているかを見て、前がかりになっていたらそのタイミングで頭を越します。
(2)相手がアプローチに来ることによって空いたスペースを見ることで、そこのスペースを利用します。
この2つのポイントを実行することで、相手の逆をついて抜くことができます。
サッカーのシャペウの練習方法①基本編
バウンドボールをすくい上げる
具体的なやり方は、自分でボールを投げ上げてバウンドさせ、ショートバウンドした瞬間に足首を返してすくい上げます。
慣れてきたらリフティングからバウンドさせてすくい上げるなど、手を使わずに行うようにします。
また、すくい上げると同時に、相手を抜く感覚を身につけるために相手がいると想定して、侵攻方向へとボールを動かすようにしましょう。
ボールを転がしてすくい上げる
具体的なやり方は、まずゆっくりとしたパスを出してもらい、そのままダイレクトでシャペウします。パスのスピードの勢いと足首を返すタイミングがこのトレーニングの重要なポイントですので、その感覚を繰り返し行い身につけます。
次に、自分で足裏で転がしてからシャペウをします。パスをダイレクトでシャペウするのとは異なり、ボールを浮かしづらくなりますので、膝を伸ばす点もしっかりと意識して行うようにしましょう。
コントロールしたボールをすくい上げる
具体的なやり方は、パスを出してもらい、そのパスをコントロールしてしっかりと止めた後にシャペウを行います。ポイントは、ボールを止める位置を自分の体の重心から50cm以内にすることで、それ以上遠くするとシャペウするのが難しくなります。
また、足首の返しと膝の伸展の両方の作用を使用して、ボールを相手の頭を超えるくらいあげるようにしましょう。
サッカーのシャペウの練習方法②実践編
条件付き1vs1
具体的なやり方は、3人1組でトレーニングを行い、パサー、オフェンス、ディフェンスに分かれ、パサーがパスを出した瞬間にディフェンダーがアプローチし、それに対してシャペウで相手を抜きます。
この際に条件として、ディフェンスはオフェンスに突っ込んで行くようにし、それに対して相手の頭を越してシャペウを行うようにします。慣れてきたら、ディフェンスが突っ込む時と、手前でストップする時の2パターンをランダムで行うようにし、状況判断能力も養うようにします。また、パサーはゆっくりとしたパス、速いパス、浮き玉と様々なパスを供給するようにしましょう。
条件付き2vs2
具体的なやり方は、5人1組でトレーニングを行い、パサー、オフェンス2人、ディフェンス2人に分かれ、パサーがパスを出した瞬間にディフェンスがアプローチします。
この練習を行う条件として、ディフェンスは奪いに突っ込む時とそうでない時の2パターンを行い、突っ込んだ時はそのときにできるスペースを埋める時と、埋めない時の2パターンの守備を行うようにします。
オフェンスは相手が突っ込んできて、なおかつ埋めている時はシャペウではなく、パスに変え、埋めていない時にシャペウで相手を抜くようにします。これによってより試合で必要な相手とスペース、またそのカバーの3つを見て判断する力を養うことができます。
サッカーのシャペウを試合で使うシーン
ゴール前で相手が寄せてきた時
サッカーのゴール前では、シュートをブロックするために相手ディフェンダーは必ずアプローチしてきます。その時にシャペウで相手を抜いてシュートを打つというのが効果的な使い方です。
また、ゴール前には浮き玉のパスや、ライナーのパスなどボールが動いている状態でシャペウを行う必要がありますので、状況に応じて両方できるテクニックを身につけておく必要があります。
サイドで逃げ場所がなくなった時
具体的には、サイドチェンジで浮き玉のパスをコントロールする瞬間を相手は狙ってくるため、そのタイミングでシャペウを行い相手を抜き去ります。また、相手コーナー付近でパスを受けてスペースがない時に、止まった状態で相手を飛び込ませてシャペウで抜くということもサイドではよく使います。
サッカーのシャペウのやり方まとめ
また、試合で使える技術にするためにも、常に相手の状態を見るということを日頃の練習から意識することが上達への近道になります。それはシャペウで必要な相手の状態や、スペースができたかどうかを見る能力はすぐに身につくものではないため、シャペウの練習だけして意識しても上達しないからです。
シャペウは習得するには相当な努力を要しますが、サッカーの試合で行うと人々から注目される素晴らしいフェイントですので、ぜひ挑戦してください。
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