サッカーの442フォーメーションの戦術的な長所と弱点を解説
サッカーの数あるフォーメーションの中でもプレミアリーグでは多く見かける442フォーメーション。442のフォーメションは各陣形が横に並ぶので、非常にバランスよく選手が配置されています。カウンターもかけやすくゾーンディフェンスを好むチームに向いているのが、442フォーメーションといえます。
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公式ライター Activel_director
442のフォーメーションの特徴とは?
また、中盤の4人がボックス型の陣形をとるボックスタイプ、ダイヤモンドのような陣形をとるダイヤモンドタイプ、ボランチを3人にし、攻撃的ミッドフィルダーを1人置くトリプルボランチタイプも442の一種です。
1980年代前半にブラジルやフランスが採用して主流となり、現在ではアトレティコ・マドリードのシメオネ監督が主に採用していることで有名となっています。
442のフォーメーションのメリット
オフェンス戦術としてのメリット
442ではサイドハーフとサイドバックがサイドから攻撃を仕掛け、中央のペナルティエリアまたはバイタルエリアでポジションニングしているフォワードへ合わせるオフェンス戦術が一般的です。
オフェンス時には両サイドハーフがウイングの役割を担います。442の場合にはゾーンディフェンスが多く、フォワードの2人が前線で待機しているため、ボールを奪ってからカウンターにつなげやすいというメリットがあります。
そしてサイド攻撃だけではなく、中央の4人がフラットに並んでいるため、2対1の場面を作りやすいというメリットもあります。
・中盤では2対1の数的優位の場面を作りやすい
・サイド攻撃を仕掛けやすい
ディフェンス戦術としてのメリット
ピッチ上のスペースがほどよく埋められ、味方同士の距離も比較的近いので、守備ブロックを敷きやすいフォーメーションです。ボールを奪われたらフォアチェックではなくリトリートで素早く守備陣形を整え、ボールを奪ったらカウンターにもポゼッションにもどちらの方法でも素早く攻撃態勢に移ることができるというメリットがあります。
・守備ブロックを敷きやすい
・ボールを奪ったら素早く攻撃態勢に入りやすい
442のデメリットとは?
各選手が水平に並んでいる陣形のため、ボールが前へ進みにくいという点があります。両サイドハーフは上下にアップダウンを続ける必要があるので、体力を消耗しやすく、試合終盤での勝負所でパフォーマンスを落とす傾向にあります。
ゾーンディフェンスのため、選手間でのマークの受け渡しが曖昧になり、ノーマークを作ってしまうリスクがあります。特にセンターハーフとセンターバックの間のスペースに相手フォワードが要る場合に、どちらがマークをするのかを徹底しておく必要があり、裏を狙ってくるチームとは相性がよくありません。
・ゾーンディフェンスのため、マークの受け渡しが曖昧になる
有名クラブの422戦術とは?
アーセナルの442戦術
442の欠点である中盤の層の薄さや、両サイドハーフの運動量は、アーセナルに所属する選手の能力の高さを活かしてカバーしきれている部分があります。アーセナルの442フラットは高い能力を持った選手たちの上に成り立っているといえます。
アトレティコ・マドリードの442戦術
戦術は、ツートップが高い位置からプレッシャーをかけ、相手チームに大きく前に蹴らせてセンターハーフはディフェンスがそれを回収します。仮にポゼッションされてもサイドへ限定させるとマイナスのパスコースを塞ぎ、ボールホルダーが中央への展開を狙った際にボールを奪いにいく考え方です。
鹿島アントラーズの442戦術
ジーコがいた時代にはダイヤモンド型の442でしたが、現在はボックス型に近い442を採用しています。センターバック、サイドバック、ボランチ、攻撃的ミッドフィルダー、ツートップがそれぞれ対になっているので、バランスが良い点が特徴です。
ジーコが現役引退した現在でもテクニカルディレクターとして鹿島に残っていることから、助っ人外国人もブラジル人ばかりのため、442フォーメーションにすぐに馴染む点が、鹿島アントラーズが安定して好成績を残せる理由です。
442のフォーメーションのまとめ
フォーメーションの442フラットを基本形とし、ダイヤモンド型やボックス型があります。オフェンス戦術上ではサイド攻撃を仕掛けやすく、中央で待つフォワードへ合わせて得点を狙うパターンが一般的です。
ディフェンスではゾーンディフェンスに適したシステムで、ボールを奪われたらリトリートを選択し、素早く陣形を整え、ボールを奪ったら素早くカウンターへつなげやすいサッカーフォーメーションとされています。
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