トランジションサッカーの意味とは?【サッカー用語解説】
サッカーの中継などを見ていて解説者がトランジションサッカーという言葉を何気なく使っているのを聞いたことがありませんか?サッカーに詳しくない方にはあまり聞きなれない言葉かもしれません。そこで今回はサッカー用語解説としてトランジションサッカーについて解説します。
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公式ライター Activel_director
サッカーのトランジションの意味とは?
現代サッカーはこの20年あまりで急激にプレーリズムの高速化が進み、局面が移行するこのような過渡的な状況にも名称をつけて定義する必要がでてきました。それがまさにトランジションというわけです。つまりサッカーは、オフェンス→ネガティブトランジション→ディフェンス→ポジティブトランジション の流れで展開することになります。
ポジティブトランジション
クレマン・ラングレ ポジティブトランジション(守→攻)の巧さ Clément Lenglet
ボールを奪ってから攻撃へ転じる局面の変化に、瞬間的に対応できるように備える必要があるといいう意味です。
ネガティブトランジション
ネガティブトランジションとは、攻撃時にボールを奪われた際の即座の対応が求められることを意味し、つまり攻撃時においても守備への移行に常に備えておく必要があることをも意味していることになります。
現代サッカーにおけるトランジションサッカーとは?
ポジティブトランジションでは相手守備陣形の状況に応じてポゼッションとトランジションを使い分けています。ネガティブトランジションでも、ボールサイドではプレッシング、ボールと逆サイドではリトリートとという併用タイプがあり、現代サッカーの主流とされています。
トランジションサッカー戦術①5秒ルール
グアルディオラ監督が取り入れてから、多くのチームでも採用されはじめました。なぜ5秒以内かというと、ボールを奪った瞬間の相手チームは、まだ攻撃の準備段階にあります。さらにドリブルやショートパスを奪われた場合には、その周辺には必ず奪い返すことができる選手がいるはずです。つまり相手チームの状態が脆弱な時点で、一番近くにいる選手がフォアチェックできるというわけです。
トランジションサッカー戦術②カウンタープレッシング
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チーム全体でコンパクトな陣形を保ち、相手の選択肢を狭める必要があります。そのためには適切なポジショニングを維持することで、ボール保持時からカウンタープレッシングを準備することが重要です。
ただ選手間の距離が近いだけでは意味をなさず、あまりにも狭くコンパクトすぎる陣形では巨大なスペースがオープンになってしまい、ロングボールを入れられる危険があります。
トランジションサッカー戦術③プラン
例えば・・・
プランAとしてポジティブトランジションでは相手の守備陣形が崩れてる場合には素早くカウンターを仕掛ける。
プランBではポジティブトランジションでは相手が守備ブロックを作っていればポゼッションで攻める。というようなプランを準備しておくことです。
プランも何もない状態で、ただポジティブトランジションという概念だけで攻撃を組み立てればそれはカウンター攻撃のみになってしまう恐れが出てきます。
トランジションサッカーを得意とするチーム
ユヴェントス
通常のチームのネガティブトランジションでは相手ボールホルダーに一番近い選手がプレッシングを仕掛けボール奪取を試みますが、ユヴェントスの場合は優先順位に違いがある点が特徴です。
ユヴェントスは始めにボールを奪いにいくのではなく、相手ボールホルダーの選択肢を潰すための囲い込みを優先します。つまりいきなボール奪いに行くのではなく、選択肢を搾ってから奪いに行く戦術です。
バルセロナ
2016 バルセロナ 守備 奪う トランジション メッシ
そしてボールを相手に奪われたネガティブトランジションでは、スアレス、コウチーニョ、メッシの前線がハイプレスを仕掛け、高い位置でボールを奪ってショートカウンターで得点を狙うパターンは正にバルセロナの代名詞ともいえるスタイルです。現在では多くのクラブが採用するようになったきっかけともなりました。
トランジションサッカー まとめ
サッカーの試合の定義として、攻撃→ネガティブトランジション→守備→ポジティブトランジションという繰り返しになるわけです。
このトランジションの瞬間にチームがどのような攻撃、守備を行うのかに着目して試合を見てみると、また違ったサッカーの面白さがわかるはずです。
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