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トランジションサッカーの意味とは?【サッカー用語解説】

トランジションサッカーの意味とは?【サッカー用語解説】

サッカーの中継などを見ていて解説者がトランジションサッカーという言葉を何気なく使っているのを聞いたことがありませんか?サッカーに詳しくない方にはあまり聞きなれない言葉かもしれません。そこで今回はサッカー用語解説としてトランジションサッカーについて解説します。

2022.11.23 サッカー

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サッカーのトランジションの意味とは?

ワタナベだよ on Instagram: “南野選手ナイスシュート!カタール強かった。4年後、リベンジそして優勝期待してます#日本代表サッカー#日本代表戦#カタール#サムライブルー#準優勝おめでとうございます” (71707)

サッカーにおけるトランジションとは、ボールを奪取または喪失直後の短い時間帯を指します。そして、ボール奪取直後の守備から攻撃への移行期をポジティブトランジション、ボール喪失直後の攻撃から守備への移行期をネガティブトランジションとして2つに分けられます。

現代サッカーはこの20年あまりで急激にプレーリズムの高速化が進み、局面が移行するこのような過渡的な状況にも名称をつけて定義する必要がでてきました。それがまさにトランジションというわけです。つまりサッカーは、オフェンス→ネガティブトランジション→ディフェンス→ポジティブトランジション の流れで展開することになります。

ポジティブトランジション

クレマン・ラングレ ポジティブトランジション(守→攻)の巧さ Clément Lenglet

サッカーにおけるポジティブトランジションとは、ディフェンスからオフェンスへの切り替えを意味しますが、近年ではカウンター攻撃を意味して表現されることも多くなっています。さらにポジティブトランジションは、相手陣内でボールを奪った際のショートトランジションと​、ハーフライン付近や自陣で奪った際のミドルトランジション​、ロングトランジション​、に細かく分けられます。

ボールを奪ってから攻撃へ転じる局面の変化に、瞬間的に対応できるように備える必要があるといいう意味です。

ネガティブトランジション

サッカーにおけるネガティブトランジションとは、オフェンスからディフェンスへの切り替えを意味し、さらにボールを奪われた後に守備陣形を整える前に即座にボール奪取を狙うゲーゲンプレッシングと​、ゲーゲンプレッシングせずに自陣内にひいて守備陣形を整えるリトリート​に分けられます。

ネガティブトランジションとは、攻撃時にボールを奪われた際の即座の対応が求められることを意味し、つまり攻撃時においても守備への移行に常に備えておく必要があることをも意味していることになります。

現代サッカーにおけるトランジションサッカーとは?

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現代サッカーの主流はポゼッションサッカーとされています。ポゼッションサッカーとはボールを奪ったら細かいパスを繋ぎながらゆっくり攻め上がる戦術で、トランジションサッカーと比較されることもあります。ポゼッションサッカーの代名詞とされるスペインですが、実はトランジションサッカーも戦術として取り入れています。つまり二刀流というわけです。

ポジティブトランジションでは相手守備陣形の状況に応じてポゼッションとトランジションを使い分けています。ネガティブトランジションでも、ボールサイドではプレッシング、ボールと逆サイドではリトリートとという併用タイプがあり、現代サッカーの主流とされています

トランジションサッカー戦術①5秒ルール

5秒ルールとは、グアルディオラ監督がバルセロナを指揮していた時代に取り入れていたとされる独自の戦術ルールで、ボールを相手に奪われたネガティブトランジションの場面では5秒間は全力でフォアチェックにいき、ボールを奪い返すというルールです。

グアルディオラ監督が取り入れてから、多くのチームでも採用されはじめました。なぜ5秒以内かというと、ボールを奪った瞬間の相手チームは、まだ攻撃の準備段階にあります。さらにドリブルやショートパスを奪われた場合には、その周辺には必ず奪い返すことができる選手がいるはずです。つまり相手チームの状態が脆弱な時点で、一番近くにいる選手がフォアチェックできるというわけです。

トランジションサッカー戦術②カウンタープレッシング

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カウンタープレッシングとは、ネガティブトランジションでリトリートすることなく、全ての選手がボールを追いかけることで相手チームのポジティブトランジションを遅らせ、結果として相手チームのカウンターを避けることにつながり、迅速にボールを奪い返す戦術の意味です。

チーム全体でコンパクトな陣形を保ち、相手の選択肢を狭める必要があります。そのためには適切なポジショニングを維持することで、ボール保持時からカウンタープレッシングを準備することが重要です。

ただ選手間の距離が近いだけでは意味をなさず、あまりにも狭くコンパクトすぎる陣形では巨大なスペースがオープンになってしまい、ロングボールを入れられる危険があります。

トランジションサッカー戦術③プラン

守備の段階からボールを奪った場面のポジティブトランジションで、チームとしてどのようなプランを準備しているかが重要なカギを握ります

例えば・・・
プランAとしてポジティブトランジションでは相手の守備陣形が崩れてる場合には素早くカウンターを仕掛ける。

プランBではポジティブトランジションでは相手が守備ブロックを作っていればポゼッションで攻める。というようなプランを準備しておくことです。

プランも何もない状態で、ただポジティブトランジションという概念だけで攻撃を組み立てればそれはカウンター攻撃のみになってしまう恐れが出てきます。

トランジションサッカーを得意とするチーム

ユヴェントス

レアルマドリードからクリスチャーノ・ロナウドを加えてさらに力をつけたユヴェントスは、守備戦術としてネガティブトランジションを重要視しているチームといえます。

通常のチームのネガティブトランジションでは相手ボールホルダーに一番近い選手がプレッシングを仕掛けボール奪取を試みますが、ユヴェントスの場合は優先順位に違いがある点が特徴です。

ユヴェントスは始めにボールを奪いにいくのではなく、相手ボールホルダーの選択肢を潰すための囲い込みを優先します。つまりいきなボール奪いに行くのではなく、選択肢を搾ってから奪いに行く戦術です。

バルセロナ

2016 バルセロナ 守備 奪う トランジション メッシ

バルセロナもまたトランジションサッカーに長けたチームで、ポジティブトランジションではカウンターとポゼッションを状況に応じて使い分けるといった高度な戦術を採用しています。

そしてボールを相手に奪われたネガティブトランジションでは、スアレス、コウチーニョ、メッシの前線がハイプレスを仕掛け、高い位置でボールを奪ってショートカウンターで得点を狙うパターンは正にバルセロナの代名詞ともいえるスタイルです。現在では多くのクラブが採用するようになったきっかけともなりました。

トランジションサッカー まとめ

@takecsteed on Instagram: “昨日の試合は面白かった。やっぱ決勝は別物だな。ユーロもこのまま行くんじゃないって勢い。エムバペビッグクラブ移籍するんだろうな。それも楽しみ。#フランス優勝 #強かった #面白かった #ワールドカップ #エムバペ #ムバッペ #どっちだよ #全盛期のアンリを思い出す #バネ感” (71712)

トラジションサッカーとは、攻守の素早い切り替えを意味し、守備から攻撃へのポジティブトランジションと、攻撃から守備へのネガティブトランジションに分けられます。

サッカーの試合の定義として、攻撃→ネガティブトランジション→守備→ポジティブトランジションという繰り返しになるわけです。

このトランジションの瞬間にチームがどのような攻撃、守備を行うのかに着目して試合を見てみると、また違ったサッカーの面白さがわかるはずです。

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