四死球とは?記録の方法や歴代の四死球をランキングで紹介
四死球とは、四球と死球をまとめて指す言葉です。四球はストライクゾーンから外れた球を4回投げられることで、死球は打者の体や服に投球が当たることになります。両方打者は一塁へ進塁する権利を得ることが可能です。四死球は打者と投手両方の様々な原因から生まれるものになります。
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四死球とは?
両方とも、打者は一塁まで進塁する権利を得ることが可能です。
攻撃側のチームとしては点を取るきっかけとしたいチャンスとなります。一方、守備側のチームとしては不用意にピンチとなる可能性があるため、できる限り防いでいきたいものになります。
四球とは?
また、打者より前の塁に走者がいれば、その走者も一つ前の塁へ進む権利を得ることが可能です。
記録上、四球は打数に含まれないため、打率ではなく出塁率にだけ反映されます。
満塁の場合は3塁ランナーがホームへ生還するため、四球を選んだ打者に打点1が記録される規定です。
死球とは?
なお、打者が打とうとしていた場合や打者が避けようとしなかった場合には、死球は認められません。
死球も打数には含まれず、出塁率にのみ反映されます。満塁の場合も死球を得た打者に打点1が記録される規定です。
また、四球の中でも打者の頭部に当たるものは危険球とされ、投手が退場となる場合があります。
四死球率とは?
出塁率とは違って打率が数値内に含まれないため、打者の選球眼を図ることができます。
また、与四死球率という数値もあります。与四死球率は投手が9イニング辺りいくつの四死球を与えるかを示す数値です。与四死球は、投手の制球力やストライクゾーンで勝負する力を算出することが可能です。
四死球率の計算方法
与四死球率は、(与四死球×9)÷投球回という式で求めることができます。投手のコントロールやストライクゾーンで勝負することができる能力をもっているかなどが数値に影響します。
四死球が生まれる理由
一つの理由に絞ることは難しいですが、状況によって様々な理由を挙げることが可能です。
四死球は点数に繋がることが多いため、投手打者共に四死球の増減は成績の変化に直結してきます。四死球は選手の能力を簡潔に表すものとも言うことが可能です。
不用意な四死球が多い投手の原因
1つめは技術面の問題です。体の開きが早いことやフォームが固まっていないことを筆頭に技術面の問題は非常に多種多様になります。また、ストライクゾーンで勝負できる球を持っていない投手はボール球を振らせる必要があり、四球が増えることが多いです。
2つめはメンタル面の問題です。ピンチやアウェーの状況になると、技術的に問題が無くても制球を乱してしまう投手も多数います。
他にもさまざまな問題がありますが、主に技術とメンタルの問題に分けることが可能です。
四死球が多い打者の理由
1つ目は打力が高く、相手バッテリーから警戒されるということです。打力が高ければ相手バッテリーは警戒して、ボール球やインコースの球を多く使うことになります。結果的に、四死球が増加することが多いです。
2つ目は単純に選球眼が良いということです。極端に打力が高くなくても、きわどい球やストライクからボールになる変化球を見逃すことができれば四死球は増加します。
プロ野球の四死球日本記録
与四球数歴代ランキング
順位 | 投手 | 与四死球数 | 実働期間 |
1位 | 金田正一 | 1808 | 1950-1969年 |
2位 | 米田 哲也 | 1480 | 1956-1977年 |
3位 | 中尾 碩志 | 1436 | 1939-1957年 |
主な原因は投球イニング数でも5526.2回で歴代1位ということです。金田正一投手は、投球イニング数も圧倒的に多いため、四球の数もかなり多くなっています。
与死球数歴代ランキング
順位 | 投手 | 死球数 | 実働期間 |
1 | 東尾 修 | 165 | 1969-1988 |
2 | 渡辺 秀武 | 144 | 1964-1982 |
3 | 坂井 勝二 | 143 | 1959-1976 |
3 | 米田 哲也 | 143 | 1956-1977 |
しかも、東尾投手はケンカ投法とも呼ばれる右打者のインコースを突くスタイルだったため、与死球数はかなり多くなりました。
東尾投手は試行錯誤の末、打者のインコースを突くスタイルを編み出しましたが、本人はストレートで勝負したいという気持ちもあったようです。
被四球数歴代ランキング
順位 | 選手 | 四球数 | 実働期間 |
1 | 王 貞治 | 2390 | 1959-1980年 |
2 | 落合 博満 | 1475 | 1979-1998年 |
3 | 金本 知憲 | 1368 | 1992-2012年 |
ちなみに王選手は出塁率においても、NPB歴代最高の数値を残しています。
王選手は敬遠数も非常に多く、被四球数が多い原因の一つとなっています。
被死球数歴代ランキング
順位 | 選手 | 死球数 | 実働期間 |
1 | 清原 和博 | 196 | 1986-2008年 |
2 | 竹之内 雅史 | 166 | 1968-1982年 |
3 | 衣笠 祥雄 | 161 | 1965-1987年 |
清原選手が2位を大きく引き離して死球を受けていることは、強打者であるというだけでなく、清原選手がアウトコースが得意だったことも原因です。
右投手がすっぽ抜けた球が死球になることが多いため、ランキングには右打者が多く並んでいます。
高校野球の四死球の記録とは?
高校野球の選手はプロレベルから他の部活からの助っ人など投手や打者のレベルが様々なため、プロ野球では生まれない記録が生まれることも多いです。
プロ野球の方は古い記録が中心でしたが、高校野球は新しい記録から古い記録まで様々な時代のものが含まれています。
甲子園の四死球記録
1試合最多与四死球(個人) | 16与四死球 | 森本健(高知商) | 1945年 |
1試合最多四死球(チーム) | 23四死球 | 静岡商 | 1936年 |
大会最多与四死球(個人) | 5試合40四死球 | 西村修(桐蔭) | 1948年 |
大会最多四死球 | 7試48四死球 | 佐賀北 | 2007年 |
また大会最多被四死球は2007年の佐賀北高校による7試合で48四死球です。佐賀北高校は甲子園でがばい旋風を巻き起こし、優勝を果たしました。
佐賀北高校が多くの四死球を得たのは、史上最多の73イニングを戦っており、四死球を得るチャンスが多かったのはもちろん、打力も非常に高かったということです。
様々な記録が存在する四死球
打者の四死球が増加する理由は打力が高いほど警戒されることが多くなり、ボール球が増えるためです。
投手が四死球を減らすにはストライクゾーンで勝負できる球を身に着けること、打者が四死球を増やすには選球眼はもちろん、打力を向上させることも必要になるでしょう。
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