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スピットボールとは?投球がどんなボールを投げることを意味するのか

スピットボールとは?投球がどんなボールを投げることを意味するのか

スピットボールとはどのような投球なのでしょうか。スピットボールを投げると不正、反則ととられてしまいます。野球をする上で投手なら知っておかなければいけない、スピットボールの意味をご紹介します。なぜスピットボールは禁止されたのか、その危険性とフェアなプレイについて考えてみましょう。

2023.01.03 野球

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不正な魔球スピットボールの意味

スピットボールとはズバリ反則技です。変化球とは握り方や手首のスナップを効かせて球に鋭い回転を与えたり、逆に回転を抑えて変化をさせます。スピットボールは唾やグリセリン、松ヤニなどを付けて投げることにより、球の回転が抑えられ鋭い変化球になるのです。

変化球はバッターの目を惑わしタイミングを見誤らせ、空振りを狙うものです。その変化球を武器にするため、投手は厳しい練習を積み重ねて試合に挑みます。

しかし、スピットボールは簡単に鋭い変化を付けることができるのです。スピットボールを投げることで、フェアな試合を不正に満ちた不快な試合にしてしまうのです。そのような不正に満ちた試合に、意味など無いでしょう。

スピットボールを投げる意味

Pixabay (75311)

野球が誕生したころは今ほど細かいルールがありませんでした。そして、スピットボールを投げる投手を、スピッターといいました。鋭い変化球を投げることで観客を沸かすこともあったのです。これは野球を楽しむということにおいて、当時は間違いではなかったのです。

まだルールが単純だったころの野球は、今とは違う楽しみ方があったのでしょう。しかし、野球は子どもから大人まで楽しめ、世界中にたくさんのファンがいるメジャーなスポーツになりました。そうしたことで野球のルールも細かくなり、フェアな試合という意義も大きくなったのです。

スピットボールといえばゲイロード・ペリー

Gaylord Perry – Baseball Hall of Fame Biographies

ゲイロード・ペリーは1938年、アメリカ・ノースカロライナ州出身で現在80歳です。22年間の現役投手生活の中で、通算314勝を挙げています。ワセリンを使ったり球をヤスリで傷つけて、勝率を稼いだといわれています。

ペリーがスピットボールの証拠を掴ませることはありませんでした。一度も退場になったことが無いといわれていますが、実は一度だけ退場処分を受けています。ペリーがありえない変化球を投げたという理由で、一度だけ退場処分を受けているのです。

しかしながら、たったそれだけの理由で証拠もなく退場処分にするとは、今の野球しか知らない世代の人から見ると、まるでジョークのような野球ではないでしょうか。しかし、ペリーと同じチームだった村上雅則は、ペリーがスピットボールを投げていたことを証言しています。

スピットボールは危険な魔球

【閲覧注意】本当に禁じられた魔球 スピットボールを検証したらエグすぎた!

スピットボールについては、たくさんの動画で検証されています。スピットボールのような投球は鋭い変化を生むだけではなく、予期せぬ変化球になることもあるのです。予期せぬ変化はプロのキャッチャーでも受けるのが難しく、デッドボールでバッターにも危険が及びます。

健全なスポーツにおける安全性と公平性の観念から、スピットボールを投球するような反則行為は避難されるでしょう。人と人との実力勝負の世界において、細工をした投球は人智を超えた実力以上の変化をともない、それが事故の元になるのです。事実、スピットボールによる死亡事故も発生しています。

スピットボールはメジャーリーグで1920年に禁止された

Pixabay (75316)

かつては野球ファンを楽しませたスピットボールですが、とうとう規制される日がやってきました。それが1920年です。1920年8月16日、レイモンド・ジョンソン・チャップマンは投球をこめかみに受け、12時間後に亡くなりました。

この事故により汚れたボールを交換するようになり、スピットボールのような危険な球種の投球が禁止されたのです。また、打撃用ヘルメットを開発する契機となりました。現在スピットボールは反則投球であり、悲劇を繰り返さないためにフェアな試合が求められます。

不正な魔球スピットボールと同じように禁止されている球種

スピットボールを語るとき、同じように禁止されている球種の名前が出てきます。これらはスピットボールのように変化球とはいわず、魔球と呼ばれます。スピットボールのように簡単な細工で鋭い変化をし、これらを投球するのは危険をともなう反則行為です。

健全な野球の試合をするために、スピットボールと同じくらい危険な球種を理解することも大切です。反則行為に意味などありません。しかし、フェアな試合をするために、あえてその意味を知ることもまた大切です。

ボールを磨くシャインボール

ボール 野球 スポーツ用品 - Pixabayの無料写真 (75310)

シャインボールとは球をピカピカに磨いて空気抵抗を減らし、予想外の変化をさせる球種です。球は使用しているうちに自然と磨かれることもあり、そのような場合は交換をします。しかし、ユニフォームやグローブで磨いて、空気抵抗を減らすという不正もあります。

動作でわかりやすく、現在では認められていない球種なので、不正な投球と判断されて処分を受けます。スピリットボールなみにお手軽な球種ですが、磨くのは球ではなく、心ではないでしょうか。

ボールに泥を付けるマッドボール

Pixabay (75309)

マッドボールは球に泥を塗って投球します。泥が付くことによる空気抵抗と、重心がずれることで生まれる回転を利用しています。野球はアウトドアスポーツなので、球に泥が付着することも珍しくはありません。

速やかに球を交換して試合を続行しますが、意図的にやると不正投球として処分を受けます。球だけではなく、自分自身にも泥を塗ることになるのです。アウトドアスポーツである以上意図せずしてマッドボールになることもありますが、意図的に投球するのはやめましょう。

紙やすりで傷だらけのエメリーボール

Pixabay (75318)

もはや言葉を失う魔球がエメリーボールです。球を紙やすりで傷だらけにして、空気抵抗を増やします。試合中に投手が球を紙やすりでこするという動作を見て、不正に気が付かない審判や観客はいないでしょう。

意図的な、そして悪意に満ちた魔球といえます。すぐに退場処分となるでしょうが、そこまでしてエメリーボールを投げる意味はあるのでしょうか。

フェアな試合で実力を試そう

野球の投手は、厳しい練習の中で自分の技術を磨きます。それは晴れの舞台で観客を沸かすためでしょう。そして、自分とバッターとの真剣勝負でもあるのです。かつては黙認されていたスピットボールも、今は禁止されています。それには死亡事故という悲劇がありました。

命の危険さえともなう、不正なスピットボールを投げることに何の意味もありません。予期せぬ変化は予期せぬ事故にも繋がるのです。子どもから大人まで世界中にファンがいる野球において、常にフェアな精神で勝負に挑む心構えは大切です。

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