降水量20mmはどのくらい?雨量が自転車や釣り・キャンプなどに与える影響とは?
降水量20mmは、どしゃ降りで道路一面が水溜まりになる強い雨で、降り続けば大雨注意報が発表され地域次第では、土砂災害や河川の氾濫が起こるリスクが高まります。降水量20mmでは、ほとんどのスポーツやアウトドアは中止になり、通勤や通学、自動車の運転も十分注意しながら移動する必要があります。
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公式ライター Activel_director
降水量20mmとは?
降水確率は、雨が降る可能性の確率を表し雨が降る量まではわからず、降水量を知るには気象庁の降水短時間予報を確認します。
降水量20mmの定義
1時間の降水量 | 天気予報用語 | 人の受けるイメージ |
3mm~5mm未満 | 雨 | 本格的な雨 |
5mm~10mm未満 | 雨 | かなり本格的な雨 |
10mm~20mm未満 | やや強い雨 | ザーザー降り |
20mm~30mm未満 | 強い雨 | どしゃ降り |
---|---|---|
30mm~50mm未満 | 激しい雨 | バケツをひっくり返したみたいな雨 |
降水量が1時間に20mmの目安は、台風が近づいてくる雨量で室内でも大きな雨音が聞こえるほどのどしゃ降りで、道路一面に水溜まりができます。
降水量の種類
・10分間降水量
リアルタイムに降水量を把握できる
・1時間降水量
気象庁の基準表や天気予報で使用される基本的な単位
・3時間降水量
災害の発生による注意報・警報の基準に使用される
・日降水量
0時1分から24時までの日付で表します
・24時間降水量
日付を超えて降り続く激しい降水量を表すために用いることと、積算降水量による災害の目安に使用
1時間降水量が基本ですが、災害に関わるケースもあり単位は注意して確認しましょう。
降水量と降雨量
降水量 | 雨・雪・あられ・ひょう |
降雨量 | 雨 |
降雪量 | 雪・あられ・ひょう |
降雪量は、雪を温めて溶かした水分で計測しますが、天気予報では一般的に雪が自然に積もった積雪量を発表します。
降水量と降水確率
降水量の予報は、気象庁の降水短時間予報をチェックすると、10分毎や1時間毎に15時間先までの予報が確認できます。
降水量20mmと日常生活への影響
傘は使用しても、服や体が濡れてしまうため、服が濡れるのを防ぐにはレインコートを着用しましょう。
降水量20mm超えて傘を使用すると、雨音の影響で30db以上高くなり周囲の状況は目視で十分に確認しましょう。
1時間の雨量 | 人への影響 | 屋外の様子 |
---|---|---|
10~20mm未満 | 地面からの跳ね返りで足元が濡れる | 地面一面に水溜まりができる |
20~30mm未満 | 傘をさしていても濡れる | |
30~50mm未満 | 道路が川のようになる |
歩く人
強い雨になると、雨音の影響で晴天よりも15db以上うるさくなり、他の歩行者や車両に気付きにくくなるため周囲の状況は目視で十分に確認しながら歩行しましょう。
雨の日の騒音レベル(日本音響学会調べ) | ||||
気象用語 | 晴天 | 弱い雨 | やや強い雨 | 強い雨 |
1時間降水量 | – | 1~3mm未満 | 10~20mm未満 | 20~30mm未満 |
大通り | 73.3dB | 75.5dB | 82.3dB | 90.2dB |
住宅街 | 55.2dB | 56.1dB | 68.2dB | 75.3dB |
学校内 | 46.3dB | 47.2dB | 62.7dB | 74.7dB |
傘の使用
布の傘の耐久性は、1時間降水量20mmまでの品質基準で製造され、基準を超えると糸と布の縫い目から雨が漏れることもあります。
傘を使用したときの騒音(日本音響学会調べ) | |||
1時間降水量 | 1~3mm未満 | 10~20mm未満 | 20~30mm未満 |
ビニール素材の傘 | 53.0dB | 76.3dB | 88.7dB |
ナイロン素材の傘 | 55.2dB | 86.4dB | 94.3dB |
布素材の傘 | 48.3dB | 75.3dB | 83.6dB |
降水量20mmと乗り物への影響
鉄道は、雨が降り続き運転区間で災害の起こる可能性がなければ運休することはなく、飛行機は視界不良でなければ欠航しません。
自転車
自転車運転中の傘の使用は禁じられ、レインコートを着用しますがフードに雨粒が当たる音で聞こえにくくなり、通り過ぎてから自動車に気付くケースが多く、後方は目視で十分に確認します。
バイク
雨天時の摩擦係数(乾燥路面を1.0μとした場合) | |
高機能舗装路 | 0.6~0.5μ |
一般的な密粒舗装路 | 0.5~0.4μ |
凸凹が残っているマンホールのふた | 0.5~0.4μ |
凸凹がすり減っているマンホールのふた | 0.2~0.1μ |
道路工事で使用される鉄板 | 0.2~0.1μ |
橋のジョイント部分 | 0.2~0.1μ |
バイクは、自動車よりも交通事故の重傷者率が10.8倍も高く危険性を考え、運転中に突然大雨が降りだした場合は安全な場所に移動し、雨が弱くなるまで待機しましょう。
自動車
動画内容 | 自動車降雨体験 |
注目ポイント | 降水量20mmの視界状況 |
再生開始時間 | 53秒(自動再生開始) |
科学警察研究所の分析では、雨量20mmでの高速道路の運転は60km以下が安全な速度と想定され、首都高速2020年雨天時の事故比率では60km以上が68.4%、カーブやジャンクションの側壁他に接触する事故が晴天よりも14倍増加し速度を抑えスリップによる事故を防ぐことが重要です。
鉄道
雨量規制基準 | 70km/h制限 | 運転中止 |
東海道新幹線 | 1時間降水量50mm以上 | 1時間降水量60mm以上 |
連続降水量250mm以上 | 連続降水量150mm以上で
1時間降水量40mm以上
|
|
連続降水量300mm以上で
直前10分前の1時間雨量が2mmi以上
|
||
山陽新幹線 | なし | 1時間降水量55mm以上 |
連続降水量190mm以上で
1時間降水量40mm以上
|
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連続降水量250mm以上で
1時間降水量20mm以上
|
||
連続降水量350mm以上で
直前4時間の1時間降水量3mm以上
|
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東北・上越・
長野新幹線
|
1時間降水量50~60mm以上 | なし |
1日降水量180mm~220mm以上 |
新幹線は、進化した降雨対策がされ在来線より雨に強く、東北・上越・長野新幹線ではコンクリートの高架橋を多く設置する他、さらに対策が強化され雨の影響で運転中止はありません。
飛行機
積雪での滑走路離着陸不可条件(国土交通省) | |
積雪量 | 雪の状態 |
1.3m以上 | 水分をかなり多く含む雪 |
5.1m以上 | 水分を多く含む雪 |
7.1m以上(離陸時) | あまり水分を含まない雪 |
15.3m以上(着陸時) | あまり水分を含まない雪 |
降雪の場合は、飛行機の除雪作業で遅延が積み重なり欠航するケースもあり、路面状況がかなり悪化しても欠航します。
降水量20mmとスポーツへの影響
陸上競技は全天候型トラックを使用し、サッカーは全面芝生を使用しボールも大きく豪雨でない限りは雨で中止する可能性は低く、ゴルフはグリーンコンディションの悪化も含め中断・中止が賢明です。
運動会
学校や地域で中止の判断基準が違い、幼児や児童が参加する場合は安全面や体調面を優先に検討され、雨で中止する可能性が高くなります。
陸上競技
投てき競技や走り高跳びは、道具を使用するため雨でのリスクが高く、走行競技よりも早い時点で中断や中止です。
球技(野球・サッカー)
プロサッカーは、ボールが大きくグラウンドが全面芝生で土よりもグラウンドコンディションが悪化せず、イギリス発祥のスポーツは雨でも続行する文化があり、Jリーグでも雷雨・台風・暴風雨・豪雨でない限り雨で中止した事例がなく、試合会場のある地域に災害の起こる可能性がない限り決行します。
Jリーグ2020年以降の雨に関係した試合中止をした例は以下の通りです。
試合中止日 | 対戦カード | 試合会場 | 理由 |
---|---|---|---|
2020年8月29日 | 富山-八戸 | 富山 | 雷雨 |
2020年8月30日 | 岐阜-秋田 | 長良川 | 雷雨 |
2020年9月2日 | 鹿児島-岩手 | 白波スタ | 台風9号 |
2020年9月6日 | 鹿児島-八戸 | 台風10号 | |
熊本-長野 | えがおS | ||
2021年8月9日 | 金沢-長崎 | 石川西部 | 雷雨 |
2021年8月14日 | 広島-神戸 | Eスタ | 豪雨(大雨警報・避難指示) |
長崎-山形 | トラスタ | ||
山口-金沢 | みらスタ | ||
松本-京都 | サンアル | ||
2021年9月17日 | 鳥栖-大分 | 駅スタ | 台風14号 |
ゴルフ
ゴルフ場は、大雨警報の発表や地域に災害が起こりやすいケース、プレーヤの安全に支障がでると判断されたケースではクローズします。
降水量20mmとアウトドアへの影響
雨の強さと降り方(気象庁) | |
1時間雨量 | 被害発生状況 |
10~20mm未満 | この程度の雨でも長く続くときは注意が必要 |
20~30mm未満 | 側溝や下水、小さな川が溢れる |
小規模のがけ崩れが始まる | |
30~50mm未満 | 都市では下水管から雨水が溢れる |
山崩れやがけ崩れが起きやすくなる | |
危険地帯では避難の準備が必要 |
土砂災害は、1時間降水量20mmだけではなく連続降水量も注目し100mmを超えている場合も中止が無難で、気象庁では72時間降水量を確認できます。
釣り
警察庁調べでは、令和2年の水難事故で死亡・行方不明になった85.3%が海や河川で起き、釣り・魚とりをしていた人が31%とトップです。降水量が上がるほど十分に注意し、安全を意識した行動を心掛けましょう。
キャンプ
雨天時には、テントの設営・撤収はとても大変になり、床下浸水が起きてしまえば眠れる状態ではなくなります。初心者やファミリーでは降水量が少ない状態での中止がおすすめです。
登山
山間部の道路では、1時間降水量20mm・連続降水量80mmから通行規制になる場所もあり、事前に各自治体のホームページで調べておきましょう。
降水量20mmと災害
日頃から、災害に備え非常食や水、懐中電灯や防水ラジオ他防災グッズを準備し、雨具も防水加工してあるレインコートやレインシューズを用意しましょう。
降水量20mmの注意報・警報
警報 | 予想される状況 | 1時間雨量 | 3時間雨量 |
---|---|---|---|
大雨注意報 | 災害が起こるおそれ | 20mm | 40mm |
大雨警報 | 重大な災害が起こるおそれ | 40mm | 80mm |
大雨特別警報 | 数10年に1回の災害が起こる | – | 150mm |
大雨警報が発表されたら、高齢者を中心に速やかに避難し、さらに状況が悪化しそうな場合は指示を待たずに自主避難しましょう。
降水量20mmの避難準備
低い土地では、床下浸水の可能性があり自治体で土のうを用意する場合もあるため確認しましょう。
降水量20mmは強い雨で注意が必要
今後の気象情報を、気象庁の早期注意情報・キキクル・降水短時間予報で早めに確認し状況が悪化する場合は、速やかに適切な行動をとりましょう。
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