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反復横跳びのルールや数え方・平均回数などの気になるポイント【体力テスト】

反復横跳びのルールや数え方・平均回数などの気になるポイント【体力テスト】

文部科学省が定めた体力テストの種目のひとつである、反復横跳び。今回は反復横跳びの準備方法やルール、数え方、測定方法といったものから、男女別の小学生、中学生、高校生、それ以降の各年代ごとの平均記録についてを詳しく解説します。

2023.01.03 陸上競技

反復横跳びとは?

反復横跳びとは、体力テストの種目のうちのひとつで、敏捷性を測定するための種目です。

今回は、反復横跳びのルールや数え方、測定方法や各カテゴリーごとの平均値などについて書いていきたいと思います。

反復横跳びの準備

まず、文部科学省の体力テスト実施要項による反復横跳びの準備を紹介します。

最初に、床の上に中央ラインを引いて、その両側100cmのところに2本の平行なラインを引きます。このとき、両側の平行ラインの内側が100cmちょうどになるように引いていきましょう。

たまに、ラインとラインの幅が100cmになっていることがあります。その数cmの幅で点数が変わるかもしれないので、気をつけて準備をしていきましょう。

あと、20秒を正確に測るためのストップウォッチも用意します。

屋内、屋外のどちらで実施してもいいのですが、屋外でするときはよく整地された安全で滑りにくい場所で実施する必要があります。体力テストの要項では、コンクリートの上では実施しないようにと記載されています。
20秒間

20秒間

反復横跳びは20秒間に何回ラインを通過するかで敏捷性を測定する体力テストです。時間の計測係と被験者の点数を測定する係を分けて行うと正確な測定ができます。

反復横跳びのルール

次に、反復横跳びのルールについて説明したいと思います。

中央ラインまたいで立ち、「始め」の合図で右側のラインを越すか、またはラインを踏むまでサイドステップして、次に中央のラインに戻り、さらに左側のラインを越すかまたは踏むまでサイドステップをします。

この内容を20秒間繰り返して、それぞれのラインを通過するごとに1点が入るというルールで、このテストを2回実施して、良かった方の記録をとります。
足幅を一定にする

足幅を一定にする

足幅を一定にすることで、ルール通り点数がカウントされやすくなります。足幅にばらつきがあると、ラインの踏みそこないが出やすいので注意が必要です。あらかじめ足幅を広げた状態からスタートするといいでしょう。

反復横跳びの数え方

ここでは、反復横跳びの数え方について書きます。

ラインを通過するごとに1点が入るのですが、中央のラインをまたがなかったり、外側のラインを踏まなかったり超えなかったりしたときはカウントされないという数え方をします。

例えば、通常は右、中央、左、中央とまたぐことで4点が加算されます。このときに、左側のラインに左足が届いてなかったら、右、中央、中央のところだけのポイントが入り3点という扱いになります。このような数え方で反復横跳びの点数を数えていきます。

このように点数の数え方が難しいので、被験者1人につき複数の測定者を設けるのが一般的です。このような数え方をすることで、より正確な測定ができるようになります。

正しい数え方をマスターして、被験者を集中しやすい環境を作ってあげましょう。
点数の数え方

点数の数え方

反復横跳びは数え方が複雑な測定方法のうちのひとつです。ルールに沿った数え方がしやすいように複数の測定者をつけるといいでしょう。正しい数え方をすることで、被験者は集中しやすくなります。
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反復横跳びのコツ

ここで反復横跳びの上手く行う方法について触れたいと思います。

体力テストである以上、記録がいい方が評価がいいのは間違いがないので、記録を伸ばす方法について書いていきます。

反復横跳びという測定方法が確立されて、ルールの中で記録を伸ばす方法も確立されてきています。

反復横跳びの点数の数え方では、ルール上、外側のラインは踏みさえしてればいいので、つま先を開いて行うことで得点を稼ぐ方法があります。この方法を行うことで、被験者は足幅を広くすることができるので、より足を動かしやすくすることができるようになります。

また、測定者も正しい数え方をしやすくなるので、減点の心配もなくなります。

このような方法でルールを味方にすることで体力テストの結果が良くなるので、ぜひ試してみてください。

反復横跳びの世界記録・日本記録について

反復横跳びという種目は、文部科学省が国民の体力・運動能力の現状を明らかにするために実施した、体力テストの種目のひとつです。おもに、敏捷性を測定するための種目です。

簡単にいうと、反復横跳びは日本国民の運動能力を測るための種目なので、現時点(2017年)では世界記録というものは存在しません。また、日本記録も今のところ不明です。

ただ、日本のみのデータですが、各年代ごとの反復横跳びの平均記録のデータは存在します。それを次の項で紹介したいと思います。
反復横跳びは日本で使われている体力テストのうちのひとつ

反復横跳びは日本で使われている体力テストのうちのひとつ

あくまでも、反復横跳びは日本で使われている体力テストの測定方法のうちのひとつにすぎません。ルールも日本独自のもので、世界記録という概念がそもそもありません。

各カテゴリー別の反復横跳びの平均値について

小学生の反復横跳びの平均値

ここからは、各カテゴリーごとの反復横跳びの平均値について書いていきます。
ここでは、平成28年度の体力テストでの小学生の男女別の反復横跳びの平均記録について触れていきます。

まずは、男子の反復横跳びの平均から書いていきます。男子の反復横跳びの全国平均は41.97点で、もっとも平均値が高かった都道府県は新潟県(44.86点)でした。反対に、もっとも平均値が低かった都道府県は大阪府(39.20点)でした。

次に女子の反復横跳びの平均も書いていきます。女子の反復横跳びの全国平均は40.06点で、もっとも平均値が高かった都道府県はここでも新潟県で43.43点でした。反対に、もっとも平均値が低かった都道府県はここでも大阪府の37.16点でした。

小学生ということで、性差による平均値の差というものは今のところあまり見られない結果だといえます。

また、反復横跳びのルールや方法についての理解が確かではない年代の記録も含まれているので、全体的に点数は低めになっています。
小学生の反復横跳び

小学生の反復横跳び

小学生の中には反復横跳びのルールについての理解が追い付いていない子もいるので、体力テストの結果もあまり良くない傾向にあります。身体がまだ成長していないので足幅が狭く、ラインの端から端まで移動するのに苦戦しがちです。

中学生の反復横跳びの平均値

次も平成28年の体力テストでの中学生の男女別の反復横跳びの平均値について書いていきます。

まずは男子です。男子の反復横跳びの全国平均は51.90点で、もっとも平均値が高かった都道府県は福井県で54.04点でした。反対に平均値がもっとも低かった都道府県は北海道の49.94点でした。

次に女子の記録です。女子の反復横跳びの全国平均は46.59点で、もっとも平均値が高かった都道府県は静岡県で47.80点でした。反対に平均値が最も低かった都道府県は長野県で44.78点でした。

中学生にもなると、性差による記録の差が出てきていることが分かります。文部科学省のページを見れば、個人差も大きくなってきていることもわかります。

また、小学生とは違い、中学生は体力テストでの反復横跳びのルールや方法の理解があるので、記録も伸びてきているのが分かります。
中学生の反復横跳び

中学生の反復横跳び

反復横跳びのルールや効率的な方法がわかり始める年代なので、記録の伸びがみられます。体力テストに対する意欲もある年代で、測定結果も小学生と比べると、大きな成長がみられます。身体が成長しているので足幅も広くなり、端から端までの移動がしやすくなっています。

高校生の反復横跳びの平均値

ここでは、平成27年度の高校生の反復横跳びの平均値について書いていきます。今の時点(2017年8月)でのデータでは高校生全体という大きなくくりがないので、年齢ごとのデータで書いていきます。

まずは、15歳のデータです。男子の反復横跳びの全国平均は55.43点で、女子の反復横跳びの全国平均は47.18点でした。

次に、16歳のデータだと、男子の反復横跳びの全国平均は57.29点で、女子の全国平均は47.41点でした。

さらに、17歳のデータでは、男子の全国平均は58.92点で、女子の全国平均は47.78点でした。

最後に、18歳のデータでは、男子の全国平均は58.00点で、女子の全国平均は47.31点でした。

高校生にもなると、中学生のときよりもさらに性差が顕著です。統計を見る限り、高校生のときに反復横跳びの記録のピークを迎える人が多いようです。

平成27年度のものであれば、小学生や中学生時の年齢ごとのデータはあります。文部科学省(現時点)のページで検索してみましょう。
高校生の反復横跳び

高校生の反復横跳び

筋力も付き、もっとも身体を扱うのが優れている年代です。反復横跳びのルールや方法をしっかり理解し、測定結果もキャリアハイが出る年代でもあります。ただ、体力テストに対するモチベーションは中学生ほどないことが多いときがあります。身体も成長しきっているので、足幅も広く反復横跳びがしやすい状態になっています。

年代別の反復横跳びの平均値について

これまでは、小学生、中学生、高校生の反復横跳びの全国平均値などを書いてきました。これからは、年代別の反復横跳びの平均値について書いていきたいと思います。

20代の反復横跳びの平均値

ここでは、20代の反復横跳びの平均値について書いていきます。文部科学省のデータでは20~24歳のグループと25~29歳のグループに分けて統計を出しています。

まず、男性の反復横跳びの平均値について書きます。20~24歳のグループの平均値は55.92点で、25~29歳のグループでは54.03点でした。

続いて、女性の反復横跳びの平均値について書きます。20~24歳のグループの平均値は45.92点で、25~29歳のグループの平均値は44.43点でした。

このあたりから、反復横跳びの記録が落ちてきているのが分かります。学生時代とは違い、運動習慣のない人が増えることが原因といわれています。
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20代の反復横跳び

20代の反復横跳び

心肺機能も高く、股関節の柔軟性も低下していないので、足幅を広くして反復横跳びを行うことができる年代です。学生時代とあまり変わらない測定結果が出ることが多い傾向にあります。

30代の反復横跳びの平均値について

30代の反復横跳びの平均値についても書いていきます。30代でも、20代同様に前半と後半のグループに分けて統計を出しています。

男性の30~34歳の反復横跳びの平均値は51.22点で、35~39歳の平均値は49.53点でした。女性の30~34歳の反復横跳びの平均値は42.53点で、35~39歳の平均値は42.18点でした。

ここまでくると、運動能力の低下が顕著です。運動を普段からしている人とそうでない人の差が20代のときよりもさらに広がっていることが分かります。
30代の反復横跳び

30代の反復横跳び

30代になると、心肺機能と股関節の柔軟性の低下が起こってきます。足幅をキープして反復横跳びができなくなってくる年代です。

40代の反復横跳びの平均値について

最後に、40代の反復横跳びの平均値について書いていきます。40代のデータも40~44歳と45~49歳のグループに分けて統計を出しています。

男性の40~44歳のグループの平均値は48.20点で、45~49歳のグループでは46.87点でした。女性の40~44歳のグループの平均値は41.68点で、45~49歳のグループの平均値は40.91点でした。

30代の頃よりもさらに運動能力の低下は顕著です。この年代に来るまで敏捷性を維持することは困難だといえます。
40代の反復横跳び

40代の反復横跳び

30代のときよりも、さらに運動能力は低下していきます。足幅も保つことができず、反復横跳びのペースそのものが遅くなりやすい年代です。
文部科学省の反復横跳びのデータは64歳まであるのですが、スペースの都合上割愛させていただきます。詳しくは文部科学省のサイトを見てみてください。

各年代の反復横跳びの平均を知ることで、自分の現在地がわかると思います。一度、自分でも行ってみて、各年代の平均値と比べてみるのもおもしろいのではないでしょうか。

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