バドミントンサーブのルールとフォルト【初心者向けルール解説】
バドミントンのサーブには様々なルールがあり、反則となるフォルトにも厳密なルールがあります。今回は初心者の方にもわかりやすいようバドミントンサーブにまつわるルールを徹底紹介します。コートやネットなどのことも触れながらルールとの向き合い方も伝授します。
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公式ライター Activel_director
バドミントンサーブとルール/フォルト
今回は、シングルスとダブルスに分けたそれぞれのサーブルールをご紹介した上で、それに関する共通のサーブ関連のルールやフォルトについて説明します。今回ご紹介するルールやフォルトの全ては、バドミントンというスポーツそのものを成立させるために「サーブだけで勝負が決してしまわないよう」与えられたフォルトやルールだと思ってください。
特にフォルトは、「サーブで勝とう」とするとどうしても陥りやすい部分に課せられた基準なので、厳密にチェックしておきましょう。フォルトを取られてしまうと自分に不利になるだけでなく、取られすぎることで失格になることも存在します。
【シングルス】バドミントンのサーブルール
右から左/左から右へ
そのエリア内から相手のエリア内にサーブを打つのが基本中の基本のルールです。
この時、自分のいるサーブエリアに対して対角線上にあるレシーブエリアにサーブを打つのが正しいルールです。
ちなみにこの時、公式ルール上サーブ・レシーブエリアそれぞれの境界線に足が触れてはいけません。
サーブを打つ姿勢になってから両足の一部分は必ず地面についていなければならないというルールも存在します。
バドミントンのサーブにおいて、ルール上「やり直し」「ちょっと調整」はありません。
意識を集中してバドミントンサーブの位置につく必要があります。
レシーバーも同様、コートの境界線に気を付けてスタンバイしましょう。
ラリーに勝つ=点数が1点入る
ラリーに勝つことがバドミントンの目標です。
サーブに様々なルールが存在するのは、ラリーというゲームの醍醐味に入る前にそもそもサーブで勝負が決してしまってはバドミントンというスポーツが成立しないからです。
バドミントンのサーブは、ルールの他に制約(=フォルト)も非常に多いです。趣味として初心者の方が楽しむのであればそこまで厳密になる必要はないかもしれませんが、せっかくバドミントンを真剣に練習するならば、公式ルールの内容を学んでおいて損はありません。
点数が偶数なら右/奇数なら左から
偶数なら右、奇数なら左から相手コートの対角線上に向かってサーブを打ちます。
つまり、連続でサーブの権利を獲得した場合は左右双方から交互にサーブを打つルールということです。
この時左右それぞれで苦手コートがあると勝負で不利になってしまいますので、安定したサーブを左右どちらからも打てるように練習しましょう。
ラリーで勝利したプレイヤーが次のサーバー
バドミントン シングルス ラリー
サーバーの権利が得られない以上は相手のプレイヤーに先を取られっぱなしになってしまうのです。
バドミントンはルール上一度相手に奪われてからはなかなか立て直しが難しいルールになっているということです。
勿論、その後のラリーで打ち勝てば流れが逆になります。
また、サーブに対するレシーブの技術があれば、むしろ攻撃のラインを作るのはレシーバーの方であるという見方もできます。
【ダブルス】バドミントンのサーブルール
基本的にはサーブのルールはシングルスと一緒
自分の点数が偶数ならば右側にいるプレイヤー、奇数ならば左側にいるプレイヤーがそれぞれサーバーの権利を獲得し、サーバーは対角線上にいるレシーバーに向かってサーブを打つのです。
ラリーで勝ったら前にサーブしたプレイヤーが連続でサーブする
藤本ホセマリ“目からウロコ”シニア・バドミントン講座 第3回ダブルスのサービス①
つまり、ラリーで勝ち続けていれば点数が1点ずつ加算されて偶数・奇数が交互にやってくるので、同じサーバーがサーブを左右交互のエリアから打ち続けるルールということですね。レシーバーが入れ替わっているかどうかはこの時問題ではありません。
ラリーの結果どちらがサーバーの権利を獲得するかによって、左右が入れ替わるということです。
バドミントン共通の点数の数え方と勝利条件
サーブがどちらでもラリーに勝利した側のプレイヤーに点数が入る
ですので、サーブを打とうと打たまいととにかくシャトルを落とさず打ち返すということがバドミントンのルールの根幹となります。
だからこそサーブにまつわるルールは非常に厳密で、サーブの質によってバドミントンの勝負が決さないようなルールが敷かれています。
21点先取で勝利、最大でも30点まで
ただし、同点で20点を迎えた場合は2点差がつくまで延長戦を行います。
「20-20」になった場合、最速で勝てるのは「20-22」ということですね。
更に延長戦が続いた場合は、30点を先取したほうが勝利となります。
いずれにせよ、激しい運動量とバドミントンというスポーツの性質を鑑みた時には延長戦をなるべく避けて勝利を決したいものです。
3ゲームマッチ、2本先取で勝利
このマッチが3マッチで1セットです。3マッチ中2本先取したほうがバドミントンの試合で勝利したということになります。
先に2本連続でとれば最短の勝利ということです。
バドミントンのサーブにおけるフォルト基準
フォルトとは
テニスやバレーなどにおいてもフォルトという言葉が存在するのですが、厳密にいうとバドミントンとニュアンスが違うため、混合している方が多いです。
フォルトはテニスやバレーにおいてはサーブの失敗を指しています。
バドミントンの場合サーブの失敗も含めますが、失敗というよりは反則という意味合いが強く、サーブ以外の様々な局面において使われます。
フォルトをとられると、相手に1点入りサービスの権利を相手に奪われます。
フォルトを繰り返した場合、プレイヤーとして失格になる場合もあるので初心者は特に十分に気をつけましょう。
サーブの時にネットに引っ掛かる
ネットに触れて相手コートに行けばOKですが、引っ掛かって軌道が変わった場合はフォルトです。
初心者でうまくサーブが入らないとよく陥ることですが、試合になるとこれだけでサーブの権利を失ってしまいます。バドミントンのサーブにおいて「やり直し」「間違えちゃった」は通用しませんので、サーブ練習は基本中の基本と言えますね。
特にネットの高さに対する感覚は初心者の方でも十分につけておきましょう。ネットに触れるということは、このようにフォルト判定に繋がる場合もありますし、相手コートにシャトルを飛ばせない一番の要因になってしまいます。ネットの高さは常に意識してプレイしましょう。
サーブの時にネットに乗っかる
サーブは「相手のコートに届かせること」がルールとなりますので、バドミントンの試合をスタートさせることが必須となります。ネットに乗っかってストップした時点でサーバーとしての役目は果たせなかったと捉えられるのです。
ネットの高さは絶妙な高さに設定されており、攻撃的なショットを打とうとしたときに引っ掛かってしまったり、近距離に落ちると打ちづらいような高さとなっています。このネットの高さとの勝負がまさにバドミントンの醍醐味でもあるのですが、初心者の方にとっては高い壁に感じると思います。練習を重ねて、ネットの高さに慣れましょう。
レシーバーのパートナーが間違って打つ
サーバーの位置がその時とっている点数の偶数・奇数で決まる以上、それを打ち返すレシーバーはサーバーに対して対角線上のプレイヤーということになります。しかし、時々サーブの軌道上レシーバーとして打ち返すべきプレイヤーよりもパートナーの方が打ち返しやすい瞬間があります。
この時、レシーバーではないプレイヤーが打ち返してしまうとフォルトとなり、1点失うことになるルールです。バドミントンを長くプレイしたプレイヤーほど反射で打ち返してしまうことがあるので注意が必要ですね。
ちなみに、レシーバーにあたったプレイヤーのパートナーは、サーブ時の立ち位置について特にルールは設けられていません。レシーバーの視界を遮らないことさえクリアしていれば、どこに立っていてもOKです。このため、ロングサーブなどが来た場合、ごくまれに奥に控えていたパートナーが打ちやすくなってしまうこともあるわけです。
審判への暴言には注意
とは言え、審判のジャッジメントが明らかにおかしい時など様々なトラブルはつきものです。勝敗にこだわるスポーツだからこそ、自分、相手、審判が対等にならなければいけませんね。フォルトの内容をチェックした上で、問題がある場合は誠心誠意をもって意見を述べるようにしましょう。
バドミントンの正しいサーブ
シャトルの高さ
バドミントンルール サービスフォルト解説7
また、サーブを打つ瞬間の打つ部分はコルクの部分と決まっています。羽根の部分を打つと軌道が変わってレシーバーが打ちづらいということからフォルト扱いになったルールです。
以上を踏まえて、サーブを打つ際のコルクをウエスト下に構えることをルールのポイントとして覚えておきましょう。
シャフトの向き
正しいサービスのチェック、ウエストより下でコルクを打つ連続サービスで比較
下向きという判断は非常に難しいものですが、シャフトが水平になる所から差別化した「下向き」だということを覚えておけばわかりやすいです。
ちなみに、「サーバーのラケットはサービスを始めてから打たれるまで前方への動きを継続しなければならない」というルールも存在しますので、シャフトの向きを構えたらスムーズにサーブの動きに移行する必要があります。
最初の構えが重要なので、初心者の方は自分の体の動かし方をきちんと習得しておきましょう。
バドミントン ダブルス 浮かないサーブのコツ2 シャトルの向き編
ご覧のように、意外とサービスの際にラケットは下向きに傾いているのです。
ラケットの持ち方が試合ラリー中とは大きく異なることを覚えておきましょう。
レシーバーが打ちづらくなることはNG
例えば、意味もなくサーブのタイミングを遅らせる行為はそれだけでフォルトとなります。また、レシーバーがまだ準備の整っていない状態でサーブを打つこともできません。審判はレシーバーとサーバー双方を視ながらフォルトをとる所をチェックしていますので、焦らず丁寧にサーブを打ってフォルトを取られないように注意しましょう。
サーブ=攻撃ではない
ですので、サーブ一発で勝負を決しよう、と試みることはあまりおすすめはしません。
もちろん、相手がミスをすることによってサーブによる点数が入ればそれはベストだと思います。
例えば、ドライブサーブなど攻撃的なサーブの方法がなくはないのですが、こういった攻撃的なサーブを打とうとするとたいていウエストの上に打つ位置が来てしまってフォルトを取られます。
自分がフォルトを犯すリスクを負ってまでサーブの勝敗にこだわる必要はないでしょう。
サーブの軌道によるフォルト判定はない
あくまでバドミントンにおけるサーブのフォルトは、全てサーバーがラケットをサーブのために動かした瞬間からラケットがシャトルをとらえてサーブが飛んだ瞬間までの間に対してです。
そして、サーブが何の障害もなくレシーバーのいるコートに入ればOKということになります。
空振りはフォルト
ラケットがサーブの動きを始めた瞬間から既にサーブへのフォルト判定は始まっていますので、もしも軌道を間違えてしまったとしてもやり直しはできません。
はじめは難しいかもしれませんが、とにかく1発でサーブを相手に届けることに集中することがフォルトに引っ掛からないポイントです。
バドミントンサーブの起点と終点
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この間に行われるサーブの動きを丁寧に練習し、初心者の方もまずは落ち着いて相手コートにサーブすることのみに集中して打つことが大切です。
最もサーブのフォルトとして注意すべき点は、サーブを打つ場所がウエスト下であるかと、シャフトの向きが下向きになっているかの2点です。この2点が押さえられた上で相手コートに届くサーブが打てれば、基本的にはバドミントンサーブのフォルトはあまりとられないです。
丁寧に落ち着いて打てるようになりましょう。
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