シャドーピッチングの効果とやり方!投球フォームを身につけよう
野球の練習でピッチャーが行う、シャドーピッチングとはどういうものなのでしょうか。理想的な投球フォームを身につけるうえで、シャドーピッチングは効果的な練習方法のひとつです。シャドーピッチングを行った際の効果と、投球が上達する具体的なやり方を解説します。
Writer
公式ライター Hiroshi_8
シャドーピッチングとは?
投球フォームの問題点を改善したり、リリースポイントの位置をチェックしたり、野球で実際に投球した際にはチェックできない、細かい部分を修正するのに役立つ練習のやり方です。
また、野球の練習でシャドーピッチングを繰り返し行うことで、自分の投球フォームを理想的な形にして、投球を上達させることも可能になります。
シャドーピッチングの効果
逆にシャドーピッチングで練習したことが野球で実践できなければ、投球が上達するどころか、満足いく投球が行える機会が減ってしまいます。
そういった意味でも、野球の練習で行うシャドーピッチングは、さまざまな効果を得ることのできる、ピッチャーにとって非常に重要な練習方法のひとつなのです。
では、野球の練習で行うシャドーピッチングで、どのような効果を得ることができるのか、具体的に見ていくことにしましょう。
投球フォームのバラツキを軽減できる
同じように投球しているつもりでも、実際には投球フォームに細かいバラツキがあるため、制球難の原因となっているのです。
このため、練習でシャドーピッチングを行い、投球フォームを分析することができれば、実際に野球をした際に気付くことのできなかった、細かなポイントをチェックして修正することが可能になります。
無駄のない投球フォームを作ることができる
強く腕を振れば速いボールを投げることができるのではなく、体重移動などの投球フォームの全体的なバランスが重要なためです。
強く腕を振ることだけを意識し過ぎすると、投球フォームのバランスが悪くなるだけではなく、肩や肘の故障の原因になってしまいます。
野球の練習でシャドーピッチングを行えば、体重移動からリリースするまでの動作を見直すことができ、力を入れるポイントを確認して、無駄のないバランスのとれた投球フォームを作ることができます。
球速アップ・コントロールの改善に役立つ
実際に野球でピッチャーをした際に、思った通りにいかない場合は、ほとんどが投球フォームに原因があります。
野球において、ピッチャーがシャドーピッチングを繰り返し行う練習方法は、理想的な投球フォームを身につけることができ、投球が上達する近道になるのです。
シャドーピッチングのやり方
では、実際にシャドーピッチングを行い、投球フォームやリリースポイントをチェックするには、具体的にどうすれば良いのでしょうか。
野球でシャドーピッチングの練習を行う際、ボールの代わりにタオルを使用するのが一般的なやり方になります。
タオルを使用する方法ではなく、シャドーピッチング専用の器具を使用するやり方もありますが、タオルでも十分に効果があるため、ここでは手軽にできるタオルを使用したシャドーピッチングのやり方を解説します。
タオルを使用してボールを握るように
この持ち方にしてシャドーピッチングを行うやり方にすることで、野球でボールを投げる時の感覚を得ることができ、腕を振ると抵抗があり少し負荷がかかるため、実際に野球で投球した感覚に近い状況を作ることができます。
何も持たない方法で腕を振ってしまうと、上記の状況を作れず効果が薄れてしまうことに加え、肩や肘の故障の原因にもなってしまうので、必ずタオルを使用してシャドーピッチングを行うやり方にするようにしましょう。
鏡を見ながら自分の投球フォームを確認する
野球の練習でシャドーピッチングを行うのは、投球フォームやリリースポイント、体重移動の動作などをチェックするのが目的のため、自分の投球に関する動きをしっかりと把握する必要があります。
鏡を使用しないシャドーピッチングのやり方では、自分の感覚が頼りになってしまい、正確な判断材料にならないため、効果が薄れてしまいます。
鏡を使用するやり方にすることで、自分を客観的に見ることができ、自分の動きをしっかり把握できるため、問題を改善するのに効果を発揮します。
投球を上達させる効果のあるシャドーピッチングのやり方
前述したように、自分の投球フォームやリリースポイント、体重移動などを見直し、実際に野球をした際に上達した投球ができるようにしっかりと矯正するのが、シャドーピッチング本来の効果のあるやり方です。
では、野球で上達した投球を身につけるためには、どのような方法がシャドーピッチングを行ううえで効果があるのか、具体的に見ていくことにしましょう。
無駄な力を入れずに投球フォームを意識する
ボールを投げると、ボールを投げることに意識が働いてしまうため、身体に力が入ってしまい、シャドーピッチング本来の目的である、投球フォームやリリースポイント、体重移動などのチェックがしにくくなるためです。
このため、野球の練習でシャドーピッチングを行う際は、実際にボール投げるつもりで腕を振るのではなく、あくまで投球フォームの流れの中で最後に軽く腕を振る、という方法で、身体を常にリラックスした状態に保っておくことが、効果的なやり方になります。
足を上げた時の軸のズレを確認する
野球において投球は回転運動のため、その回転の元になる軸がしっかりしていないと、スムーズに体重移動が行えず、ボールに十分な力を伝えることができないためです。
このため、野球の練習でシャドーピッチングを行う際は、足を上げた時にまっすぐ立った状態になっているかチェックすることが重要になります。
前述した鏡を見る方法で足を上げ、その際に頭から軸足までが一直線になるように心掛け、そこから投球動作に移行してシャドーピッチングを行うようにしましょう。
肩の開きが早くならないようにする
野球でピッチャーをした際に肩の開きが早いと、ボールのリリースが早くなるため、バッターがボールを見極めやすくなり、ボールがシュート回転してしまう原因にもなってしまいます。
また、しっかりと体重移動できない原因にもなるため、力強いボールを投げることも難しくなります。
野球の練習でシャドーピッチングを行う際、足を上げた後にキャッチャーに背中を見せるイメージで、少し上半身をひねってからステップすると、肩の開きが早くなるのを防ぎやすくなります。
下半身を意識して体重移動する
体重移動がスムーズに行えると、腰の回転と腕の振りの回転による力がボールに伝わり、キレのある速いボールを投げることができるようになります。
野球の練習でシャドーピッチングを行う際は、足を上げた後に最初に腰をキャッチャー方向へ移動させるイメージで、ステップに移行するように意識しましょう。
腰を意識して体重移動することで、前述した肩が早く開くのを防ぎやすくなることに加え、腰と肩が回転して自然と腕が振られるようなイメージになり、腕に無理な力を加えなくても、力強いボールを投げることが可能になります。
テイクバック時の腕は引き過ぎずに身体の横に
腕を引き過ぎてしまうと、『かつぎ投げ』と言われる投げ方になってしまい、肩への負担が大きくなり、故障の原因になってしまいます。
実際に野球の練習でシャドーピッチングを行う際は、鏡を見るやり方で足を上げた後、テイクバック時の腕の位置が身体の横にくるイメージで、身体から離れ過ぎていないかチェックしましょう。
テイクバック時の腕を身体の横にくるようにコンパクトにすることで、腕の振りがスムーズになり、コントロールが上達する効果もあります。
肘が下がっていないか確認する
このため、野球の練習でシャドーピッチングを行う際は、リリースする瞬間に一度動きを止め、両肩と肘が同じ直線上に並んだ状態になっているか、チェックするようにしましょう。
地面ではなく両肩を結んだ直線上に肘があるか、というのがポイントで角度は関係ないため、野球でピッチャーをする際にサイドスローやアンダースローのフォームで投げる、という人でもチェックする部分は同じになります。
投球時に肩・膝・足先がライン上に並ぶようにする
野球の練習でシャドーピッチングを行う場合、まず投球する方向に真っすぐラインを引き、そこに立った後に足を上げた際、両肩、両膝、両足先がラインに沿って真っすぐ並ぶようにステップします。
その後に、ステップした足の膝とつま先、リリースした肩が真っすぐライン上になるように腕を振ります。
野球でピッチャーをするうえで、コントロールを上達させるためには、このシャドーピッチングのやり方で、投球時の身体の向きをチェックするのが効果的です。
実践を意識した効果のあるシャドーピッチングのやり方
野球の練習でシャドーピッチングを行う際、この前述したやり方で、繰り返し投球フォームをチェックして問題を改善し、理想の投球フォームを身につけることができれば、より実践に近い状況を意識したシャドーピッチングができるようになります。
では、実践を意識した効果のあるシャドーピッチングには、どのようなやり方があるのか具体的に見ていくことにしましょう。
ムチがしなるように腕を振る
腕先の力が抜けていると、ボールの重みで肘が先に出た後、遅れて腕先が出る状態になり、これがムチのようなしなりを生むことになります。
野球でピッチャーをした際、最初からボールを強く握って腕を振っても、ムチのようなしなりは生まれません。
このため、野球の練習でシャドーピッチングを行う場合は、タオルを軽く握って腕を振るように意識しましょう。
タオルを軽く握って腕が振れるようになれば、実際に野球をした際にボールを軽く握り、うまく力が抜けた状態で投球できるようになります。
腕の振りと手首の向きを同じにする
このため、野球の練習でシャドーピッチングを行う際は、手首の向きを意識して腕を振り、フォロースルーでは手の甲が見える状態になっているかチェックするようにしましょう。
鏡を見ながらシャドーピッチングを行うと、まっすぐ腕を振っているのに、リリース時に手のひらが一瞬外側を向くのに気付くかもしれませんが、リリースする過程で肩と肘が回転するために起こる、自然な動きです。
その動きになれば、腕を振った方向と手首の向きが同じになっていることになります。
試合の状況をイメージして投球する
野球をしている最中は、多少の問題があってもある程度は対応できてしまうため、問題点に気付かないケースも多く、修正するのが難しいためです。
ランナーがいない場合は、ワインドアップ、またはノーワインドアップで、ランナーがいる場合はセットポジションの体勢からシャドーピッチングを行うことで、それぞれの投球フォームのチェックができます。
また、セットポジションの場合は、バランスを崩しやすいクイックモーションでシャドーピッチングを行えば、問題となる部分を見つけやすくなり、改善するのにも役立ちます。
シャドーピッチングはピッチャーの『素振り』
ボールを投げずにタオルを使用する方法のため、繰り返し行っても身体への負担を最小限にすることができ、鏡を見ながら行うやり方にすることで、自分の投球フォームをしっかりと見つめ直すことができます。
実際に野球をする際にしている投球フォームを、シャドーピッチングで繰り返し行うのではなく、シャドーピッチングで問題点を改善した投球フォームを、実際に野球をした際にもできるようにする、というのがシャドーピッチング本来の目的なのです。
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