パスボールとは？野球の捕逸と呼ばれるルールをわかりやすく解説！

パスボールとは野球でキャッチャーのエラーを意味する用語で、捕逸とも呼ばれます。野球はアマチュアからプロまで同じルールに則ってプレーしているため、パスボールは少年野球からプロ野球、草野球でも共通するルールです。

ピッチャーの投球に対し、捕手がボールを逸らしたり、ミットで捕球できなかった場合に走者が進塁したときにパスボールが記録されます。一方で投手はワイルドピッチのエラーがあり、見極めが難しいです。

公認野球規則のパスボールの記述は、捕手のミスで走者を進塁させた場合に捕逸が記録されるとあり、パスボールには走者の有無が大きく関わっています。

言ってしまえば、ランナーがいないときにド真ん中のボールを逸らしても捕逸は記録されません。野球のルールで捕逸は捕手にのみ記録される失策で、スコア上のエラー数には影響されません。走者がいない場合でも振り逃げで三振とパスボールが記録されるケースもあります。

パスボールは、キャッチャーがボールを正しく捕球できずに走者の進塁を許すプレーを意味します。語源はアメリカで使われたpassed ball​をカタカナ表記した言葉で、捕手がボールを逸らすエラーから、漢字で捕逸と表現されます。新聞記事や野球のスコアではパスボールを捕逸と表記することが多いです。

野球のスコアでパスボールはpassed ballの略でPBと表記されます。スコアブック上の走者の進塁先にPBと記入し、打者の欄にはPBの記入はしません。どの打者のどの投球がパスボールとなったかを明示するために’の記号で目印をつけることで、記録も読み取りやすくなります。

野球のパスボールとは、ランナーがいるときにキャッチャーのエラーで記録されるプレーです。普通の守備でなら保持できる投球を捕球できなかったり、逸らしたときにランサーが進塁すると捕手にパスボールが記録されます。投手のミスのワイルドピッチと見極めが難しく、捕手がボールを取れずにランナーに進塁を許しても、パスボールとならないケースもあります。

ワイルドピッチは投手に記録されるエラーで、暴投とも言われます。ストライクゾーンから大きく逸れたボールに限らず、ホームベース手前でバウンドしたボールを打者が空振った場合でも、走者が進塁した場合ワイルドピッチとなります。

明らかに捕れないところに投げた場合は、ピッチャーの責任となります。ワンバウンドや大きく逸れた投球はワイルドピッチで、ノーバウンド捕球できる投球を逸らした場合はパスボールが記録されます。

キャッチャーがボールを逸らし、ランナーの出塁や進塁を許してもパスボールとならないケースがあります。ボールが捕手に到達する前にランナーがスタートを切っていた場合、走者に盗塁が記録され、パスボールは記録されません。ただし、振り逃げの場合は投手の奪三振に加えて、ワイルドピッチかパスボールが記録されます。振り逃げでは、捕手の送球エラーや一塁手のエラーが記録される場合もあります。

パスボールはプロ野球の試合でも発生します。キャッチャーがピッチャーの変化球の変化量の予測を誤ったり、球種のサイン交換ミスが原因でパスボールが発生するケースが見られます。

2017年のWBCで、巨人の次期正捕手候補の小林誠司と、おばけフォークでブレイクしたソフトバンクの千賀がバッテリーを組みました。千賀投手のフォークボールは落差が大きくワンバウンドとなり、記録はワイルドピッチでしたが、解説の古田敦也が言う通り、要求した捕手の小林がワンバウンドを予測していれば防げたプレーです。

ロッテのキャッチャー田村は変化球を要求したつもりが、ピッチャー藤岡の投球はストレートで、捕球ミスが発生しました。二塁走者は俊足の日本ハムの西川遥輝で、パスボールで本塁に生還を許しました。捕逸で2つ先の塁まで進まれたり、パスボールでサヨナラのランナーの生還させてしまうケースもあります。最悪の場合はキャッチャーの怪我に繋がることもあり、サインミスは大きな災いをもたらす危険なアクシデントです。

キャッチャーがピッチャーのワンバウンドの投球を逸らさずに阻止することをブロッキングと言います。ワンバウンドした投球に対し、キャッチャーミットの向きや体を使って止めることを瞬時に判断することが重要です。ボールから目を離さないこともパスボールを防ぐポイントです。

プロ野球のパスボールの記録は野村克也が通算最多記録保持者です。2016年にはオリックスが史上初のシーズン捕逸ゼロを達成しました。

プロ野球の個人シーズン最多パスボール記録は野村克也と若菜嘉晴の17です。野村克也は通算パスボール数もプロ野球最多記録を持っています。1試合の個人最多記録は3つ、11人の選手が記録しています。

千葉ロッテマリーンズは1986年に1試合4つの捕逸を記録しました。４捕逸を記録した試合は8対20で阪急に大敗しました。

元ロッテの里崎智也は1000試合出場した捕手の中で最もパスボールが少ない捕手です。53試合に1つのペースで、名捕手といわれた古田敦也が19試合に1つのペースで、数字から里崎のほうが捕逸数が少なく優れていることを意味しています。

オリックスバファローズは2016年に史上初のシーズン捕逸ゼロを記録しました。伊藤光や若月健矢が投手陣を支えましたが、チームはリーグ最下位でした。

野球のパスボールはキャッチャーのエラーで捕逸とも呼ばれています。捕手が普通にプレーしたときに捕球できる投球を落としたり逸らすことで走者に進塁を許した場合、捕手にパスボールが記録されます。走者がいない場合は、パスボールは記録されません。投手の投球がホームベース手前のワンバウンドや、大きく逸れた場合は投手にワイルドピッチが記録されます。パスボールとワイルドピッチは投球の内容で見極めることができます。