野球の歴史は、12世紀が起源とされています。野球の歴史の発祥の国はイギリスとされていて、現在の野球の形はアメリカで誕生しました。日本やアメリカにプロ野球チームができたことでルールは徐々に改正されていき、野球の道具も進化し現在の野球の形へと近づいていきます。
野球の歴史とは?
野球の歴史は、12世紀のスポーツが起源となっています。野球が今の形になるまでに、約700年の年月が経っています。当時は、ルールが決まっておらず、プレイする場所や人によりルールを決め、遊んでいました。のちに。野球は人気スポーツとして楽しまれるようになり、ルールが決められ世界中で愛される競技となっていきます。
野球の起源
野球の起源は12世紀フランスで
ラ・シュールというスポーツが起源となっています。ラ・シュールは現在の多くのスポーツの起源となっていて、ラ・シュールのルールは以下のように行われていました。
・2チームで行う
・手や足、道具を使用
・杭の間にボール通すことで得点になる
ラ・シュールはフランスの貴族の遊びとして当時は楽しまれていました。
野球の発祥国
野球の発祥国は
イギリスとなっていています。フランスからラ・シュールが伝わり、14世紀にイギリスでストールボールというスポーツに変化していきました。ストールボールのルールは、ボールを的に投げディフェンス側が的に当たらないように守るという内容です。
また、18世紀にラウンダーズというスポーツが誕生し、ラウンダーズが野球へと発展していったという説もあります。ラウンダーズは小石を靴下に詰めたものをボールとして、ボートのオールでボールを打つスポーツとして楽しまれていました。
野球の始まり
野球の始まりは、ストールボールやラウンダーズが
アメリカに伝来したことがはじまりです。
当時は、ルールが定まっておらず、プレイする人によってルールが変わっていました。その後、1840年代に消防団員だったアレクサンダー・カートライトによってルールが定められ、タウンボールというスポーツとして楽しまれるようになりました。
タウンボールのルールは現在の野球のルールの原型といわれています。
野球の語源
野球の語源は、第一高等中学校の学生で野球部員だった中馬庚が野球とベースボールを日本語に訳したのが語源となっています。中馬はベースボールの翻訳をBall in the fieldとし、日本語訳を野球と呼んでいました。野球と呼ばれる前はベースボールを漢字に変換し底球や玉遊び、打球おにごっこと呼ばれていました。
日本野球の歴史
日本野球の歴史は浅く1873年にはじめて日本に野球が持ち込まれました。持ち込まれていたときは、野球というスポーツではなく、玉遊びや底球と呼ばれていました。学生や社会人に多く楽しまれるスポーツとなり全国に広がり、次第に日本での野球人気が加速していきます。
日本での野球人気が大きくなることで、夏の甲子園や、プロ野球へと発展し多くの国民に愛されるスポーツとなっていきます。
日本野球の起源
日本野球の起源は、1872年に開成学校(後の東京大学)のアメリカ人教師だった
ホーレス・ウィルソンが、アメリカから野球のボールとバットを持ち込んだことがきっかけとなっています。ホーレス・ウィルソンが学生に野球を教えたことがきっかけで、学生や社会人に楽しまれるようになりました。
6年後には社会人野球チームが結成され、日本での野球人気が高まっていきます。
夏の甲子園の開催
野球の人気が高まり、甲子園の第1回大会が開催されました。第1回大会は全国中等学校優勝大会として豊中球場で行われました。1948年に第30回大会が開催され、第30回大会からは学生改革により全国高等学校野球選手権大会と大会名が変更になります。
現在の甲子園と呼ばれるようになったのは1968年の第50回大会の50回を記念して甲子園球場で開催したのがきっかけでした。以後の大会は全試合甲子園で開催されるようになりました。
日本プロ野球の誕生
日本プロ野球の誕生は1920年に
合資会社日本運動協会が設立から始まったとなっています。1923年にプロ球団の宣言がされました。1923年の関東大震災により日本運動協会が解散し、宝塚運動協会として再結成されます。日本プロ野球の協会や連盟は、解散と改称を繰り返し、1949年に日本野球機構が誕生しました。
当年にセントラルリーグとパシフィックリーグも誕生し1950年に各リーグの優勝チームの対決、日本選手権シリーズが開催されました。日本選手権シリーズは1954年から日本シリーズと呼ばれるようになりました。
アメリカ野球の歴史
アメリカ野球の歴史は、1840年代に消防団員だったアレクサンダー・カートライトによってルールが定められたことから始まりました。アメリカで野球の人気が高まり、メジャーリーグが誕生します。メジャーリーグは、日本では大リーグとも呼ばれ、大リーグの名前の由来は、メジャーリーグの別名がビッグリーグであることからそう呼ばれるようになりました。
メジャーリーグの誕生
メジャーリーグの誕生は1876年にナショナルリーグが発足したことで誕生しました。ナショナルリーグが初めてのメジャーリーグとなりました。ナショナルリーグと対立するリーグは、3つありました。
1884年 |
ユニオン・アソシエーション |
1890年 |
プレイヤーズリーグ |
1882-1891年 |
アメリカン・アソシエーション |
この3つのリーグは、長く続かず解散してしまいます。1884年から1890年には両リーグの優勝チームでの対決が行われ、現在のワールドシリーズの起源とされています。
野球人気下降の歴史
アメリカ野球人気は、1919年の不祥事ホワイトソックスの選手が賄賂をもらって故意に負けたブラックソックス事件や1929年頃の大恐慌の影響により下降していきました。特にブラックソックス事件は選手たちに刑事告発されていて
8名の選手が永久追放処分となりました。
また、大恐慌の影響で利益を上げられるチームは少なく、観客動員数も減少していきます。その後、1939年の第二次世界大戦で500人以上の選手が戦争へと出向き、一時プロ野球選手が不足する事態が起きます。
リーグの拡大
リーグのチーム数は1901年から2013年にかけ拡大していきました。1901年には、両リーグ合わせ16チームでしたが、2013年には約2倍の30チームとなっていました。1953年に低迷していたボストン・ブレーブスが本拠地をミルウォーキーに移転したことで観客動員数が28万から182万に増えたことで以後本拠地の移転が認められるようになります。
多くのチームが移転をし観客動員数が増えたことがリーグ拡大につながったきっかけとなっています。
野球のルールの歴史
野球のルールの歴史は、
1845年にルールが定められたことから始まりました。以前は、ルールが定められておらず、地域やプレイする人によってルールが異なっていました。1845年にルールが定められ、徐々に細かいルールが追加されていきます。
現在のルールに近くなってきたのは1880年代後半となっています。野球のルールは、試合に長時間にわたることや安全性などが考慮され徐々に改正されていきました。
野球のルールの起源
野球のルールの起源は、1845年にアメリカの
クラブチームニッカーボッカー・ベースボールによってルールが定められたとなっています。ルールの内容は20条で作られており、現在の野球とは異なるルールでした。試合は先に21点取ったチームが勝ちというルールになっていていました。
また、当時のルールでは打者にボールが当てることでアウトカウントを取っていました。
ルールの改正
ルールの改正は、試合が長時間に及ぶことや本格的なプロ野球チームが作られ観客が見ていて熱狂できるようルールが改正されていきます。当時、21点先取だったルールは長時間の試合になることも多かったことから1857年に9回終了時点で多く点数を取っていたチームが勝ちとルールが改正されました。
また、1858年に見逃しにストライクカウントが取られるようになり1863年に打者の真ん中に来ない球をボールカウントを取るようになりました。1779年に7ボールで1塁に打者を送るようになり、1889年に4ボールで1塁に打者が送られるファーボールのルールとなっています。
野球の道具の歴史
野球の道具の歴史は、日用品から始まったとなっています。野球の発祥となっているイギリスのストールボールやラウンダーズでは石を投げることや、棒のようなものをバットにしていたとなっています。次第に野球は人気スポーツになりルールが改正され野球専用の道具が開発されるようになりました。
野球のバットの歴史
野球のバットの歴史は、ルールの改正により進化してきました。また、日本のプロ野球で使われる木製バットの素材とアメリカのプロ野球で使われるバットの素材は異なります。野球のバットは進化とともに試合用バットや練習用バットなど用途に合わせたバットが作られるようになりました。
現在では、バットの重さや長さなどが規定で定められています。
野球のバットの始まり
野球のバットの始まりは、野球の発祥地イギリスのラウンダーズで
船のオールが使われていたことが始まりです。
アメリカにラウンダーズが伝わり野球のルールが定められましたが、バットの規定はありませんでした。選手たちは角材のような木材や板材などをバットとして使用することが主流となっていました。
また、選手の中には曲がった木材をバットとして使用した記録も残っています。
バットの規制
バットの規制は、1863年に初めて
バットの太さが規制されました。1893年にはバットは丸い棒状のものを使用する規制がされました。現在の公認野球規則では、野球のバットの太さは最も太い部分が6.6cm以下と定められています。
バットの太さの他にも長さは106.7cm以下でありバットは1本の木材で作られているものに限るなど細かく規定で定められています。
金属バットの歴史
金属バットの歴史は、
オイルショックの影響で誕生しました。当時は、バットの素材である木材が不足し、価格が高騰したことにより安価で作ることができる金属バットが開発されます。金属バットが初めて甲子園で使われたのは、1974年の第56回でした。
また、金属バットはボールに当たった時の音が聴覚に異常をきたすことがあったため1991年から消音金属バットが使用されるようになった。
野球のグローブの歴史
野球のグローブの歴史は、1870年代から始まりました。グローブが開発される前は、素手でボールをキャッチしていました。野球のプレイが激しくなっていったこともあり怪我をする選手も多かったことがきっかけで、グローブが開発されます。
当初は現在のグローブとは程遠いものでしたが、次第にグローブも進化していき現在ではポジション別のグローブが開発されるまでになりました。
野球のグローブの始まり
野球のグローブの始まりは、1870年代に市販されたグローブとなっています。当時のグローブは、指先の部分は保護されていませんでした。次第にグローブは改良され、指先も保護できる手全体を覆うタイプのグローブが販売されるようになりました。また、グローブの用途は手を保護する道具からボールを取りやすい道具へと用途が変化していきます。
革製グローブの誕生
革製グローブの誕生は、野球のグローブの歴史に大きく影響を与えました。革製グローブが誕生する以前は手袋で手を保護していました。革製グローブが誕生したことにより、手の怪我も減り革製グローブの改良により守備のプレイに幅が出てきました。初期の革製グローブは片手でボールをキャッチをすることができませんでした。
現在のグローブは軽量化され、約25枚の革から作られています。
野球のユニフォームの歴史
野球のユニフォームの歴史は1940年代から始まったとなっています。当時は、今のようなユニフォームではなく私服を合わせたものでした。アメリカのプロ野球チームのユニフォームがベースとなり、現在のユニフォームが採用されるようになりました。
現在のプロ野球のユニフォームは、ホームグラウンド用とアウェイ用の1チームに2種類のユニフォームが基本となっています。
野球のユニフォームの始まり
野球のユニフォームの始まりは、
ニッカポッカとなっています。1949年にはニューヨークの野球チームニッカポッカーズが試合でお揃いのユニフォームを着たのがお揃いのユニフォームの発祥となっています。当時の格好は青いウールのズボンに白いシャツを着て、帽子は麦わら帽子をかぶっていました。
現在のスタイルの発祥は、1867年にシンシナティ・レッドストッキングスがユニフォームとして着ていたものとなっています。
野球の歴史は戦時中の苦難を乗り越え人気スポーツに
野球の歴史は、
世界大戦中も中止されることなく楽しまれてきました。第二次世界大戦では、多くの野球選手が戦争へと駆り出され一時は選手不足に陥り野球の人気も低迷していきました。しかしながら、野球の歴史は第二次世界大戦の苦難を乗り越え次第に世界で愛される人気スポーツへとなっていきました。
現在では、世界大会も行われるほどになりました。また、日本プロ野球のレベルも上がり大リーグに挑戦し活躍する選手も増えてきました。これからも野球は世界から愛されるスポーツであり続けるでしょう。