スローカーブの投げ方と握り方を徹底解説【野球上達ガイド】
ピッチャーが投げるスローカーブとは、どのような変化球なのでしょうか。メジャーリーグで活躍しているダルビッシュ投手もスローカーブを使いこなしています。スローカーブを投げる際のボールの握り方とリリース、そしてスローカーブの投げ方が上手くなるコツを解説します。
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公式ライター Activel_director
スローカーブ変化球とは?
ボールをリリースした利き腕とは逆の方向へ、山なりの軌道で曲がりながら落ちていくのが特徴で、ピッチャーの投げる変化球の中では、かなり遅い部類に入ります。
球速が遅い変化球のため、バッターのタイミングをはずしたり、カウントをとるのに使用するのが一般的ですが、キレのあるスローカーブを投げることができれば、決め球として使うことも可能です。
プロ野球では、楽天の岸投手がスローカーブを投げることで有名です。
変化球『カーブ』と『スローカーブ』の違い
実はピッチャー目線ではなく、バッター目線で見ると、カーブとスローカーブには大きな違いがあることがわかります。では、カーブとスローカーブは球速以外で何が違うのか解説していきます。
ボールの軌道が違う
また、右ピッチャーが右バッターと対戦した際にスローカーブを投げると、バッターは自分の頭に当たると思いしゃがんでしまうこともあり、そこからボールが曲がりながら落ちてきてストライクになる、というケースもあるほどです。
ボールの回転量が違う
また、キレのあるスローカーブを投げることができれば、バッターの手前でブレーキがかかり、バッターが予測した感覚よりもボールがこないので、ボールを引っ掛けたり空振りする確率が高くなり、さらに鋭く曲がりながら落ちるため、非常に厄介な変化球になります。
ダルビッシュ投手のスローカーブ
“投げ損なってバックネットに当たると思っていたら落ちてきた”
とコメントしている選手もいます。
ここでは、投げるとバッターは驚き、球場のファンもどよめく、ダルビッシュ投手のスローカーブを見ていくことにしましょう。
ダルビッシュ投手のスローカーブの特徴
ダルビッシュ投手のスローカーブ
150km近いストレートがきた後に100km前後のスローカーブがくれば、バッターはタイミングをあわせるのに非常に苦労するはずです。50km近い球速の差がある訳ですから、逆にスローカーブがきた後にストレートがくれば、バッターはもの凄く速く感じるでしょう。
ダルビッシュ投手のスローカーブが『魔球』と言われているのも頷けますね。
ダルビッシュ投手のスローカーブの投げ方
これだけ質の高いスローカーブを投げるピッチャーは、メジャーリーグでもなかなか見つけることはできません。では、メジャーリーグのバッターが舌を巻く、ダルビッシュ投手のスローカーブはどのような投げ方なのか、見てみることにしましょう。
ダルビッシュ投手のスローカーブの握り方とリリース
ダルビッシュ投手の曲がりと落差の大きいスローカーブは、この握り方と投げ方でうまれていると考えられますのでスローカーブを投げる際の参考にしてみてください。
スローカーブの投げ方における注意点
このため、まずはスローカーブの投げ方で注意しなければならない点とは、どのようなものがあるのかを、先に把握しておくことにしましょう。
コントロールにバラツキが出やすい
スローカーブは、その投げるのが難しい山なりの遅いボールに、さらにカーブ回転をかけて投げる必要があるため、他の変化球の投げ方以上にボールのリリースに気を遣わなければなりません。
他の変化球よりリリースポイントの違いが大きい
特に球速の遅い山なりになるスローカーブを投げる場合、他の遅い変化球よりも上の方でボールをリリースする必要があります。
このため、スローカーブを何球も投げると、リリースポイントの影響を受ける可能性が大きくなり、ストレートなどの球速の速いボールを投げる際に、通常よりも上の方でボールをリリースする投げ方になる確率が高く、ボールが高めに浮きやすくなってしまうので注意が必要です。
スローカーブの投げ方とボールの握り方
このため、ここでは自分にあったスローカーブの握り方を見つけることができるように、スローカーブの投げ方と共に、4種類のスローカーブの握り方を解説していきます。
スローカーブの握り方①
実際に野球でカーブを投げる際に、このボールの持ち方にしているピッチャーも多く、比較的オーソドックスな握り方のため、初めてスローカーブの投げ方に挑戦するという人は、まずこの握り方で試してみるといいでしょう。
スローカーブの握り方②
より親指の力を伝えやすくするために、親指は腹の部分ではなく側面が縫い目にかかる持ち方にするのがコツです。 野球でスローカーブを投げた際に、思ったより回転がかかっていないスローカーブになってしまう人は、この握り方で投げてみるといいかもしれません。
スローカーブの握り方③
このため、野球でスローカーブを投げた際に、回転はしっかりかかっているけど、どうしてもうまくボールが抜けない、という人向けの握り方です。
スローカーブの握り方④
この持ち方は、カーブやスローカーブといったボールを抜く変化球を初めて投げる、という人がボールを抜くコツと感覚をつかみたい場合、うってつけの握り方になります。普通にストレートを投げる時と同じように腕を振ってもボールが抜けるため、キャッチボールをする際にこの持ち方にすることで、簡単にボールを抜くコツと感覚をつかむことができます。
スローカーブの腕の使い方とリリース
ボールを抜いて遅く投げようと意識しすぎて腕の振りが鈍くなると、ボールがあまり回転せず、曲がりも落差も小さくなってしまうため、ストレートを投げる時と同じスピードで腕を振るように心掛けましょう。また、腕の振りが鈍くなることで、バッターに遅いボールがくると読まれてしまう可能性も高くなってしまうので注意が必要です。
スローカーブの投げ方が上手くなるコツ
スローカーブの投げ方が上手くなるには、投げ込みで感覚を覚えることも重要ですが、同時に投げ方のコツをつかむことも必要です。では、スローカーブの投げ方を上達させるコツにはどのようなものがあるのか、見ていくことにしましょう。
スローカーブのコツ①ボールは浅く持つ握り方に
また、ボールを浅く握る持ち方にすることで、リリース時にボールも抜けやすくなります。
実際に野球でスローカーブを投げた際に、うまくカーブ回転がかからない、という人はボールを浅く持つ握り方になっていない可能性があります。
スローカーブに限らず、ボールに回転をかける球種を投げる場合は、ボールを浅く握る持ち方にするように心掛けましょう。
スローカーブのコツ②ボールは強く握る持ち方にしない
軽く握る持ち方にして、ボールが不安定になってしまうくらいのイメージで握るといいでしょう。
スローカーブを投げる際、ボールはカーブ回転がかかる握り方にしているので、腕をしっかり振れれば自然と回転がかかりやすいようになっているため、ボールを抜く方に重点を置いた方がいいでしょう。
スローカーブのコツ③リリース時に手の甲をキャッチャーに向ける
ボールをリリースした後は、手のひらが上を向いているイメージで投げるといいでしょう。
腕がトップの位置に近くなった段階で、小指がキャッチャーに向いている状態から、手の甲がキャッチャーに向くように手を動かして腕を振ることで、ボールにカーブ回転の力が加わりやすくなります。
ただし、この後に解説しますが、この投げ方にした際は手首の使い方に注意することが重要になってきます。
スローカーブのコツ④リリース時に手首は使わない
手首を使ってしまうと、ボールにカーブ回転をかけやすくなりますが、ボールが抜けにくくなります。
また、ボールを曲げようと意識すると、手首を捻ってしまいがちですが、肘に負担がかかるため注意が必要です。前述した手の甲をキャッチャーに向ける投げ方の場合、手首を捻らずにそのまま腕を振ることが重要になります。このため、スローカーブを投げる際は、手首は一切使わずにストレートと同じスピードで腕を振り、ボールを抜いてカーブ回転をかけるようにしましょう。
スローカーブのコツ⑤リリースはボールが上方向に抜けるイメージ
テイクバックして腕がトップの位置になった段階でボールをリリースして、ボールが上方向に抜けていくようなイメージです。最初はキャッチャーの手前でワンバウンドさせる感覚でボールをリリースし、少しずつリリースポイントを調整していくといいでしょう。
簡単なようで難しいのがスローカーブ
しかし、強いカーブ回転をかけ低めにコントロールできれば、バッターがわかっていても対応できないのがスローカーブの強みであり魅力なのです。
スローカーブをしっかりコントロールできるようになれば、緩急をうまくつけることで投球の幅が広がり、バッターのタイミングをはずして手玉に取ることも可能なため、ピッチャーをしている人は苦労して覚えても損はない変化球です。
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