三遊間の意味とは?【野球の用語解説】
三遊間はサンユウカンと読む野球用語です。ここでは、この三遊間という用語について説明し、野球をプレイするうえで、どのような意味合いをもち、どのようにしてプレイヤー同士あるいはプレイヤーと指揮官との間の意思疎通に活用されるかについて触れていきます。
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公式ライター Activel_director
三遊間の守備位置とは?
この三遊間という用語を使用するシーンとしては、内野の守備位置を確認するときや、バッターが打った打球が三遊間に飛んだとこなどがあります。まずは、野球の内野のポジションを確認して、より詳しく三遊間を説明していきます。
各守備位置の名称
数字表記 | 漢字表記 | 漢字略 | カタカナ表記 | 英語表記 | 英語略 | グループ |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 投手 | 投 | ピッチャー | Pitcher | P | バッテリー |
2 | 捕手 | 捕 | キャッチャー | Catcher | C | バッテリー |
3 | 一塁手 | 一 | ファースト | First Baseman | 1B | 内野手 |
4 | 二塁手 | 二 | セカンド | Second Baseman | 2B | 内野手 |
5 | 三塁手 | 三 | サード | Third Baseman | 3B | 内野手 |
6 | 遊撃手 | 遊 | ショート | Short Stop | SS | 内野手 |
三遊間とは
三遊間の意味
ちなみに、三遊間と同様に、二遊間(ニユウカン)とは二塁手と遊撃手の間を、一二塁間(イチニルイカン)とは一塁手と二塁手の間を意味します。
三遊間という用語の使い方
・内野は三遊間を狭くしている
・バッターの打球は三遊間をゴロで鋭く抜けてシングルヒットとなった
・ショートは三遊間深くの打球を横っ飛びで好捕した
野球をラジオ放送したり、一つ一つのプレイについて話したりすると、エリアを特定することで、各プレイヤーがどのように動いたかがわかるようになります。野球のグラウンドは広いので、三遊間などのエリアを示す用語が必要不可欠なのです。
打者から見た三遊間
・走者なしで内野手が三遊間に飛んだゴロを処理する場合、時間がかかる
・二塁に走者がいて三遊間に打ってしまうと、二塁走者は進塁しづらい
右打者から見た三遊間
・そこを抜ければヒットになるエリア
・引っ張った打球が飛ぶエリア
・力強い打球を飛ばしやすいエリア
・バットでボールをとらえるタイミングが早いと飛びやすいエリア
技術的に言えば、打者にとって三遊間は打球を飛ばしやすいエリアとなりますが、指導者側としてはやはりセンター中心に打つように指導するので、三遊間を狙って打てとは言わないでしょう。
左打者から見た三遊間
・そこを抜ければヒットになるエリア
・流し打った打球が飛ぶエリア
・力強い打球を飛ばしづらいエリア
・バットでボールをとらえるタイミングが遅いと飛びやすいエリア
技術的に言えば、左打者にとって三遊間は自身の体と反対側に打球を飛ばすことになるので、力が入りづらく、鋭い打球を飛ばすのが難しいエリアとなります。指導者側はセンター中心に打つように指導しますが、ボールをより体に引き付ける意識を持たせるために、三遊間を狙って打つように指導することもあるかもしれません。
野手から見た三遊間
・ここを打球が抜けていくとヒットになる
・三塁手が捕球できる三遊間のゴロの打球は一塁でアウトにしやすい
・遊撃手が捕球する三遊間のゴロの打球は一塁でアウトにしづらい
打席に立つ打者(バッター)が、右打者なのか左打者なのかによって、守備陣の守備位置は変わりますから、三遊間の広さや大きさは流動的になります。
三塁手から見た三遊間
捕球した後に送球する必要がある場合は、一塁に対してはステップを踏みながら角度を変えて送球し、二塁に対しては、進行方向になるのでスムーズに送球ができます。遊撃手と違い、一塁へも二塁へも進行方向側への送球になるので、送球するまでの時間がかかりづらいので、捕球できれば三遊間への打球は処理しやすいです。
遊撃手から見た三遊間
捕球した後に送球する必要がある場合は、一塁に対してはも、二塁に対しても右足で踏ん張って反転してから送球しなくてはならず、振り返りざまにターゲットを確認しなければならないので、捕球もさることながら、送球も難しくなります。従って、三遊間の打球を処理するのは遊撃手の見せ場といえます。
アウトカウントやランナーの有無によって考える三遊間
ここでは、参考までに1アウトで走者が一塁にいるシチュエーションを想定して三遊間を見てみます。このシチュエーションにおいて、守備陣は盗塁を警戒しつつダブルプレーを狙いますので、遊撃手はセカンドベース寄りにポジショニングします。その分、三遊間は広くなりますので、三遊間への打球はヒットになりやすくなります。
三遊間という用語を使って意思疎通を図ろう
阪神タイガース鳥谷選手のサードやショートでの守備
これらの用語を使用して、キャッチャーは守備陣に守備位置の指示を出し、より打者を打ち取りやすい、場合によってはダブルプレーを狙うなどのアウトカウントを増やしやすい守備隊形を整えますし、打者は守備隊形に応じて変化するヒットゾーンを狙ってスイングしていくこととなります。
三遊間などの用語を使って意思疎通を図り、チームとしての守備や攻撃を組み立てていきましょう。
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