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ディレードスチールとは?盗塁成功するための戦術やコツを解説【野球ルール】

ディレードスチールとは?盗塁成功するための戦術やコツを解説【野球ルール】

野球の盗塁にディレードスチールという戦術がありますが、通常の盗塁とはどこが違うのでしょうか。野球でディレイドスチールが成功すると、相手チームに大きなダメージを与えることができます。ディレードスチールを成功させるためのタイミングやコツを詳しく解説します。

2023.01.03 PR 野球

ディレードスチールとは?

take01 on Instagram: “負けたけど、上本の活躍見れたのは収穫!#上本 #盗塁 #阪神 #甲子園” (36470)

野球でピッチャーが投球動作に入った瞬間に、ランナーが先の塁へ向けてスタートを切る戦術のことを盗塁と言いますが、ディレードスチールとはピッチャーが投球動作を行っていない状況で、ランナーが盗塁を行う戦術のことを意味しています。

ディレードスチールのディレイドは英語でDelayedとなり『遅らせた』という意味があるため、野球でピッチャーが投球した後に、通常よりも遅くランナーが盗塁を行う戦術のことをディレードスチールだと思っている人もいるかもしれませんが、それも含めてピッチャーが投球動作を行っていない状況での盗塁は、全てディレードスチールに該当します。

ディレードスチールの戦術を使う意味

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野球で通常の盗塁ではなく、ディレードスチールの戦術を使う意味があるのか疑問に思う人もいるかもしれませんが、ディレードスチールはランナーが盗塁をしてこないと相手チームが考えている可能性が高い状況で行う戦術です。このため、通常の盗塁では成功させるのが難しい状況でも、ディレードスチールであれば成功する確率が上がります。

野球でどのような状況の場合に、ディレードスチールを仕掛けると意味のある効果的な戦術になるのか、具体的に解説していきます。

相手チームの守りが堅く盗塁が難しい

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前述したように、野球をした際にランナーが盗塁をしてこないと相手チームが考えている可能性が高い状況、バッターのバッティングに集中しているケースなどにディレードスチールを行うため、盗塁されると油断している野手は慌てて対応することになります。
このため、ベースカバーが遅れたり送球が悪送球になる確率が高くなり、相手チームのミスを誘う状況を作りやすくなります。

野球で相手チームの野手の守りがしっかりしていて通常の盗塁では成功させるのが難しい場合は、ディレードスチールの戦術を使った方が意味があり効果的です。

ピッチャーがクイックモーションと牽制球でランナーを警戒し盗塁が難しい

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ピッチャーがクイックモーションで投球を行い、さらに牽制球も投げてランナーを警戒している場合、スタートを切るタイミングがつかみにくくなり、通常の盗塁では成功させるのが難しくなります。

ピッチャーが明らかにランナーを警戒しているケースでの通常の盗塁はリスクが高いため、ピッチャーが投球動作を行った後のバッターのバッティングに備えている状況を狙い、ディレードスチールの戦術をうまく使った方が意味があり成功しやすくなります。

キャッチャーの肩が強く盗塁が難しい

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前述したようなピッチャーがクイックモーションで投球し、さらにキャッチャーの肩が強いケースの場合、好スタートを切ったとしても通常の盗塁では成功させるのは至難の業です。

しかし、キャッチャーがバッターのバッティングのことだけを考え、ランナーの警戒が疎かであれば、その隙を突くことが可能なディレードスチールの戦術を使う方が意味があり効果的で、キャッチャーの肩が強くても盗塁の成功率が高くなります。

足が遅く盗塁を成功させるのが難しい

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自分の足に自信がなく、盗塁は難しいと思っている人でも、ディレードスチールの戦術であれば盗塁が可能になります。 相手チームが盗塁をしてこないと判断すれば、完全にランナーを警戒しなくなるため、さまざまな状況でディレイドスチールの戦術を使いやすくなります。

ランナーが盗塁をしてこない、という相手チームの考えを逆に利用することで、ディレードスチールを仕掛けやすくなり意味のある効果的な戦術になり得るのです。

ディレードスチールの戦術を使うタイミングとは?

ディレードスチールは、前述したように野球でランナーが盗塁をしてこないと相手チームが考えている可能性が高い状況、バッターのバッティングに集中しているケースなどに行うため、盗塁に気付くのが遅れたり、野手が慌てて対応することでミスを誘い、盗塁を成功させる確率を高くする戦術です。

では、実際に野球をした際に、どのようなタイミングでディレードスチールを仕掛ければ盗塁が成功しやすいのか、具体的にみましょう。

ピッチャーの投球前に盗塁するディレードスチール

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ピッチャーがキャッチャーのサインを見ている時間が長い場合に仕掛けやすいディレードスチールです。ピッチャーがサインを見ている間にシャッフルで第2リードをとり、その勢いでそのままスタートを切り盗塁をします。

シャッフルとはスタートを切りやすくするために、サイドステップをしてリードをとることで、第2リードとは最初のリードからさらにリードをとり、先の塁との距離を短くすることを意味しています。

野手は気付きやすいですが、ピッチャーとキャッチャーはサインの交換をしているため、ピッチャーの反応が悪く送球が遅れる可能性があります。

ピッチャーのセットポジション時に盗塁するディレードスチール

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ピッチャーがセットポジションの体勢に入ってから、投球動作に移行するまでの時間が長い場合に仕掛けやすいディレードスチールです。 ピッチャーがセットポジションの体勢に入った段階でシャッフルで第2リードをとり、その勢いでそのままスタートを切り盗塁をします。

前述した投球前に仕掛けるディレードスチールと同様、野手は気付きやすいですが、ピッチャーは気付かずに投球動作に移行してしまうのを狙った戦術です。 また、ピッチャーが気付いても一度プレートから軸足を外す必要があるため、送球が遅れる可能性があります。

ピッチャーの投球後に盗塁するディレードスチール

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野球でディレイドスチールを仕掛ける際、比較的多いのがこの戦術になります。ピッチャーが投球した瞬間にシャッフルで第2リードをとり、キャッチャーが捕球する直前にスタートを切り盗塁をします。

ピッチャーが投球動作を開始した直後にスタートを切らないことで、野手は盗塁をしないと判断してバッターのバッティングに集中し、キャッチャーが捕球する直前にスタートを切ることで、キャッチャーはボールを見てランナーの動きから目を離すため、野手がランナーの動きに気付きにくくなります。

二塁を狙う場合は、左バッターの方がキャッチャーの視界からランナーが消えやすいため、このディレイドスチールを仕掛けやくなります。

ピッチャーの牽制球を誘い盗塁するディレイドスチール

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ピッチャーがセットポジションの体勢に入った段階で、牽制球を投げる状況を作りやすくするため、シャッフルで第2リードを大きめにとり、ピッチャーが牽制球を投げる動作に入った瞬間にスタートを切り盗塁します。これは、野球をした際にピッチャーに意図的に牽制球を投げさせ、その隙にスタートを切るディレイドスチールになります。

二塁を狙う場合は、左ピッチャーの方がランナーを見ることができるため、この戦術のディレイドスチールを仕掛けやくなります。また、牽制球を捕った野手がランナーの向かっている塁へ送球する際、ベースとランナーが重なるため投げにくく、送球がそれる可能性があります。

キャッチャーの牽制球を誘い盗塁するディレードスチール

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前述したピッチャーの牽制球ではなく、キャッチャーに意図的に牽制球を投げさせ、その隙にスタートを切るディレイドスチールもあります。ピッチャーが投球動作に入った段階でシャッフルで第2リードを大きめにとり、キャッチャーがピッチャーのボールを受けた後に牽制球を投げた瞬間、スタートを切り盗塁します。

野球をした際、三塁を狙うためにこの戦術のディレイドスチールを仕掛けた場合、本塁から二塁まで距離があり、野手が牽制球を捕るまで時間がかかるので、ディレイドスチールの成功率が高くなります。

キャッチャーの返球時に盗塁するディレードスチール

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ピッチャーの投球をキャッチャーが受けた後、ピッチャーに対して座ったまま山なりの返球をしている場合に仕掛けやすいディレイドスチールで、本塁を狙うケースで多く使われる戦術です。

ピッチャーの投球をキャッチャーが受ける際にシャッフルで第2リードをとり、キャッチャーがピッチャーに返球する瞬間にスタートを切り盗塁します。

右バッターで本塁を狙う場合は、キャッチャーがランナーを見にくくなるメリットがありますが、バッターがバッティングに集中して気付かないと邪魔になってしまうため、サインなどでしっかりトレーニングしておく必要があります。

ランナー1・3塁の状況でディレードスチールを成功させる方法

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ランナー1・3塁の状況になったとき、以下のようなケースでディレードスチールを仕掛けることが多くなります。

・2アウトで相手チームが3塁ランナーを警戒していない
・バッターのバッティングの状態が悪く期待できない
・ピッチャーの調子が良く連打で得点するのが難しい
・相手チームのセカンドとショートの守備力が低い

3塁ランナーをホームインさせ1点をとることが最大の目的のため、1塁ランナーと3塁ランナーの動きと連携が非常に重要になります。どのようにしてディレードスチールを仕掛けて成功させるのか、具体的に解説していきます。

通常の二塁への盗塁時にディレイドスチールで本塁へ突入する

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ピッチャーが投球動作に入った瞬間に1塁ランナーがスタートを切って盗塁し、3塁ランナーはシャッフルで第2リードをとり、キャッチャーがピッチャーのボールを受け二塁へ送球した瞬間、3塁ランナーがスタートを切り盗塁します。

二塁への盗塁が成功しないと判断した場合は、一二塁間で止まり後述するランダウンプレーに持ち込み、キャッチャーが3塁ランナーを警戒し二塁へ送球しなかった場合は、自然とランナー2,3塁の形ができるため比較的多く使われる戦術ですが、各ランナーは素早い状況判断ができるように、しっかりとトレーニングを行っておくことが必要になります。

ランダウンプレーに持ち込みディレイドスチールで本塁へ突入する

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キャッチャーに二塁へ送球させるために、ピッチャーが投球動作に入った後、1塁ランナーは少し遅れてスタートを切って盗塁し、3塁ランナーはシャッフルで第2リードをとります。

キャッチャーがピッチャーのボールを受け二塁に送球した後、1塁ランナーは一二塁間に止まりランダウンプレーに持ち込み、野手が二塁方向へ送球した瞬間、3塁ランナーはスタートを切り盗塁します。

本塁への送球の距離を長くするため、1塁ランナーはできるだけ二塁ベース近くまで移動し、3塁ランナーはそのタイミングを狙ってスタートを切る必要があります。繰り返しトレーニングを行いコツをつかんでおくことが重要です。

牽制球の隙にディレードスチールで本塁へ突入する

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ピッチャーがセットポジションに入った後、ピッチャーに一塁へ牽制球を投げさせるように1塁ランナーはシャッフルで第2リードをとります。3塁ランナーも本塁への突入に備えてシャッフルで第2リードをとり、ピッチャーが一塁へ牽制球を投げた瞬間、3塁ランナーはスタートを切り盗塁します。

このケースでは、左ピッチャーの方が3塁ランナーを見にくく、3塁ランナーが第2リードをとりやすいため、ディレードスチールの成功率が高くなります。
タイミングよくスタートが切れるように、トレーニングを行うようにしましょう。

野球でディレイドスチールを成功させるコツとトレーニング

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野球でディレードスチールの戦術に関して解説してきましたが、ディレードスチールは相手チームに気付かれていない状況で仕掛けることが一番重要なのはもちろん、成功させるには素早い状況判断やタイミングも非常に大事なのに加え、ランナーは迷うことなくスタートを切る勇気も必要になってきます。

このため、ここでは実際に野球をしたときにディレードスチールを成功させるには、どのようなコツとトレーニング方法があるのか、具体的に解説していきます。

投球前のリードは小さくし無警戒にさせる

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前述したように、ディレードスチールは相手チームがランナーが盗塁することに気付いていないというのが第一条件で、その状況で仕掛けてはじめて効果を発揮する戦術のため、ピッチャーの投球前にとるリードは小さくして警戒させないようにするのがコツです。

リードを小さくすることで、相手チームのバッテリーと野手はランナーは盗塁をしてこないと考える可能性が高くなり、バッターのバッティングに集中しやすくなります。特に出塁した後の初球はランナーの様子を見るケースが多いため、あまりリードをとらないようにしましょう。

高めのボール球ではスタートを切らないようにする

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野球でランナーが盗塁したとき、キャッチャーはピッチャーの投げたボールを受ける前に、すぐに送球できるように体勢を作り準備します。

ディレイードスチールを仕掛けるときにキャッチャーの送球が関係している場合は、このすぐに送球できる体勢を作っていないというのが重要で、キャッチャーがボールを受けてから送球する体勢を作ることで時間を稼ぐことができます。

しかし、ピッチャーが高めのボール球を投げた場合、自然とキャッチャーが立ち上がってしまい、送球する体勢を作りやすくなってしまう状況になるため、このケースではスタートを切らないようにするのがコツです。

第2リードからスムーズにスタートが切れるようにトレーニングを繰り返す

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ディレードスチールを仕掛けるときは、シャッフルで第2リードをとった後、スムーズにスタートが切れるようにトレーニングしておくことが重要です。スタートが出遅れてしまうと、成功する確率が非常に低くなってしまいます。

トレーニングを行う場合は、シャッフルでリードをとった際に右足のつま先を、進みたい塁の方向に向けた状態で着地するのがコツで、スムーズにスタートを切りやすくなります。

また、スタートを切るのに失敗した場合も想定して、塁に戻るトレーニングを行うことも重要です。
バッティング練習をした際に、空いている塁を利用して繰り返しトレーニングを行い、コツをつかむようにしましょう。

野手とベースの距離が離れている時にスタートを切る

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特に二塁へのディレードスチールを仕掛ける場合は、セカンドとショートの位置を確認し、二塁ベースと離れている時にスタートを切るのがコツです。二塁へ送球しようとしても、セカンドとショートのベースカバーが遅くなれば、送球のタイミングも遅くなりディレイドスチールが成功しやすくなります。

バッターのバッティングを警戒している場合、セカンドとショートは深めに守備位置をとる傾向にあるため、そのような状況をしっかり判断できるように、トレーニングを行っておく必要があります。

ピッチャーのクセを見抜けるように動きを注視する

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ピッチャーのクセを見抜けるように、ピッチャーがキャッチャーのサインを見てから投球するまでの動作を常に確認するのもコツで、例えば以下のようなクセを見抜くことができれば、スタートを切りやすくなります。
・セットポジションの体勢に入ってから、投球動作に移行するまでの時間が毎回同じ
・ランナーを一度見るとそれ以降はランナーを見ない
・牽制球を連続で投げない
・両肩が水平ではない時は牽制球を投げる
・投球動作に移行する前に必ず下を向く

投球時と牽制時を比較して顔の向きや動かし方、肩の位置、軸足に違いがないかチェックするのがコツです。

ディレードスチールは『諸刃の剣』

ディレードスチールは一瞬の判断ミスが命取りになるため、相手チームの状況を見極め判断を的確に行い、迷うことなく実行することが必要で、野球の戦術の中では非常にレベルの高い頭脳的なプレーです。また、相手チームの隙を突くため、成功させることができれば、大きな精神的ダメージを与えることが可能になります。

しかし、ディレードスチールは正攻法な戦術ではないため、失敗した時の自チームの精神的ダメージも大きいのです。ディレードスチールを仕掛ける際は、失敗すると試合の流れを変えてしまうリスクもある、という点をしっかりと頭に入れて慎重に行うようにしましょう。

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