新潟県の野球の強豪高校とは？強さ順に10校をランキングで紹介！

新潟県の高校野球は、2020年現在レベルが上がり、甲子園でも注目の県の1つとされています。新潟県は日本有数の豪雪が地帯なため、球児たちが冬にグラウンドで実践練習することができず、昔は全国のレベルから離されていました。

しかし、ここ数年で室内練習場の普及や冬季遠征の実施で練習環境が改善され、全国の強豪と互角に渡りあえる野球部が複数育ってきています。

新潟県の高校野球の情勢は、数校の強豪私立を各校が追う構成です。2009年に日本文理高校が選手権準優勝して以降、夏の甲子園には日本文理、中越、新潟明訓の強豪私立3校が競って出場しています。

新潟県は、2006年に日本文理がベスト8になるまで、選抜での勝ち星がなかったため、過去には野球不毛の地と呼ばれていましたが、ここ数年では悪評をくつがえし、評判を上げています。

五泉高校野球部は、県内の大会でベスト8まで順当に勝ち進む中堅のチームです。2012年秋季大会では、県3位となり、北信越大会に出場しています。2011年の選手権新潟大会の3回戦では、新潟明訓を完封で破りました。

ここ2～3年はベスト8で敗退することが多いため、ベスト4以上の躍進を目標に努力を続けています。

加茂暁星は、県内の大会の多くで上位に勝ち進んでくる勝負強い高校です。2019年秋季大会では県3位に勝ち上がり、北信越大会に進出しました。

2020年夏の新潟県独自大会では惜しくも4回戦で破れたものの、中越を相手に3-4と接戦を繰り広げました。

長岡大手高校は、私立が強い新潟のなかで県立高校ながら、ベスト8の常連と認知されている野球の名門校です。2016年春季大会では快進撃を見せ、県3位に躍進しました。

躍進当時に野球部を率いていた鈴木春樹前監督は、厳しい指導で、長岡大手高校を技術面、精神面の両面で成長させました。2020年に石田康剛新監督に交代し、今後のさらなる飛躍が注目されています。

新潟産大附属高校は、2018年選手権新潟大会で55年ぶりのベスト4、2019年秋季大会では県準優勝し、初の北信越大会に駒を進めた勢いのある学校です。

新潟産大附属高校の躍進の立役者は、吉野公浩監督です。吉野監督は、前任の柏崎リトルシニアで13年間の指導期間中にチームを通算12回の全国大会出場に導いた名将として知られています。

村上桜ヶ丘高校は、県大会でベスト4やベスト8に頻繁に顔を出す野球が強い県立校です。

1999年に就任した松田忍監督は、過去に新発田農業を3回甲子園に導いた実績があります。松田監督は村上桜ヶ丘でも育成手腕を発揮し、2008年春季大会で初の県制覇、2013年には春に優勝、夏も準優勝をおさめる県内屈指のチームに育て上げています。

東京学館新潟高校は、2019年選手権新潟大会で準優勝したのが記憶に新しい強豪校です。2019年秋季大会では3回戦で敗れたものの、2回戦で強豪日本文理を破り、番狂わせを演じました。

東京学館新潟高校のチームの勢いは上り調子で、今後新潟県の野球の台風の目となることが注目されています。

新潟明訓高校は、甲子園に8回出場している強豪です。2010年夏の選手権ではベスト8まで勝ち残りました。ここ数年は、うまく結果を残せず2012年の夏を最後に甲子園の土を踏んでいませんが、2019年の春から高田工高でのコーチ時代に甲子園経験がある島田修監督が就任したことを機に、再起を狙っています。

北越高校は、県内や北信越で結果を残している強豪です。甲子園出場経験はないものの、2019年の秋季大会は県で優勝し、北信越大会で3位に輝きました。

北越高校の大会でのベンチ入りメンバーは、選手間の投票で決まります。選手自身が運命を託すメンバーを選ぶため、仲間をよくみる意識が身に付き、チームワークの向上に役立っています。

中越高校は、新潟県最多の選手権11回出場を誇る強い名門校です。2020年夏の新潟県独自大会では、日本文理高校を破って優勝しています。

中越高校は県内では1・2を争う強さの高校ですが、県外では充分な力を発揮できていません。選手権では、2015・16・18年大会でいずれも初戦敗退し、北信越大会でも、2015年以降はベスト4に進出できていません。どの大会でも結果を出せるチーム作りが、これからの中越高校の課題です。

全員で回し書きする野球ノート
中越高校野球部員は、目標や気づきを記す野球ノートを毎日の日課にしています。野球ノートは、チーム全体・学年別・ポジション別で回し書きし、1人4冊を担当する仕組みです。野球ノートを書くには、手間も時間もかかりますが、野球部員の意識の改善と自己管理能力の向上に欠かせません。

日本文理高校は、選手権で2009年に準優勝、2014年にベスト4の成績を残した県内屈指の名門高校です。2009年決勝の中京大中京戦では、9回2死から5点を返してスコア9-10まで詰め寄る熱戦を繰り広げました。

攻撃が強い野球を展開する日本文理高校は、投手に恵まれている年は甲子園での好成績も期待できます。中越、新潟明訓とともに県内3強と言われる日本文理高校は、新潟県の高校野球レベルの底上げに貢献しています。

新潟県の高校野球は、強豪私立を倒そうと切磋琢磨し、2020年現在では全国に通用するレベルにまで成長しました。強豪私立の現在の中心である日本文理の大井前監督は、弱小だったチームを常勝軍団に育て、新潟県の底上げに貢献しました。

県勢のさらなる飛躍のためには、現在下位である都道府県別甲子園勝利数をあげなければなりません。コンスタントに選抜出場するためには、重要参考大会となる北信越大会でよい成績を残す必要があります。

日本文理前監督の大井道夫さんは、1986年から2017年まで32年の長期に渡り野球部を育て上げました。大井監督の代名詞は、超攻撃重視の指導と打ち勝つ野球です。

大井監督は、日本文理を新潟屈指の強豪に育て、他校に背中を追われる存在にレベルアップさせました。現在の打倒日本文理の風潮が、新潟の県球界レベルの底上げの要因となっています。

新潟県勢は、北信越大会で、5年間決勝進出を逃しています。新潟県勢は、2014年春の日本文理優勝以降、ベスト4入賞が最高位です。

北信越では、星稜高校が頭1つ抜ける強さを誇っているため、星稜高校との差を埋めることが今後の新潟県の課題となります。県勢野球部は、北信越でよりよい結果を残し、全国への足掛かりにすることを望んでいます。

新潟の高校野球は、まだベスト8の顔ぶれが固定されていないため、どの高校も等しくチャンスがあります。新潟の高校野球ファンたちは、毎年どの高校が有名な強豪私立を苦しめるかに注目して高校野球を応援しています。

新潟を含む北陸地方4県の甲子園優勝経験は、2015年選抜の敦賀気比高校が獲得した1回のみです。新潟球児たちは選手権に出場した経験もないため、今年こそ北陸に優勝旗を持ち帰ることを目標に練習を続けています。