バッターボックスのサイズと立ち位置など打つときのポイント解説
野球で打席に立つ時、バッターボックスの立ち位置はどこがいいのでしょうか。バッターボックスの立ち位置を変えることによって、今まで対応できなかったボールにもついていけるようになります。野球におけるバッターボックスの立ち位置のポイントを詳しく解説します。
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公式ライター Activel_director
バッターボックスのサイズは?
①バッターボックスの幅:121.92cm
②バッターボックスの長さ:182.88cm
どちらもラインの幅(7.62cm)を含めたサイズです。
なぜ中途半端な数値なのか疑問に思う方もいるかもしれませんが、野球はアメリカ発祥のスポーツのため、フィートとインチを単位としてサイズが決められているためです。
1フィートは30.48cm、1インチは2.54cmのため、このような中途半端な数値になっています。
バッターボックスの立ち位置の重要性
実際に野球をすると、グラウンドでバッターボックスの真ん中付近の土が柔らかくなっている、または足の形の窪みができていることがあります。
これは、ほとんどの人がバッターボックスで同じ位置に立っているのが原因で発生している現象です。
バッターボックスの立ち位置を変えることは、野球において『さまざまな球種に対応できるようにするための大きな要素』のひとつになっているのです。
この点を十分に理解し、意識することが重要になります。
バッターボックスの立ち位置の注意点
野球のルールは沢山あり複雑ですが、バッターとして打つ場合にも当然ルールがあります。
その中のひとつに、バッターボックスに関するルールで『反則打球』というものがあります。
バッターボックスの立ち位置を決める際に、反則打球を理解しておく必要があるため、ここではこの反則打球について解説していきます。
立ち位置を変える際は反則打球(アウト)に注意
反則打球はバッターボックスのサイズに関係しているため、野球で立ち位置を変える際にバッターボックスのサイズを把握しておかないと、反則打球となるケースに遭遇してしまうかもしれません。
では、どのようなケースが反則打球となりアウトとなってしまうのか、具体的に見ていきましょう。
バッターボックスから足が出てしまった場合
反則打球でアウトになるのはボールがバットに当たった場合で、打球がフェアでもファウルでも該当します。
ファウルチップでボールがキャッチャーミットに入った場合でも、反則打球でアウトになります。
空振りだった場合は、ボールがバットには当たっていないため、反則打球でアウトにはならずストライクの判定になります。
両方の足はもちろん、片方の足が出てしまっていても反則打球でアウトになりますので、野球をする際には気を付けるようにしましょう。
バッターボックスのラインを踏んでしまった場合
反則打球でアウトになるのは『足が完全にバッターボックスから出ていた場合』のため、少しでも足がラインを踏んでいれば反則打球でアウトとはならず、問題ありません。
前述した通り、ラインもバッターボックスに含まれるため、足が完全にバッターボックスから出ていないと判断されるからです。
野球でバッターボックスの立ち位置を変える際、バッターボックスのサイズを確認して、どこまでなら足が完全に出ないかをしっかり把握しておきましょう。
バントなどの特殊ケース
そのような状況で、相手バッテリーにピッチアウトされたため、バットにボールを当てようとジャンプして空中でバットにボールを当てましたが、着地した足がバッターボックスから出ていました。
この場合はどうでしょうか。
空中でバットにボールを当てた場合は、その後に足がバッターボックスから出ていても、反則打球でアウトとならず、問題ありません。
ですが、バットにボールを当てたのが空中ではなく、足が地面に着いた後だった場合は、反則打球となりアウトになってしまいますので注意が必要です。
バッターボックスの立ち位置を変えるメリットは?
しかし、注意点やバッターボックスのサイズなどは、立ち位置を決めた後に一度把握してまえば済むことで、それを行わないでいることは非常に勿体無いことです。
野球をする際はバッターボックスのサイズを最大限に有効活用するべきなのです。
それだけバッターボックスの立ち位置を変えることには価値があり、多くのメリットを得ることができます。
では、どのようなメリットがあるのか具体的に見ていきましょう。
立ち位置をピッチャー寄りにして打つ
ピッチャーとの距離が近くなるため、変化球などの遅いボールに対応しやすくなります。
実際に野球をした際に、タイミングが早すぎてファールになってしまうような場合に効果的です。
ボールが手元にくるまでの時間が早くなるため、同じタイミングで打ってもボールをとらえやすいというメリットがあります。
ただ、バッターボックスの立ち位置は前の方になっているため、前述した反則打球に注意が必要です。
立ち位置をキャッチャー寄りにして打つ
ピッチャーとの距離が遠くなるため、早いボールに対応しやすくなります。
実際に野球をした際に、振り遅れてしまうような場合に効果的です。
ボールが手元にくるまでの時間が遅くなるため、同じタイミングで打ってもボールをとらえやすくなります。
また、ボールを長く見ることができるため、ストライクとボールの見極めがしやすくなるメリットもあります。
立ち位置をホームベースに近づけて打つ
ホームベース近くに立っているため、アウトコースのボールに対応しやすくなります。
実際に野球をした際、アウトコースが打てない場合や、アウトコースが苦手という人に効果的です。
また、デッドボールで出塁できる確率が高くなるというメリットもあります。
ただ、あまりにもホームベースに近づきすぎると、逆にインコースが窮屈になってしまうので注意が必要です。
立ち位置をホームベースから遠ざけて打つ
ホームベースから離れているため、インコースのボールに対応しやすくなります。
実際に野球をした際、インコースのボールにつまってしまう場合や、インコースが苦手という人に効果的です。
また、遠くなったアウトコースを意識することで、体の開きを抑えやすいというメリットもあります。
ただ、あまりにもホームベースから離れすぎてしまうと、アウトコースのボールに届かなくなってしまうので注意が必要です。
状況に応じて立ち位置を変えて打つ
野球でよくあるケースですが、ランナーがいて相手ピッチャーがクイックモーションで投げてくるような場合、ランナーがいない時と比べて少しタイミングが遅れると感じたら、バッターボックスの後ろの方に立ち位置を変えるのも手段のひとつです。
また、野球であまり多用しませんが、エンドランを実行する場合は、さまざまなボールに対応するため、ホームベースに近づくようにバッターボックスの立ち位置を変えるのが理想的です。
打者のタイプで見るバッターボックスの立ち位置
盗塁成功の期待ができる足の速いバッターや、フォアボールが期待できる選球眼のいいバッターは、1番または2番に、ホームランやヒットを期待できるようなバッターは、クリーンアップと呼ばれる3番~5番を任せる、というように、野球の打順も打者のタイプによってうまく機能するように決めています。
では、打者のタイプによって、野球におけるバッターボックスの立ち位置はどこが理想的なのか、見ていくことにしましょう。
自分の足を生かしたい立ち位置
このため、バッターボックスの立ち位置は前の方のホームベース寄りに立つのがベストです。
バッターボックスの前の方に立つことによって、1塁までの距離が短くなるため、内野安打の期待が持てるからです。
セーフティバントをした場合も、前に立っていた方がファールになりにくくなります。
また、前述したように、ホームベース寄りに立つことによって、デッドボールで出塁できる可能性も高まります。
長距離打者の立ち位置
ホームランにできるボールを、しっかり逃さずにとらえたいという点を考えると、バッターボックスの後ろの方で、少しホームベースから離れた位置に立つのが理想的です。
バッターボックスの後ろの方に立つことで、ボールを長く見ることができるため、ホームランにできるボールか見極めやすくなります。
また、ホームベースから少し離れた位置であれば、インコースのボールも窮屈にならずに対応できるようになります。
バランスを重視した立ち位置
後ろの方の少しホームベース寄りに立つことで、ボールをしっかり見極めることができ、さまざまなコースに対応できます。
少しホームベース寄りに立っても、ミート能力が高ければインコースをさばくことが可能ですし、アウトコースにも届くので三振するリスクも低くなります。
長所を生かすか弱点を補うかで決める立ち位置
このため、バッターボックスの立ち位置を決める際、長所を生かすか、あるいは短所を補うかというのも重要なポイントのひとつになります。
長所を生かしたいのであれば、少しでもボールをとらえる確率を上げるために、確実にボールをとらえることが可能なバッターボックスの立ち位置にすることです。
逆に弱点を補いたいのであれば、少しでも凡退してしまうリスクを減らすために、さまざまなボールに対応できることが可能なバッターボックスの立ち位置にすることです。
野球でバッターボックスの立ち位置を決める際は、この点も頭に入れておくといいでしょう。
ピッチャー視点からみた打者の立ち位置
野球でピッチャーをした際、打者がホームベースに近い位置に立っていると、インコースに投げにくくなります。
前述したように、デッドボールになってしまう可能性があるためです。
このため、インコースを狙って投げたつもりでも、コースが甘くなり真ん中付近にいってしまうことがあります。
特に右ピッチャーが右打者、左ピッチャーが左打者に投げる際に良くあるケースです。
このように、バッターボックスの立ち位置を変えることは、打者としてだけではなく、相手ピッチャーにも影響を与える効果があるのです。
理想のバッターボックスの立ち位置とは?
あるいは、実際に野球をやっていて、なかなか結果が出ないから、バッターボックスの立ち位置を変えて試してみたい、と思っている人もいるかもしれません。
では、どうやって理想のバッターボックスの立ち位置を見つればいいのか、どのような方法があるのかを見ていくことにしましょう。
プロ野球選手の立ち位置を参考にしてみる
巨人の選手を例にすると、坂本選手はバッターボックスの少しホームベース寄りに、長野選手は逆にホームベースから少し離れて立っています。
坂本選手はインコースが窮屈になりそうですが、うまくさばいています。
長野選手はアウトコースが遠くなりそうですが、こちらもしっかり対応できています。
なぜ、両選手とも厳しいコースに対して対応できているのかを分析することによって、自分の立ち位置に置き換えた際に、有効なヒントになり得るのです。
バッティングセンターを活用して自分の立ち位置を見つける
野球をする際のバッターボックスの立ち位置を試したり、確認するには絶好の施設です。
バッターボックスの立ち位置を色々と変えて打つことにより、自分が一番しっくりくる位置を見つけることができるでしょう。
また、苦手なコースを克服したり、構えからステップしてスイングするまでのタイミングを掴んで、自分のバッターボックスの立ち位置を固定するのにも役立ちます。
実際に野球をする際、その努力が成果として出るはずです。
自分のバッティングスタイルを知っておく
まず、野球をしてきた中で、これまでのバッティング内容や結果を思い返してみましょう。
それを理解し把握したうえで、前述したタイプと照らし合わせ、どの立ち位置が自分のイメージに近いかを考えるところからスタートします。
そこから、自分のバッターボックスの立ち位置を決め、少しずつ調整しながら固定していくことが重要になります。
立ち位置を固定することができれば、野球をした際に自分のバッティングスタイルが大きく崩されることが減り、自分が納得できるバッティング内容が増えていくはすです。
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