ラビットボールとは?基準値を超えた反発係数が高い飛び跳ねるボール?
ラビットボールとは通常のボールよりも反発係数が高く、打球が飛びやすいボールです。ラビットボールの種類は3つあり、大きくプロ野球の記録を変化させます。ラビットボールにはメリット、デメリットの両方があり、さまざまな場面で議論の的になります。
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公式ライター Activel_director
プロ野球のラビットボールとは?
プロ野球では、過去に何度かラビットボールが使われていた時期があり、問題になりました。
ラビットボールが使われると打高投低になり、選手の成績が変化します。ラビットボールは主にインターネット上から始まりましたが、現在では一般的な言葉として幅広く使われる言葉です。
野球の飛ぶボール
反発係数とはボールが物体に当たった場合、どれだけ跳ね返るかを表す値です。反発係数が高いほど、バットに当たったときに強く跳ね返り打球が飛びます。反発係数が高いボールはホームランを増やすボールです。
違反球とは?
NPBは、ボールが反発係数の基準値を下回っていたことを伝えなかったため批判され、違反球と呼ばれています。
ラビットボールの種類
・1948年~1950年:元祖ラビットボール
・1978年~1980年:第1期ラビットボール
・1998年~2010年:第2期スーパーラビットボール
どのラビットボールが使われていた時期にも、高い打撃成績が生まれました。
元祖ラビットボール
1948年にボールが変更されたとき、質と共に飛距離も上がったのが、打撃成績の変化を生んだ原因です。
第1期ラビットボール
当時、球団ごとにホーム球場で使用するボールの会社が異なり、ミズノ社は他社より反発力が高いボールを提供していました。
分かりやすい例は、ミズノ社のボールを導入した近鉄バッファローズ打線が、以前まで100本前後だったバファローズの本塁打数を200本前後に増やした例です。
第2期スーパーラビットボール
パ・リーグから使用され始め、NPBのほとんどの球団に普及していきました。
導入以前まで700本前後だったパ・リーグの総本塁打数が、2001年には1000本を超えるなど明らかに効力を発揮しています。
ラビットボールのメリット・デメリット
また、ラビットボールは試合だけでなく興行としてのプロ野球も大きく変化させるため、選手以外にもさまざまな人がボールに対して言及します。
ラビットボールのメリット
・本塁打や安打が増え、試合が面白くなる
・野球に詳しくない人も試合を楽しむことができる
得点が入るたびに、球場全体が大きく盛り上がります。得点の入る試合が多い方がプロ野球への注目が集まる可能性が高いです。ラビットボールは、プロ野球を盛り上げ、興行的な面でプロ野球に貢献していると言えます。
ラビットボールのデメリット
・投手戦を見ることが難しい
・記録の公平性に悪影響を及ぼす
・投手のケガのリスクが高まる
ラビットボールが使われると、落ち着いた試合が減るため、投手戦を見ることが難しくなります。また、他の時期の記録と比べることが難しくなり、打者の成績は、ラビットボールのおかげだと言われます。ラビットボールでは打球速度が高速化します。そのため、投手に打球が当たるとケガのリスクが高いです。
ラビットボール期の記録
ラビットボール期とラビットボール期以外の本塁打比較
ラビットボールの種類 | 元祖 | 第1期 | 第2期 |
ラビットボールの年代 | 1949年 | 1980年 | 2004年 |
本塁打数 | 874本 | 2045本 | 1994本 |
ラビットボール期以外の年代 | 1947年 | 1977年 | 1997年 |
本塁打数 | 240本 | 1749本 | 1315本 |
特に元祖ラビットボール期と元祖ラビットボール期以前との差は3倍以上で、特に分かりやすいと言えます。元祖ラビットボールは話題になりませんが、プロ野球の記録に大きな影響を与えました。
ラビットボール期の個人記録
元祖ラビットボール期の1949年には、藤村富美男選手が46ホームランを放ちました。1947年までの最多本塁打記録だった20本を大きく塗り替えた記録です。
第2期ラビットボールの時代には史上11回しか達成されていない50ホームラン越えが5回達成されていて、本塁打の増加が分かります。
第2期ラビットボールの後
ラビットボールは、2013年からの統一球と区別するため、違反球と呼ばれています。
ラビットボールの真逆となった違反球
さらに追い打ちをかけるように、違反球の中に反発係数の基準値を超えていないものがあった事実が発覚します。違反球問題は、NPBが事実を選手会に伝えなかったことを問題視されたことにより、不信感が募ることになりました。
違反球期の本塁打の記録
年代 | 2011年 | 2010年 |
プロ野球総本塁打数 | 939本 | 1605本 |
2020年現在の統一球
現在のボールは若干飛びにくいため、いくらか投手に有利な環境と言われています。しかし、近年のフライボール革命の影響から、本塁打を増やそうとする打者の増加により、今後のプロ野球の本塁打数は増加していくと考えられます。
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