ストライクゾーンの範囲とは?意味と定義と合わせて解説【初心者ガイド】
野球では、ストライクカウントが3になると三振となります。一方、ボールカウントが4つになると四球になります。ここでは、ストライクゾーンの意味合いと定義について図解も用いて解説します。野球選手のみなさんはしっかりと把握して、より良い打撃や投球に繋げてください。
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公式ライター Activel_director
ストライクゾーンとは
打者の肩の上部とユニフォームの ズボンの上部との中間点に引いた水平のラインを上限とし、膝頭の下部のラインを下限 とする本塁上の空間をいう。このストライクゾーンは打者が投球を打つための姿勢で決定されるべきである。
この規則のポイントは、ストライクゾーンが打者の体格によって高さが変わることと、本塁(ホームベース)上の空間であり3次元であることです。また、ボール全体がストライクゾーンを通過せずとも、ボール(球体)の一部だけでもストライクゾーンを通過すればストライクとなります(バウンドしたボールは除く)。
野球のストライクゾーンの意味
ストライクゾーンの意味はストライクとボールを判断する基準となりますが、最終的にそれを判断するのはチーフアンパイアであり、人間は目視して判断するものです。従って、図解して定義や意味を把握していても、各チーフアンパイアの特性に左右されてしまう側面もあります。
ストライクゾーンの定義①縦方向
縦方向の上限:肩の上部とユニフォームの ズボンの上部との中間点に引いた水平のライン
縦方向の下限:膝頭の下部のライン
日本人の成人男性の平均に近い身長170cmで一般的な体型の打者で例えると、縦方向の長さは次のように推計されます。
■ストライクゾーンの上限の地面からの高さ:約105cm
■ストライクゾーンの下限の地面からの高さ:約40cm
■ストライクゾーンの縦方向の幅:約65cm
高さの見分け方
■高目は脇の高さまで
■高目は胸の高さまで
規則にあるようなラインが目に見えるようにひかれているわけではないため、自分の身体を図解して把握しておくとストライクとボールの見分け方に非常に有効です。
低さの見分け方
ピッチャーと打者の間では、この低いボールでせめぎ合います。野球の指導者は、ピッチャーに対して低めにボールを集めるよう指示しますし、打者に対しては低目には手を出すなと指示をしますので、低いボールの見分け方は野球の勝敗を左右し得ると言えます。
ストライクゾーンの定義②横方向
図解の通り、縦方向(高い低い)と違って、横方向(内外)はその幅が決まっており、ホームベースの頂点の向かい側の辺の長さである17インチ(43.178cm)となり、野球ボールの硬式球の直径が72.9mm~74.8mmですので、ボール約6個分となります。
一塁側と三塁側のコースで、どちらが内角で、どちらが外角かは打者基準で定められます。
■右打者の内角:三塁側のコース
■右打者の外角:一塁側のコース
■左打者の内角:一塁側のコース
■左打者の外角:三塁側のコース
内角の見分け方
打者はバットでボールを打ちますので、バットの芯でボールを捉えることを想定すると、内角のボールが外角のボールよりもピッチャー側で捉えなくてはならないため、内角のストライク球かボール球かの見分けは、外角よりも早くしなくてはなりません。
外角の見分け方
打者からすれば、外角をバットの芯で捉えること想定した場合、内角よりもキャッチャー側で捉えることになるので、外角のストライク球かボール球の見分けは内角よりも遅くてよいです。とはいえ、打者の体から遠い分、内角を打つ時よりもバットを通じてボールに伝える力は弱まりますので、より早く見分けて外角の方に踏み込んでいかなくては、強い打球は打てません。
ストライクゾーンの定義③奥行
これらのように、ストライクゾーンは面で表現されることが多いのですが、図解の通り定義上は空間ですので奥行があり、この空間を通過するボールはバウンドしたボールを除いて全てストライクとなります。
投手側
バウンドしたボールを除いて、この投手側のストライクゾーンの面に当てると(もちろん実際には当たりませんが)、ストライクを投げたことになります。
捕手側
その要因の一つは、ホームベースには頂点があるからで、この直角の頂点を含めた空間をイメージし、そのイメージを活用するのはとても高度だということです。
ピッチャーでいえば、ストライクゾーンの空間を横から通るような変化球を意図的に投げたり、打者でいえば、ストライクゾーンの空間と相手ピッチャーのタイプや持ち球とを兼ね合わせてバッターボックス内での立ち位置を変えるなどがテクニックとして挙げられます。
投手から見たストライクゾーン
■打たれやすいコース:内角
■打たれにくいコース:外角
■長打されやすいコース:低め
■長打されにくいコース:低め
これらのことから、投手がまず体得したいコースが、割合が多い右打者に対する外角低め(アウトロー)であり、外角低めに安定してコントロールができる投手は、安定感が高いと言えます。
投球フォームによってストライクゾーンの使い方が変わる
■オーバースロー:低めへのボールには天地方向の角度がつく
■サイドスロー:ストライクゾーンの空間の投げる腕側の奥行も活用できる
■アンダースロー:高めへのボールは浮き上がってくるようなイメージになる
投球フォームによって、打者に対するボールの角度が異なるため、より打者の視線を動かし打ちづらくさせるようなコース及び球種を使うことが望まれます。
投手板上の軸足の位置によってストライクゾーンの使い方が変わる
右投手が右打者の外角に投げ込むボールと、左投手が右打者の内角に投げ込むボールを専らクロスファイアと呼びますが、右投手が投手板の右端から投げ込むクロスファイアや、左投手が投手板の左端から投げ込むクロスファイアは、水平方向の角度がつくため打ちづらさが増します。投手は自らのタイプや持ち球を考慮し、幅24インチ(60.96cm)の投手板上の軸足の一の意味を考えることも重要事項となります。
打者から見たストライクゾーン
■投手側で捉えるコース:内角
■捕手側で捉えるコース:外角
■フライになりやすいコース:高め
■ゴロになりやすいコース:低め
スイングの軌道との兼ね合いとなりますが、やはりど真ん中に近ければ近いほど、芯で捉える可能性は高まります。
構え方によってストライクゾーンは変わらない
例えば、打者がバッターボックス内でしゃがんで構えていても、ストライクゾーンは打者が投球を打つための姿勢を前提に定義されるので、頭より高めを通過してもストライクとなることがあります。
ストライクゾーンは、打者の体格によって変化しますが、打者の構え方によっては変化しませんので、打者はストライクゾーンに来たボールを強打する可能性が高い構え方を考えなくてはなりません。
立つ位置のホームベースからの距離によってストライクゾーンは変わらない
このバッターボックス内で打つことができるのであれば、打者はどこに軸足を置いてもよいわけですが、注意しなくてはならないことが、バッターボックス内の立ち位置によってストライクゾーンが動くことはないということです。
ストライクを的確にバットで捉えることを前提として軸足の位置を決めるようにしてください。
ストライクゾーンに定義はあるが審判に依存する面もある
ストライクゾーンを動画で解説
具体的には、チーフアンパイアそれぞれに、癖や傾向があるということで、例えば次のようなことが起こりえます。
(例)外角のストライクゾーンが広い
(例)低めのストライクゾーンが狭い
ストライクゾーンの定義と意味をしっかりと把握することは重要ですが、野球の試合で勝利するためには、試合ごとにチーフアンパイアのクセや傾向を掴むことこそ必須と言えるでしょう。
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