1. Home
  2. >
  3. スポーツ
  4. >
  5. 野球
  6. >
  7. インターフェアとは?打撃...
インターフェアとは?打撃・守備妨害のルールとオブストラクション【野球用語】

インターフェアとは?打撃・守備妨害のルールとオブストラクション【野球用語】

インターフェアとは、野球用語の1つで試合中にプレーを妨害することを指し、プレー中の選手だけではなく、審判や観衆が起こすこともあり、妨害された側に有利な処置がとられます。インターフェアはスコアブックにIFやIPと表され、同じ妨害行為のオブストラクションとは区別されます。

2023.01.03 野球

インターフェアとは?

 (126081)

インターフェアとは、野球の試合中にプレーを妨害することを意味します。
インターフェアは、攻撃側のプレイヤー・守備側のプレイヤー・審判員・および観衆に行われる可能性があり、異なった対処がなされます。

インターフェアの意味

インターフェアは英語でinterfereとつづり、妨害する・干渉するという意味です。
野球用語では、野球の試合中にプレイヤーや審判員・観衆がプレーを妨害することを指します。

【インターフェアの一覧】
・攻撃側のプレイヤー:守備妨害
・守備側のプレイヤー:打撃妨害
・審判:キャッチャーの送球妨害
・観衆:プレー中のボールへの接触​

インターフェア(打撃妨害)

 (126082)

打撃妨害とは、守備側のプレイヤーが攻撃側のプレイヤーを妨害することを指します。
打撃妨害は、多くの場合キャッチャーがバットもしくはバッター自体に触れることで起こり、打撃妨害が起きた場合には、キャッチャーに触れられたバッターに1塁へ進塁する権利が与えられます。

打撃妨害時のジェスチャー

打撃妨害は、ホームベースの近くで起きた場合、審判員のジェスチャーがおこなわれます。
ジェスチャーは、両手を頭上に上げ、左手の甲を右手で叩くといったもので、試合の一旦停止およびプレー無効を意味します。

打撃妨害時のコール

 (126084)

ホームベースの近くで打撃妨害のインターフェアが行われると、ジェスチャーと同時にコールも行われます。
バッターは、審判員がインターフェアとコールし、試合を一旦停止させてプレーを無効とした後に、1塁へと進塁します。

打撃妨害時の監督の選択権

打撃妨害が起きた場合でも、プレーを有効とした方が攻撃側の有利になると判断された場合には、プレーを続行させることも可能です。インターフェアが起きたとき、監督に選択権が与えられます。
また、走者が進塁した場合には、走者の進塁を選ぶかバッターの進塁を選ぶかを監督が決定することができます。
  •        
  •        
  •        
  •       
    

インターフェア(守備妨害)

 (126083)

守備妨害のインターフェアとは、攻撃側のプレイヤーが守備側を妨害することを指します。
守備妨害のルールは、打たれたボールを捕球しようとしている場合には必ず守備者が優先されるとの原則に基づき、打者が起こす場合と走者が起こす場合とに分かれます。

打者の守備妨害

打者のインターフェアは、盗塁を阻止しようとしている捕手の送球を故意に妨害した場合や、故意ではなくとも打者がバッターボックスを出た場合などに守備妨害と判断されます。

ストライクゾーンから外れたボールをわざと狙いに行き、キャッチャーに覆いかぶさるようにして送球を邪魔するなど、常識の範囲を逸脱した行為が行われた場合もインターフェアと判断されます。打者の主な守備妨害は次の通りです。
状況 補足
打者が何らかの動作で捕手のプレーを妨害した 進塁しようとしていた走者がアウトになった場合などを除く
走者が得点しようとしたときに打者が守備側のプレーを妨げた 得点しようとしている走者がアウトとなる
併殺を阻止するため故意に守備を妨害した 打者だけでなく本塁に最も近い走者もアウトとなる
打者が1塁へ走るときファウルボールの進路を故意に狂わせた 故意でない場合はファウルボールとなる

走者の守備妨害

 (126093)

守備妨害は、走者が起こすケースがほとんどです。
ダブルプレーを防ぐために両手を上げて妨害する行為など、たとえ故意ではなくとも捕球しようとしている守備者のプレーを妨害するような走塁をした場合には、守備妨害と判断されます。

走者が起こすインターフェアにはさまざまな種類があり、一定の条件下を除きアウトとなります。
状況 補足
ファウルが確定していない打球にファウルゾーンで触れた 故意に打球の進路を狂わせた場合のみ
打球を処理している野手を避けきれなかった 偶然か故意かに関わらず、捕球しようとしている野手が優先されるため
野手の送球を故意に妨げた -
フェアゾーンでまだ野手に触れていないボールに触れた 1度でも野手が触っている場合を除く
ダブルプレーを阻止しようと野手のプレーを妨げるような行為を行った 妨害した走者だけでなく、打者もアウトとなる
フェアゾーンの走者に打球が当たった 偶然か故意かに関わらずアウトとなる
インフィールドフライのボールが当たった 塁にいる状態ならアウトにならない

2020年の野球規則改正

状況 改正前 改正後
内野手を通過した後の打球に走者が触れた インターフェアではない インターフェアとなりアウト
2020年1月、英文の改正に倣って野球規則が改正され、走者がフェアの打球にフェア地域で当たった場合の従来の解釈を変更するルール改正が行われました。

内野手を通過した後の打球に走者が触れた場合、たとえば前進守備を敷いている内野手の間を通った打球に走者が触れた場合も、改正前はインターフェアと判断されませんでしたが、改正後は走者がフェアボールにフェアゾーン内で触れた場合にはアウトとなるように変更されました。

審判のインターフェア

 (126092)

審判の起こすインターフェアは3種類あります。

・塁審がまだ野手に触れていない打球にフェア地域で触れた場合
・塁審が投手を除く内野手のそばを通過していない打球に触れた場合
・球審がキャッチャーの送球を妨害した場合

塁審

塁審の妨害は、打球に対して野手がまだ守備をするチャンスがあったのに、それ以前に塁審に触れてしまい守備ができなかったケースです。
バッターには1塁へ進む権利が与えられ記録上ヒットとなり、バッターランナーが進塁したことにより押し出されるランナー以外は投球時にいた塁に戻ります。

ただし、塁審が打球に触れた地域がフェア地域ではなくファウル地域やファウル地域上空だった場合には、ただのファウル扱いとなります。

球審

球審の妨害は、キャッチャーが盗塁を刺そうと送球したときに、球審の体やマスクに当たり送球ができないケースです。球審の妨害で送球ができなかったり、できたとしても悪送球になったりした場合には、球審は直ちにタイムを宣言してプレーを止め、各ランナーは投球時にいた塁に戻ります。

ただし、妨害があっても送球を行いランナーをアウトにすることができた場合には、ボールインプレイとなります。

観衆のインターフェア

 (126087)

観衆のインターフェアとは、観衆がインプレイのボールに触れたり、インプレイのボールを守備しようとしている野手に触れたりして邪魔をした場合に起こります。

インターフェアが行われた場合の処置は、妨害が故意の場合と故意でない場合で異なります。

妨害が故意の場合

妨害が故意の場合とは、足元に来たボールを蹴ったり、拾い上げたり、押し戻した場合などを指し、本人の意思とは関係なく故意の妨害とみなされます。

妨害と同時に試合が一時的に中断され、審判員は、もし妨害が起こらなかったら競技はどのような状態になったかを判断し、ボールデッド後の処置をとります。

妨害が故意ではない場合

妨害が故意でない場合とは、たまたまボールが向かった先にいた観衆が、送球や打球を避けようとしたが、避けきれずに触れた場合などを指します。

故意でないと判断された場合、ボールインプレーとなり、プレーが続行されます。

インターフェアのスコアとは?

 (126088)

  • <        
  •        
  •        
  •       
    
野球のスコア記入方法は、一般的に用いられる早稲田式と、日本のプロ野球で用いられる慶応式の2種類があり、一般的な早稲田式では、打撃妨害はインターフェアランスの略のIFで表し、守備妨害はイリーガルプレーの略のIPで表します。
どの選手が妨害を行ったかを示すために、英語の横に背番号を記します。

オブストラクションとは?

 (126089)

オブストラクションとは、プレーに直接関与していない野手が走塁を妨げることです。別名を走塁妨害といいます。

オブストラクションが起きた場合には、妨害がなければ進塁できたと思われる塁まで走者を進ませる処置がとられます。

オブストラクションの意味

オブストラクション 英語:obstruction
オブストラクションは、英語でobstructionとつづり、障害物邪魔といった意味の言葉です。

野球用語では走塁妨害を意味し、ボールを持っていない野手やボールを受けようとしていない野手が走者を妨げた場合にオブストラクションと判断されます。あえて走路に立って邪魔しようとするなど、実際には接触していないケースでも走塁妨害と判断されます。

インターフェアとの違い

オブストラクションとインターフェアはどちらも妨害行為で似ていますが、競合しそうな場面には野球規則でルールが定められています。
飛んでくるボールは1つしかありませんが、走者はセカンドを避けて走る選択肢があることから守備側が優先されています。
2塁に向かった走者が、ボールを処理しているセカンドとぶつかった場合、不可抗力であっても守備妨害となり走者はアウトになります。

インターフェアのまとめ

 (126091)

インターフェアは、野球の試合中にプレーを妨害することを指し、プレイヤーだけではなく、審判や観衆も起こす可能性があります。同じ妨害行為のオブストラクションとは名称が異なりますが、実質や対処方法は似通っています。

インターフェアのルールは一見複雑に見えますが、妨害をされた側に有利な裁定がとられるのが共通点です。インターフェアのルールを理解すれば野球観戦をより一層楽しめるでしょう。

商品やサービスを紹介いたします記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。

Follow Us
公式SNS
Search
サイト内検索