2番バッターには強打者がよい理由とは?打点で見ると成功しているのか
2番バッターに強打者が多い理由とは、打線の中心的選手の打席数を多くするメリットがあるからです。野球は相手チームよりも多くの点数を入れたチームが勝利となります。打順の2番に強打者を入れることで得点を奪うチャンスを広げることができます。
Writer
公式ライター Activel_director
2番バッターに強打者を入れるメリット
2番に強打者を入れるメリットは、大きく分けて3つあります。
・強打者の打席数を確保
・送りバントの必要性
・試合を有利に進める
野球の今までの常識は、時代が進むにつれて変化してきました。つなぎ役ではなく、強打者を入れる考え方は、今までにない新たなトレンドとなりつつあります。
強打者の打席数を確保
当然、打席数は打順によって多くもなり、少なくもなります。チーム内で打率や出塁率のよいバッターに多くの打席数を与えることで、得点の機会が高まるという考えがあります。また、強打者に多くの打席が回ってくることは、相手のピッチャーにもプレッシャーを与えることができます。
送りバントの必要性
しかし近年、この送りバントの必要性について疑問視する考えも出てきました。
具体的な内容は、以下の通りです。
・送りバントをしても得点の確率は変わらない。
・送りバントをすると、試合に勝つ確率が下がる。
試合を有利に進める
そのため、2番バッターに強打者を入れることで、初回から得点を奪うチャンスが生まれます。
2番強打者の2019年の成績
坂本勇人(巨人)
打率 | .310 |
打点 | 81 |
本塁打 | 34 |
出塁率 | .394 |
犠打 | 3 |
まさに「2番バッターに強打者」を体現するような成績でした。4割近い出塁率を残した2番バッターは、これまであまり見られなかった傾向です。本塁打も34本と、つなぐ意識よりも試合を決定づける役割を担っていました。
大田泰示(日ハム)
打率 | .297 |
打点 | 75 |
本塁打 | 19 |
出塁率 | .334 |
犠打 | 0 |
送りバントを一度もしなかったところが、大きなポイントです。小技を駆使するスタイルではなく、あくまでも長打力を期待されての2番起用となっています。本塁打を19本放ち、打点も75を記録しています。長距離砲としての役割を果たした結果です。
鈴木大地(ロッテ)
打率 | .291 |
打点 | 51 |
本塁打 | 12 |
出塁率 | .373 |
犠打 | 10 |
年間を通して、送りバントを10回記録してはいるものの出塁率が3割を大きく上回っている点が、これまでの2番バッターとは違う点です。
2番に強打者を入れた結果
2番バッターに強打者を入れた結果、どれほど打点を生み出したのかを検証していきます。
打点の多さ
打率 .310
打点 81
本塁打 34
出塁率 .394
犠打 3
注目すべきなのは、本塁打数と打点の関係です。2番バッターとして34本も本塁打を放っているのにも関わらず、打点が81です。本来ならば、打点が100を超えていてもおかしくありません。
2番バッターは、ランナーがたまった状態で打席を迎えられないため、2番に強打者を入れてもその選手に多くの打点を記録させることはできません。
3番、4番の打点
・岡本和真(巨人) 94打点
・丸佳浩(巨人) 89打点
・中田翔(日ハム) 80打点
・井上晴哉(ロッテ) 65打点
2番バッターに強打者を入れることで、3番、4番打者に多くのチャンスが訪れます。100打点近い数字を記録することができたのは、2番に強打者を入れることが大きく関わっています。
2番バッターの最高成績
チームメイトの丸や岡本の打点が多くなったのも、坂本の出塁が大きく関わっています。結果として巨人は、5年ぶりにリーグ優勝を果たしたので、2番バッターに強打者を入れる采配が成功したことを物語っています。
2番バッターが強打者である必要性
今までは得点のチャンスを広げる役目を担っていた2番打者ですが、現在の2番打者は、チャンスを作り出す役割に変わりました。
2番バッターに強打者を入れるスタイルは、最近の打順の考えですがプロ野球にどのように定着してくるのか注目です。
商品やサービスを紹介いたします記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。