フォークの投げ方とコツ!ポイントはボールの握り方と回転のかけ方?
野球の変化球の一種であるフォークボールについて、その握り方や投げ方を含めて説明します。打者の手元でストンと落ちるフォークボールは、空振り三振を奪える、縦の変化球でプロ野球選手でも持ち球にしているピッチャーは多いです。フォークを学んでレベルアップしよう!
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公式ライター Activel_director
フォークの特徴とポイント
フォークボールは野球の変化球の一種で、直球の軌道から打者の近くで落ちる球種で、専ら空振りを奪えるボールとして有効に活用しているピッチャーが多いことでしょう。まずは、擬音を使ってでストンと落ちると表現されるフォークボールの投げ方やコツを紐解いてみます。
フォークの軌道
■速度:フォークボール > チェンジアップ
■変化し始める早さ:フォークボール < チェンジアップ
※チェンジアップの方が速く変化し始める
チェンジアップは球速を落として落差をつけることで、フォークボールは球速はあまり落とさずに落差をつけて打者を打ち取りますが、投げ方のコツとしてはあまり違いはなかったりします。
フォークの回転
一般的に、キレがあるとか、伸びのあるなどと表現される直球は、リリースされた瞬間の初速と、キャッチャーミットに収まる時点の終速の差が少ないことが特徴なのですが、それを生み出しているのが後ろ回転(バックスピン)です。後ろ回転をかけることでマグヌス効果により揚力を得るのですが、フォークボールは回転が(殆ど)ない投げ方をするため、マグヌス効果が小さくなり重力に引っ張られて落ちる(沈む)のです。
フォークを投げるには握力が必要
この挟み込んだ握り方で、より直球に近い球速のボールを投げるコツは、人差し指と中指による挟む力、つまりは握力が必要な投げ方になります。例えて言うならば、サッカーのスローイングをする際に、ボールを真横から挟んで遠くに飛ばそうとすると、両手でボールを強く挟まなくては力が加わらないのと似ています。
従ってフォークボールは、投げる度に握力を消耗していくのです。
フォークの投げミスは致命傷になる
■すっぽ抜ける⇒力の無い打ち頃の直球になる⇒痛打される
■指が引っ掛かる⇒ワンバウンドする⇒暴投になる⇒ランナーがいれば進塁する
マスターすれば、伝家の宝刀となりえるフォークボールですが、他の変化球と比較しても、投げミスによる傷は大きくなりがちです。投げミスする確率の低い投げ方のコツをつかむ必要があります。
フォークを投げる時の肘への負担
アメリカでフォークボールを使うピッチャーが少ない理由が、フォークボールの投げ方として、多投すると肘を壊しやすいといわれているからで、ボールを指で挟んで握り、回転を極力かけないようにしつつも、思い切り腕を振って球速を出すのがコツであることが肘の負担を大きくする要因です。
フォークの投げ方のポイント①
まずは握り方です。フォークは人差し指と中指とでボール挟み込んで握りますが、この握り方が食器のフォークに似ていることが、この球種の名の由来となります。フォークの投げ方のコツを知る以前に、この挟み込む握り方ができなくてはなりません。指が短めで力強くボールを挟めなかったり、指の関節や指の間(いわゆる水かきの部分)が固くて野球ボールを深く挟めないピッチャーは、フォークボールを持ち球にするのは困難かもしれません。
フォークの握り方①縫い目に指を掛けない
ただし、プロ野球などのトップレベルの選手の意見として、回転をかけすぎないのもバッターにフォークボールであることが早くわかってしまう要因になりえるとのことで、少し縫い目に指をかけたり、人差し指と中指の挟む力具合を加減することにより、あえて回転をつける投げ方をしているピッチャーもいるようです。
フォークの握り方②深さで変化の度合いを変えられる
■深めを挟む投げ方:ボールが抜けやすいため回転が付きにくい・ボールに推進力をつけづらいため球速は遅め
■浅めを挟む投げ方:指がボールに若干引っかかり回転がつけやすい・ボールに推進力をつけやすく球速が速め
浅めを挟む投げ方のフォークを、スプリットフィンガー・ファストボール(Split Finger Fastball:SFF)と呼んだりもします。
フォークの握り方③指が短い人向けの特殊な握り方とは?
ヨシボールの握り方は、親指と人差し指とでボールを挟みますが、これができない人はいないでしょう。そして投げ方のコツは、親指の先と人差し指の先を結んだ線が、地面と平行になるように手首を固定し腕を振るのがコツで、これにより回転のないボールを投げることができます。
フォークの投げ方のポイント②
ここでは、フォークボールの投げ方で、腕の振りとリリースのコツについて記載しますが、やはりフォークボールの投げミスは致命傷を負う可能性が高まりますので、投げミスの確率が極力減るような投げ方をするコツを身に着けることも必要でしょう。
腕の振り方
そして、直球と同様に腕を強く振ることも重要です。フォークボールは直球の軌道からストンと真下のほうへ落ちる球種ですので、打者に直球だと思わせることがコツとなります。ボールへ回転をかけないように投げながらも、球速を出す投げ方をしなくてはいけないところが、野球のフォークボールを操る上での難しさとも言えます。
ボールのリリース
フォークボールのリリース(スローモーション)
■指で挟んで握る:指の間から抜いてリリースすることでボールに回転をかけない
■手首を固定する:手首(スナップ)を使わずに投げることでボールに回転をかけない
余分な力が入った投げ方では、いい球を投げることができません。これらのことを踏まえてリリースする練習を積み、自分自身のフォークボールの投げ方(力の入れ具合)を掴みましょう。
フォークの投げ方のポイント③
フォークの軌道や投げ方のコツ
ここでは、さらにフォークボールを自分の持ち球、あるいは決め球として使っていく上でのコツに触れていきますが、その投げ方を自分のものにするために、いずれも時間をかける必要があります。ピッチャーが自分自身の唯一無二のウイニングショットとしてフォークボールを育てる気概も必要となります。
フォークを使いこなすコツ
また、投げ方ではないですが、ワンバウンドするボール球になってしまった際でも、後ろに逸らすことなく、セーブしてくれる信頼できるキャッチャーの存在も大切です。
スムーズに握るコツ
従って、フォークボールを使いこなすコツとして、球種がバレない投げ方として、スムーズに握ることができるように日々鍛錬しておくことが必要となります。例えば、練習中以外でもボールを挟んだりして、フォークボールの握り(指の開き具合)を体に染み込ませることなどです。
すっぽ抜けの確率を減らすコツ
このように、少しだけ握り方や投げ方を工夫することで、すっぽ抜けの確率を減らすことができます。すっぽ抜けを避けたいあまりに腕の振りを鈍くするのは愚行となりますのでご留意ください。
複数のフォークを使い分けとは?
カウントフォークと決め球フォーク
■球速
■落差
■横の変化
浅い握りの投げ方のフォークボールが、チェンジアップの握り方の一つに似ているように、同じピッチャーでフォークボールに球速差をつける投げ方をすることが可能です。当然、腕の振りの速さによるものではなく、握り方に依存します。
また、横の変化では、あえて人差し指か中指のどちらかを強めに力を入れたり、どちらかの指だけ軽く縫い目にかける投げ方をして、変化をつけることが可能です。
フォークは三振を奪える球種
千賀滉大投手、フォークを決め球に三者連続三振を奪う
ただ、ボールを挟む握り方をする投げ方であるために、多投すると握力が低下し、他の球種にも悪影響を及ぼす可能性もありますから、使いどころや投げ方は工夫して、ピンチでも、信頼できるフォークボールで三振を奪って切り抜けてしまいましょう!
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