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シュートの回転してしまうボールの原因と対策とは?【野球上達ガイド】

シュートの回転してしまうボールの原因と対策とは?【野球上達ガイド】

野球のシュートは、ピッチャーの利き腕(投げる腕)側に曲がる変化球ですが、野球用語でピッチャーの悪い点を表現する言葉の1つにシュート回転があります。ここではこのシュート回転について説明し、改善方法や再発しないためのポイントを紹介していきます。

2023.01.03 野球

シュート回転とは

野球のピッチャーが投じたボールがシュート回転している場合、次の2つのことが考えられます。

■利き腕側に曲がる変化球を投げた
■直球を投げミスした


野球で専らシュート回転と表現されるのは、2つ目の直球(ストレート)の投げミスです。従って、ピッチャーが思ったように投げることができていない証しとなり、直球がシュート回転してしまっているピッチャーは、調子を崩していると想定されます。その崩れは主に投球フォームの崩れとされ、フォームが崩れ(誤った投げ方)は全ての球種に影響を及ぼし、上達も遅くなってしまいますので、自分自身の正しい投げ方に戻すことが急務です。

回転の向き

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シュートは野球の変化球の一種で、その変化はピッチャーの利き腕側に曲がります。ですので、シュート回転とは次のようなスピンが掛かっていることを指します。

■右投げピッチャーの場合、本塁に向かって右向きにスピン
■左投げピッチャーの場合、本塁に向かって左向きにスピン


野球の直球は地面と垂直方向にバックスピンが掛かっていますから、シュート回転しているボールは、ピッチャーの誤った投げ方での投げミスによって回転軸が利き腕側に傾いているわけです。

変化球ではない

野球でシュート回転とは、ピッチャーが投げミスしてシュート回転が掛かってしまったボールを指し示しており、変化はするものの、ピッチャーが意図的に投げた変化球ではありません。また、シュート回転と似た表現に、ナチュラルシュートがありますが、こちらはピッチャーが、自分自身が投げた直球がシュートすることを自覚して投げているため、変化球と呼べなくはないでしょう。

少なくとも、ここで紹介するシュート回転は、きれいな直球を投げたつもりにも関わらず、意に反して回転軸が傾き利き腕側に変化してしまうボールのことですので、変化球ではありません。

甘い球になってしまう

野球のピッチャーが投げ方が悪いためにシュート回転してしまった場合、そのボールには指先から正しい力が加わっていないため、球威やスピン数が落ちます。また、右投げピッチャーが右打者に対峙している時、打者の内角に投げたボールはデッドボールになる可能性があり、外角に投げたボールは真ん中寄りのコースに行ってしまいます。

つまり、野球でシュート回転してしまった直球は、球威のないボール球になるか、球威がなくコースも甘い球になります

シュート回転のデメリット

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野球のピッチャーの投球がシュート回転している場合、正しいフォームで投げることができずに投げミスをしてしまっているわけですので、良いことではありません。また、直球がシュート回転することによって次のようなデメリットが発生します。

■コントロールが安定しない
■打たれやすい


投げミスをしているわけですから、当然狙ったコースに投げ込むことができませんし、球威もコースも甘くなってしまいますので、痛打されやすくもなってしまいます。従って、直球がシュート回転している場合は、できるだけ早く改善する必要があります

クセ球ではなく意識せずに投げている

野球用語にクセ球というものがあります。クセ球とは、最近でいうムービングファストボール(動く直球)のことで、ピッチャーが投げたボールがホームベース近くで微妙に動くため打者がバットの芯で捉えにくい球のことですが、これもピッチャーが意図して投げたボールであり、投げミスではありません。

シュート回転してしまったボールは、変化球ではなく、事実上ピッチャーが意識して投げておらず、そうなってしまった球ですので、野球でシュート回転した直球がストライクゾーンに行ってしまった場合は、ただの打ちやすい球になってしまいます

打ちやすいコースにいってしまう

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野球のプレイにおいてシュート回転してしまったボールの最大の問題は、クロスファイヤーで投げたボールが真ん中寄りに行ってしまうことです。クロスファイヤーの投げ方とは、ホームベース上を横切るように通過する直球のことで、右投げピッチャーであれば、右打者の外角に投げ込む直球であり、左投ピッチャーであれば右打者の内角にズバッとくる直球のことです。

野球のピッチャーの生命線ともいえる、このクロスファイヤーで投げた直球が投げ方が悪いことによってシュート回転してしまうと、球威やスピン数も落ちますが、コースも真ん中寄りの打ちやすいコースになってしまいます。

シュート回転してしまう原因

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野球のピッチャーの投げたボールが意図せずにシュート回転してしまうのは、変化球を投げたわけではないので投げミスといえますが、それには当然ながら原因があります。この投げミスはオーバースローあるいはスリークオーターで投げるピッチャーに生じるもので、体が横回転してしまうことが主たる要因と考えられます。体が横回転してしまいますと、投げる動作による腕の内旋によってリリース時に人差し指側のほうに力が入ってしまいシュート回転するわけです。

一言で、体が横回転してしまうといっても、ピンと来ない方もいらっしゃると思いますので、ここでは体が横回転している場合に生じていると思われる現象を説明していきます。

肩の開きが早い

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野球のピッチャーの投球フォームが崩れシュート回転してしまう場合、肩の開きが早くなってしまっている可能性があります。具体的には次のこととなります。

■右投げの場合:踏み出した左足が着地するタイミングで左肩の前部がキャッチャーに見え始めている
■左投げの場合:踏み出した右足が着地するタイミングで右肩の前部がキャッチャーに見え始めている


このように肩の開きが早いと、投げる動作の中でリリースポイントに加えたい力が逃げてしまうので球威がなくなり、グローブをつけている側に腕が引っ張られるため、腕の内旋運動によるシュート回転がかかってしまうのですが、これは体が横回転してしまっていることで起こります。

踏み込んだ足の膝が開く

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野球のピッチャーは投球動作の中で、必ず投げる腕と反対の足を前に踏み出しますが、この足を踏み出す動きで体重移動をし、下半身から腰、そして上半身から腕を回転させることでボールに力を加えていくのですが、この踏み出す足の膝がリリース時に外側に傾いてしまうと力が逃げてしまい、肩の開きにつながり、球威がなくシュート回転するボールを投げることになってしまいます。

踏み込んだ足が開くこともよくない投げ方で、体が横回転してしまっていることから生じる現象といえます。

疲れや投げ急ぎ

野球でピッチャーが直球を投げたつもりがシュート回転してしまっている場合、正しい投げ方で投げることができていないのですが、これは体の疲れであったり、コースを狙いすぎたりするシーンで起こりえる投げ急ぎなども原因になりえます。これらは練習を積んで上達していても、起こりえることです。

■体の疲れ:軸足に体重を載せきれなくなり体重移動もままならないまま上半身だけで投げてしまう
■投げ急ぎ:体全体を使えなくなってしまい上半身主導の投球フォームになってしまう


野球のピッチャーは、正しい下半身の使い方ができていないと、シュート回転しやすくなってしまいますし、変化球も含めいずれの球種もキレがなくなります。

シュート回転の改善方法

ピッチャーの体の開きが早いとは

野球のピッチャーが変化球を投げたわけではないのにシュート回転してしまうのは、どのピッチャーにも起こりえることで、それはフォームの崩れであったり、体の疲れであったりと、原因が一つの場合もあれば、複数の原因が絡み合って生じる場合もあるでしょう。

そして、当然この現象は改善(修正)しなくてはなりませんし、改善の仕方も上達しておかねばなりません。

ここで、投げ方が悪いことによってシュート回転が掛かってしまっている際の改善方法について触れますが、その上達のポイントは、自分自身をよく知っておくということでしょう。

どんなスピンをしているのかを知る

野球心ボールをつかってきれいな縦回転のボールを投げる練習

野球のピッチャーは自分自身の持ち球を知っておくことが大切です。直球と変化球の速度や変化の具合など、機械ではありませんので、常に自らのイメージ通りに投げれるわけではないのですが、それぞれの球種で基準があれば、良し悪しの把握も容易になるでしょうし、上達する上でのポイントも見つけやすくなります。

特に直球がシュート回転してしまう場合は、元々自分の直球がどのようなスピンをしているのかを知っておかねばなりません。そのために、例えばボールに線を引くなどして、根本的に自分自身の直球のスピンの具合を知りましょう。そして、シュート回転してしまう場合は、それに戻す作業を行うこととなります。

グローブをつけた方の腕の使い方

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野球のピッチャーが意図的に変化球を投げていないにもかかわらずシュート回転がかかってしまう場合、その原因は肩の開きが早かったり、踏み込んだ足の膝が開いてしまったりと、大きく言えば体の開き早いことといえます。

体が早く開いてしまうのを改善する際の方法として、次のようにグローブをつけた腕の使い方の工夫があります。
■投げる腕側にずらしてみる
■内旋(親指を地面に向けるイメージ)させてみる
■地面と平行ではなく、上方に角度をつけてみる


このようなちょっとした意識によって改善がもたらされますので、自分に合った方法を見つけてください。

シャドーピッチング

ながまち整骨院 on Instagram: “右肩のインピンジメントにより痛みで2カ月もボールが投げれなかったのに、グランドでの施術直後には7割程の感覚でしっかり投げれました‼️ 投げる怖さが楽しみに変わり、最後の夏に向けてスイッチ全開✨ #高校野球#肩#インピンジメント症候群 #投球障害 #シャドウピッチング #痛みなし…” (62564)

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野球のシャドーピッチングは、タオルをつかむなどして、実際にボールを投げることなく投球フォームのチェックや改善を行い、自らの投球フォームを固めていく練習方法で、このシャドーピッチングで自分自身の投球フォームを掴むこともそうですが、シュート回転してしまっている場合には、改善することも可能です。シュート回転してしまっているからといって、腕の振りだけに注意を払ってはいけません。前述のとおり、体の横回転や体の開きが早いことが原因ですから、次のことをやってみるのも方法の一つでしょう。

■テイクバック時に投げる腕の肩を下げる

ただし、あくまでいい直球を投げれているときのフォームが基準です。

シュート回転改善後の対策方法

野球では、ピッチャーの意志ではなく投げたボールにシュート回転がかかってしまっている場合、投げミスでありピッチャーにとってはよくない現象です。その主な原因は、体が横回転してしまっていたり、体の開きが早くなっていたりといった投球フォームの崩れなのですが、シュート回転が発生するタイミングは予測がつきません。当然試合中に生じ始めることもあるでしょう。

いずれにしても、野球のピッチャーは、シュート回転を生じるようになったら改善しなくてはなりませんし、改善後には再びそうならないように対策を打たねばなりません。これが正しい上達の道となります。

自分自身の正しい投球フォームを知っておく

プロ野球のピッチャーでも、毎シーズン投球フォームが同じではありません。日々研究をし、常にレベルアップを目指して改善を行っています。必然的に、投球フォームも変わっていくわけですが、やはりいい時の投球フォームは知っておくとよいでしょう。

リリースポイントやリリース時に発生する音であったり、感じる重力であったりと野球選手が感じる感覚的なことも重要ではありますが、近年は、さまざまなデバイスが発達し、簡単に動画を撮影することができたりもします。実際に自分自身の投球フォームを第三者の目で見てみることで、自分自身の投球フォームを知ることもできますので、とにかく基準を持ちましょう

キャッチャーとの意思疎通

misato on Instagram: “やり直し投稿🙌タイム中の1枚。  選手がスコアを付けてくれて初めて気づいたけど、試合の流れや内容をいかに細かく詳しく付けれるかって、スコアが読める読めない関係なく、選手にとっても、スコアにとっても、大事なんやなって実感。 ✿ #やり直し投稿 #昨日 #大阪 #大正 #野球…” (62668)

野球では、ピッチャーから見てキャッチャーを女房と表現することがあります。キャッチャーは相棒であり、ピッチャーのことを最も知っている人であり、最も近くでピッチャーが投げたボールを見ている人です。このキャッチャーとの意思疎通は非常に重要で、特に試合中によくない変化が生じた場合などは、キャッチャーの的確なアドバイスがないとピッチャーは崩れる一方になってしまいます。

野球のバッテリーは、キャッチャーがピッチャーを知ることはもとより、ピッチャー自身もキャッチャーのことを知っておくことで、常に良好な意思疎通が図れるようにしておきましょう。

シュート回転させずにピッチングを安定させよう

野球のピッチャーが直球を投げたつもりなのに利き腕側に曲がっていくシュート回転がかかっている場合、投げミスであり、意図したボールを投げることができていないため投球フォームが崩れていることが想定されます。

投球フォームの崩れは、コントロールの不安定さや球質の不安定さにもつながりますので、シュート回転してしまうということはピッチャー自身の不安定さの表れということです。そうならないのが最善ですが、そうなった場合でも、改善(修正)さえできればよいのです。シュート回転の原因と改善方法を知り、安定感のあるピッチャーになり野球の試合においてもチームに安定感をもたらしましょう。

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