ディナイの意味とは?バスケットのディフェンス技術を詳しく解説
バスケットボールのディフェンスプレイの1つの技術にディナイがあります。ディナイは、ボールを保持していない状況のマッチアップ相手に対してパスを出させないことを目的としていて、地味ですがチームディフェンスの質の向上に大きく寄与します。
Writer
公式ライター Activel_director
ディナイとは?
このディナイという用語は、ディフェンスのプレイのことでdenyと綴り、拒む・否定するという意味を持っています。
この意味から、ディナイはマッチアップしたオフェンスプレイヤーに対して、パスを通しづらくすることを目的としたプレイとなります。
ボールを保持しているオフェンスプレイヤーに対してのプレイではないので、ディナイをきちんとこなすためには、チームディフェンスの考え方や意味をしっかり意識することも重要です。
オフボールマンに対するディフェンス
【バスケ初心者講座】相手にボールを持たせないディナイディフェンスのコツ・基本について解説【考えるバスケットの会 中川直之】
・ボール保持者とマークマンの間に手が出せるようにポジショニングする
・ボール保持者側に背中を向け、自身の肩越しにボール保持者を確認
・ボールマン側の手は挙げてパスカットする準備する
・ボールマンと反対側の手はマークマンの動きを制限/検知できるように使う
ディナイの効果
(1)相手チームのオフェンスをスムーズに行わせない
(2)24秒を相手オフェンスに意識させる
(3)自チームの他のプレイヤーのディフェンスをやりやすくする
ディナイは、地味なプレイで試合を通じて一生懸命行うのは骨が折れます。しかし、ディナイの効果は最終的に相手チームのシュート試投数の低下やシュート確率の低下となって表れます。フォア・ザ・チームの意識を持って取り組んでいきましょう。
ディナイのコツ
相手チームのどのプレイヤーがどの位置で、どのような状態でボールを保持していて、ボールマンに対する味方のディフェンスプレイヤーがどのように対処しているのかを考えます。
そのあと、自分がマッチアップしているオフェンスプレイヤーが、どのような意識でそこにいるのかを想像して、ディナイをしたほうが良いのか否か、ディナイの強度を判断しなくてはなりません。
マークマンとボールマンとゴールとの位置関係を把握する
シェルディフェンスのポジションチェンジ
1番ディフェンス | |
---|---|
相手オフェンスの状況 | ボールを保持している |
対応 | ボール保持者へプレッシャーをかける |
防ぐ内容 | 簡単に抜かれること |
2番ディフェンス | |
---|---|
相手オフェンスの状況 | ボール保持者の近くにいる |
対応すること | 強いディナイ |
意識すること | 1番DFが抜かれた時のヘルプ(カバー) |
3番ディフェンス | |
---|---|
相手オフェンスの状況 | ボールを保持者から遠い位置にいる |
対応すること | 1番DFが抜かれた場合のヘルプ(カバー) |
意識すること | マークマンへのディナイ |
マークマンに対して意識すること
相手もさまざまなカッティングプレイでパスを受けようと動きますので、ディナイに集中してバックドアのように裏を取られると、結果的にゴール近くでフリーにしてしまい、イージーシュートを打たれることになります。
もちろん、ゲームを通じてマークマンがどのようなオフェンスプレイを得意としているかの傾向もつかめますので、ボールを持たせてもよい場所と持たせたらまずい場所を把握する観察力も重要な能力となります。
ポジションごとのディナイ
ポジションはおおよそチーム内での役割を意味しており、マークマンの動き方もポジションに従って変化し、必各ポジションごとにディナイのやり方が変わります。
ポジションごとのディナイの方法は、3ポイントラインあたりからオフェンスを開始するプレイヤーと、ペイントエリアあたりからオフェンスを開始するプレイヤーとに分けて説明します。
アウトサイドプレイヤーに対するディナイ
彼らは、カッティングプレイやスクリーンプレイを駆使してボール保持者からのパスを受けようと試みますので、次の意識を持ってディナイしましょう。
①ゴールから遠い位置でパスを受けさせる
②ゴールに正対させずにパスを受けさせる
インサイドプレイヤーに対するディナイ
このようなプレイヤーに対して、サイドディフェンスあるいはフロントディフェンスによりディナイを試みます。
サイドハイ:ハイポスト側からサイドディフェンスしディナイする
サイドロー:ローポスト側からサイドディフェンスしディナイする
フロント:体ごとボールマンとの間に立ってディナイする
ディナイを頑張ってチームディフェンスに貢献しよう
しかしながら、コートに立つ5人が、チームとしてディナイを効果的に行えば、チームディフェンスは強度を増し、シュートを打つまでに時間を使わせることによるシュート試投数の減少や、相手にタフな状況でシュートを打たせることによるシュート成功率の低下につながり、最終的には失点の減少、そしてチームの勝利に繋がるはずです。
商品やサービスを紹介いたします記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。