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自転車の歴史とは?起源・始まりを歴史年表付きで解説

自転車の歴史とは?起源・始まりを歴史年表付きで解説

自転車の起源はヨーロッパのドイツで、1913年にドイツ人発明家が考案したことが歴史の始まりです。自転車は、時代にあわせて常に機能の改良がおこなわれ、長い歴史を経て現在の形となりました。生活に役立つだけではなく、スポーツ競技の魅力もあり、健康維持や環境保全に繋がることが世界中で愛される乗り物へ進化した理由の1つです。

2022.12.04 自転車

自転車の歴史とは?

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自転車の起源は諸説ありますが、1813年にドイツ人の発明家が新しい乗り物を考案したという説が有力です。

発明当初のシンプルな構造の自転車は、ヨーロッパの国々へ普及していくうえで新しい技術お進化でさまざまな改良が施されました。利便性が高まったことで自転車は世界中へ広まり、多様な用途で使用されるようになります。

自転車の起源・始まり

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最も有力な自転車の起源の説は、1813年に発明家のカール・フォン・ドライスが発祥地であるドイツで自転車の元となるドライジーネと呼ばれる装置を考案したことです。

ドライス伯爵の愛馬が死んでしまい、馬に変わる乗り物を探したことをきっかけに自転車は発明されました。ペダルのない地面を踏んで進む装置は、現在の自転車の起源となります。

自転車の語源

英語で自転車を表記するBicycleの語源は、1879年イギリスで発明された車輪へチェーンを組み込む仕組みのBicycletteの言葉に由来しています。

日本では、1870年に竹内寅次郎が3輪車の販売の許可の申請時に、乗り物の名前を自転車と名付けたことが由来で、命名の理由や普及の詳細はは記録がないため不明とされています。

自転車の発祥の地

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自転車の発祥地はドイツです。自転車先進国のヨーロッパの国々では、現在も自転車の歴史に関する研究が盛んで、さまざまな文献で発祥の歴史や自転車文化の変遷の検証が続けられています。

自転車の発展

ドライス伯爵が発明した自転車は発祥地のヨーロッパの各国で発展し、歴史の流れによってさまざまな機能が付加され世界中へ広まりました。

自転車の発展で追加された機能は大きく分けて6つです。

・車輪の回転
・材質が鉄製へ変更
・安全機能の追加
・空気入りタイヤの開発
・ギアの開発
・電動機能の追加

自転車の歴史年表

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自転車の歴史年表は1818年から始まり、現代まで200年以上の歴史が続いています。

自転車は、200年間の歴史なかで利用者の増加とともに乗る人のニーズや生活様式にあった機能の革新がされ、市民の生活や時代を象徴する形で変化を遂げています。

起源~明治

1818年 文化15年 ドライス伯爵が自転車を発明 ドイツ
1861年 文久元年  ミショー型の自転車の開発 フランス
1870年 明治3年 自転車の言葉の誕生 日本
1879年  明治12年 チェーン駆動の開発 イギリス
1880年 明治13年 オーディナリー型の自転車の開発 イギリス
1885年 明治18年 折りたたみ自転車の発明 フランス
安全型自転車の考案 イギリス
1888年 明治21年 空気入りタイヤの開発 イギリス
1896年 明治29年 フリーホイール機能の開発 イギリス
ギア機能付き自転車の発売 イギリス
1903年 明治36年 ツールドフランス初開催 フランス
起源から明治の年表は、技術の変革が多いことが特徴です。

1861年にミショー型と呼ばれるペダルが付加された車輪が回転する自転車が発明され、車体は鉄製になりました。1880年にはオーディナリー型と呼ばれる前輪が大きく速く走れる車種が開発され、1885年には現在の自転車と同じ構造の安全機能が付加されました。

大正~昭和

1903年 明治36年 個人保有台数が100万台を突破 日本
1992年 大正11年 空気抵抗を軽減する自転車の開発 ドイツ
1923年 大正12年 乾電池ランプの開発 日本
1937年 昭和12年 ツールドフランスでギアの使用の認可 フランス
1950年 昭和25年 個人保有台数が1000万台を突破 日本
1970年 昭和40年代 マウンテンバイク競技の誕生 アメリカ
1970年 昭和40年代 電子フラッシャー付き自転車が流行 日本
1986年 昭和61年 カーボンフレームを開発 アメリカ
大正から昭和の年表の特徴は、自転車の保有者の増加と自転車競技の普及です。

自転車競技の世界的な大会のツールドフランスが定期的に開催されるようになり、1970年にはマウンテンバイクの競技も始まりました。自転車の認知度の高まりで、1950年には日本の個人の車両保有台数が1000万台を突破します。

平成~現在

1993年 平成5年 電動アシスト自転車の発売 日本
1996年 平成8年 ツアーオブジャパンの初開催 日本
2009年 平成21年 幼児乗り2人自転車の解禁 日本
2015年 平成27年 電動アシスト自転車の生産数が48万台突破 日本
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平成から現代までの年表の特徴は、電動自転車の普及です。

電動アシスト自転車は、利用者のニーズにあわせた機能の進化で幅広い世代へ広まり、市場が拡大したことで2015年には国内の生産台数が48万台を突破します。

マウンテンバイクの歴史

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マウンテンバイクの歴史は発祥地のアメリカから始まり、メーカーによって量産品の車種が発売されたことに由来して世界の各国へも広まっていきました。

走行する環境や条件、運転者のニーズにあわせて各国のメーカーが多様な車種を発売したことも相まって、競技人口が増加し国際的な競技へ進化していきます。

マウンテンバイクの起源・始まり

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マウンテンバイクの起源は、1970年代に発祥地のアメリカでおこなわれていたヒッピーの遊びが始まりだとされています。いつからか自転車に太いタイヤを装着して山や丘を下りる遊びが若者達の間で流行し、現在のマウンテンバイクのルーツとなる歴史が作られていきました。

マウンテンバイクの普及

マウンテンバイクの普及は、1981年頃で世界各国へ広まり始めます。普及の要因の1つは、世界初の量産型マウンテンバイクのスタンプジャンパーの発売です。

マウンテンバイクは、新しい自転車の形とされ各国若者に受け入れられることで競技人口が増加し、1990年には世界選手権の開催、1996年にはオリンピックの正式種目となりました。

電動自転車の歴史

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電動自転車は、日本のメーカーが誰でも走行ができることをコンセプトに世界に先駆けて発売し、画期的な機能がユーザーに受け入れられてヒット商品となりました。

こぐときの負荷が少なく誰でも簡単に乗れる電動自転車が、自力でこぐことが難しく自転車に乗ることを諦めていた人々へも広まったことで、さらに自転車が生活へ根付き、身近に感じられる形へ変化しました。

電動自転車の起源・始まり

電動自転車の起源は、日本のヤマハ発動機が1993年にPASパスといわれる車種を発売したことが始まりです。​モーターを搭載して人間がペダルをこぐ力を補助してくれる機能がついた自転車は、電動アシスト自転車​と呼ばれ、電動自転車の歴史を作るルーツとなりました。

電気自転車の普及

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電動自転車は、当初発売地域が限定されていましたが、ヒットによる市場の拡大で日本国内へ普及します。ペダルをこぐ力の少ない人をユーザーとしたことが高齢者や主婦層へ受け入られ、子育て世代が子供を乗せて走行できる電動自転車が発売されたことも普及を広めた要因の1つです。

近年では、おしゃれな外装や折りたたみ式、スポーツタイプなど魅力と機能を兼ね備えた電動自転車が発売されています。

日本の自転車の歴史

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日本の自転車の歴史は、フランスから伝わった自転車がベースです。海外から自転車の輸入が始まると、国内での自転車の製造も活性化し、富裕層の娯楽品だった自転車は次第に庶民の生活へ根付いたものへ変化します。

日本への自転車の伝来

自転車が日本へ伝わったのは、1860年代の慶応の頃でした。残念ながら、​記録されている歴史的文献が少なく、詳しい由来は解明されていません。

諸説ありますが、ミショー型と呼ばれる前輪が大きく車輪の回るタイプの自転車が日本に初めて伝わったという説が有力です。ミショー型は、初期の自転車の性能を高めたもので材質の改良を重ね走行性が高く、日本の自転車の制作の基礎となります。

日本国内での普及

日本国内での自転車の普及は1885年にイギリスで安全型自転車が完成し、日本へ輸入が開始したことが始まりです。1890年に国産の自転車が作られたことで、国内へ広まりました。長年富裕層がメインで保有していた自転車は、第1世界大戦の輸入規制をきっかけに1914年頃から国産化が進み、庶民に普及していきました。

近年では、子育て世代が子供の送迎や健康維持のために使用したり、満員電車の回避のために自転車を利用する人が多いです。

自転車メーカーの歴史

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自転車の歴史を語るうえで重要な自転車メーカーが3社あります。

・ミヤタ自転車
・ツノダ自転車
・ナショナル自転車


国産品の自転車の製造と販売、普及に大きく関わった3社で、現在も日本や世界の各地で愛される名車を販売しています。

ミヤタ自転車の歴史

ミヤタ自転車は、日本で初めて国産品の安全型自転車を作った会社です。特にスポーツタイプの車種の開発に力を入れており、ヨーロッパのメーカーが主流な時代だった1976年に海外のサイクルショーに日本製品を出品し、日本で初めてレーシングバイクの販売を始めました。1981年に、世界的な大会でミヤタ製の自転車が入賞した歴史が有名です。

ミヤタ自転車は、現在も日本のみならず世界各国の選手に愛される製品を提供し続けています。

ツノダ自転車の歴史

ツノダ自転車の歴史の始まりは、1926年に創業者の角田氏が当時の高級品であった自転車に触れたいとの意思で会社を立ち上げたことが起源です。1970年代には、ドラえもんの声で有名な大山のぶ代さんによって「つんつんツノダのテーユーゴー」と歌われた特徴のあるCMをきっかけに世間への認知を広めました。
当時の男子学生が憧れていた車種は、スカイランサーでした。

ナショナル自転車の歴史

ナショナル自転車は、1952年に設立された会社です。創業者の松下幸之助氏は、1905年の9歳のころから自転車店で丁稚奉公の経験があり、自転車との歴史がとても古いです。

シティサイクルの車種以外に競技用のロードバイクも世界的に有名なナショナル自転車は、2006年には、社名をパナソニックサイクルテックに改名しています。親会社のパナソニックの強みを生かした電動アシスト自転車に力を入れ、2014年には累計販売台数が200万台を突破するという大きな功績を納めました。

自転車競技の歴史

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自転車競技は1863年頃​にフランスではじまりました。競技人口の増加とともに日本や世界各地でもロードレースが開催されるようになり、各国での大会をきっかけに普及が広まったことによって、世界的な大会が開催されるまでになりました。

自転車競技の始まり

自転車競技の始まりは、自転車が開発されて間もない1863年頃​のフランスのパリで木製の自転車を使用してレースがおこなわれたことが起源です。

日本では、1886年頃から各地の自転車の愛好家によって自転車クラブが設立されたことで自転車競技の活動が進んでいきました。

国際的な自転車競技の普及

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国際的な自転車競技の普及は1890年代が始まりで、各国で本格的なレースがおこなわれるようになりました。

1893年には、アメリカで初の世界選手権が開催され、1903年にはフランスで自転車レースの最高峰のツールドフランスの第1回大会が開催されました。1896年の近代オリンピックで初めて自転車競技が正式種目に認められ、国際的な普及が加速していきます。

日本国内での自転車競技の普及

日本国内の自転車競技の普及は1898年が始まりで、日本初の自転車競技の大会の開催をきっかけに徐々に各地へ広まりました。

1948年には、日本生まれのスポーツの競輪が誕生しています。競輪が各地のロードレースの公営の競技となり、大衆に受け入れられたことが自転車競技が普及した要因の1つです。1982年からは国内最大規模の自転車レースのツアーオブジャパンが開催されたことで、さらに競技の普及は加速します。
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自転車の歴史を記した本

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自転車の歴史を記した本には、2つの種類があります。

・自転車に詳しい人が楽しめるもの
・自転車に詳しくない人でも楽しめるもの


どちらの種類の本も、意外と知られていない歴史や知識が記載されており、2種類を読み比べると違った楽しみ方ができるのも魅力です。

自転車に詳しい人が楽しめる本

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タイトル 50の名車とアイテムで知る図説自転車の歴史
著者 トム アンブローズ
出版社 原書房
豊富なイラストと画像から自転車の革新や機能の多様化の歴史を学べる1冊です。自転車の形状の変化を時代ごとに巡ることができ、試行錯誤された機能の移り変わりを学ぶことができます。普段乗っている自転車の起源や仕組みを知りたい人におすすめの本です。

ツール・ド・フランスがわかる本

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タイトル ツール・ド・フランス
著者 山口和幸
出版社 講談社
世界最大の自転車レースであるツールドフランスの始まりの歴史が学べる1冊です。ヨーロッパの自転車文化の流れくむフランスでのさまざまな知識やエピソードが盛り込まれているため、自転車競技をしている人や、自転車に興味のある人におすすめです。

・歴史を刻む大会の設立や運営
・ルールの設定
・胸が熱くなる有名選手達の名勝負の数々のエピソード

自転車に詳しくない人でも楽しめる本

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タイトル 自転車の基礎知識
著者 サンエイジ
出版社 サンエイジ
自転車の歴史から自転車の基本情報が幅広く学べる1冊です。

・構造や由来
・車種の種類
・自転車の法律
・事故や保険

自転車の歴史と同時に、自転車を運転するときに必要とする知識も学べるため、自転車をはじめて間もない人やルールや知識を再確認したい人が楽しめる1冊です。

自転車の歴史のまとめ

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自転車の歴史はヨーロッパから広まり、さまざまな技術の革新で世界の各国へ広がりました。乗り物は、当時の時代背景や人々の生活スタイルを知るうえで重要なツールの1つです。時代にあわせて、利用者が変動する自転車の仕組みは世の中を知るうえでも大きな役割をはたしています。

人と距離を取ることが推奨される時代だからこそ自転車の歴史の面白さを知り、自転車に乗ることに興味をもつことで、健康維持と環境保全の両方のメリットを得ることができます。

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