ドロッパーシートポストとは、ハンドルに付けたレバーを操作するだけでサドルの高さを調節できるシートポストです。ドロッパーシートポストなら平坦な道や上り坂ではサドルを上げ、下り坂では下げる、と自転車から降りずに状況にあわせたサドル調節ができます。
ドロッパーシートポストとは?
ドロッパーシートポストとはハンドルに取り付けた
レバーを操作するだけで、サドルの高さを調節できるシートポストです。
通常はサドルの高さを変える場合、自転車から降りてシートポストを固定しているボルトを緩め、高さを調節する必要があります。ドロッパーシートポストを取り付けていれば自転車から降りずにサドルの高さ調節することができます。
ドロッパーシートポストの仕組み
ドロッパーシートポストはレバーを操作しながら体重をかけるとサドルが下がり、体を離すとサドルが上がる仕組みです。ドロッパーシートポストはシートポストとレバーがセットです。シートポストとレバーをワイヤーで接続することで使用できます。
圧縮ガスによる上下
ドロッパーシートポストの中には圧縮ガス、空気が封入されています。体をサドルから離すことで圧縮ガスと空気の力でサドルが上に押し上げられる仕組みです。
身近な同じ仕組みのもの
ドロッパーシートポストと同じ仕組みで上下するものはオフィスチェアがあります。オフィスチェアもドロッパーシートポストと同様にガスが封入されていて、レバーを操作し体重をかけたり、体を離したりすることで上下します。
ドロッパーシートポストのメリット
ドロッパーシートポストのメリットは自転車から降りずにサドルを上下できることです。メリットが大きいことからマウンテンバイクにおすすめのシートポストになります。
走行中の高さ切り替え
走行中、高さを切り替えたいと思ったとき、ドロッパーシートポストなら体を浮かせてレバー操作、体重をかけてレバー操作で走りながらサドルの上下が可能です。
上り下りでの活用
坂を上るとき、平坦な道を走るときはサドルを高くした方が走りやすいです。
坂を下るときはサドルを低くした方が走りやすくなります。マウンテンバイクは傾斜の激しい道を走りますので、傾斜が変わるたびに自転車から降りてサドルの高さを変えるわけにはいきません。
ドロッパーシートポストなら坂を上るとき、平坦な道ではサドルを上げ、坂を下るときには瞬時にサドルを下げることができます。
街乗りでの活躍
街乗りでのメリットは
信号待ちのときにサドルを調節できることです。
スポーツバイクはサドルは高くして乗ります。スピードは出しやすいですが、止まっているときに足がつきにくいため不便です。ドロッパーシートポストなら止まるときにサドルを下げ、走り出すときにサドルを上げる操作が簡単にできます。
ドロッパーシートポストのデメリット
マウンテンバイクでの走行、日常使いでもメリットがあるドロッパーシートポストですが、デメリットも存在します。1つ目は軽量性を重視するスポーツ車では無視できない重量、2つ目はコスト面です。
重量
ドロッパーシートポストは構造の複雑さから通常のシートポストより重量が大きいです。ロードレース目的のロードバイクでは、軽量性が重視され不向きになります。
コスト
通常のシートポストと比較し、多機能な分ドロッパーシートポストは
高額になります。1万円台の安い製品もありますが、有名メーカーの製品は6万円を超えてきます。
メリットが多く、一度使ったら戻れないと言われるドロッパーシートポストですが、手軽に購入できる価格ではありません。
ドロッパーシートポストの取り付け方法
ドロッパーシートポストはシートポストを差し替えるだけでは使用できません。シートポストとレバーをワイヤーで接続する必要があります。レバーはハンドルに取り付けるため、ワイヤーの処理を考える必要があります。
事前に確認すること
事前にワイヤーの処理を確認します。自転車のフレームにワイヤーを通すための穴が空いているかの確認です。穴が空いていればワイヤー内装タイプ、空いていない場合は外装タイプのドロッパーシートポストを選択する必要があります。
手順①サドルとシートポストを抜く
自転車に付いているサドル、シートポストを取り外します。
手順②ワイヤーの準備
インナーワイヤーをアウターワイヤーの中に通し、ワイヤーをシートポストに取り付けます。ワイヤーを取り付けたらシートポストを自転車に挿入します。
手順③リモートレバーの取り付け
ハンドルに操作用のレバー(リモートレバー)を取り付けます。
手順④シートポストとレバーを接続
シートポストとレバーをワイヤーで接続します。内装タイプの場合はワイヤーはフレームの中を通し、外装タイプの場合はフレームの外を通します。
ドロッパーシートポストおすすめ商品
ドロッパーシートポストには内装タイプ、外装タイプがありますが、内装外装どちらも対応した製品もあります。ワイヤレスタイプも販売されていて、取り付けの簡単さからおすすめです。
①トムソン:エリートドロッパーシートポスト
クランプ径 |
30.6mm、31.6mm |
ワイヤータイプ |
内装タイプ、外装タイプ |
ポジションを細かく調整しながら乗りたい方、見た目の美しさを重視する方にはトムソンから販売されているエリートドロッパーシートポストがおすすめです。精度の高い作りから上下の動きがスムーズで、細かい操作に対応しています。
②クランクブラザーズ:ハイラインドロッパーシートポスト
クランプ径 |
30.9mm、31.6mm |
ワイヤータイプ |
内装タイプ |
耐久性を重視する方、ハンドル周りをスッキリさせたい方におすすめなのがクランクブラザーズから販売されているハイラインドロッパーシートポストです。耐久性の高さ、ピボット構造で微調整可能なレバーが特徴になります。
③マグラ:ヴァイロンドロッパーシートポスト
クランプ径 |
30.9mm、31.6mm |
ワイヤータイプ |
ワイヤレス |
取り付けが面倒な方におすすめなのがマグラから販売されているヴァイロンドロッパーシートポストです。ヴァイロンドロッパーシートポストはワイヤレスなため、ワイヤーの接続が不要で簡単に取り付けることができます。
ドロッパーシートポストで快適MTBライド
ドロッパーシートポストは一度使えばやめられないと言われるほど、メリットが大きいパーツです。
事前確認や取り付けが難しいと感じる場合は、自転車ショップに相談することをおすすめします。ドロッパーシートポストで快適なマウンテンバイクライフを送りましょう!