脇の下の筋肉の名前とは?脇周りの筋肉の構造や役割を確認したい!
脇の下の筋肉の名前には、大胸筋、大円筋、上腕二頭筋、前鋸筋があります。前鋸筋は、あまり意識されませんが、呼吸や姿勢に関与しており、鍛えると腕や肩の筋トレが効率よくできる筋肉です。脇の下の筋肉は、名前と共に役割や働きも覚えることで、日常生活や、普段のトレーニングにも役立ちます。
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公式ライター Activel_director
脇の下の筋肉とは?
脇の下の筋肉は、大胸筋や小胸筋、前鋸筋、広背筋があり、腕や肩、肩甲骨の動きに関与します。脇の下の筋肉の働きは、腕を前に突き出したり、後ろに引いたり、腕を曲げたり、伸ばしたりです。また脇の下の筋肉である、大胸筋や小胸筋、前鋸筋、広背筋を鍛えると、脇の下がスッキリして上半身が引き締まって見えます。
脇の下の筋肉の構造
脇の下の筋肉の構造は、脇の下のくぼみ部分の壁を構成する筋肉になります。前面が大胸筋、小胸筋、後面が広背筋、大円筋、肩甲下筋、外側が烏口碗筋、上腕二頭筋、内側が前鋸筋です。
脇の下の筋肉の名前
脇の下の筋肉の名前には、前鋸筋や大円筋、小円筋のように形から付けられた名前や、烏口腕筋のように起始、停止の部位に由来する名前があります。上腕二頭筋は、起始部が二頭に分かれているため上腕二頭筋の名前が付けられています。広背筋はラテン語で、背中の最も広い筋肉という意味の名前です。
脇の下の筋肉の名前一覧
前壁 | 大胸筋 小胸筋 |
後壁 | 広背筋 大円筋 肩甲下筋 |
外壁 | 烏口腕筋 上腕二頭筋 |
内壁 | 前鋸筋 |
脇の下の筋肉の名前は、脇の下を構成する壁の部位で分けられた、8種類の筋肉があります。脇の下の筋肉は、脇の下だけだはなく、脇の前から脇の後ろ、脇の上部にあたる肩までの部位の筋肉の名称です。
大胸筋
筋肉の名前 | 大胸筋 |
筋肉の位置 | 胸部の表面 |
筋肉の起始部 | 鎖骨、胸骨、上位肋軟骨、腹直筋鞘 |
筋肉の停止部 | 上腕骨前面外側、大結節稜 |
大胸筋の場所は、胸部の大部分を覆う位置の筋肉で、名前の通りです。胸板と呼ばれる部位を形成する筋肉では、最も表面にあります。大胸筋は、胸部にありますが、上肢の屈筋であり機能面から見れば上肢筋の1つです。
小胸筋
筋肉の名前 | 小胸筋 |
筋肉の位置 | 大胸筋の下 |
筋肉の起始部 | 第2肋骨〜第5肋骨前面 |
筋肉の停止部 | 肩甲骨の烏口突起 |
小胸筋の位置は、大胸筋の下にあるため体表面から触れることが難しい筋肉です。小胸筋は名前から見れば、大胸筋と対のようですが、小胸筋は腕ではなく、肩甲骨についていますので、肩甲骨の動きに関与します。
大円筋
筋肉の名前 | 大円筋 |
筋肉の位置 | 肩甲骨の下側、小円筋の下 |
筋肉の起始部 | 肩甲骨下角部 |
筋肉の停止部 | 上腕骨小結節稜 |
大円筋の場所は、肩甲骨から脇の下を通って腕の前側についています。大円筋は、脇の後ろの広背筋と共に脇の下の後壁を作っていて、共同して働くことも多いので、広背筋のヘルパーやサポーターと呼ばれています。
大円筋の名前は、筋断面が円形になることが由来で、小円筋の名前の由来も同じです。
広背筋
筋肉の名前 | 広背筋 |
筋肉の位置 | 背中の中央部から脇の下 |
筋肉の起始部 | 第6胸椎〜第5腰椎の棘突起、正中仙骨稜、腸骨稜、第9~12肋骨 |
筋肉の停止部 | 上腕骨上部小結節稜 |
広背筋の場所は背中の下部から脇の後ろ、脇の下に広がる面積の大きい筋肉です。名前の由来は、英語で「latissimus dorsi」でlatissimusはラテン語の広い「latus」の最上級に由来し最も広いという意味で、dorsiは背中側という意味になります。
肩甲下筋
筋肉の名前 | 肩甲下筋 |
筋肉の位置 | 肩甲骨の前面 |
筋肉の起始部 | 肩甲骨の前面、肩甲下窩 |
筋肉の停止部 | 上腕骨前面、小結節、小結節稜 |
肩甲下筋はローテーターカフの1つであり、ローテーターカフの中で唯一肩甲骨の前面についていて脇の後ろ側に位置します。ローテーターカフとは、棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、小円筋からなる肩のインナーマッスルです。肩甲下筋は、肩甲骨の下の部位にあることが由来で、肩甲下筋という名称になりました。
上腕二頭筋
筋肉の名前 | 上腕二頭筋 |
筋肉の位置 | 上腕の腹側 |
筋肉の起始部 | 長頭が肩甲骨の関節上結節 短頭が肩甲骨烏口突起 |
筋肉の停止部 | 橈骨粗面、一部は上腕二頭筋腱膜 |
上腕二頭筋は上肢の筋肉で、肘を曲げたときに出る通称力こぶです。二頭とは、起始部が長頭は肩甲骨の関節上結節、短頭は肩甲骨烏口突起の二頭に分かれているのが二頭の名称の由来になります。
烏口腕筋
筋肉の名前 | 烏口腕筋 |
筋肉の位置 | 上腕二頭筋の奥 |
筋肉の起始部 | 肩甲骨烏口突起 |
筋肉の停止部 | 上腕骨内側中央部 |
烏口腕筋は、名前の通り肩甲骨烏口突起から起こり上腕骨につながり、肩甲骨と上腕をつなぐ筋肉の名称です。烏口碗筋は、小さな筋肉で、屈曲や内転では、上腕筋、上腕二頭筋の補助的役割ですが、肩関節の水平内転では重要な役割を担ってます。
前鋸筋
筋肉の名前 | 前鋸筋 |
筋肉の位置 | 肋骨の外側を覆うようについている |
筋肉の起始部 | 第1〜第9肋骨の外側面中央部 |
筋肉の停止部 | 肩甲骨内側縁 |
前鋸筋の位置は、脇の下肋骨の外側を覆うようについていて、肩甲骨の裏側までになります。前鋸筋の名前は、起始部がのこぎりの歯の形をしていることから、名称がつけられました。前鋸筋が硬くなると、肩の柔軟性がなくなり、肩こりになりやすくなり、前鋸筋が弱まると肩や肩甲骨の安定に支障がでます。
脇の下の筋肉の働きと役割
脇の下の筋肉の働きは、腕や肩、肩甲骨の動きに関与していますので、腕を前に押し出す動作や物を拾う動作、スポーツではボクシングのパンチや野球のボールを投げる動作に使われます。脇の下の筋肉は、脇の前側、脇の後ろ側も含まれ、呼吸に重要な役割がありますので、筋トレと共に、ストレッチも取り入れて、柔軟性を保つのも大切です。
大胸筋の働きと役割
大胸筋の働きは、腕を体の前に押し出す動作や、腕を内側にひねったり、胸の前で物を抱きかかえる動作で働きます。上肢が固定されると胸郭を上げて吸気を助ける働きもあります。
日常生活での役割
ドアを押し開けたり、うつ伏せから体を起こし上げる動作で使う部位
スポーツでの役割
野球のボールを投げる、ボールを打つ、テニスのラケットを振る
大胸筋の筋トレ
自宅で行うなら、腕立て伏せ
ジムで本格的に行うなら、ベンチプレスやチェストプレス
小胸筋の働きと役割
小胸筋の働きは、肩甲骨を前下方に引き、肩甲骨が固定されると肋骨を上げて吸気を助けます。小胸筋が単独で働くと、下方回旋しますが、前鋸筋と共同で働くことにより、肩甲骨の外転がスムーズに行われます。
日常生活での役割
肩を前に出し、前にあるものに手を伸ばす動作、足もとの物を拾う動作で使う
スポーツでの役割
野球のボールを投げる動作、バレーでスパイクを打つ動作
大円筋の働きと役割
大円筋の働きは、肩関節の内転、内旋、上腕の屈曲位からの伸展です。広背筋をよく動かすためには大円筋のサポートが重要です。
日常生活での役割
脇を締めたり、両腕を抱える動作
スポーツでの役割
投球の動作、水泳のストローク、ボートのオールをこぐ
広背筋の働きと役割
広背筋の働きは、腕を内側へ回す内旋、腕を体幹方向へ近づける内転、腕を後ろ方向へ引く伸展のときに使われます。また、肩甲骨を下向きに回転したり、上腕固定時には体幹を持ち上げる働きがあります。
日常生活での役割
脇をグッと閉める、腕を背中側に引く、目の前の物を手前に引き寄せる
スポーツでの役割
柔道やレスリングで、相手を自分の方向に引きつける動作、ポートのオールをこぐ
広背筋の筋トレ
懸垂のように引きつける動きが一般的
広背筋を鍛えて発達させることで、逆三角形の体型を作れます。
肩甲下筋の働きと役割
肩甲下筋の働きは、上腕、肩関節の内旋と肩関節を固定し、上腕の前方変位を防ぐことです。ローテーターカフの1つであることから、肩関節の安定に関係します。
日常生活での役割
腕相撲、引き戸の開閉、カーテンを閉める動作
スポーツでの役割
投球、やり投げの投てき、テニスのスイング
肩甲下筋の筋トレ
インターナルローテーションが有効
上腕二頭筋の働きと役割
上腕二頭筋の働きは、前腕、肘関節の屈曲、回外、肩関節で弱く上腕を屈曲させることです。また、上腕二頭筋は、ローテーターカフと共に肩の前方の安定性に役立ちます。
日常生活での役割
力こぶを作る、重い荷物を持ち上げる
スポーツでの役割
野球やテニスで肩を回転させる動作に重要な役割がある
烏口腕筋の働きと役割
烏口碗筋の働きは、上腕の肩関節の屈曲と内転です。烏口碗筋は、積極的に働くというより、上腕二頭筋や大胸筋、三角筋の補助の働きをします。
日常生活での役割
腕を前で交差させる、腕を前に持ちあげる動作
スポーツでの役割
大胸筋や三角筋と協力して、テニスや野球のスイング、砲丸投げ、やり投げに使われる
前鋸筋の働きと役割
前鋸筋の働きは、肩甲骨が突き出るのを防ぐのと肩甲骨下角を前に引くことです。肩甲骨が固定されてるときは、肋骨をあげる働きがあります。
日常生活での役割
腕を前に押し出す、深く息を吸う動作、両手を頭上に伸ばし大きく伸びをする動作
前鋸筋が硬くなると猫背姿勢になりやすいのでストレッチも取り入れ、筋肉の柔軟性を保つ注意が必要です。
スポーツでの役割
ボクシングや空手で、素早く腕を前に突き出すパンチの動作で活躍するため通称「ボクサー筋」という名称もつけられました。
脇の下の筋肉の名前や役割を理解してトレーニングに活かそう
脇の下の筋トレは、腕や肩、背中の筋肉の場所を意識しながら行うことが重要です。小胸筋、前鋸筋のような、姿勢や呼吸に関係している筋肉もあり、筋トレばかりではなく、ストレッチも入れて柔軟剤を保つのも必要です。日常では意識しづらい筋肉も、名前や筋肉の場所、働きを覚えることで意識して筋トレやストレッチに活かしましょう。
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