二日後の筋肉痛は加齢のせい?
-筋肉痛の俗説-
via pixabay.com
経験したことの無い人はいないであろう筋肉痛。次の日に来たり、二日後に来たり、三日後に来たり・・・。むしろ運動と筋肉痛はセットとも言えるでしょう。身近な現象なこともあり、筋肉痛には様々な俗説が存在します。
代表的なものだけでも、
・若い人は筋肉痛が次の日に来る
・歳をとると筋肉痛はニ日後に来る
・さらに歳をとると3日後?
・筋肉痛はストレッチで治る
・筋肉痛はマッサージで治る
・筋肉痛のこない筋力トレーニングは意味が無い
などなど。
このような話は誰でも聞いたことのあるのではないでしょうか?
筆者も、運動後は次の日に筋肉痛が来ることもあれば2日後に来ることも、3日後に来ることもあります。
今回はその中から、『歳をとると二日後に筋肉痛がくる』という説を中心に、なぜ筋肉痛になるのか?なぜ二日後と言われるのか?次の日の筋肉痛とは違うのか?それぞれのなぜを解説していきたいと思います。
代表的なものだけでも、
・若い人は筋肉痛が次の日に来る
・歳をとると筋肉痛はニ日後に来る
・さらに歳をとると3日後?
・筋肉痛はストレッチで治る
・筋肉痛はマッサージで治る
・筋肉痛のこない筋力トレーニングは意味が無い
などなど。
このような話は誰でも聞いたことのあるのではないでしょうか?
筆者も、運動後は次の日に筋肉痛が来ることもあれば2日後に来ることも、3日後に来ることもあります。
今回はその中から、『歳をとると二日後に筋肉痛がくる』という説を中心に、なぜ筋肉痛になるのか?なぜ二日後と言われるのか?次の日の筋肉痛とは違うのか?それぞれのなぜを解説していきたいと思います。
そもそも筋肉痛とは?
筋肉痛を正式に言うと『遅発性筋肉痛(DOMS)』
一般的に筋肉痛と呼ばれる現象は、正式には遅発性筋肉痛(Delayed Onset Muscle Soreness )と言います。これを略してDOMS(ドムス)という言い方をすることもあります。
勘違いしていけないのは、二日後の筋肉痛を遅発性筋肉痛を言うのではなく、運動して一日目で来る、いわゆる「若い人の次の日の筋肉痛」も、遅発性筋肉痛だと言うことです。(運動中に痛むようであれば、肉離れ、筋挫傷といったケガも疑われます。)
ですので、”ニ日後に来る”場合は、通常の遅発性筋肉痛よりも更に遅れてくるということになります。
勘違いしていけないのは、二日後の筋肉痛を遅発性筋肉痛を言うのではなく、運動して一日目で来る、いわゆる「若い人の次の日の筋肉痛」も、遅発性筋肉痛だと言うことです。(運動中に痛むようであれば、肉離れ、筋挫傷といったケガも疑われます。)
ですので、”ニ日後に来る”場合は、通常の遅発性筋肉痛よりも更に遅れてくるということになります。
遅発性筋肉痛の概要
一般的にエクササイズ終了後一日目から二日目までに発生し、肉体的な苦痛や不快感を感じるようになり、これが二日から三日程度続きます。適度な休息を取ることで完全に回復しますが、回復までは長くかかる場合八日から十日かかることもあります。
一日目、二日目に限らず、日常的に運動をしていない人や、運動をしていたとしても普段行わない不慣れなエクササイズを実施した場合に発症するとされています。あるいは、普段慣れている運動であっても、負荷を変えた場合、例えばウェイトトレーニングをいつもより高強度で実施した場合も発生する可能性があります。
一日目、二日目に限らず、日常的に運動をしていない人や、運動をしていたとしても普段行わない不慣れなエクササイズを実施した場合に発症するとされています。あるいは、普段慣れている運動であっても、負荷を変えた場合、例えばウェイトトレーニングをいつもより高強度で実施した場合も発生する可能性があります。
via nurse-riko.net
なぜ筋肉痛になるのか?ひも解く三つの説
二日後の筋肉痛のなぜを探るため、まずはなぜ筋肉痛になるのかを解明していきましょう。
・・・と言いたいところですが、二日後の筋肉痛どころか一日目の筋肉痛のメカニズムすらいまだに解明されていないのが現状です。
これまでいくつか有力な説が発表されてきましたが、いずれも決定的なものにはなっていません。
以下にこれまで有力とされてきた、また現在有力とされている三つの説を紹介します。
・・・と言いたいところですが、二日後の筋肉痛どころか一日目の筋肉痛のメカニズムすらいまだに解明されていないのが現状です。
これまでいくつか有力な説が発表されてきましたが、いずれも決定的なものにはなっていません。
以下にこれまで有力とされてきた、また現在有力とされている三つの説を紹介します。
①筋に貯まった乳酸説
当初有力とされていたのがこの説です。
高負荷の運動による疲労によって、疲労物質である乳酸(lactic acid)が筋中に貯まり、それが痛みを引き起こすという理屈です。
これがなぜ過去の説になったかと言うと、研究が進むにつれて、確かに運動直後は乳酸が溜まるものの、その後一時間程度でその乳酸の大半が除去されることがわかりました。
そのため、数日続く遅発性筋肉痛の原因には当てはまらないとして、今ではこの説は否定されています。普通に休息を取ってれば、次の日はもちろんのこと、言うまでもなく二日後には乳酸は除去されています。
ちなみに、なぜ筋肉痛はストレッチで治す、マッサージで治すといった俗説が広まったのか?の答えがこの説にあると言えます。
なぜかというと、ストレッチ、マッサージを行うのは血行を促進して溜まった乳酸を除去する、という理屈ですので、この説を前提とした場合の解決策として広まったと言えるでしょう。(一日目にせよ二日後にせよ、当然これは間違った解決法となります)
高負荷の運動による疲労によって、疲労物質である乳酸(lactic acid)が筋中に貯まり、それが痛みを引き起こすという理屈です。
これがなぜ過去の説になったかと言うと、研究が進むにつれて、確かに運動直後は乳酸が溜まるものの、その後一時間程度でその乳酸の大半が除去されることがわかりました。
そのため、数日続く遅発性筋肉痛の原因には当てはまらないとして、今ではこの説は否定されています。普通に休息を取ってれば、次の日はもちろんのこと、言うまでもなく二日後には乳酸は除去されています。
ちなみに、なぜ筋肉痛はストレッチで治す、マッサージで治すといった俗説が広まったのか?の答えがこの説にあると言えます。
なぜかというと、ストレッチ、マッサージを行うのは血行を促進して溜まった乳酸を除去する、という理屈ですので、この説を前提とした場合の解決策として広まったと言えるでしょう。(一日目にせよ二日後にせよ、当然これは間違った解決法となります)
via www.bufferin.net
②筋の微細な損傷に伴う炎症反応説
こちらは現在有力とされている説です。
筋肉の活動には大きく分けて3種類の活動があります。
・短縮性筋活動(コンセントリック)
・伸張性筋活動(エキセントリック)
・等尺性筋活動(アイソメトリック)
この中の伸張性筋活動(エキセントリック)が筋肉痛に直結するという説です。
なぜかと言うと、伸張性筋活動の場合は筋肉が伸ばされる方向に負荷がかかりますから、筋がより損傷しやすくなるからです。
筋肉の活動には大きく分けて3種類の活動があります。
・短縮性筋活動(コンセントリック)
・伸張性筋活動(エキセントリック)
・等尺性筋活動(アイソメトリック)
この中の伸張性筋活動(エキセントリック)が筋肉痛に直結するという説です。
なぜかと言うと、伸張性筋活動の場合は筋肉が伸ばされる方向に負荷がかかりますから、筋がより損傷しやすくなるからです。
via www.know-dt.com
運動時の伸張性筋活動(例えば山登りの下りにおける腿の前の大腿四頭筋における筋活動)によって筋線維に微細な損傷が発生し、その損傷の回復過程として炎症が起き、刺激物質ブラジキニン、ヒスタミン、セロトニン、プロスタグランジンなど)が生産され、筋膜(筋肉を包んでいる膜)を刺激する痛みを発生させます。
伸張性筋活動によって筋肉痛が発生するケースというのは実際に多く報告されており、経験則としても学術的にも有力な説です。
伸張性筋活動によって筋肉痛が発生するケースというのは実際に多く報告されており、経験則としても学術的にも有力な説です。
筆者的にも、伸張性筋活動による筋肉痛は、一日目、二日後に関わらず多く発生している印象があります。
しかしながら、動物実験等では筋線維の損傷がなくても筋肉痛が発生しているというケースも確認されていることから、これも決定的なものにはなっていません。
しかしながら、動物実験等では筋線維の損傷がなくても筋肉痛が発生しているというケースも確認されていることから、これも決定的なものにはなっていません。
③筋肉痛の最新の学説
近年、三つ目の有力な説が発表され注目を集めています。
Kentaiニュース192号にて東京大学大学院教授石井直方氏がその三つ目の説を紹介していますので、そちらを引用します。
Kentaiニュース192号にて東京大学大学院教授石井直方氏がその三つ目の説を紹介していますので、そちらを引用します。
via someone.jp