胸の筋肉の名前とは?大胸筋・小胸筋などの胸部の名称と役割を解説!
胸の筋肉は、皮膚の下にある浅胸筋群と肋骨付近にある深胸筋群に横隔膜を加えた3つの名前の部位に分かれます。細かな胸の筋肉の名前は付着する骨や位置に由来するものが多く、物を押し引きする動作や姿勢の安定、呼吸の補助を役割とする筋肉が集まっています。
Writer
公式ライター 萩原歩
学生時代より趣味として仕事としてスポーツ業界に携わってきました。記事を通してスポーツの楽しさや奥深さが伝われば幸いです。
胸の筋肉とは?
胸の筋肉といえば大胸筋が代表的ですが、大小さまざまな筋肉で構成されていて、物を押す動作や引く動作だけでなく、姿勢の安定や呼吸に関わる多彩な筋肉の集まりです。
胸の筋肉の構造
胸の筋肉 | 浅胸筋群 |
---|---|
深胸筋群 | |
横隔膜 |
浅胸筋群
浅胸筋群 | 大胸筋 |
---|---|
小胸筋 | |
鎖骨下筋 | |
前鋸筋 |
深胸筋群
深胸筋群 | 外肋間筋 |
---|---|
内肋間筋 | |
長肋骨挙筋 | |
短肋骨挙筋 | |
肋下筋 | |
胸横筋 |
横隔膜
胸の筋肉の名前
大胸筋
3つの部位は、強化目的だけではなく怪我防止のためにバランスよく鍛えるべきであり、腕立て伏せやベンチプレスがおすすめです。
小胸筋
胸の筋肉を釣り上げている筋肉で、男女共にバストアップに役立つ筋肉です。小胸筋を鍛えるには、仰向けでダンベルを上げ下げするダンベルフライが効果的です。
鎖骨下筋
鎖骨下筋は、肩甲骨を下げる動きを取り入れたディップスやダンベルフライで刺激を入れて鍛えることが可能です。
前鋸筋
前鋸筋を鍛えるには、腕の曲げ伸ばしで体の垂直上げ下げ動作をおこなうディップスが代表的です。
外肋間筋
トレーニングで集中的に鍛えることは難しい筋肉ですが、ベンチプレスや腕立て伏せをはじめとした胸郭を広げる動作をともなうプルオーバー系の種目で刺激を入れることができます。
内肋間筋
内肋間筋も集中的にトレーニングすることが難しい筋肉ですが、ベンチプレスや腕立て伏せで息を吐きながら胸郭を縮小させることで複数の筋肉と同時に鍛えることができます。
肋下筋
意識して呼吸したりストレッチをしたりして肋下筋の柔軟性を養うことで、呼吸がスムーズになり、心肺機能が向上します。
長肋骨挙筋
背中を反らすバックエステンションが効果的なエクササイズで、心肺能力の改善や猫背の矯正に効果的です。
短肋骨挙筋
トレーニングにはバックエクステンションを中心とした背中を反らせる筋トレが効果的です。
胸横筋
ピンポイントで鍛えるのが難しい筋肉ですが、意識的に深い呼吸をすることで刺激を入れることができます。
胸の筋肉の役割と働き
大胸筋の役割と働き
・上部…腕を肩のラインから上に上げる
・中部…腕を水平に動かす
・下部…腕を肩のラインから下に下げる
大胸筋の3つの部位すべてが腕を使う動作全般に働くため、腕を動かすシーンで幅広く活用される筋肉です。
小胸筋の役割と働き
①肩甲骨のバランスをとってスムーズに肩を動かす
②肋骨を引き上げて胸部を広げ呼吸をサポートする
大胸筋と連動して動き、腕を真横に持ち上げた状態から下げるときに作用するため、足元にある物を拾う動作や激しい呼吸運動に関わります。メインで働くことの少ない筋肉ですが、野球の投球動作やテニスのサーブの腕を振り下ろす動きで活躍します。
鎖骨下筋の役割と働き
腕の動きに対してサポート役に徹している地味な筋肉ですが、スポーツや日常生活で物を持ち上げたり、腕を振ったりするシーンで、怪我なく滑らかに肩や腕を動かすためには欠かせない筋肉です。
前鋸筋の役割と働き
①肩甲骨を広げながら上方へ動かす(バンザイの動き)
②肩甲骨を外側に動かす(腕を突き出す動き)
③肋骨を挙上させる
ボクサー筋の別名のとおり、パンチを打つ動作で重要な働きをします。また、肋骨を挙上させる動きは、胸郭の面積を広げるため呼吸にはなくてはならない働きで、日常生活でも常に活動させている筋肉です。
外肋間筋の役割と働き
サーフィンに代表される身体が不安定な状況に置かれやすい乗り物系のスポーツでは大切な役目を果たします。
内肋間筋の役割と働き
同様に、外肋間筋と協調する働きは体幹を安定させる作用があり、走ったり止まったりする基本的な動きでも体をふらつかせない重要な役割を担っています。
肋下筋の役割と働き
肋間筋と共に呼吸に作用し、日常生活下でも無意識化で活用されている筋肉です。マラソンをはじめ呼吸が重要になる有酸素運動では、肋下筋の強さや柔軟性が大切な要素になり得ます。
長肋骨挙筋の役割と働き
スポーツでは呼吸を助けるだけでなく、体幹を安定させフォームの乱れを抑制する働きがあります。
短肋骨挙筋の役割と働き
日常生活下の呼吸で無意識に作用するほか、有酸素運動で安定した呼吸を保つために重要な役割を果たす筋肉です。
胸横筋の役割と働き
深く呼吸するときには特に腹横筋が活発に動くため、マラソンやサイクリングに代表される有酸素運動では特に重要な働きをします。
胸の筋肉を鍛えるメリット
・上半身のシルエットが美しくなる
・姿勢の矯正と安定に繋がる
胸の筋肉を鍛える腕立て伏せやベンチプレスをすると、胸だけでなく肩や腕の筋肉に刺激が入ります。つまり胸の筋トレは結果的に上半身全体のバルクアップにつながり、バランスのよい上半身のシルエットを作ることに貢献します。また、体幹に付いた筋肉も多く、猫背や背中が曲がった姿勢の改善に効果的です。
胸の筋肉の構造を知って効果的なボディメイクに繋げよう
胸の筋肉の構造を知って各部位を意識しながらトレーニングすることで、胸だけでなく上半身全体の動きやシルエットが整って美しいボディメイクにつなげることができます。
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